一番下へ トップに戻る 雑記抜粋トップに戻る 書籍目次へ

    2017版 雑記 書籍感想文
    基本的にタイトルリストは扱った順で、文章自体は下に行くほど古くなります
    []内が実際に読んだ日、()内は公開した日、()内文章は校正した時に追加・削除した文章
    このページ内で扱った書籍のみのリスト、全体のリストは目次のページを参照
    タイトル横の▲▼でページ上部・下部に移動

    ---2017-12月まで
    ■ 藤田純一監訳 サンドラ・エッシャー+マリウス・ローム
     「まわりには聞こえない不思議な声 中高生のための幻声体験ガイド」
    ■ 里見貞代訳 ブライアン・コロディエチュックMC解説 「マザーテレサ来て、わたしの光になりなさい!」
    ■ 太田直子訳 オリヴァー・サックス「音楽嗜好症 ミュージコフィリア」
    ■ 平井和正 「狼の紋章」
    ■ 平井和正 「狼男だよ」
    ■ 平井 和正 「アンドロイドお雪」
    ■辰見敏夫訳 エドマンド・チマン 「子どものしっと心 親と教師はこれをどう導いたらよいか」
    ■又吉直樹「火花」
    ■榊原晃三訳 ジュール・ヴェルヌ 「二十世紀のパリ」
    ■中条省平訳 ジョルジュ・バタイユ「マダム・エドワルダ/目玉の話」
    ■高橋利絵子訳 カトリーヌ・ミエ 「カトリーヌ・Mの正直な告白」
    ■藤田真利子訳 ゲイリー・P・リュープ 「男色の日本史 なぜ世界有数の同性愛文化が栄えたのか」
    ■濱口幸一訳 ニール・D.ヒックス 「ハリウッド脚本術 プロになるためのワークショップ101」
    ■菊池淳子訳 ニール・D.ヒック 「ハリウッド脚本術 3 アクション・アドベンチャーを書く」
    ■柳 亨英/編 「アメコミフロントライン」
    ■村上華子訳 キット・ホワイト「アートスクールで学ぶ101のアイディア」
    ■吉田俊太郎訳 ロバート・グラッツァー「映画を自分のことばで語るためのシネマ頭脳」
    ■奥村賢・宮沢 誠一監 那田尚史・広木明子・宇塚則夫・江口浩・永積けい訳
     ゲイブリエラ・オールドハム 「ファースト・カット アメリカン・シネマの編集者たち」
    ■ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集」全十巻
    ■宮崎高二+日置尋久他訳 ディヴィッド・ウェルズ 「不思議おもしろ幾何学事典」
    ■三谷 純 「立体折り紙アート 数理がおりなす美しさの秘密」
    ■野田 昌宏 刊00 「図説ロボット -野田SFコレクション-(ふくろうの本)」
    ■野田 昌宏 刊01 「図説ロケット-野田SFコレクション-(ふくろうの本)」
    ■野田 昌宏 刊02 「図説異星人(ふくろうの本)」
    ■柴田 佳秀 「カラスの常識」
    ■樋口 広芳/編著 「カラスの自然史 系統から遊び行動まで」
    ■東郷えりか訳 ジョン・マーズラフ 「世界一賢い鳥、カラスの科学」
    ■スティーブン・ラリビエー 「謎の円盤UFO完全資料集成」
    ■柿沼 秀樹編 「謎の円盤UFO大全」
    ■伊藤 秀明編 「謎の円盤UFOアルバム(ファンタスティックコレクションスペシャル)」
    ■風見淳訳 ロバート・マイアル 「謎の円盤UFO 1・2」
    ■奥田祐士訳 シルヴィア・アンダーソン「メイキング・オブ・サンダーバード」
    ■アーカス・吏津子訳 ジェリー・アンダーソン他 「サンダーバードを作った男 ジェリー・アンダーソン自伝」
    ■スティーブン・ラリビエー 「最新検証!21世紀『サンダーバード』読本(洋泉社MOOK)」
    ■三谷茉莉沙夫訳 マイケル・バタワーズ 「スペ-ス・1999 3 死の標的!」
    ---2017-9月まで
    ■ 円谷プロダクション/監修 「ウルトラセブン画報 「少年マガジン」「ぼくら」オリジナル復刻版」
    ■ 円谷プロダクション/監修 「ウルトラマン画報 -「少年マガジン」「ぼくら」オリジナル復刻版」
    ■ 円谷プロダクション/監修 「ウルトラQ画報 「少年マガジン」「ぼくら」「たのしい幼稚園」オリジナル復刻版」
    ■ 山本規雄訳 アニエス・ジアール「<図説>“特殊性欲"大百科 ビザールの生態学」
    ■ 堀江あき子 「怪獣博士!大伴昌司「大図解」画報(らんぷの本)」
    ■ 「大伴昌司コレクション [3] 世界怪物怪獣大全集(キネマ旬報復刻シリーズ)」
    ■ 笹本祐一 「妖精作戦」
    ■ 小松左京 「小松左京全集完全版 2 復活の日 果しなき流れの果に」
    ■ 小松左京 「小松左京全集完全版 5 日本沈没」
    ■ 金塚貞文訳 ダナ・カストロ 「あなたは、子どもに「死」を教えられますか?-空想の死と現実の死」
    ■ 野田昌宏訳 ティモシイ・ザーン 「超戦士コブラ」
    ■ 富永和子訳 ティモシー・ザーン「スター・ウォーズ忠誠 上下」
    ■ 富永和子訳 マイケル・リーヴス スター・ウォーズ 「ダース・モール 闇の狩人」
    ■ 富永晶子訳 ライダー・ウィンダム 「スター・ウォーズ オビ=ワン・ケノービの伝説」
    ■ 井上清幸訳 テリー・ビッスン+エリザベス・ハンド「スター・ウォーズ ボバ・フェット1-4」
    ■ 上川典子訳 ポール・S.ケンプ 「STAR WARSロード・オブ・シス 上下」
    ■ 甲斐理恵子訳 ジェームズ・ルシーノ 「STAR WARS ターキン上下」
    ■ 甲斐理恵子訳 ケヴィン・ハーン「STAR WARSジェダイの継承者 上下」
    ■ 岡部宏之訳 ジョーン・D・ヴィンジ 「雪の女王」
    ■ 岡部宏之訳 ジーン・ウルフ 「新しい太陽の書 シリーズ全五巻」
    ■ 浅倉久志訳 ハル・クレメント 「重力の使命」
    ■ 和気永富訳 ティモシイ・ザーン 「スター・ウォーズ 帝国の後継者 上下」
    ■ 富永和子訳 ティモシイ・ザーン 「スター・ウォーズ 暗黒の艦隊 上下」
    ■ ティモシイ・ザーン 「スター・ウォーズ 最後の指令上下」
    ■ ダニエル・ウォーレス+ケヴィン・J・アンダーソン 「スター・ウォーズ全史 上下」
    ■ 富永和子+富永晶子訳 サイモン・ビークロフト+パブロ・ビダルコ 「スター・ウォーズキャラクター事典」
    ■ 西岡香苗+増田まもる+田中稔久 スミソニアン協会/監修 「地球博物学大図鑑」
    ■ 大橋 義輝 「「サザエさん」のないしょ話 国民的アニメ番組の制作現場と作った人たち」
    ■ 「サザエでございまーす! アニメサザエさん公式大図鑑」
    ■ 長谷川 洋子 「サザエさんの東京物語(文春文庫)」
    ■ 清水 勲 「サザエさんの正体」
    ■ 清水 勲 「サザエさん事典」
    ■ 長谷川町子 「長谷川町子の漫畫大會 -町子・戦中の仕事」
    ■ 東京サザエさん学会 「磯野家の謎」
    ■ 東京サザエさん学会 「磯野家の謎・おかわり」
    ■ 世田谷サザエさん研究会(ゆうむはじめ) 「サザエさんの秘密」
    ---2017-7月まで
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 23 サザエさん 23
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集20+21+22 サザエさん 20+21+22
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集18+19 サザエさん 18+19
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集16+17 サザエさん 16+17
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集15 サザエさん15
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集13+14 サザエさん 13+14
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集10-12 サザエさん 10-12
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集8+9 サザエさん8+9
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 6+7 サザエさん 6+7
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 4+5 サザエさん 4+5
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 2+3 サザエさん 2+3
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集1 サザエさん 1
    ■ 長谷川町子 サザエさんえほん 1 わかめちゃんとおまわりさん
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 29 エプロンおばさん 4+似たもの一家
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 エプロンおばさん1-3
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 いじわるばあさん1-2
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 31 仲よし手帖 新やじきた道中記
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 別巻 長谷川町子思い出記念館
    ■ 乗馬への道Vol 21 海外の乗馬から学ぶ/ジンガロ座が来る
    ■ 乗馬への道Vol 20 心に残る馬映画/アテネ五輪代表監督選手に聞く
    ■ 乗馬への道Vol 19 黒馬物語・世界の馬ラベル博覧会
    ■ 乗馬への道Vol 18 特集海外の馬雑誌/初めての乗馬
    ■ 乗馬への道Vol 15 海外で馬に乗る/JRA競馬学校
    ■ 乗馬への道Vol 14 エンデュランス大会/アメリカ大西部の旅
    ■ 乗馬への道Vol 13 ホースパーク/馬の祭り
    ■ 乗馬への道Vol 12 私の愛馬/JRA馬事公苑
    ■ 乗馬への道Vol 11 カドルノワール・ド・ソミュール日本公演/なかがわゆめ国体
    ■ 乗馬への道Vol 10 タスマニア馬紀行
    ■ 乗馬への道Vol 9 フォックス・ハンティング/八ヶ岳山麓外乗
    ■ 乗馬への道Vol 8 木曽馬と500キロの旅/モンゴル馬の旅
    ■ 乗馬への道Vol 6 特集・ウェスタン
    ■ 乗馬への道Vol 5 馬術競技大会
    ■ 乗馬への道Vol 4 ホーストレッキング
    ■ 乗馬への道Vol 3 馬術大会・馬のお祭り
    ■ 乗馬への道Vol 2 馬と友達になろう
    ■ 乗馬への道Vol 1 いま、乗馬が楽しい
    ■ きだつよし 「小説仮面ライダー響鬼(講談社キャラクター文庫 006)」
    ■ 稲本おさむ 「仮面ライダー響鬼 明日への指針」
    ■ 米村正二「小説 仮面ライダーカブト」
    ■ 塚田秀明 「小説仮面ライダーフォーゼ -天・高・卒・業-」
    ■ 竹中清+井上敏樹 「伊上勝評伝 仮面ライダー・仮面の忍者赤影・隠密剣士…」
    ■ 佐々木千恵訳 ゲイリー・アートン 「インカの神話」
    ---2017-3月まで
    ■ 香山徳爾訳 V・E・フランクル 「夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録」
    ■ 井上一馬訳 ボブ・グリーン 「ホームカミング」
    ■ 広島市 原爆体験記 1965刊(記録1950年)
    ■ 大佐古一郎 広島 昭和二十年1975刊(記録1945年日記)
    ■ 大原 三八雄/[ほか]編 日本原爆詩集1970刊(記録40年代から)
    ■ 角敦子訳 クリス・マクナブ 「SAS・特殊部隊式図解サバイバルテクニック あらゆる災害に対応する」
    ■ 山形浩生訳 スタンレー・ミルグラム 「服従の心理」
    ■ 水野博介訳 L・フェスティンガー 「予言がはずれるとき この世の破滅を予知した現代のある集団を解明する」
    ■ 林雅代訳 スーザン・A・クランシー 「なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか」
    ■ 仲真紀子訳 E・F・ロフタス 「抑圧された記憶の神話 偽りの性的虐待の記憶をめぐって」
    ■ 上野 顕太郎 「暇なマンガ家が「マンガの描き方本」を読んで考えた「俺がベストセラーを出せない理由」
    ■ 野田昌宏 「銀河乞食軍団1」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「くらべ馬展 近代競馬150周年記念」
    ■ 加藤雅郁、橋本克己訳 ジャン・ストレフ 「フェティシズム全書」
    ■ 荒俣 宏 「パルプマガジン 娯楽小説の殿堂」
    ■ モンキーパンチ監訳 アダム・カウフマン 「スーパーマンの最期」
    ■ 吉川晶造訳 パトリック・ガルヴ「総合馬術競技トレーニングおよび競技」
    ■ 小学館集英社プロダクション訳 スコット・ビーティ他 「DCキャラクター大事典」
    ■ 吉川晶造訳 コマンダン・ドゥ・パディラック 「乗馬の愉しみ フランス伝統馬術」
    ■ 中山照子訳 ケイト・ハミルトン「馬場馬術」
    ■ 東京大学教育学部附属中等教育学校/編 「ふたごと教育 双生児研究から見える個性」
    ■ 坂戸美和子+田村法子訳 デニス・G.スコドルスキー+ローレンス・スケイルヒル「子どもの怒りに対する認知行動療法ワークブック」
    ■ 立田慶裕・平沢安政訳 OECD教育研究革新センター/編 「学習の本質 研究の活用から実践へ」
    ■ 「少年小説大系 第5巻 高垣眸集」
    ■ 「少年小説大系 第9巻 海野十三集」
    ■ 「少年小説大系 第19巻 昭和伝奇小説集」
    ■ 「少年小説大系 第2巻 押川春浪集」
    ■ 関西乗馬団体連合会編ウィリアム・ミューゼラー乗馬教本」
    ■ 大久保登喜子訳 ウィリアム・ミクレム 「完全版 ホースライディングマニュアル」
    ■ 椎名穣訳 クルト・アルブレヒト・フォン・ジーグナー「ドレッサージュの基礎 馬と共に成長したい騎手のためのガイドライン」
    ■ 大薮春彦 「野獣死すべし」
    ■ 「世界ミステリ全集 8 アンドリュウ・ガーヴ ニコラス・ブレイク アイラ・レヴィン」
    アンドリュウ・ガーヴ 「ヒルダよ眠れ」・ニコラス・ブレイク(セシル・デイ=ルイス) 「野獣死すべし」・アイラ・レヴィン 「死の接吻」
    ■ 野尻 抱介 「太陽の簒奪者」
    ■ 秋田 昌美 「裸体の帝国(ヌード・ワールド 第1巻) 」
    ■ 秋田 昌美 「ストレンジ・ヌード・カルト 不思議の裸体天国-(ヌード・ワールド Vol.2) 」
    ■ 「乱歩の時代 昭和エロ・グロ・ナンセンス(別冊太陽)」
    ■ 菊地 秀行 「魔界シネマ館」
    ■ 責任編集松本重治 「世界の名著 40 フランクリン ジェファソン マディソン他 トクヴィル」
    ■ ローズマリ・サトクリフ 「ロビン・フッド物語」
    ■ 沼 正三 「家畜人ヤプー 第1巻(幻冬舎アウトロー文庫)」
    ■ 沼 正三 「家畜人ヤプー 第2巻(幻冬舎アウトロー文庫)」
    ■ 沼 正三 「家畜人ヤプー:[最終増補決定版] 中 アンナ・テラスの巻」
    ■ 沼 正三 「家畜人ヤプー:[最終増補決定版] 下 ドリスとクララの巻」
    ■ 団 鬼六 「花と蛇 1 誘拐の巻(幻冬舎アウトロー文庫)」
    ■ 団 鬼六 「花と蛇 中 開花篇」
    ■ 団 鬼六 「花と蛇 下 爛熟篇」
    ■ 平山夢明 「独白するユニバーサル横メルカトル」
    ■ 平山夢明 「ダイナー」
    ■ 下川 耿史 「日本エロ写真史」
    ■ 下川 耿史 「日本残酷写真史」
    ■ 高山 洋吉/訳 マグヌス・ヒルシュフェルト
    「戦争と性 第1巻 戦争と女」
    「戦争と性 第2巻 戦線の性生活」
    「戦争と性 第3巻 銃後の性生活」
    「戦争と性 第4巻 戦後の性生活」 原1953
    ■ 北島 宗人/編 「原爆の長崎 記録写真」 1952刊
    ■ 田島 賢裕/編纂 「原爆第1号ヒロシマの写真記録 -No more Hiroshima-」 1952刊
    ■ 家永 三郎/[ほか]編集 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成1-6」 93刊
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 1 被爆の実相」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 2 惨禍の傷跡」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 3 継続する悲劇」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 4 絶後の意志」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 5 ヒロシマ」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 6 ナガサキ」
    ■ 小沢 健志/[ほか]編集 「日本写真全集4 戦争の記録」 1987刊
    ■ 河出書房新社編集部/編 「死者が語る戦争」 1995刊
    ■ 河勝 重美/[ほか]編集 「原爆地獄 ヒロシマ生き証人の語り描く一人ひとりの生と死-」 2015刊
    ■ 反核・写真運動/監修 「広島原爆写真集 決定版」 2015刊
    ■ 反核・写真運動/監修 「長崎原爆写真集 決定版」 2015刊
    ■ 沢田教一 「泥まみれの死 沢田教一ベトナム写真集」 1971刊
    ■ 桑原史成 「桑原史成写真全集 1 水俣」 2004刊
    ■ 桑原史成 「桑原史成写真全集 4 ベトナム」 1999刊
    ■ ベトナム戦争の記録編集委員会/編 「ベトナム戦争の記録」 1988刊
    ■ 石川文洋 「大虐殺 -写真報告 カンボジア、ベトナム1979-」 1979刊
    ■ 石川 文洋 「写真記録ベトナム戦争」 1980刊
    ■ 仲 晃/訳 F.グリーン 「ベトナム戦争 写真と記録」 1966刊
    ■ 岡村昭彦 「これがベトナム戦争だ -岡村昭彦写真集」 1965刊
    ■ 中村 梧郎 「戦場の枯葉剤 ベトナム・アメリカ・韓国(グラフィック・レポート)」 1995刊
    ■ 坪井 主税/共訳編 エルンスト・フリードリッヒ/編 「戦争に反対する戦争 写真集」 原1924
    ■ 森田 峰子/編 「写真記録関東大震災」 1980刊
    ■ 小沢 健志/編 「写真で見る関東大震災」 2003刊
    ■ 北原 糸子/編 「関東大震災 写真集」 2010刊
    ■ 早乙女 勝元「母と子でみる東京大空襲 」1983刊
    ■ 「写真集・南京大虐殺」を刊行するキリスト者の会/編 「写真集南京大虐殺」 1995刊
    ■ 東中野 修道 「南京事件「証拠写真」を検証する」 2005刊
    ■ 松尾 一郎 「プロパガンダ戦「南京事件」 -秘録写真で見る「南京大虐殺」の真実」 2004刊
    ■ 写真ドキュメント 「アウシュヴィッツ収容所」 1987刊
    ■ 池田 芳一/[ほか]訳 ゲルハルト・シェーンベルナー 「黄色い星 -写真ドキュメント ユダヤ人虐殺 1933-1945-」原書1976
    ■ 平和博物館を創る会/編 「アウシュヴィッツの記録 1995刊
    ■ 野村 路子/編集構成 写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 2 ユダヤ人はなぜ殺されたか?」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 3 恐怖のアウシュヴィッツ」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 4 その時アンネ・フランクは…子どもたちは見ていた」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 5 闇の中の芸術活動」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 6 証言」
    ■ 眞保潤一郎、三宅蕗子/訳 ヴォー・グエン・ザップ 「人民の戦争・人民の軍隊 :改版 ヴェトナム人民軍の戦略・戦術」
    ■ 甲斐美都里訳 チェ・ゲバラ 「ゲリラ戦争 キューバ革命軍の戦略・戦術」
    ■ 小野信爾、藤田敬一、吉田富夫訳 毛沢東 「抗日遊撃戦争論 改版」
    ■ 沢和誠訳 リチャード・コンドン 「影なき狙撃者」
    ■ 水上忠臣・横山和子・平井富雄訳 S.アリエティ・J・ペムボード 「うつ病の心理 精神療法的アプローチ」
    ■ 責任編集桝田義三郎 「世界の名著 40 キルケゴール」
    ■ 河内十郎 監訳 垣添晴香訳 セミール・ゼキ「脳は美をいかに感じるか ピカソやモネが見た世界

    ■ 藤田純一監訳 サンドラ・エッシャー+マリウス・ローム
     「まわりには聞こえない不思議な声 中高生のための幻声体験ガイド」
    ■ 里見貞代訳 ブライアン・コロディエチュックMC解説 「マザーテレサ来て、わたしの光になりなさい!」
    太田直子訳 オリヴァー・サックス「音楽嗜好症 ミュージコフィリア」

    Vol 3282(2017-12-24)
    [2017-08]
    原10。アニメのタイタンズGOで幻聴きくロビンや、ヤングジャスティスで寄生体と話すブルービートルも連想
    藤田純一監訳 サンドラ・エッシャー+マリウス・ローム
    「まわりには聞こえない不思議な声 中高生のための幻声体験ガイド」を読んだ
    .
    頭がおかしい訳では無い。実は思春期の子供にはよくある話で全体の10%・日でも8%が経験しているらしい
    大人の幻聴と比較しても良い。ガイドとある様にどう対処するかの方法。乗り切ると自然と聞こえなくなる
    原因追及にも繋がる。きっかけはトラウマになる出来事で、感情が高ぶると聞こえてくる例が多い
    .
    脅されたり指図をされるので怖い。対策は上手く付き合う。子供の場合は能力や他の人も聞こえると捉える
    幻視や音・触感を伴う事も多い。これも上記で原因追及に繋がる。例を聞かされると、意外と普通とも思える様になる

    [2016-09]
    原書07。16年に聖人認定を受けて業績も偉いが、実際は難しい所も多い人。これは業績のまとめになる
    里見貞代訳 ブライアン・コロディエチュックMC解説
    「マザーテレサ来て、わたしの光になりなさい!」を読んだ
    .
    解説者の主観や教会内の思惑もあるとは思う。ただマザーの手紙を多数載せてる。それも大半は破棄されてる
    神がかりになった経験がある人。インドでの活動もその啓示を受けたのがきっかけだが、常識的に考えて幻聴かなと
    提案に対し教会側もよく考え、具体的な案を出すようにや、危険地域での活動を避ける様に常識的な対応をしてる
    .
    活動に関しても発起人としては優秀だったが、その次のステップには進み難かった。状況的な物も多分に関係してる
    後年は啓示や信仰が薄れ、迷ってた部分もある。教会に属したが新宗教の教祖に近い所もある人だとも思う

    [2014-08-16]
    脳の障害で幻聴の音楽が鳴りやまなくなった人の話が中心だが、そこから逆算して音楽の意味をとる
    太田直子訳 オリヴァー・サックス「音楽嗜好症 ミュージコフィリア」を読んだ
    .
    夢で流れた音楽が気になるや、同じ歌詞が耳について離れないなど我々でも体験する事を書いてる
    脳障害の話の延長線。なので記憶が7秒しか持たず自分が無くなった話等も。音楽で暗記する話も実用性ある
    機能が働かなくなった患者との比較で、音楽がどういう効果を持つかにも触れる。失語状態での治療の為の音楽
    .
    病的に音楽が好きなウィリアムズ症やそもそも音楽そのものが理解できない脳の状態など、考える所多い
    常に存在してる音楽だが、なかなか研究も難しい分野なんだなと。感情に関わるので面白く、知見も広がる

    ■ 平井和正 「狼の紋章」
    ■ 平井和正 「狼男だよ」
    ■ 平井 和正 「アンドロイドお雪」

    Vol 3280(2017-12-14)
    [2016-12]
    ラノベから派生と言う形になるかも。発表1971。92年で後に漫画版担当泉谷あゆみ画の徳間書店版
    平井和正 「狼の紋章」を読んだ
    .
    発表時の特殊な経緯が複数あるあとがきで書かれてる。ちょっと言い訳っぽくもあり、抑鬱も本来の傾向だろうなと
    先に狼男だよを読んでるので、すんなり入れる。暴力学園物なんで時代背景や派生とも合わせて、ここもすんなり
    今読むと古くなってる部分もあるが、作中での分析もハードボイルト小説調。設定ともあわせ娯楽とのバランスも良い
    .
    前述通り展開はスカッとは言い難い所もあるがちゃんと完結してる。ラノベ作家調べてた頃でヤクザもでるから影響わかる
    当時の思想的な所もあるが、読み易いのも良い。ただそこの部分で軽さはある。標準的な日本娯楽小説の良い作り

    [2016-11]
    最初の出版は1969。頭悪いタイトルだがこれは出版社都合から。自分はもっと探れると思うが、ラノベの最初の地点にあたるとされてる作家
    平井和正 「狼男だよ」を読んだ
    .
    現代の感想で行くと俺TUEEEE物。ただ作品としては大変面白く、読み易く、アイデアも冴えわたってる。今読んでも全然OKな仕上がり
    元々ハードボイルドで世に出た人で、後に大変な事に巻き込まれる作家だが、日の房二病的ハードボイルドやトラブル呼ぶ性質は既に見られる
    戦災孤児設定とか、ちょっとズレた時代感覚は昔の作品だなあと。主人公の出自や敵も含め、当時の時代背景が良く出ている
    .
    笑えるレベルの不死身ぶりを発揮するが、一方でゴキブリが苦手とちゃんと娯楽作の掴み所を心得てる。作者も言う様にこういう作品は大人にしか書けない
    扱うネタ的にヤバイ所を攻める必要があるのは仕方ないとも言える。戦前の娯楽作の系譜を引き継ぎ、当時の時代背景も出た良い作品

    [2016-11]
    1969刊。1967の中編から加筆した内容になる。作者の長編二作目。この時期には既にウルフガイも連載してる
    平井 和正 「アンドロイドお雪」を読んだ
    .
    中編の内容なんでどうしても地味になる。最初のロボット猫は海外作、おそらくハインラインが元ネタ。他も含め時代的にも際どい所かなと
    どういうのに影響受けてるかと言う点や、それを当時の日本SFがどう受け取ったかと言う点で見ていっても、考察のし甲斐があると思う
    後半に入ってウルフガイとも被るテーマを扱った犬の場面は異常に迫力ある。先の一件や後年も含め、この人は意外と引き出しは少ない気がする
    .
    前述の理由で冗長な点や、時代的な加減で古臭くなった所や、捻りが足りない点はあるが、全般で輝く場面は多く、読み易さもあいまって面白い
    日本の娯楽作がどう展開していくかや、定石がどういう所にあるかや、当時の時代背景が知れると言う様々な点で後世に残すべき作家と言える

    ■辰見敏夫訳 エドマンド・チマン 「子どものしっと心 親と教師はこれをどう導いたらよいか」
    ■又吉直樹「火花」
    ■榊原晃三訳 ジュール・ヴェルヌ 「二十世紀のパリ」

    Vol 3278(2017-12-07)
    [2017-05]
    原1949。サイトで扱ったラノベ作家絡みで調べたとも言える。そんなに有名な本でも筆者でも無い
    辰見敏夫訳 エドマンド・チマン 「子どものしっと心 親と教師はこれをどう導いたらよいか」を読んだ
    .
    発行も古い。有名でも無い代わりに当時の標準的な考えが分かる。現状だと他書も参考にすると良い
    結論から書くと喪失の不安が嫉妬の原因となってる。弟妹の出来た子供や、嫉妬深い嫁とか考えるとわかりやすい
    子供のうちなら理解すれば治るし対処法もある。大人となって来ると妄想の分類にも入り怖い所はある
    .
    物や人への執着も実際は問題を象徴化しているだけであって、愛情や自尊心の無さが原因の時もある
    症例を子供中心に紹介。おねしょや駄々が赤ん坊返り的に気を引こうとしている事も発見。他資料と比較して見ても良い

    [2017-07-23]
    15刊。たまたま目についてしまって読んだ。知っての通り芥川賞。芸人が専業作家を完全粉砕してしまった事件でもある
    又吉直樹「火花」を読んだ
    .
    娯楽作では無い。同人作家経験もありだが専業作家と比べて文も劣る。内容的にも自意識が前に出過ぎてもいる
    それでも面白い。前述の様に受け手側は引いた視点で眺められるので、天才の話とも弱者の言い訳の話ともとれる
    主観を傍の人に置いたのも正解だし、芸人裏事情や批判意見は時事性あるし、なにより作者の考えが作品に出せている
    .
    筋としては転落へ向かっていく話ともいえるが、芸人らしくわかりやすくて面白い逸話や、会話のテンポの良さも出ている
    話題性は別として、文学賞だけでなく一般に本作が受け入れられたのも興味があるし、短編の読み易さも含め興味深い作

    [2015-09]
    ファンタジーからの派生。執筆1863原書1994。解説の幻の処女作で発見されて出版された経緯も面白い
    榊原晃三訳 ジュール・ヴェルヌ 「二十世紀のパリ」を読んだ
    .
    作家の処女作は以後の傾向が全て出る大事な作品。今作も解説にとられた文量の多さが注目点となる
    出版社が没にした理由もわかる。才能ある青年が環境に負ける。文学青年崩れの書く小説見本みたいな話
    ただ芸術が死滅してる20Cの設定など以後花開く才能が既にみえ、解説にある通り比較と当時の現実で楽しめる
    .
    ヴェルヌは晩年になると科学への不信も出てくるらしいが、そこも原点の段階で既に出てた事がわかる
    小説として見るとヴェルヌや当時の事を知った上での前提はいるが、作家の成長や当時を知る上で貴重な作品

    ■中条省平訳 ジョルジュ・バタイユ「マダム・エドワルダ/目玉の話」
    ■高橋利絵子訳 カトリーヌ・ミエ 「カトリーヌ・Mの正直な告白」
    ■藤田真利子訳 ゲイリー・P・リュープ 「男色の日本史 なぜ世界有数の同性愛文化が栄えたのか」

    Vol 3276(2017-11-30)
    [2017-08]
    原41+28→47。ワクフ扱う加減からもあるが、その前からエロネタ・ミキマキ・浦田カズヒロ・乙一絡みと色々目をつけていた
    中条省平訳 ジョルジュ・バタイユ「マダム・エドワルダ/目玉の話」を読んだ
    .
    日での訳は眼球譚が有名。ぶっちゃけるとポルノでしょな内容。でも文学上有名作
    上記の流れだけでも笑える所ある。他にも太陽肛門なんてのもあり、どう考えてもネタ
    色々と理屈をつけているが聖と俗を並べるなど、無意識的に計算はあると自分は見てる
    .
    マンコ見せて私は神よとか言う。てな訳で内容も真面目とバカが交錯し、アホらしく良い
    目玉の話の話もスカトロおしっこ大好きなポルノ。突き抜けたおバカさんでやっぱ面白いと思う

    [2017-04]
    原91。サド賞の資料を見つけてこの人も受賞者。要は性豪で47人までは覚えてる。でもパーティー分は抜いてる
    高橋利絵子訳 カトリーヌ・ミエ 「カトリーヌ・Mの正直な告白」を読んだ
    .
    ドスケベという訳でも無く、本人もなんだかよくわからんままに遍歴して、そこらの感情や考察も冷静に書かれている
    正直な告白は多数。歯を唇で覆うなどの細かい技術や、相手の態度や特殊な経験が淡々とした調子で記録されてる
    美術雑誌の編集長。40代で思い立ち8年かけて執筆。分析者として優れ、状況を楽しめるのも分析者だからと分析
    .
    変態の成立としても過程は面白い。淡々と書いててこっちも冷静になるが、実際はどこにだしても恥ずかしくない変態さん
    記録として面白いし、冷静なのでこっちも冷静に分析しながら受け止められる。凄い世界あるのねえと感心する

    [2017-09]
    原95。ミキマキ扱ってる関連から。朝日新聞書評は今書の他、これ系研究で最も引用が多いとされる本
    藤田真利子訳 ゲイリー・P・リュープ 「男色の日本史 なぜ世界有数の同性愛文化が栄えたのか」を読んだ
    .
    江戸期を中心に紹介し、解説によるとそれ以前は日でも研究あるが、そこで止まっていてそれを埋める本
    当時は男色は一般的でその歴史背景。バイが多かったとされる他、役者の男娼率など各国文献とも比較
    僧侶・武家からで代用品から専門化。それを巡る犯罪などから国の政策も介入し、独自の文化を作る事となる
    .
    有名処の権力者・文化人は皆好み、図版や引用・参考文系評も完備しての日文化再確認にもなる
    年上攻め・年下受けが普通で主従関係から延長の部分もあった。風俗の流行変遷など現代日との共通点も多数

    ■濱口幸一訳 ニール・D.ヒックス 「ハリウッド脚本術 プロになるためのワークショップ101」
    ■菊池淳子訳 ニール・D.ヒック 「ハリウッド脚本術 3 アクション・アドベンチャーを書く」
    ■柳 亨英/編 「アメコミフロントライン」

    Vol 3274(2017-11-23)
    [2014-11-27]
    わりと参考資料として挙げられる事も多い書籍。なので期待は高かったがイマイチな所も
    濱口幸一訳 ニール・D.ヒックス 「ハリウッド脚本術 プロになるためのワークショップ101」を読んだ
    .
    分析はしてるけど、さらに深みを求めるなら神話等も含む物語全体を分析した本も読んだ方が良い感じ
    ただこういう風に完全にテンプレのマニュアル作るのは米的だなとは感じた。内容も米的な場面が多い
    例として挙げられてるが例外のケースや失敗例が頭に思い浮かぶ所も多く、自分が日本人なせいもあるかも
    .
    要旨をまとめると葛藤を作って登場人物を変化させろ。米なんで細かい心理描写も重視しない
    エージェント通しての脚本の売り込み実際やエージェントへの過剰な期待など、実践的な部分は裏話で面白い

    [2014-11-27]
    1はぼちぼちだったが、こちらはこれが米の脚本術という事を筆者自体が理解してるので幅が広くなってる
    菊池淳子訳 ニール・D.ヒック 「ハリウッド脚本術 3 アクション・アドベンチャーを書く」を読んだ
    .
    あくまで米で受けるアクションだが、違いある東洋も含む他国アクション物と比較分析してるのが面白い
    具体的なドンパチで無く、内容的な部分の価値観の相違による対立。状況の作り方の話にも触れてる
    時代による価値観の変化も念頭に置いてる。一見単純なアクションも時代や環境の影響大きいんだと
    .
    政治問題に触れる事にもなりかねず、そこらに関する注意点などもあり、実践的なのも米らしい
    感想の文書く時の参考用に読んだ部分が大きい。なのでアクションで意見割れるのは価値観的な部分も多いと納得

    [2017-08]
    刊16。酷いタイトルだなと思う。だが現状だとまだ近く、ジャンル的にも忘れ去られる本で問題は無いかなと
    柳 亨英/編 「アメコミフロントライン」を読んだ
    .
    アメコミに関係したライターのエッセイになるが、作品紹介と言うよりも自分語りに近く、日での許容資料に近い
    刊行された書籍のリストと簡単な紹介が付く点では実用性ある。前述でライターの年齢も明記されているとなお良かった
    オタクも年代で違いはあるが、新旧タイプが揃った内容。またこのジャンルの許容者がどういう人たちかもわかる
    .
    先に海外の本も読んでいるので比較が発生し、今書はちゃんとした研究とは言い難いが、16年の現状はわかる
    今書は自分の求める物ではなかった。現状だとネットで資料を集められるのも、これ系の本では捉え方の差になる

    ■村上華子訳 キット・ホワイト「アートスクールで学ぶ101のアイディア」
    ■吉田俊太郎訳 ロバート・グラッツァー「映画を自分のことばで語るためのシネマ頭脳」
    ■奥村賢・宮沢 誠一監 那田尚史・広木明子・宇塚則夫・江口浩・永積けい訳
     ゲイブリエラ・オールドハム 「ファースト・カット アメリカン・シネマの編集者たち」

    Vol 3272(2017-11-16)
    [2014-07-05]
    図書館でパッと目がつき捲ると面白かった。借り出そうとすると別の人が借りててまた今度と思ったが
    村上華子訳 キット・ホワイト「アートスクールで学ぶ101のアイディア」を読んだ
    .
    先の借り出しが1年以上返却なしと恐ろしい事に。結局別の図書館からの取り寄せ。そういうのは他にもある
    期待が高すぎて改めて読むとがっかりもあるが、「アートは自己表現でない」など感心した部分は相変わらず
    芸術関係はプライドが高くなって面倒な場合も多々見るが、日常の遊びの創作にも転用可能なアイデア集
    .
    最近のアート自体は停滞傾向とか、芸術で喰ってく事や学校卒業しただけでは芸術家なれないとキビシイ事も
    芸術志す人は無理解も創作意欲の一部で要努力。自分は単に遊びの創作で使えそうな所を利用するだけで充分

    [13-08-25]
    脚本家で海外の有名評論家であるらしいが、そういうのがどの程度かだいたいわかった
    吉田俊太郎訳 ロバート・グラッツァー
    「映画を自分のことばで語るためのシネマ頭脳」を読んだ
    .
    あとがきのツッコミ対談が全てを要約してる、一言で言うと偏った面があって理解不足な所もある
    批判すると敵を増やす・技術論だけだと反感を買うなど、反面教師としては最適のモデル
    取り上げる映画や技術も過去の著名書籍参考にしてるので、評論も元ネタありきとわかる
    .
    脚本家が主要な論評を書いてる事にも納得。本文にもある様に海外は脚本修正で仕事がある
    まあ読めん所がない訳でもないが海外の感性。日本なら日本の評論読む方がいいと思う

    [2014-11-26]
    映画で普段意識する事の無い部門がこの編集になるが、映画の出来を左右しかねない重大な部署
    奥村賢・宮沢 誠一監 那田尚史・広木明子・宇塚則夫・江口浩・永積けい訳
    ゲイブリエラ・オールドハム 「ファースト・カット アメリカン・シネマの編集者たち」を読んだ
    .
    たけしが編集を重視するなんて話を聴いて関心あった。有名作も担当の米の編集者達のインタビュー
    方法論が人によって違う部分や共通する部分があったり個性的。中には監督すら驚く良い編集する人もいる
    解説にもあるが日本と米の撮影方式と違い、米は無駄にもなりかねない大量の同一シーン別位置素材を撮る
    .
    これらを並べてく訳だが、場合によっては後の場面を先にしてり等の工夫もある。編集で印象変わる場合も多々
    選曲も編集者に委ねられてる場合や、音楽が下地にある人の存在など、映像もリズムなんだなと再確認

    ■ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集」全十巻

    Vol 3268(2017-11-2)
    [2017-10]
    ワクフ扱ってる加減から。シェイクスピアの後の17C後半の人で喜劇のレベルを高めた人
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 1」を読んだ
    .
    江守徹の元ネタ。仏の人と言う認識いるが、他書でも扱われる重要人物+仏教科書でも扱われる点から
    諺の元ネタとしても有名。シェークスピアと一緒で一度調べればずっと例に出せるので全集で扱う事にした
    量は多いが演劇で読み易い。本全集は解説も充実し、評論や当時の背景説明・関連作も収録し比較が可
    .
    発表順に収録で1はダンスの前の口上と、伊起源のコメディ・デラルテの流れを組む物。解説付きで紹介
    女の子のおしっこ呑む話とか出てきて仏はやっぱそっち系かーと。上記絡みでボスの絵なんかも見られる

    ワクフ扱ってる加減から。当時流行した才女を皮肉った作品が登場。今作でモリエールは人気急上昇
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 2」を読んだ
    .
    解説と関連作も付属するので才女とはどういう人かもわかる。こういう人は今もいるよねというお方
    台詞がキレキレの嫉妬に狂った男物が出てくる。当時は発表後はフリー素材扱いで出版渋った話など
    海賊版で出版されていて、生存時は出版されなかった物も含む。また当時はコラ・パロ多かった事もメモ
    .
    上記で人気出て叩かれその応酬を劇中でしてた事も解説でわかる。嫉妬ネタだしシェークスピアと比較も良い
    台詞が凄く良かったので後の人気作にも流用している。喜劇ながら観察眼と推察に優れている所が重要点
    [2017-10]
    ワクフ扱ってる加減から。人気は出たが批判も絶えなかった人でその発端のお嫁さんの学校収録
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 3」を読んだ
    .
    当時はコキュで古典的にも伝統あるNTR展開。嫉妬感情も発生し、同時に当時のサロン事情の解説も附属
    観察眼と批判眼がずば抜けていて、シェークスピアも喜劇でここまで出来なかったので実力的に上とわかる
    当時の男性の思う女性理想像と現実の女性のふるまい。同時に建前を本音で切り裂く様な鋭さがある
    .
    批判の状況再現から劇団内再現と批判からも発展。フィクションドキュメント・再現ドラマが昔からあると納得
    劇団員の性格観察も鋭く現在の似た作と比較も効く。また当時は舞台内に偉いお客を組み込む事も発見

    ワクフ扱ってる加減から。前巻の批判から更に発展し、今度は教会批判のタルチェフ・ドンジュアンと有名作登場
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 4」を読んだ
    .
    上記有名作の他にもオルラントを題材としお客も舞台に組み込んだエリード姫などジョストの劇化とも繋がっている
    同時にデカメロンやスペイン劇に材を取り、昔からある作品や題材を更に解釈し直して昇華させているともわかる
    教会批判とはあるが偽善者批判の話なんで今でも全然通じるし鋭い。なおかつ喜劇仕立てで面白いのも驚きの点
    .
    本性を暴く部分は初期作から発生しているし、反面教師でこの人自体にもそういう所はあるなと再現劇残ってて分かる
    ドンジュアンにしても解説が付くので悪行ながらキャラ配置の工夫や、最後に更に本性を暴く様が比較しながら理解出来る
    [2017-10]
    ワクフ扱ってる加減から。有名作の人間嫌いの他、医者物を収録
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 5」を読んだ
    .
    上記は解釈で悲劇とも喜劇とも取れる中間作。外から見るか内から見るかの違い
    医者話は初期からあり、この人が病気がちで医者を信用してなかったが反映された作
    批判対象は当時の貴族だがここらは現状でも似た例はあり、そこでの観察眼は鋭い
    .
    だいたい敵とは似てくる。この人自体が王室お抱えなのも含め人柄は随所に出る
    喜劇と取る方が面白いと思う。いやいやながら医者はドンキホーテや仮想現実物と比較も可

    ワクフ扱ってる加減から。全作の1/3をしめ分類的には牧歌劇のコメディバレエを収録
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 6」を読んだ
    .
    解説と合わせて読むと大掛かりな仕掛けで仮想現実を王が作っただから当時のVR物
    内容的にはロマンス。歌と踊りが途中に挟まれるだから宝塚みたいなのを連想しても良い
    当時の宣伝が王様もご覧になった。風刺の切れ味よりも初期の言葉遊びなんかの延長
    .
    解説で当時の貴族が成り上がり者や社交を嫌っていたなど今と変わらないような事態がわかる
    但し上記も同属嫌悪的な部分を含んでいる。モリエールにしろ本作など王様に媚びてる作品

    ワクフ扱ってる加減から。有名作の守銭奴収録。演出プランで人物像に工夫も出来る作品
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 7」を読んだ
    .
    モリエールはシェークスピアより優れているけど、それは一点突破で結構おなじネタも使ってる
    寝取られ物の延長とも取れる。また滑稽な人間を周囲がからかうは当時の喜劇の型としても既出
    ベニスの商人なんかとも近いかも。また先行の仮想現実を作って妄想をからかうが結実した作も出る
    .
    演出次第で変わるとは言え終始喜劇で、滑稽な点の観察からの切れ味鋭くリアルな人物像は特筆点
    嫉妬はNTRでも特徴的な感情。直後にパラノイア的なスターリン評伝読んでたのでそこで比較も出来た

    ワクフ扱ってる加減から。町人貴族が仮想現実を作って妄想や思い上がりをからかう作
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 8」を読んだ
    .
    当時の対立構造は解説読めばわかるし、ルイ十四世がトルコ外交団にご立腹で作らせたのも本作
    どっちの側に立って笑うかと言う点でも、馬鹿にすることは等しいので両方の側に立てる作
    またこんな奴いるよねも常に存在するので今でも笑え、なおかつ風刺的に人を分析した作にもなる
    .
    神の如き精神と責任も要求されるなど、王がどういう立ち位置で周囲がどう見ていたかも解説でわかる
    冷静なツッコミが主になる作が仏の代表作家なのも面白い部分。思い上がりや嘘は常にある

    ワクフ扱ってる加減から。スカパンの悪だくみに病は気からと総決算とも言える作を最後に残せた
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 9」を読んだ
    .
    テンペストはあるが仮想現実物の発展が、劇中劇なんかから発展していった事がわかる
    同作家の先行作と比較しネタは同じでも、内容を継承しつつ完全に喜劇に振って完成してる
    矛盾した思想が両立しているのは仏ならではで、古い段階から完成し継承もされている
    .
    冷静に取ると嫌らしいんだが、それを感じさせず笑わせるのは上手い所で台詞の切れ味も良い
    タイトル通りに筆者特有の医者嫌いネタ。医者の延長線上に嘘と関わる学者や侯爵も存在する

    ワクフ扱ってる加減から。明治期に尾崎紅葉なんかが夏小袖・恋の病と翻案をしている
    ロジュ・ギシュメール+廣田昌義+秋山伸子編 「モリエール全集 10」を読んだ
    .
    今巻は全て資料で上記も収録。翻案は別物化にも近いが日本でやると恋愛物に変化する
    またモリエールに近かった人の序文もつく。生涯の記録もつくがこれは敵対者が書いたもので怪しい
    病気で急死。医者を嫌って独自療法での死。当時の医学技術もあるし、疑り深い性格と両方での死
    .
    風刺で攻撃しまくり、かつ王様ご寵愛で恨みも深い。性格も含めて精神的に大変だったろうねと
    そんな苦でも無かったし、鋭い観察眼にも触れられ、当時の事情もよくわかり全集を調べて正解

    ■宮崎高二+日置尋久他訳 ディヴィッド・ウェルズ 「不思議おもしろ幾何学事典」
    ■三谷 純 「立体折り紙アート 数理がおりなす美しさの秘密」
    ■野田 昌宏 刊00 「図説ロボット -野田SFコレクション-(ふくろうの本)」
    ■野田 昌宏 刊01 「図説ロケット-野田SFコレクション-(ふくろうの本)」
    ■野田 昌宏 刊02 「図説異星人(ふくろうの本)」

    Vol 3266(2017-10-26)
    [2017-05]
    原91。工作で計算しながら円錐台を作った加減から。過去にも幾何学は調べようとして挫折している
    宮崎高二+日置尋久他訳 ディヴィッド・ウェルズ 「不思議おもしろ幾何学事典」を読んだ
    .
    上記経験でコンパス使うと色々な線が引けたという発見ある。今書は図版も多彩で眺めても面白い本
    幾何学に美しさがあるのは不思議な事とも思う。先に鉱石も調べていて、実際に現実にある物なのも発見済
    図の中に更に図があるというのも発見。タイル等が顕著だが、幾何学模様はパターンと共に騙し絵的な要素もある
    .
    黄金比が五芒星にもあり、円を描いてく事で出現する事も図だとわかりやすい。自然に多数ある事も興味ある点
    人間はパターンを見出すのが得意と他本で読んだのでそれもあるのかなと。タイトル通りに不思議でおもしろい良い事典

    [2017-08]
    刊15。先に幾何学の資料を読んでいるがその実践編と言える。球体など折れる形は意外と多い
    三谷 純 「立体折り紙アート 数理がおりなす美しさの秘密」を読んだ
    .
    今書も展開図が付くが付録としてサイトからデータをダウンロードできる。故に印刷環境がある事は推奨
    美しいけど簡単なもんではないと思った方が良い。だが紙一枚でここまで出来るは驚きあると思う
    折り紙本は1797からあるが、今書はパソコンの発展で可能になった技術で、転用幅は意外と広い
    .
    皺の観点と飴玉を包む紙の例は納得。折り方のロジック部分に興味引かれた。柔軟な発想法
    作るのは無理だろうと思ったけど、上記発想は流用してサイトの紙工作にも転用。結果的に実用性ある書となった

    [2016-06]
    02年刊。日のSF関係は歴史的に色々と面倒くさい。その点、野田先生は娯楽第一なんで親しんで読める
    野田 昌宏 「図説異星人」を読んだ
    .
    別書でもあるが、コレクターであり研究者としても有能。但し分野はSFに限定されるので、これも他の研究と比較して読むと良い
    自分たちが元祖と思うのがSF関係者の悪い癖。本書では少しだけ触れてるが、これ系も発展段階はある。文学の流れの中のジャンル
    けばけばしさは当時の印刷技術とも関係してる。絵としては原初的で洗練されてない部分もあるし、同じようなのが多い部分もある
    .
    それだけに発展させやすい可能性に満ちてる。またボクなど抜きんでた人も目立ちやすい。図版は豊富で眺めてるだけでも面白い本
    野田先生の好む所なんかも見えてくる。当時とそれ以前の娯楽作の流れから見て、内容的にはイマイチでも再発見できそうな要素の多い分野

    [2017-10]
    一冊は以前も読んでいた。だが野田先生に関して自分は以前とは評価を変えたので手厳しい意見になる
    野田 昌宏 刊00 「図説ロボット -野田SFコレクション-(ふくろうの本)」
    野田 昌宏 刊01 「図説ロケット-野田SFコレクション-(ふくろうの本)」
    野田 昌宏 刊02 「図説異星人(ふくろうの本)」を読んだ
    .
    クラシカルデザインの図版を見る分では問題無い。主に20〜50年代のデザインが中心になる
    資料性としても扱われている本に関しては問題無く、60年代に野田先生が提供した資料の元にもなる
    比較調査と言う部分がズタズタになる。この時期は他のパルプ誌やアメコミもあるがそれは完全にスルー
    .
    人気があった等の表現も信憑性が薄く、主観による評価の差や最新知識への造詣の無さも目立つ
    好きな画家や有名画家など野田先生の趣味や文化波及調査なら意味はある。また上記部分での資料性もあり

    ■柴田 佳秀 「カラスの常識」
    ■樋口 広芳/編著 「カラスの自然史 系統から遊び行動まで」
    ■東郷えりか訳 ジョン・マーズラフ 「世界一賢い鳥、カラスの科学」

    Vol 3264(2017-10-19)
    [2017-08]
    刊07。近所にカラス大量出現が契機。運営のサイト見つけて紹介されてたので借りて来た
    柴田 佳秀 「カラスの常識」を読んだ
    .
    後発図書との比較で古い点も出ていると思うが、一般向けの文・分かっている事網羅・文献リスト有の良い本
    上記大量出現もおそらく巣立ちやねぐらと理由分かった。その時周囲が不安がっていた事も良い観察対象になる
    カラスに関しては誤解が沢山ある。効果の無い対策や必要ない怖れなど、TVの報道が原因になっているみたい
    .
    誤認に関しても調べていたので興味ある。実際は臆病かつお利口さんで、遊びや習性の報告はどれも楽しい
    大量発生は別件でもあるが、これも実は人間のゴミ出し失敗が原因であげくに悪者扱いと不憫な所ある子

    [2017-07]
    刊10。日の論文集と言える。但し楽しい実験や逸話が沢山書かれていて面白い
    樋口 広芳/編著 「カラスの自然史 系統から遊び行動まで」を読んだ
    .
    カラスの大量出現が契機だが理由推測は出来た。縄張り型と集団移動型がいるみたい
    渡りや渡りガラスの存在も発見。エサ確保の意外な難しさから、縄張りへの執着も納得
    鳴き声がなわばり威嚇ともわかったし、止まっているのが労力消費やエサ守備ともわかった
    .
    石鹸や蝋燭食べる話と共に実験も楽しい。予想が外れると怒り、絵入りで楽しい遊びもする
    捕獲苦労での判別道具収集や、タヌキがエサを食べに来て最後はエサになった話も可笑しい

    [2017-06]
    原2012。近所にカラスが沢山集合。どういう事か研究用に借りてきた。考え方も180度変わる
    東郷えりか訳 ジョン・マーズラフ 「世界一賢い鳥、カラスの科学」を読んだ
    .
    タイトル通り。脳神経科学の研究も応用し、遊びなどの人間自身の謎にも迫る
    自己認識・洞察・復讐・道具使用・頭の中のタイムトラベル・欺き・仲間殺し・言葉遊び
    計算された命知らずの行為・社会的学習・伝統が可能。項を設け具体的な逸話で紹介している
    .
    ロンドン塔の兵士扱いカラスなど豆知識も豊富。カラスなりの恩返しの話も心温まる
    虐めると大変な事になるのもわかった。頭が良すぎて飼育は大変みたいだが、見た目と違う利口で可愛い奴

    ■スティーブン・ラリビエー 「謎の円盤UFO完全資料集成」
    ■柿沼 秀樹編 「謎の円盤UFO大全」
    ■伊藤 秀明編 「謎の円盤UFOアルバム(ファンタスティックコレクションスペシャル)」
    ■風見淳訳 ロバート・マイアル 「謎の円盤UFO 1・2」

    Vol 3262(2017-10-12)
    [2017-09]
    17刊。サイトでGA作品扱っている時に発売された本。TBムックと同じ日在住英国人の著
    スティーブン・ラリビエー 「謎の円盤UFO完全資料集成」を読んだ
    .
    メイキングに当たる場面の蔵出しスチールが大量と、同じくメイキング的な製作者インタビューあり
    基礎的な画像では既出本に劣るが、新規画像やゲストメカ・女優等のあまり見ない画像が多数あり
    庵野秀明寄稿もネットで話題になったが1Pの短文。注目エピソード七点や小五で見ていた話など
    .
    関係者証言も豊富かつ、先行実写作含むGA作品評価や衣装全面担当の嫁さん再評価にもなる
    並びが既出資料と異なる関係者の他、大半が死去している。また日研究の伊藤秀明も13死去の話も

    [2017-03]
    03刊。サイト雑記でCGのTB扱う時に出す筈が事情増え頓挫。榊一郎が名前出し扱えると追加調査
    柿沼 秀樹編 「謎の円盤UFO大全」を読んだ
    .
    前回の調査時に貸出中で外した資料。他にもある双葉社のムックで中の中程度の内容量はある
    バズーカの名前がモーリーとか知らなかった。メカや話の解説など基礎的な項目は網羅してる
    語れる人が限定もされてる作品。座談会は当時の視聴状況や、どういう人間が支持してるかの資料になる
    .
    昔の作品・日編集と資料として苦しい点もある。一方で再放送・玩具展開状況などの日側の文化資料
    作品と言うより周辺を調べた様な所はある。日放送が70年代でTBを引きずって視聴もされた作品

    [2017-03]
    04刊。91にGA作品全般を扱ったムックが発売され、そこからUFO部を抜き出し、更に写真を追加した物
    伊藤 秀明編 「謎の円盤UFOアルバム(ファンタスティックコレクションスペシャル)」を読んだ
    .
    タイトルどおりでアルバム資料的な部分が強い。また受容的な問題で主にメカと人物に写真は集中している
    自分が調べたかった資料は銃器や衣装の部分だったんでちょっと不足な点はある。だが内容は充実している
    三面図資料なんかは完全に模型製作者を意識した物になってる。それ系の資料が必要なら問題は無い
    .
    模型・造形資料でも背面図が無い問題をよく聞く。特撮デザインでは背面図は勉強のため無い方が良いともいわれる
    カラー写真は豊富なんで娯楽として見るなら問題は無い。デザインの良さは後にスタッフが活躍した事でもわかる

    [2015-10]
    サイト雑記でTBアニメ版扱う加減から、ハヤカワから小説出てるとは知ってた 風見淳訳 ロバート・マイアル 「謎の円盤UFO 1・2」を読んだ
    元々は同人で訳が出てたのを商業で出したみたい。絵もSTの小説なんかと同じ。77年のスペース1999小説と同時期の75年に出てる
    内容はTV版の複数の話をダイジェストにした、ノベライズでは少し変わった内容。今だと映像資料は見にくいので、興味深い作とは思う
    (追記)現状2017/10だと配信サービスで気軽に見れる
    -
    [14-01-06]
    以前見た時は意外と退屈で挫折したが今回は頑張った「謎の円盤UFO」全話見た
    ドラマは冗長でSFというよりミステリーだわ、格好良いメカはろくに活躍せんわと辛い所はある
    ただバズで単身UFOと戦ったり、孤立したりと面白い要素は多く、OPの格好良さはまったく色あせてない

    ■奥田祐士訳 シルヴィア・アンダーソン「メイキング・オブ・サンダーバード」
    ■アーカス・吏津子訳 ジェリー・アンダーソン他 「サンダーバードを作った男 ジェリー・アンダーソン自伝」
    ■スティーブン・ラリビエー 「最新検証!21世紀『サンダーバード』読本(洋泉社MOOK)」
    ■三谷茉莉沙夫訳 マイケル・バタワーズ 「スペ-ス・1999 3 死の標的!」

    Vol 3260(2017-10-05)
    [2015-11]
    サイト雑記でTBアニメ版扱う加減から、原書91年GA作品の嫁さんの方。78年のストーンズのファン的な発言が見返しにある
    奥田祐士訳 シルヴィア・アンダーソン「メイキング・オブ・サンダーバード」を読んだ
    .
    先に離婚した旦那さんの方読んでるので、その意見通りにTBに特化してなおかつ自慢中心・自伝としても部分的な所ある本となる
    珍しめのスチルや当時のファンの手紙なんかの資料にもなる。濃い内容を期待すると無理はあるが嫁視点での制作の記録
    上記ストーンズの他、ビートルズなど60年代文化がどう受容されたかの記録でもある。ビートルズは最初否定されてる
    .
    2001年で引き抜かれた事やテクノボイジャーの話など夫婦で共通してる話もある。同時に実際はTBだけの部分もあると再確認
    筆者のらしさが反映された視点で詳しくは無いが面白い所もあると思う。離婚した事も含め、なかなか難しい所はあるなあと

    [2015-10]
    サイト雑記でTBアニメ版扱う加減から、GA作品全般取扱い、インタビューと周辺関係者証言まとめ
    アーカス・吏津子訳 ジェリー・アンダーソン他 「サンダーバードを作った男 ジェリー・アンダーソン自伝」を読んだ
    .
    細かい情報豊富。日本でも受けた事で関係深いとわかると同時に、TB以外は映画も含め微妙にコケてるとわかる
    撮影小話で、人形に実在モデル想定・ミスの火薬爆発から爆発路線海外・鉛筆での汚し・プラモ流用の予算削減
    制作と人間関係裏話で、Pとの意思疎通・見習い時代の見世物紀行・嫁が床上手・実力主義で問題・離婚後の不安
    制作姿勢で、子供向けの漫画場面切り替え趣向・本国批判海外絶賛・制作前の玩具販売・方便のSマリオネット名等
    .
    密度の濃い内容であると同時に、実際の所が隠す事無く書かれ、影響が007や2001年にも及んでる事もわかる
    嫁さんの自伝も別視点であるらしく、解説の補足もあり。英国で視点が違うという点や、商売の観方としても面白い

    [2017-06]
    12刊。サイトで扱った榊一郎絡みでジェリーアンダーソン作品を扱う事になり追加した一冊
    スティーブン・ラリビエー 「最新検証!21世紀『サンダーバード』読本(洋泉社MOOK)」を読んだ
    .
    同時期にUFO研究本が出てその筆者。外人だが日在住。外人である利点から現地調査を多数している
    現状TB模型はほぼ全てが消えている。昔らしく盗まれた場合や管理がおざなりだったなどがある
    制作風景もインタビューと写真でわかる。先の自伝と比較しても良い。紙と柔らかい鉛筆使った汚しはメモ
    .
    大人の子供向け作が本来は作りたかったなど、91LDでの庵野秀明コメント等の再録もある
    庵野秀明でもわかるが高齢層中心で難しい。現状だと過去文化の研究資料にもなると思う

    [2015-10]
    サイト雑記でTBアニメ版扱う加減から、こんな本あって驚き 三谷茉莉沙夫訳 マイケル・バタワーズ 「スペ-ス・1999 3 死の標的!」を読んだ
    原書・訳ともに77年と表記で、TBS放映の宣伝もある、放送当時の品。3しか無かったが、後期のST後期Pからんだマヤの出る話
    後期は未だ未見だが、小説もアクション主体の話で反映されてると思う。77年と思うと解説も含めて、確かに少し古い作りとは思う
    [補足]
    [2017-07-29]
    時間悪くて最初はスルー。連続放送で穴埋め的に見た「スペース1999S2」全話見た
    知らん間に出入りするクルーなど、設定とかみ合わない部分が多々だが、VOYを横に置くと惜しい所には迫っている
    STっぽいというか丸パクリ話多々で、ここも上記でおかしい。メカやキャラで見せようという方向性はS1よりマシ
    (追記)
    S1も全話見てるがメモ取り忘れていたので追記。真面目にSFしようとして面白くない前半、突然原始人など面白いけど突飛すぎる後半とちくはぐ
    不条理系や暗いだけの話など印象に残ってGAらしい回もあるが、確かにこれでは人気なくて当然。他書参考にしてもミニチュアだけの人だなと

    ■ 円谷プロダクション/監修 「ウルトラセブン画報 「少年マガジン」「ぼくら」オリジナル復刻版」
    ■ 円谷プロダクション/監修 「ウルトラマン画報 -「少年マガジン」「ぼくら」オリジナル復刻版」
    ■ 円谷プロダクション/監修 「ウルトラQ画報 「少年マガジン」「ぼくら」「たのしい幼稚園」オリジナル復刻版」

    Vol 3257(2017-09-21)
    [2017-06]
    刊14。検索していて発見した。ちょうど大伴昌司も調べていて好都合。タイトル通り昔の記事のまとめ
    円谷プロダクション/監修 「ウルトラセブン画報 「少年マガジン」「ぼくら」オリジナル復刻版」を読んだ
    .
    当時の状況資料にもなる。番組紹介から現行の番組誌・特撮誌にも近いインタビュー。図解や制作状況・独自資料など
    独自資料が面白い。星人の星はどうかを図解や文でも紹介し、現行資料や番組ではわからないオリジナル設定ともいえる
    ふろくや雑誌紙面の他連載もわかる。今もある人間顔のお面は既にこの頃あり。また鬼太郎があっちこっちで連載してたのも発見
    .
    人気がどう移行したかや、どういう方向で売ろうとしたかもわかるし、大伴昌司以外の人の図解記事なんてのもある
    この時期には既に読者募集もしていて、どう反映されたかも表記。古い時代の資料だが今読むと違う見方で発見ある

    [2017-08]
    刊15。先にQやセブンも読んでいる。今はナシになってる設定もあるし、当時どう受容されたかもわかる
    円谷プロダクション/監修 ウルトラマン画報 -「少年マガジン」「ぼくら」オリジナル復刻版」を読んだ
    .
    週間朝日で誤植され、そのまま他雑誌でずっと継承されたゾフィーなど、今とは違う伝播状況がわかる
    初代をどう捉えるかで混乱もあり、仮面ヒーロー風や初期解剖図のロボ風解釈・武器持ちグラビアは発見
    大伴昌司も本格参戦。解剖図はもちろん、馬場との比較やオリジナル企画など後の解釈の基盤となっていく
    .
    付録の形式など現状まで継承要素も多い。怪獣の作り方や役者の素顔は今でも情報価値あり、後のマガジンとも繋がる
    個人的に面白かったのが楽しく作ってる怪獣成績表。特撮をどう作ってるかも手作り感やなるほどがあって感心

    [2017-07]
    刊2017。大伴昌司調査からの派生。65・66の記事中心。この段階では大伴昌司はまだ未登場だが前段階はわかる
    円谷プロダクション/監修 「ウルトラQ画報 「少年マガジン」「ぼくら」「たのしい幼稚園」オリジナル復刻版」を読んだ
    .
    当時のマカジンが絵物語多い事がわかる。Qも放送前に絵物語で真樹日佐夫・中森明・豊田有怛が参加
    オリジナル化した小説が一本あり、セミ人間とM1号がヒーロー化。またカネゴンは宇宙人の仕業など説明つく
    ガラモンの名前は公募や募集企画の存在も意外。また当時の資料で米同時放送・2年後の再放送・風化開始も発見
    .
    オリジナル怪獣を雑誌で出したり、名前が不安定なのも発見。連載終了次号から参加の水木サンと比較しても興味ある
    大伴昌司はこの段階ではぼくらで連載し、同時に講談社とパイプになった事もわかり、参加前段階の紹介記事としても価値ある

    ■ 山本規雄訳 アニエス・ジアール「<図説>“特殊性欲"大百科 ビザールの生態学」
    ■ 堀江あき子 「怪獣博士!大伴昌司「大図解」画報(らんぷの本)」
    ■ 「大伴昌司コレクション [3] 世界怪物怪獣大全集(キネマ旬報復刻シリーズ)」

    Vol 3255(2017-09-14)
    [2017-05]
    原04。朗報。メチルセルロースを使うと、安くかつ人体にも安全なローション風呂が作れるみたい
    山本規雄訳 アニエス・ジアール「<図説>“特殊性欲"大百科 ビザールの生態学」を読んだ
    .
    以前の変態系調査からの延長。仏の本だが筆者は日の雑誌での経験等もあり、日びいき
    タイトル通り。ポニープレイも含め、聞いた事ない様な奴から、ファンアートでたまに見るオカシイのも紹介
    解説にもあるが全体に明るく楽しい。体験者へのインタビューがどれもこれも嬉しそうで面白い印象になる
    .
    自分の目当ては何故そうするかの分析。それに関しても考察やインタビューあるので納得出来る
    コスプレ系や銃と女の子など、気持ちがわかるのも多い。世界が広がり、かつ画像も満載で良い本

    [2017-03]
    刊12。60-70年代の人だが特撮好きな人なら怪獣図解で知ってる。画報でその他の資料も沢山
    堀江あき子 「怪獣博士!大伴昌司「大図解」画報(らんぷの本)」を読んだ
    .
    今だと少年マガジンの記事も見れないので貴重。情報がすぐに手に入る今でも情報性は別に凄く面白い
    幼年のメキシコでの影響の他、野田先生の資料からの影響や、戦前戦中の図解流行など、成立もわかる
    具体的な資料収集の方法論も現在でも使える。キャッチコピーとまとめの上手さは超一流。組んだ人材の凄さも特徴
    .
    みうらじゅんと横尾忠則インタビューも付属。他作家の資料にもなり、クソしてねろがヤスジ起源だったのも発見
    記事構成から当時の流行が見えてくるのも今ならではの資料性。資料調査とまとめの上手いモデルとしても感心

    [2017-03]
    刊96。復刻とある様に原書は67年のキネ旬別冊。今読むと原物というより当時の資料になる
    「大伴昌司コレクション [3] 世界怪物怪獣大全集(キネマ旬報復刻シリーズ)」を読んだ
    .
    表紙が真っ黒だが、割と資料として知られた本だった筈。日本の特撮の文化的需要の経緯を辿る意味も今はある
    当時の座談会が付属。ここらは今見ても資料性が高い。但し当時の発想なんで、今読むとSF作家の痛い面も見えてしまう
    若いPとの座談会もある。撮影許可で発生したトラブルや苦労話は今見ても興味深い。昔は今以上に地位が低かった
    .
    大伴昌司の資料整理術やキャッチの上手さも炸裂している。原物を今は見れるので、それより面白くも感じる
    後の資料本のベースになる作りとも言える。扱いも昔ならでは広範囲も注目点。歴史的資料の一冊

    ■ 笹本祐一 「妖精作戦」
    ■ 小松左京 「小松左京全集完全版 2 復活の日 果しなき流れの果に」
    ■ 小松左京 「小松左京全集完全版 5 日本沈没」

    Vol 3253(2017-09-07)
    [2017-06]
    刊84。榊さん絡みとも言えるし、間垣亮太なんかの年代がフェイバリットとして上げる一作
    笹本祐一 「妖精作戦」を読んだ
    .
    笹本祐一はアリエルとかミニスカ宇宙海賊もある。履歴見てキャリア長いんだなあと感心
    ネタによくなる若菜等の挿絵担当版を借りて来た。若菜等はポプラ社のルパンや二十面相の人で納得
    モーパイ見た時も、内容は良いけどおっさんの感性だなあと思ったが今作も近くなってしまう
    .
    時代の空気が良く出ていて、印象としてうる星やつらの映画みたい。昔の作なんでうーんな部分もかなり多い
    主人公の名前が榊。上記の影響受けた人間も含め納得する所は多い。発展段階の歴史資料
    -
    話が加速するまでが遅すぎるし、数が多いだけで機能してないキャラはいるし、ESP少女は活躍せずタイトルもキーワードになっていない
    単語の羅列も衒学的で嫌らしい。ただティーンが活躍してスケールが世界から宇宙へとアップしていくのは王道に沿っている
    -
    [12-07-09]
    原作未見 原題はミニスカ宇宙海賊 「モーレツ宇宙海賊(2012)」全話見た
    OPナレーションが仰々しいがプロレスの海賊、2クールでエンジンのかかりは遅い感じ
    後半は女子高生可愛いネー的な展開に、予定調和的で危機一髪間には多少かける

    [2016-09]
    パニック小説調査から。1964-66の二作。映画版は割と面白かった。時代考慮して読む必要もある
    小松左京 「小松左京全集完全版 2 復活の日 果しなき流れの果に」を読んだ
    .
    細菌兵器で人類ほぼ絶滅。アイデアは割と凄いと思う。ただ描写は今読むと突っ込み所多い
    スパイ物の風味もあり。ソ連好きも反映。後半端折られて再確認の所もあるが、映画版も上手く作ったのねえと
    台詞や状況も冴えた所ある。後者は65年の連載。作者をしてまいった作品で実際話になってなく、ヒドイ出来と思う
    .
    まとまりは悪いがアイデアの部分は面白い。日本沈没後の日本人がどうなったかもこっそりと書かれてたりする
    思想的な部分も入れる作家で、21Cの現代に読むと辛い部分もある作家。だが、後の影響はよくわかる

    [2016-09]
    パニック小説調査から。初出1973。最初の映画版は見てるが原作、及び小松作品読むのは今回初
    小松左京 「小松左京全集完全版 5 日本沈没」を読んだ
    .
    ノストラダムスブームも同年。当時は戦争の延長。今だと阪神や東北の地震を知ってるのでリアルに感じなかった
    思想的な部分も強く、情勢も昔とは違うので、当時の資料みたいな読み方。今の年配の人の思想の拠り所もわかる
    当時なりのリアルなシミュレーションといった雰囲気。感情が入り難いが、被災した状況の部分なんかは面白い
    .
    タイトルでネタバレしてるが、それを本編ではずっと伏せてるのも上手い。台詞や上記での世界分析も冴えてる
    娯楽作にした映画の方も面白かった作品。その時代なりのリアルや、後年から読んでの印象などもあるが、意義ある作品

    ■ 金塚貞文訳 ダナ・カストロ 「あなたは、子どもに「死」を教えられますか?-空想の死と現実の死」
    ■ 野田昌宏訳 ティモシイ・ザーン 「超戦士コブラ」
    ■ 富永和子訳 ティモシー・ザーン「スター・ウォーズ忠誠 上下」

    Vol 3251(2017-08-31)
    [2017-08]
    原00。仏の本なのが驚き。日本と同じで具体性欠くのかと思ったら大間違い。具体的に現在の研究をまとめ
    金塚貞文訳 ダナ・カストロ 「あなたは、子どもに「死」を教えられますか?-空想の死と現実の死」を読んだ
    .
    どういう過程でどういう心理状態になるのかわかる。理由がわかれば具体的に対処可能でそれも詳しく載っている
    青少年含む児童心理の研究としてもわかりやすい。青少年が現状状態だと苦しんでるのも納得出来る
    殺しちゃった等の難しい問題も含むので、それをどう解釈するかや、具体的にどう支援するかも書かれている
    .
    観念の理解不能や現状で手一杯など、児童や青年の限界もわかるし、それは歳とっても継続してる部分ある
    ゲームを理性的に肯定している部分もあり、文学は曖昧気味な仏でも、こんなに冷静な分析出来るんだと感心

    ■ 岡部宏之訳 ジョーン・D・ヴィンジ 「雪の女王」
    ■ 岡部宏之訳 ジーン・ウルフ 「新しい太陽の書 シリーズ全五巻」
    ■ 浅倉久志訳 ハル・クレメント 「重力の使命」

    Vol 3245(2017-08-10)
    [2015-12]
    ファンタジー扱ってる関連から。1982刊。ヒューゴ・ローカス賞受賞で、この周辺の受賞作は特殊なの多い
    岡部宏之訳 ジョーン・D・ヴィンジ 「雪の女王」を読んだ
    .
    書庫からやたら分厚い本出て来てうわあってなった。厚みと共に二世界交錯の話で結論から書くとかなり読み難い
    ジーン・ウルフなんかも近いがSF設定持つファンタジーになる。更にこれはアンデルセンの雪の女王をベースにしてる
    読み難いし、キャラに関してもっと頑張って欲しい所もあるが設定は面白い。壊して新しい世界を作る様な話
    .
    台詞も一部キレキレな所がある。そういうのが無いと面白くない。でもキャラがいまいちな所があって損してる
    帯の絶賛がCクラークやマキャフリィやゼラズニィと凄い。後にスターウォーズのノベライズなんか書いてベストセラー出してる人

    [2015-11]
    ファンタジー扱ってる関連から。80年代より刊行。解説に概要も載ってるが超難解。なので完全に理解したとは言わない
    岡部宏之訳 ジーン・ウルフ 「新しい太陽の書 シリーズ全五巻」を読んだ
    .
    同時期に阿保物語を読んでるが触感はそれに近い。各職業や階層を転々としながら神に近い位置となり、世界が流転する
    新しい世界をまるまる作って、それを全て見せるにはこの手法が最適といった所。ただ、わかりやすい提示で無くとにかく難しい
    文体も特殊で一人称。ただし途中で挿話や戯曲・その文体を裏手にとった主人公の意識の混濁もあり、これも難しさを倍増させてる
    .
    ファンタジーから始まりSFに着地する。そして娯楽作品というよりは、ノーベル賞も狙えるレベルの作り込んだ作と言う事になる
    その難解さで面白いとは言い難いが興味深い。カバーは小畑健、解説から最初の天野義孝は様式美として捉えられてたとわかる

    [2016-01]
    ファンタジー扱ってる関連から。原書1954。同年作は脳波・蠅の王など。レンズマン等のスペオペも人気の時代
    浅倉久志訳 ハル・クレメント 「重力の使命」を読んだ
    .
    ハヤカワ銀背。書庫からボロボロの本が出て劣化破損ありと怖い表記。訳1965の本
    解説も福島正美。色々ある人だがレムを例に挙げて絶賛してる。そういう内容
    海外のSF事典でも歴史に名を残す。作者も学校の先生。でも一口で言うと小説としてはアウト
    .
    巻末に作者エッセイあり。立ち位置も小説は遊びで仕事で無いと言う考え。かなり変わった考えの人
    徹底的に作り上げた超重力の惑星の冒険紀行文となる。アウトではあるが、変わった本で一見の価値はあった

    ■ 西岡香苗+増田まもる+田中稔久 スミソニアン協会/監修 「地球博物学大図鑑」

    Vol 3241(2017-07-27)
    [2017-06]
    原10。分厚く大きく高い本。スミソニアン協会の名前に恥じ内容を誇っている
    西岡香苗+増田まもる+田中稔久 スミソニアン協会/監修 「地球博物学大図鑑」を読んだ
    .
    概要で捉えているので項目ごとに凄く詳しいでは無いけど、地球の全ての物質を余す所なく網羅している
    オールカラーで図版としても楽しい。解説の部分での豆知識の他、キツネからセイウチを使う進化例も書いている
    前述の様に書いたが、日の図鑑は基本的に日の物しか扱っていないので、世界の面白生物見れるのも大きい
    .
    写真を使用。自分が意外と面白かったのが植物。類縁関係やコーラなど歴史的にどう扱われたは感心
    学名の他に英語表記あるのも面白かった。タヌキなんかも載ってるが、お約束的にヒトが載ってるのもユーモアあって良い

    ■ 大橋 義輝 「「サザエさん」のないしょ話 国民的アニメ番組の制作現場と作った人たち」
    ■ 「サザエでございまーす! アニメサザエさん公式大図鑑」
    ■ 長谷川 洋子 「サザエさんの東京物語(文春文庫)」

    Vol 3199(2017-07-20)
    [2016-09]
    最近の漫画のアニメ作品を扱った関連から派生。12年と最近の本。量が多く調査困難な、サザエアニメ版内情のルポ
    大橋 義輝 「「サザエさん」のないしょ話 国民的アニメ番組の制作現場と作った人たち」を読んだ
    .
    関係者証言多数。昔気質な人が多い作品でもある。同時に職人気質から発生するトラブルや、社内事情も多数記録してる
    桜小町と呼ばれた姉。アニメ人気や水森亜土の歌での対立と、原作者サイドの話もあり。原作者が人と会った記録も掲載
    Pは私小説として本作品を作った話もある。長期作品はスタッフも高齢になり、昔風の考え方してる人が多いので難しくなる
    .
    サザエさんに関しては原作周りでも逸話は多い。放火事件や妹の絶縁などが実際どういう経緯かや、関係者の性格もわかる
    再放送版が97年までやってたのも発見。永遠に続く番組となるのか、最後は時代で消えていく作品になるのか、難しいとも思う

    [2016-11-13]
    量が膨大で知ってる様で知らない作品でもある。期間限定で調査もしたが、イクラの言葉にニュアンスあるとかは気づかんかった
    「サザエでございまーす! アニメサザエさん公式大図鑑」を読んだ
    .
    風呂の増築や家の建て替え、旅行や万博参加、現代社会に適応したらなど、原作の補完やキーポイントになる話も存在してるのは驚き
    今は忘れられたキャラで浜さん。他にも湯水金造や作者も出てたのも驚き。オリキャラ率は高いが原作でどれをモデルにしたかもわかる
    原作とのチェックで取り込みと変更がある点も確認してる。一つのネタを変更し何回も繰り返してる部分もありそう。設定の部分は作り込んでる
    .
    嘘と児童崇拝とノスタルジーは要素として見つけてる。どう受け取るかで面白い作でもある。絵コンテも一部収録してるが凄く生き生きした絵で驚き
    アニメ版と作者の関係は資料を辿ってくと面白い部分もあるが、そこは当然触れない。人気を出す上でどう変更したかの部分も興味深いと思う

    [2016-10-03]
    08から16年の文庫版で分の追加もあり。長女から絶縁されてしまった長谷川家の一番下の妹さん。かなり凄い内容
    長谷川 洋子 「サザエさんの東京物語(文春文庫)」を読んだ
    .
    手加減もしてると思う。実際は確実にもっと凄い筈。町子は発散の手段を持たず家で決して謝らない暴君、子供の頃の逆恨みで更に悪事の逸話も
    姉の逸話もアニメ関係者との関係でわかる所はある。町子の死因の不審さも怖い。震えてた柴犬など本人エッセイの実際の事象も記録
    母も病んでる。宗教関係者への寄付で1/10の儲けのみ、ボケてからの旅行での奇行、合法的に抹殺されかけた当時の老人ホームの実態など
    .
    本人の主観も入ってると思うが、よくここまで書いたなと思う。原作はともかく、有名なアニメ版は毒を隠した内容なので、驚いてしまう
    菊池寛文芸春秋の社長だった事や、作品のモデルに近い人物の逸話。当時の風俗や思想を記録した面でも資料価値が高い
    -
    長谷川町子を扱う事になった加減から。数十年ぶりに見る事にした。国民的という響きは反発心も覚える所ある

    「サザエさん(2016 7-9月放送分)」を見た
    特番の特殊回、また視聴率が激オチした時期も含む。OPED画像は三カ月で変更、演出はシャフトにやらせたらと思う程、型にそってる
    チェック点は価値観。基本、嘘が肯定される。面子を守る事を重視し、女性蔑視及び女性自身もその思想。また幼児を常に正しいと見る面がある
    故にもし世界観が違うなら悪に分類される面もある。原作から設定も改変。原作エピを拾ったり広げたりもあり、オリキャラの使用頻度も高い
    世界観に疑問を投げかけるワカメ友達。息する様に嘘つくカツオ。子供を盾に意見を通すタエコ。権威からの説得、悪事を感動で隠す等、実際はかなり悪に感じた
    海外での日本人評価もチェックしてたので、以前とは違う見方が出来た。原作での実際の一家と共に日本人とは何かが見えた気はする

    [2016-11-15]
    CSで放送。調査時期の加減でいきなり八作だが、シリーズの雰囲気は掴める「サザエさんの赤ちゃん誕生(1960)」を見た
    江利チエミの為の作品といった感じ。ミュージカル調なのも時代が出てる。舞台設定的にもリアルタイムで、原作ネタも幾つか取り込んでる
    昔の映画で辛い所多いのは仕方ない。今のアニメや原作のイメージと違うのも面白い点である。今見ると資料価値の方が強いかなと

    [2016-12-16]
    コラボ物だが設定を変え、関西の下宿で立ち退き作戦となり特殊。サザエ単体でも成立してると言える「サザエさんとエプロンおばさん(1960)」を見た
    アチャコ・高島忠夫・藤田まことなど今も知ってる役者も出てくる。おばさんが関西の人など原作既読で違和感ある点と原作から拾った話で感心する点ある
    突然の歌は当時の映画的。行動が現状だと悪ともとれる他、緊迫感も薄いが新味はある。また野原の多い風景や食事つき下宿など、当時の風俗も注目点。

    [2017-01-15]
    シリーズ最終作でエプロンおばさんも貸本屋・駄菓子屋として登場「福の神 サザエさん一家(1961)」を見た
    婦人会に参加し見合いや女性・児童の地位向上に働くと世相の出た物になってる。内容的にはサザエ主役での見合いの手伝い
    サザエが本来は和洋折衷を目指した作で、映画は結婚に焦点を当ててるとわかる。役者は豪華め。連載時の受容を知る上で面白い資料な映画シリーズ

    ■ 清水 勲 「サザエさんの正体」
    ■ 清水 勲 「サザエさん事典」
    ■ 長谷川町子 「長谷川町子の漫畫大會 -町子・戦中の仕事」

    Vol 3197(2017-07-13)
    [2016-09-02]
    最近の漫画のアニメ作品を扱った関連から派生。97年刊。ちゃんとした漫画研究の人の本で最も信頼できる
    清水 勲 「サザエさんの正体」を読んだ
    .
    初出の新聞資料の他、それ以外の漫画ワカメちゃんなども調査。読み易いリストも充実し、安心して人に勧められる本
    700近い未収録作品が存在する事や、そこから波平が降格されてる事などを発見してる。距離を上手くとった視点でもある
    作中と現実の比較で消えていった風俗に目をやってるのも良い。サザエさんは日本の風俗の歴史資料としての価値もある
    .
    それぞれのキャラクターを再分析してカツオの評価を高めてもいる。前述の本など見る側の見解もあり公正な判断は難しい
    国民的作品ながら未収録作品が放置されてるのも勿体ない話。同時にアニメ版など知られている様で知られていない作品とも思う

    [2016-11-13]
    サザエさんで当時の文化の部分を記録した部分を一覧にした本。筆者体験もあるが、ここは主観入り過ぎで注意必要
    清水 勲 「サザエさん事典」を読んだ
    .
    扱ってる時代が1956-74でネタとして分かり難い部分の補完になる。二十四時間の喫茶店や万屋など今も形変えて存在してるのもあり
    デパートが氷柱をクーラー代わりにしてたとかの話も。衛生状態の悪さは徹底してわかり、立ちションなどモラルも今と違う事がわかる
    サザエから日文化検討してたがノスタルジーがありそう。長所で歴史遺産が保存され、短所で過去の現実認識に狂いが発生している
    .
    子供を尊ぶ文化も上記の影響からと思うが、これも冷静に考えると危険な点はあるかなと。米文化を想像以上に混入させてるのも注目点
    ソ連の核実験で黒い雨なんかも知らなかった。当時のメディアの影響で隠そうとしてる事もありそう。サザエの補完資料として大変優秀

    [2017-02-16]
    16刊。最初の調査時に見落としてた一冊。タイトル通りで、1939-49までの戦中含む初期作品を収録
    長谷川町子 「長谷川町子の漫畫大會 -町子・戦中の仕事」を読んだ
    .
    経緯も特殊で挿絵の発見から小学館内調査で2014に発見された。更に姉の挿絵画家時代の作品も収録
    35産まれの吉行和子のエッセイ等もあるが、町子先生は神格・伝説化されてる部分もあるので読む際は注意必要
    戦中作に関しても以前調べた松本零士解説と異なり、作中の異常な平穏さを+と取るか-と取るかは難しい点
    .
    カツオ・ワカメの原型に近い絵も出る。どうも当時の学年誌表紙の標準モデルがベースみたい。動物の絵も新関青花に似てる
    キャラの手持ちの少なさから天才では無いと自分は思ってる。戦中が経験のうちに入ってるのは考察余地高い
    個人の感想として、戦中で異常状態なのに平穏を装い、遠くの兵隊さんに何かを託す様はセカイ系に似てるとも思う
    .
    時事ネタ。慰問袋。陸軍病院慰問。占領だ。お菓子にビスケット。元旦に戦地の兵隊さんをお守りください。トテタテターなど

    ■ 東京サザエさん学会 「磯野家の謎」
    ■ 東京サザエさん学会 「磯野家の謎・おかわり」
    ■ 世田谷サザエさん研究会(ゆうむはじめ) 「サザエさんの秘密」

    Vol 3195(2017-07-06)
    [2016-09-02]
    最近の漫画のアニメ作品を扱った関連から派生。92年出版ベストセラーの新書版
    東京サザエさん学会 「磯野家の謎」を読んだ
    .
    90年代に流行。今もジャンル形成に至った謎本のきっかけになった本。サザエさんが火付け役
    慶応大学の教授の本。だが当時の背景も重要で、まだ漫画やアニメは大学での正式な研究対象では無い
    厳密な研究と言うより娯楽書籍と見た方が良い。初出の新聞掲載から調査した物では無い
    .
    公正とは言い難い判断や、推定を元にした見解もある。ここらは後述の書籍の批判対象になってる
    当時はメタ的な話は低評価など、自分がチェックした点とも見解が違い。時代が出た部分もあるなと

    [2016-09-02]
    最近の漫画のアニメ作品を扱った関連から派生。人気が出た事から出版された93年の本
    東京サザエさん学会 「磯野家の謎・おかわり」を読んだ
    .
    前巻と同じで娯楽書籍と見た方が良い。今の漫画の研究本とは違い、作品内の設定に触れた内容となる
    今作で提示された問題は後に出た本などで、初出から更に絞り込まれ、納得ある見解が提示されている
    自分は、作中のメタ発言でサザエさん一家が自分たちは漫画の人物と認めてる点から、作品内設定の興味は薄れてる
    .
    現行では古い資料。ただ謎本の生成や、後の研究で否定される一件の大元としての価値はある
    アニメ版は研究対象外で研究された本も少ない。量が膨大な事も含め、知ってる様で知られていない作品

    [2016-09-02]
    最近の漫画のアニメ作品を扱った関連から派生。93年刊。と学会系列の筆者。後に他の謎本等も執筆
    世田谷サザエさん研究会(ゆうむはじめ) 「サザエさんの秘密」を読んだ
    .
    92年の東京サザエさん学会の追従本であり、資料は見つけられなかったが続刊で批判も展開した本である
    論争に発展したが沈静化したとある。批判対象になった東京サザエさん学会も、現在は活動はしていない
    今作自体は割と理性的に書かれてる。現行の漫画研究が初期段階ではどういう物で誰が関与したか知る資料
    .
    研究なんかも書き手の意見が反映されてる場合があり、大学の研究だと闘争になりやすい事の資料になると思う
    先に書いた通り自分は漫画と思ってるので、前提条件からズレてると思ってる。アニメ版の研究ないのは残念

    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 23 サザエさん 23
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集20+21+22 サザエさん 20+21+22

    Vol 3192(2017-06-23)
    [2016-08-16]
    良い機会で調査開始。時期1969-1971。管理都合でまとめて。15からメモ取り出す様にした「長谷川町子全集20+21+22 サザエさん 20+21+22」を読んだ
    ネタ的には、メタネタ、ボーナスネタを定番化、のろくろの絵、サザエと作者の対話、作者の絵柄変更、サザエと作者は友達、作者に中元、フジ三太郎ゲスト、馬の絵、死の国と天国の存在
    .
    人物で、一家、家政婦を雇う、風呂が変更、一家家系図の紹介、食卓は椅子とテーブルで洋風もあり、冷蔵庫買い替え、将来は家を売り郊外に移住を計画、猫はブチ猫
    リスのマイクを飼う、犬も飼う、住み着いたゴキブリは波平と言う名前、名前が魚と一緒の事に自覚有り。
    サザエ、手製のアイス、料理のレパートリーはオデン・焼き魚・カレー・コロッケ・チャーハンのみ、五時に食事を準備する、ビキニ姿、ニューパーマ、家政婦訓練所に通う
    ウィッグを被る、交通事故に会う、手先器用、美空ひばりは嫌い。
    波平、おしぼりで顔をふく、カツオに気を使っている、鳥を飼っている、従軍時期の位の低い写真、犬を連れて散歩、性格は好色傾向、眼鏡無いとほぼ見えない
    ボケネタの増加、オムツ用の箱が用意されている、酔うと地下鉄の擬音の芸。舟、ミニスカをはく、琴が出来る。波平と舟、カツオとワカメに性教育
    カツオ、デリシャスリンゴが好き、ランプの魔神を呼び出す、反抗期、週刊誌のエロ記事に興味。カツオとワカメ、野球拳が好き。タエコ、スケスケルックが大好き
    タラ、BHC牛乳好き、四歳設定、まだ上手く喋れない。マスオ、ダービーファン、クラシック好き、室内四重奏ケッヘルは演奏不可、競馬ファン
    .
    ネタ的には、漫画ブーム、電話は三分で切れる、ブルーライト横浜、東名高速全線開通、安全保障ネタ、デビさん、アポロ11号、月面着陸
    小型テレビ、モーレツ、スパイ大作戦、ベトナム反戦が東京で荒れる、女性蔑視、沖縄論争、朝岡ルリコ、黒猫のタンゴ、サランラップ
    中卒が就職でもてる、ゲバゲバ、万博、ダービー、老人ホーム、乗り合いタクシー、マザコン、やったぜベイビー、白黒とカラーは受信料が違う
    廃液、カセットテープ、食べ放題、滅亡の予言、ドリフ、教育ママ、食物汚染、三島由紀夫自決、包装の批判、ハヤシもあるでヨ
    ボウリング、ブロンソン、ゲバゲバ、クレーンゲーム、牛乳瓶ポリ容器化、パンダ、犬の登録料三百円、魚にPCB、写真入り年賀状
    石油はタンパクがいる、日本列島改造論、ベトナム和平会談、ひばり事件、金大中事件等
    [2016-08-17]
    良い機会で調査開始。時期1971-1974。連載としてはこれで完。打ち明け話と旅日記がサザエのラスト「長谷川町子全集 23 サザエさん 23」を読んだ
    最終回はサザエが崖から落ちて松茸を拾って帰って来るネタになる。ネタ的には作者ストに備えストック描かされた話
    人物で、サザエ、背空き水着着用、長髪画、屁のネタ。波平、宴会芸は女装、南方戦線に参加したと嘘。舟、波平の浮気を誤認して離縁。カツオ、ウルトラ風番組視聴
    時事ネタで、ロッカー子捨て、田中総理、劇画ブーム、中東問題、ひばり紅白落選、国鉄暖房節約、日本沈没、珍しい天然痘患者、給食困難
    .
    エッセイで書かれた歌舞伎漫画版と英語版を収録。作者が本当に描きたい物がボチボチになるのはどの世界でも悲劇だなあと
    [2016-09-03]
    良い機会で調査開始。新聞連載以外の作品群。但し制作年不明で、抜けも多数あり 「長谷川町子全集 30 サザエさん 別冊」を読んだ
    四コマで無く連作の作品群。エプロンおばさんの登場もある他、本編で省略されたサザエの結婚がイカちゃん再登場と共に描かれている
    .
    人物では、サザエが探偵社でバイト、昔の仇名はかけどびん、運転免許習得マスオは無い、アキコさんという友達、婦人服売り場でパート
    マスオ32歳、落語公開、サザエ情報から私立大出身で軽く見られている。一家年始で犬を貰う。ドロボウネタ多用。猫の名はミー、キミコという名の家政婦
    .
    時事ネタでは、ヘプバーン刈り、ハートブレイクホテルの歌。サザエに対する自分の認識変化と、未収録作多数情報で調査の熱意も落ちた所ある

    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集18+19 サザエさん 18+19
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集16+17 サザエさん 16+17

    Vol 3190(2017-06-15)
    [2016-08-16]
    良い機会で調査開始。時期1965-1967。サザエが家政婦に入る。また今巻は作者自身のエッセイも二本収録「長谷川町子全集16+17 サザエさん 16+17」を読んだ
    ネタ的にはメタネタ導入で夢オチ減り、空想的な話が増えるが逆に質は安定化。連発のギャグ。四コマ目を消すネタ。作者自身のエッセイ、旅行にサザエ一家かツッコミ
    .
    人物では、サザエ、政治家湯水金造宅に家政婦に入る、学生らしき人物と謎の外出。ワカメとカツオは夜十一時までTV鑑賞、九時に寝るが当時の理想
    カツオ、ボクだけ美しい発言。波平過去のフサフサ、カラーテレビの値下がりを待つ、明治生まれ。マスオ、係長昇進。マスオと波平はパン食
    不動産屋の娘はミツコ。波平は五十四歳で月収は当時七万円、漫画が好き、舟のパパには不快感。舟、英会話習う。波平と舟、居合術を懐かしむ
    一かは正月に外食の習慣。サザエ、波平がパパからお父さんに統一化、。タラ、お経に興奮する、左利き。作中で漫画の人物と自覚してるのでこれらは意味も無いかも
    .
    時事ネタで、松本清張ブーム、怪談物斜陽、鍵っ子、非行少年、テープレコーダー、朝永 振一郎ノーベル賞、大学生が漫画を読む、オバQ
    政治の貧困で全てを解決の風潮、引きこもりをスカウトするスシ屋、折り畳み傘、バービィ人形、カラーテレビ、冷房、共産主義の戦乱への憂い、江青女への意見等
    [2016-08-16]
    良い機会で調査開始。時期1967-1969。時事問題で激変もある年「長谷川町子全集18+19 サザエさん 18+19」を読んだ
    ネタ的にはゴキブリネタのリテイク、いじわるばあさん系ネタ。時勢的には明治の持ちあげネタ、金、漫画四コマは七千円、昔は良かった、二世代同居は悲劇
    .
    人物で、一家には電話は無い、電気洗濯機壊れる。サザエ、ママさんコーラスに所属、竹を割った性格と評価されている
    波平、ラインダンス見物、女性に見とれる、定年間近の焦りと心細さ、ヒゲをそりカツラを被り一家の顰蹙買う、敬語への意見、孤独癖がある
    若い頃は自炊、競馬もする、工業系の会社員の可能性。ワカメ、ジュリーが好き、カツオに好きと言おうとする、好きな相手はトモヒコ、七歳設定、ピアノを習う
    カツオ、歳を誤魔化しおばさんと文通、品の良い女性が好み、株を買う事に執着、鍵っ子の友達がいる、一人称は俺。ノリスケ、住宅公庫三十五年払い、近所は冷たい
    マスオは会社でコンピューターを扱う、沖縄返還をミミッちいと考える、格闘技観戦、見栄坊で中身が無いと評価されている、競馬観戦、レンタカー運転可能
    ノリスケとマスオ、ホステスと戯れる。タラは1964産まれの設定など、これも前述通りメタネタで漫画の人物と自覚有るので単に設定にすぎない
    .
    時事ネタで、冷凍食品、肥満児、祭屋台は腹を壊す物、ドル防衛、ベトナム戦争、デフレとインフレ、サッカー好きは新しがり屋、タレント議員、タレ目ブーム、基地問題
    路面電車終了、ベトナム平和宣言、三億円事件、輸入過剰、国鉄一等列車止める、東大紛争、月面着陸、競馬競輪中止、バレンタイン、ハッパフミフミ

    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集15 サザエさん15
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集13+14 サザエさん 13+14
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集10-12 サザエさん 10-12

    Vol 3188(2017-06-08)
    [2016-07-28]
    良い機会で調査開始。1957-1962時期。海平来訪。犬のペスを預かるなど「長谷川町子全集10-12 サザエさん 10-12」を読んだ
    サザエ一家の登場しないネタ。回想・夢オチ、現実と空想の違い、動物が喋るネタと変化ある。絵も目を丸にチョン多用と少し変化ある
    時事ネタ。東京人口八百五十万突破、頭にプロペラのメット玩具、陛下、スーパーマン、鎮静剤、公害、ダースダックス、タローとジロー
    紙芝居の不調、週刊誌の増加、メートル法施行、テレビの普及、皇太子誕生、サラリーマン物語、美空ひばり婚約、サリマノイドなど
    サザエ教習所で注意される・ドイル、乱歩、クリスティへの興味。ワカメ外人の友達。ノリスケ飲酒時の泥棒癖。カツオ怪盗への憧れ。
    マスオ推理小説の好み、女湯の火事の興味、電柱への帽子掛け。海平エロへの反応と胃の不調、昔はバーコード頭。以前からより一貫させた所もある
    [2016-07-28]
    良い機会で調査開始。1962-1964時期。イソノモクズ登場。あきらかに空想的なネタも増える「長谷川町子全集13+14 サザエさん 13+14」を読んだ
    いじわるばあさんっぽい人や、以前に波平が覗いたボーイソプラノ男再登場もあり。作者メタネタもあり。ネコの名前がタマになるのもこの頃
    時事ネタ。電気掃除機・洗濯機・冷蔵庫登場。カガーリン帰還。マリリンモンロー自殺。太平洋ヨット横断。スカイラブ成功。駅の掲示板。天才教育。アトム
    設定上興味ある所で、サザエ推理小説愛読。カツオT大の家庭教師つく、月光仮面、忍者ごっこ。ワカメの見るTV画面でミッキーマウス使用
    マスオが鉄砲を使って狩りしたり、犯罪に激怒したり、護身術でひったくり撃退したりとかなり動く。ただサザエ家でノリスケネタがあったり設定に一貫性が消え始める
    他に興味ある点で他巻でもあったが歳暮の使いまわしがある。文化人類学の宝を部族間で交換していくポトラッチを連想させ、実際にあるなら興味ある
    また上記いじわるばあさん登場でわかる様に小悪を容認するネタや、社会への不満。地上の車の混雑への悲嘆など社会への不満含むネタも増えてる
    [2016-08-16]
    良い機会で調査開始。時期1964-1965。特賞当たりヨーロッパ一周、1964のエッセイ経て、衝撃の展開「長谷川町子全集15 サザエさん15 」を読んだ
    上記通りでターニングポイントとも言える巻。それ以前から設定の統一・整合性が狂い始めていたが、今巻で順を追って完全にカミングアウトする
    連続ネタで旅行準備がある。ここでサザエの旅行と言う形で作者の旅行記。ここでの意見が作者かサザエがぼやけた所で、作者登場のメタネタ
    サザエ一家が自分たちが漫画の人物に近いと言うメタネタを経て、二十年後のサザエさんで想像をした上で、漫画だから歳を取らないとはっきり自覚する
    .
    今回の調査で、サザエ一家が歳を取らない理由も探すつもりだったので、衝撃受けた。以降は統一・整合性捨てたネタも増え、ある意味面白くなるとも言える
    作中で漫画と自覚してるので、夢の中の話みたいになってなんでもアリになってくる。作者が手を抜いたとも、作風が変化し一皮向けたとも言えて難しい所
    作者が推理小説好きで、メタ展開に持ち込めると気付いたとも言える。謎は解けたけど、サザエ一家の話は、所詮全部嘘の話とも思えて印象が一変した
    .
    統一・整合性を捨ててるので設定を拾っていっても意味も無いが、メモは取っていった。マスオの攻撃性や波平のエロさ等、ある程度の保たれた統一性もある
    ヨーロッパ旅行記も、サザエの意見と言うよりも、作者の意見と見た方が良い。ここらで混乱を招いた事がカミングアウトの原因ともとれる
    その旅行記では、ナポリを見て死ね・闘牛への疑問・三国同盟からの独への信頼、東ドイツ荒廃状況・デンマークの老人自殺率と時事性が出ている
    .
    個人逸話では、マスオの超人願望、苦労性、カツオを殴り波平が庇う、波平をピンボケと思っている、マンドリンでメンデルスゾーン弾く
    ワカメは小一設定、一人称はあたい。波平は五輪批判、狩も趣味、立ちション。サザエに入浴場面。いじわるばあさんがゲスト。作者逸話からの吠えなかった犬。
    カツオはソ連人に北方領土でサザエが政治持ち込むのはお止め、先生は女、結婚願望持った娘の登場今巻は大半が1964の東京オリンヒックのネタが多用されている
    .
    時事ネタは前述の東京オリンピックが主。他に不快指数、舟本カズオ、尺貫法表記中止、給水制限、スパルタ教育、米値上がり、多作作家は子沢山
    007、インスタントラーメン、ノイローゼ増える、ベトナム問題、ゴールデンウィークなど、ベトナム空爆が1965で以後も今作は当時の実際の空気がわかる

    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集8+9 サザエさん8+9
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 6+7 サザエさん 6+7
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 4+5 サザエさん 4+5
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 2+3 サザエさん 2+3
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集1 サザエさん 1

    Vol 3186(2017-06-01)
    [2016-07-28]
    良い機会で調査開始。1946-1948時期。順番前後したが記念すべき一巻。型の失敗で最初は売れなかった「長谷川町子全集1 サザエさん 1」を読んだ
    福岡時代。サザエも結婚前で友達のイカコや雑誌ハロー社への就職や婦人警官体験。イベントはあっさり気味で結婚・出産も唐突。前書きで説明あるのみ
    初期フグタ一家は別邸暮らし。マスオの研究所勤務設定と共に蛇の標本を大事と思ってる点も興味ある。他にもカツオがドラヤキを学校で作ったりもあり
    戦後すぐでネタも生々しい。畑の盗み対策・馬車・満州引揚接待・配給・飴で病気の不安・闇市・馬糞拾い・コレラ、チフス予防注射・MP・買出し制限・戦災孤児募金
    飼育されるヤギ・道端に畑・チンドン屋・応援演説への参加・共産党と自由党の対立・タドン・風呂屋での盗難・サマータイムなど。今に無い物も多い
    [2016-07-23]
    良い機会で調査開始。1948-1951時期。一が貸し出し中で中途半端にスタート「長谷川町子全集 2+3 サザエさん 2+3」を読んだ
    後とは考えが少し違う作者自身のマンガもあり。タラはまだ何も出来ない子供で、ワカメはトラブルメーカー的な立ち位置になる。
    サザエの父への一人称がパパにママ。時代性は激強。DDTネタもあるが、ハエ・ネズミ・野良犬・押し売り・乞食・深夜の治安の悪さがネタになってる
    髪型も今は時代錯誤だが、当時から考えるとサザエは先進的な女性と言う立ち位置なのかも。波平も胃潰瘍や、後の巻で政治家の講演見に行くなど
    風呂もTVと違い五右衛門式の雰囲気。行水ネタもある。洗濯機・冷蔵庫もなく、そこからのネタも。想像以上に昔の話で驚いてる
    .
    良い機会で調査開始。1951-1953時期。新キャラのノリスケ登場。記者で居候時代となる「長谷川町子全集 4+5 サザエさん 4+5」を読んだ
    連続した話で箱根旅行と柔道入門がある。時代性の出た点で、停電日、紙芝居、氷屋、オリンピック、馬の運送、軍人恩給復活など
    学生服の社員がいて、特撮等の少年隊員はこの時代性が元ネタかなと。この時期はまだ時間が進んでる。ワカメはランドセル購入で喜んでる
    現状だと無地に近いキャラづけなんで、再軍備賛成のマスオと反対の波平や、回想で一巻戦後すぐのおからの配給思い出すカツオなんかにも驚く
    .
    良い機会で調査開始。1952-1955時期。ノリスケ見合い、イリエタイコと結婚、独立とイベント豊富「長谷川町子全集 6+7 サザエさん 6+7」を読んだ
    前述通り、この時代は時間経過ありワカメ入学も。設定にブレあり、猫がミー。また波平と船も名前が未定時期の筈で、波平の和服のMSA柄も注目点
    時代背景ネタとして、衛生局監査、詐欺露店、水害地援助、とびだす映画、婦人週間、毛沢東崇拝少年、帰還兵、踊る宗教、人造米、牛の運送、ゴジラ等
    キャラの発見で、サザエ髪型への熱意。マスオのサザエ整形の夢、スリラー好き。波平の、大正風で落ちこぼれ女の子に慰められる回想、女性行水に気を取られる等
    [2016-07-28]
    良い機会で調査開始。1955-1957時期。タイコ出産。ガスストーブ購入。この辺りからキャラは固定。時間も止まり始める「長谷川町子全集8+9 サザエさん8+9」を読んだ
    現イクラの名前候補にナミエと言うネタあり、実は女の子ぽい。57からエプロンおばさんが始まるが、作者登場ネタなど作風に変化も出始める時期
    時事ネタ。、BCG、放射能の雨、太陽族、行動芸術、インテリ批判、テレビへの人だかり、防犯ベル、東京まつり、国連加盟の囚人恩赦、ガス中毒のニュースなど
    設定的に面白い点でネコがミケにミー。不倫小説を書くサザエ。カツオは11歳。波平が海外(マンガ)アニメ大会を見て、ポパイに憧れ声かけをパンチで撃退など

    ■ 長谷川町子 サザエさんえほん 1 わかめちゃんとおまわりさん
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 29 エプロンおばさん 4+似たもの一家
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 エプロンおばさん1-3
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 いじわるばあさん1-2
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 31 仲よし手帖 新やじきた道中記
    ■ 長谷川町子 長谷川町子全集 別巻 長谷川町子思い出記念館

    Vol 3184(2017-05-25)
    [2016-06]
    最近の漫画のアニメ作品を扱った関連から派生。1949の田河先生との対談等も収録。エッセイ等の文筆仕事まとめ
    「長谷川町子全集 別巻 長谷川町子思い出記念館」を読んだ
    .
    もっと早く読んでりゃ良かった。手塚先生とは違う線で国民的までなった漫画家の素顔。正チャンの冒険含め、何に影響受け、何が好きかも丸わかり
    マスオさんは研究職などの裏話も飛び出す。掲載紙が掲載紙。なので、わかりやすくする事や縛りもある事など、意外な苦労がわかる
    一度放火未遂も受けてる。対談では頭が凄い読者の話なんもあり。1971年のフィーリングだけで伝えようとする若い人の苦言も面白い所ある
    .
    007が好き。推理物が好きな話とも重なる。3コマめまでオチを読ませない演出の話も納得。陽気さを好み、単純さを重視するなども納得
    手塚・赤塚先生を受賞で褒めたり、劇画に敬意を払ったりも偉い。実際の本人像がわかってくると人気が出たのも当然と感心

    [2016-06-24] 良い機会で調査開始。単巻完結作 「長谷川町子全集 31 仲よし手帖 新やじきた道中記」を読んだ
    1949-51・51-52の連載。サザエさんに近いキャラデザでカツオ・ワカメ・タラが育つとどうなるかがわかってしまう。女学校の日常物と今でもありそうな題材
    流石に今読むと大爆笑とは言い難いが日常物としてはあり。やじきたは師匠も使った黒塗り演出使用。実は髷物をやりたかったというのも含め興味ある一本
    .
    [2016-07-01]
    良い機会で調査開始。1966-71の作品。作者は本来の資質はこれ系としてる 長谷川町子 長谷川町子全集 「いじわるばあさん1-2」を読んだ
    ちゃんと読むと想像以上にゲスい。悪そのものの話。だが絵と展開の工夫で嫌悪感は湧かない。作者自身やこれを許容した読者と考える所は多い
    競馬ネタと谷岡ヤスジネタあるのも発見。ヤスジは戦前の漫画の系譜にいるのかも。実際は社会を相当斜めに見てたんだなと、驚いた作品
    [2016-07-03]
    良い機会で調査開始。サザエといじわるの中間に近い。発見多数。1957-1965連載 長谷川町子 長谷川町子全集 「エプロンおばさん1-3」を読んだ
    作者自身が登場するメタ展開、時事・流行を扱った物、ヌード・下品、伊矢味氏なる人物、作家他作のキャラの登場など、今作のみの展開もある
    故に話自体もいつも作風だが少しの毒や変化もあると思う。カツオ風の下宿人も興味深い。サザエTVのイメージが強いので、こういう作品も興味ある
    [2016-07-23]
    良い機会で調査開始。49年の似たもの一家は後にTVサザエにキャラでるイササカ一家「長谷川町子全集 29 エプロンおばさん 4+似たもの一家」を読んだ
    前述通り似たもの一家が重要作になる。サザエそっくりのトンダというキャラも出る。未亡人で、カツオワカメの順が入れ替わった子供つれてる。
    子供にヒロポンなど時期的に凄い話もある。カブキ志望、両親の反対を押し切ったロマンス結婚や売れない二流作家など、イササカの個人逸話もあり

    [2017-04-12]
    刊2015。刊行が最近で後で発見した資料。続刊もあるがとりあえず1だけをメモ。初出記録等は書かれていない
    長谷川 町子 「サザエさんえほん 1 わかめちゃんとおまわりさん」を読んだ
    .
    本来の目的は絵本なんで児童用。別資料からも本来は絵本の挿絵が書きたかったと言う証言が上がってる
    サザエ後半は悪意が増し、本人もハートフルな物は書きたくない意向はあったが、今作は初期的な作風になっている
    裏読みすると支配願望の静かな実現とも言える。タイトルどおりで警官ごっこをして他人を誘導していく話
    .
    色合い的にはカラフルな作りになっている。作画は後期のテザインに近いので、後期作品とは思う
    サザエ自体は継続設定の破棄で収集が付かなくなり最初の路線に戻せなくなったが、もしはある

    ■ 乗馬への道Vol 21 海外の乗馬から学ぶ/ジンガロ座が来る
    ■ 乗馬への道Vol 20 心に残る馬映画/アテネ五輪代表監督選手に聞く
    ■ 乗馬への道Vol 19 黒馬物語・世界の馬ラベル博覧会

    Vol 3182(2017-05-18)
    [2014-09-19]
    つの丸扱ってる関連から。黒馬物語は読んでる。なのでちゃんと話についていける
    「乗馬への道Vol 19 黒馬物語・世界の馬ラベル博覧会」を読んだ
    .
    表題以外で椎名誠のインタビュー。モンゴルの話もあるが、南アメリカのパンセでも騎乗と経験豊富
    大井競馬馬で先導をする美しい金髪の馬パロミノや、馬の博物館のトウショウファルコと競馬の話題もある
    ポニーの競馬レポ。ヘルメット無しで200キロのバイクに乗ってる感覚の話や、自分の名前がわかる話など
    .
    海外事情にも強い。なので草競馬からプロ入りする馬の話や、米のホースマッサージの話なんかもある
    海外事情に関し競馬とは違う情報もわかり、今回も密度ある内容。応用幅も広いと思う
    -
    つの丸扱ってる関連から。俳優のレポなんかも過去あったが、今回は映画尽くめの話となる
    「乗馬への道Vol 20 心に残る馬映画/アテネ五輪代表監督選手に聞く」を読んだ
    .
    別に書籍も出てるが、馬の出る映画は多い。馬好きな人はどういう目線で見てるかもわかる
    発行の時代性も出ている。ラストサムライや指輪物語などで、撮影に参加したスタントのインタビューもあり
    向こうは映画での馬の扱いも手馴れた物。馬が倒れる場面は、調教やCGで対応している
    .
    表題以外でも変わらず海外事情にも詳しす。ウェールズで惜しい所までいった馬VS人間レースなど
    インタビューから、物事を理論的に万人にわかる様に定義づけ説明する学問は、社会学なんだなぁと納得
    -
    つの丸扱ってる関連から。残念ながらこれが最終号。現状10年前の情報となってしまう
    「乗馬への道Vol 21 海外の乗馬から学ぶ/ジンガロ座が来る」を読んだ
    .
    前号ぐらいから広告依頼も出ているが、再び基本に立ち返り、初めての乗馬に関する話題中心
    海外の馬関連の教育機関が充実してる事や、日本の馬はやっぱり競馬だけの事も改めてわかる
    海外に日本選手が来た時の、おどけた新聞の記事など。海外にはカリスマ調教師なんかもいる
    .
    エンデュランスでは強さをみせたどさんこの話や、悪路ではバイクより馬の方が便利な話など
    競馬だけでは馬の事はわからない。ただの雑誌と思っていたが、全体で読むと想像以上の大収穫

    ■ 乗馬への道Vol 18 特集海外の馬雑誌/初めての乗馬
    ■ 乗馬への道Vol 15 海外で馬に乗る/JRA競馬学校
    ■ 乗馬への道Vol 14 エンデュランス大会/アメリカ大西部の旅

    Vol 3180(2017-05-11)
    [2014-09-18]
    つの丸扱ってる関連から。エンデュランスなんて競技もこの雑誌で学んだ。特集もよく組まれてる
    「乗馬への道Vol 14 エンデュランス大会/アメリカ大西部の旅」を読んだ
    .
    エンデュランス大会のきっかけは、雑誌のアラブが最高の馬なら挑戦を受けようの投書から始まってて、可笑しい
    表題からは、ウェスタンスタイルの騎乗とファッションの実際など。また映画撮影での馬の死は、麻酔薬使用など映画の話も
    普段の生活では耳にしない馬専門薬業者、山一薬品。関西学院大学の伝統的な月の名や、SS産駒の馬を使ってる話など
    .
    表題以外の内容で、今回はポニーとムスタングの話や写真がある。つの丸作品から参考になる部分も多い
    ポニーが頑強で頑固な話や、ムスタングはスペイン由来で語も群を表すメスティーニャから来てる話など、内容充実
    -
    つの丸扱ってる関連から。口絵の写真はジャマイカで馬に乗って海に侵入してる写真。インパクトがある
    「乗馬への道Vol 15 海外で馬に乗る/JRA競馬学校」を読んだ
    .
    海外の馬ツアーを各国で紹介している。外国には大規模な馬のお祭りも沢山ある。ここらでも日本との差が出てる
    米でも本式ツアーは時間と金かかるが、手軽な都市部周辺の話や、その事からカリフォルニアの馬数が凄く多い話
    前号ムスタングとも関わる、スペインのヘレス馬祭り。また前述のジャマイカは、カリブ海でも一番乗馬が盛ん
    .
    他記事から他スポーツと違い、ムードでものを言う事が多く、理論的裏付けの無い事が多い日本の馬界隈の話も出る
    表題のJRA競馬学校の話は、それほど割合は多くないが写真もある。ドサンコのコラムなんかもあり
    -
    つの丸扱ってる関連から。モンゴルやペルシュロン・ジェトランドポニーと興味深いが、図書館は残念ながら16・17が抜け
    「乗馬への道Vol 18 特集海外の馬雑誌/初めての乗馬」を読んだ
    .
    日本では想像つかないが、海外では競馬以外の馬雑誌が幼少向けも含め充実。主に白人の住む地域の物を紹介
    当時で仏の乗馬人口は150万人と凄まじい。表紙は子供が馬と一緒に写ってる。子供向け馬雑誌なんかも感心
    最初らへんの号と一回転した感ある表題だが、前かきで要求や、他巻で英国式は頭下げ・米国式は頭上げるなど発見もある
    .
    これも他巻とも共通だが、海外では乗馬はサラブレット以外が普通。独のマイスター制度やホースマスターの話もある
    アレルギーを起こさないスペインが持ちこむ前からいたカーリー・ホースの話も興味深い。馬輸送業者の実際などもあり

    ■ 乗馬への道Vol 13 ホースパーク/馬の祭り
    ■ 乗馬への道Vol 12 私の愛馬/JRA馬事公苑
    ■ 乗馬への道Vol 11 カドルノワール・ド・ソミュール日本公演/なかがわゆめ国体

    Vol 3178(2017-05-04)
    [2014-09-17]
    つの丸扱ってる関連から。表題からはわかり難いが、本場仏で人気の馬オペラの話
    「乗馬への道Vol 11 カドルノワール・ド・ソミュール日本公演/なかがわゆめ国体」を読んだ
    .
    技なんかも見栄えのするのが多く派手。脚を前後に蹴り上げる中心で、両方でピョンと飛ぶなどもある
    前号で扱われた砂漠走行もあるエンデュランス。それに参加して3位に入った日本チーム記事もある。
    インタビューが毎回貴重。女優の田中美里の他、流鏑馬武田流の師範が写真と共に紹介されてる
    .
    鬼面を頭につける事は天照大神の逆賊退治が由来。他巻でもある祭レポと共に、怪的にも興味深い
    連載はクォーターホース。頭も良く筋肉もついているなど、実際の様子が細かく描かれて参考になる
    -
    つの丸扱ってる関連から。前回インタビューが田中美里だったが、今回は更に豪華な二本立て
    「乗馬への道Vol 12 私の愛馬/JRA馬事公苑」を読んだ
    .
    真田広之と渡辺謙のインタビュー収録。特に真田広之は映画でもお馴染みの高い乗馬技術で興味深い
    実際の撮影所でかなり無理して馬使ってる事や、馬の横に張り付く乗り方はコサック乗馬仕込みと驚き
    機器の名はポコちゃん。馬のイベントで使われる器具を研究している機関が、馬事協会という事もわかった
    .
    大学の乗馬部紹介と共に、帯広畜産大の馬学の講義の話や、英国の本式講義の留学生の話など
    ロシナンテは時代を感じさせるが、コラムは今回も面白くロバ。ロバ運用もまだ多いらしく見方も変わってくる
    [2014-09-18]
    つの丸扱ってる関連から。99年にJRAが100億出した兵庫の馬施設新設に合わせての特集
    「乗馬への道Vol 13 ホースパーク/馬の祭り」を読んだ
    .
    表題以外の記事充実もいつも通り。競馬の中山競馬場の整備の実際、米ダートには泥の様なのもある話など
    体験出来ず実感掴み難い。ダートの砂は整備がされてフカフカしてる話の他、モウコノウマの写真付き特集記事あり
    今の福島は地震と絡めて考えてしまうが、伝統ある相馬野馬追もここ。怪的にも通じる馬頭観音専門カメラマンの話
    .
    エッセイも珍しい。肛門無かった馬の手術の話や、初級向けでも参考になる馬に酸味あるもの与えない方が良い話など
    他にもアマゾン乗りやってる人の話など。乗馬専門誌らしく、手に入り難い競馬以外の馬関連情報が沢山

    ■ 乗馬への道Vol 10 タスマニア馬紀行
    ■ 乗馬への道Vol 9 フォックス・ハンティング/八ヶ岳山麓外乗
    ■ 乗馬への道Vol 8 木曽馬と500キロの旅/モンゴル馬の旅

    Vol 3176(2017-04-27)
    [2014-09-12]
    つの丸扱ってる関連から。モンゴルでの乗馬体験の実際レポを遂に知ることが出来た
    「乗馬への道Vol 8 木曽馬と500キロの旅/モンゴル馬の旅」を読んだ
    .
    平成九年発行だがツアーでの参加者の体験談。馬がほぼ自然で、道が穴だらけなどかなり大変な事がわかる
    だいたいコーナーも固まって来てるが、外国の獣医の講演会のレポなど、一般では手に入り難い情報も多い
    ポロの話題にも触れる。他号も含め海外の情報も紹介されるので、日本より向こうが何歩も進んでる事がわかる
    .
    障碍者乗馬の話もあるが、専門家はいないのが実情。シンポジウムの話など、馬好きにも特化した内容
    ここらから図書館に無い号も出はじめて、Vol7など何冊か抜けある。貴重な話も多いので勿体ない

    [2014-09-17]
    つの丸扱ってる関連から。狐他の生態と狩りの実際。こんな事じゃないと一生知らなかった
    「乗馬への道Vol 9 フォックス・ハンティング/八ヶ岳山麓外乗」を読んだ
    .
    表題には無いが、ばんえい訓練施設とトレーニングの実際も紹介。表題に無い部分の記事も充実してる
    兎は弧を描いて逃げる・狐は直線で10キロも逃げる・反対団体は金で人を雇ってるなど、知らない事が沢山
    ウェスタン乗りの五つの基本の話や、コラムでのミスターエドのパロミノ。在来馬のコーナーも珍しい情報
    .
    表題含め毎回の乗馬クラブ記事と共に、方針に違いある事や、昔の馬事情がわかるインタビューなども
    メモを思わずとったが、馬術選手で17歳の人と同名の井上喜久子ってのもいるんだなぁと。内容が濃かった

    つの丸扱ってる関連から。表題からして地味かなと思ったが、今回も表題に無い部分での記事充実
    「乗馬への道Vol 10 タスマニア馬紀行」を読んだ
    .
    タスマニアに関していうと、競馬盛んな豪も含まれるので参考になる。向こうは繋駕のレースも行われてる
    オリンピックの馬術が90年代廃止になりかけたが、サマランチ会長が頑張って、ショー要素を増やし継続させた話
    エンデュランスなんて競技も知らなかった。1919の最初の大会が過酷過ぎて、ゴール後ほとんどの馬が死亡と凄い
    .
    オグリキャップやラムタラなど、競走馬絡みで引退した馬の牧場も、写真とレポ付きで紹介されてる
    上野動物園の園長と馬との関わりや、連載コラムでの足を噛む中国の置物など。今回も盛り沢山

    ■ 乗馬への道Vol 6 特集・ウェスタン
    ■ 乗馬への道Vol 5 馬術競技大会
    ■ 乗馬への道Vol 4 ホーストレッキング

    Vol 3174(2017-04-20)
    [2014-09-12]
    つの丸扱ってる関連から。馬に乗って移動してくのが表題の話題。その他にも充実した内容
    「乗馬への道Vol 4 ホーストレッキング」を読んだ
    .
    引き続きの水の江瀧子の対談で今回はポニーの話。ここらも普通の本には載ってない。珍しい話となる
    ホーストレッキングに使われてる、という事でドサンコなんかにも話が及ぶ。馬の種類も多岐に渡るとわかる
    それに関して馬の種別紹介。乗馬用の馬に関しても、シンボリックルドルフの系譜を帯びてるのも多い
    .
    14人が詰めてる大井の獣医さんの話の他、南部盛岡チャグチャグ馬コの話など、競馬以外の話題も
    ホーストレッキングも北海道がメインの様で、これ系もいろいろ大変とわかる。写真は毎号豊富
    -
    つの丸扱ってる関連から。遠野の馬市が最初の記事と、いきなり珍しい話から始まる
    「乗馬への道Vol 5 馬術競技大会」を読んだ
    .
    民俗学的な興味もあるので、遠野の話や鹿児島・隼人町の鈴かけ馬おどりなど、祭りの話は興味深い
    JRAからも馬買いに来るが、売れない馬は十万で取引と現実は厳しい。今回は木曽馬やばん馬の話も
    拳銃扱う加減で、自衛官や警官がメインの近代五種の話も面白い。警察の騎馬隊の話も初めて知った
    .
    サスペリア出演俳優参加の仏の馬映画の話など、馬に関して広い扱い。カブラヤオーが人懐こい話等も
    大井競馬診療所先生の連載も次巻以降も続く。武豊も愛用の国産の鞍メーカーへの取材なども
    -
    つの丸扱ってる関連から。ウェスタンは英国と違う片手方式の乗り方。これも興味あった分野
    「乗馬への道Vol 6 特集・ウェスタン」を読んだ
    .
    漫画での馬使用も当初は西部劇絡み。だが昔は馬への興味が、ジョンウェインからの流れの人も多い
    ロデオとは違う競技の実際の話もあり。やはり適切な動きの技術。あとドイツの大きい馬使う乗馬のレポなど
    全号の馬市から関連しインタビューに宇津井健。乗馬技術の他にも、映画の馬使用にも詳しく新たな一面知った
    .
    北海道は江戸中期まで馬いなかった事も気になってた話で納得。ドサンコは世界の馬でも強健な話なども
    お医者さんの連載も。馬の妊娠11か月や白馬は優勢遺伝子や、馬の年齢X5・4の話など実用性あるもの

    ■ 乗馬への道Vol 3 馬術大会・馬のお祭り
    ■ 乗馬への道Vol 2 馬と友達になろう
    ■ 乗馬への道Vol 1 いま、乗馬が楽しい

    Vol 3172(2017-04-13)
    [2014-09-12]
    つの丸扱ってる関連から。雑誌扱いなんで軽くいけると思ったら濃い。大量にメモとる事になった
    「乗馬への道Vol 1 いま、乗馬が楽しい」を読んだ
    .
    乗馬趣味にしてる人対象の本。競馬とまったく別系列の馬情報も大量。範囲を広げると世界も広がる
    一巻は基礎的な馬の歴史の話の他、後の巻でも恒例となっていく、各地の乗馬クラブのインタビュー
    馬術自体も英国式に拘らず、操作違うウエスタンや武田流も完備。どういう馬が騎乗馬になるかもわかる
    .
    にっかつ映画や狸御殿に出てた水の江瀧子がインタビュー。興奮すると濃くなる青い眼、魚目も初めて知った
    平成四年発行だが年二冊程度ペースで刊行。現場の実際の声も聴けて面白い書籍

    つの丸扱ってる関連から。雑誌扱いで軽く扱おうと思ったが内容濃いので、一般書籍と同じ文量でメモ
    「乗馬への道Vol 2 馬と友達になろう」を読んだ
    .
    トップのグラビアから相馬野馬追と珍しい。後の巻にもあるが、各地の馬の祭など民俗学的部分も押さえてる
    水の江瀧子と畑正憲の対談収録。ナーダムの競馬に参加してて、実際がどうだったのかの貴重なインタビュー
    蹄鉄と鞭の職人さんのインタビューもあってこれも珍しい。前巻からエルメスやフェラーリも元はそれ関連と知った
    .
    お医者さんのコラムも掲載されてるが、馬の汗が普通のとクリーム状の物があるなど、他書籍に無い情報が多い
    牡馬に犬歯ある話なんかも知らんかった。馬事公苑の各種イベントの話など、馬の周辺の話題にも詳しい

    つの丸扱ってる関連から。タイトルからして面白そうな感じだが、それ以外の記事も充実してる
    「乗馬への道Vol 3 馬術大会・馬のお祭り」を読んだ
    .
    水の江瀧子がインタビューを受けた繋がりから宍戸錠との対談。昔の映画の馬事情の実際がわかる
    表紙が馬の絵画だが、馬にこだわる人のインタビューとして、馬だけ描いて生計立ててる美術の人の話
    馬術大会の実際や参加する人の実態と、大学では日大が強い話など。皇室や警官の話も後に出てくる
    .
    仏地方で放し飼いのカマルグの馬の話なども。海外行く人もあり、全般で世界の馬事情なんかも見えてくる
    他巻から、上手な馬場馬術は見極めるのも難しい話等もあり。奥深い世界なんだなと感心出来る

    ■ きだつよし 「小説仮面ライダー響鬼(講談社キャラクター文庫 006)」
    ■ 稲本おさむ 「仮面ライダー響鬼 明日への指針」
    ■ 米村正二「小説 仮面ライダーカブト」
    ■ 塚田秀明 「小説仮面ライダーフォーゼ -天・高・卒・業-」
    ■ 竹中清+井上敏樹 「伊上勝評伝 仮面ライダー・仮面の忍者赤影・隠密剣士…」
    ■ 佐々木千恵訳 ゲイリー・アートン 「インカの神話」

    Vol 3170(2017-04-06)
    [2017-03-28]
    13刊。変身忍者嵐全話視聴+榊一郎取扱いと良い機会から きだつよし 「小説仮面ライダー響鬼(講談社キャラクター文庫 006)」を読んだ
    この小説ライダーシリーズは単独の小説で見ると、筆者が専門で無い事や前知識前提とするなど、良くない部分も全般に多い
    今作読んだのは嵐が出ると言う部分から。一見すると詳しく書いているが、全話視聴直後だと内容が限定される事にも気づいてしまう
    内容を一言でいうと時代劇で響鬼&嵐になる。筆者がステージショーでよくやるネタ。設定的な開示も少ないがある。資料用の部分多い

    05刊。資料調べてこんな本あったのかと驚き。朝日ソノラマ刊でリアルタイム。稲本おさむ 「仮面ライダー響鬼 明日への指針」を読んだ
    序盤のみを扱ってる。小説にするとわかるが派手さに欠ける点や、主人公の立ち位置に問題。後のシリーズでここらで工夫してる事も発見
    猛士が将棋の駒で役割分担されていたなど設定的な部分もほんの少し開示。リアルタイムのせいもあるが、もっと小説は弾けても良かったのに

    [2014-12-19](参考)
    本放送時に見てるが後半も含めて改めて可愛そうな作品という印象は拭えない「仮面ライダー響鬼」全話見た
    特異な武器や複数あるインストOP・昔のライダーに近い設定や強い敵等々、改めて見ても意欲的に冒険してるライダー
    後半 最後の結末も含め新鮮で話の過程も今までのキャラと話を井上解釈でと見所もあるが、やはり可愛そうな作品という印象
    .
    公開当時にいろいろと批判される結果となった鬼子な映画「劇場版 仮面ライダー響鬼と七人の戦鬼」全話見た
    話自体は七人の侍、前半主役も実質カブキで前半のライダーを下手に触れない様に工夫はしてるがいつもの平成一期らしい展開
    現代パートの弱さやせっかく時代劇なのに武器もそれに合わせてないなど残念な所も目立つ、結局ライダーバトルの誘惑には勝てんのかなと

    [2017-03-19](参考)
    時専で放送。見たかったので念願叶っての部分ある。モノクロ写真だと女性怪人が実際どうかわからなくもあった「変身忍者嵐」全話見た
    路線変更しまくるとあったが実際そう。但し争奪戦・面白い造形・外国からのお化け系怪人・変身テンポなど、後のライダー等に繋がる要素がてんこ盛り
    超展開ではあるが、放置した話をちゃんと拾ったり、アラカンや当時のスポーツ選手ゲストも興味ある。荒くはあるが思考錯誤的で見た価値あり面白かった

    [13-12-01]
    鎧武・ギンガに出演者出てて資料用。米村正二「小説 仮面ライダーカブト」を読んだ
    小説シリーズは後日譚らしいと聞いてたが、これは大部分がTV版のまとめで思い返しながら読めた
    加賀美のひより探しの旅行が新規分。天道は相変わらず。これだけ貸出予約が少なかったが少し納得
    [2017-02-28]
    14刊。後日談と言う形だが、作品を展望したいという意図でも借り出し 塚田秀明 「小説仮面ライダーフォーゼ -天・高・卒・業-」を読んだ
    Pの筆による。小説家の筆と言う訳でも無いので専門用語連発や収集つかない人物と凄く読み難い。元ネタありと考えるとありだろうか
    番組内でフォローできなかった人物のその後が内容中心となる。一応戦闘もあり。単品で見ると辛い所あるが映像とセットなら意味ある本

    [2017-03-28]
    11刊。変身忍者嵐全話視聴で伊上勝に興味出て確認。実子井上敏樹の文章では、作風やヒーローの分析もあり
    竹中清+井上敏樹 「伊上勝評伝 仮面ライダー・仮面の忍者赤影・隠密剣士…」を読んだ
    .
    井上敏樹の分析では紙芝居が基本。要点を押さえると言う部分で作詞仕事も褒めてる
    作詞も含め、こんな仕事もしてたのかを沢山再発見。周辺関係者の発言を大量に拾ってる
    酒・借金・スランプ。晩年がどうだったかも書かれてる。そこから時代性に関する考察にも至る
    .
    ちょうど榊さん調べてた頃でもあったので興味深く、周囲から天才と言われた人の具体的な考察にもなる
    娯楽に特化しているという点でも興味ある。作風及び人柄ともに再考察する価値は存分にある人

    [2014-09-28]
    つの丸扱ってる関連から。神話が単体で収録されてるかと思ったが、これも歴史背景の説明から入る
    佐々木千恵訳 ゲイリー・アートン 「インカの神話」を読んだ
    .
    タイトル通りにインカの神話限定。外国の本という事もあって、すこし難しめの内容になってる
    ペルーは征服されてるので、他本から外国の宗教と融合してる可能性もあるが、征服直後の資料中心
    主に歴代の王の業績と絡めた捉え方となるが、各地で多少の違いある。また先に国が存在してるのも注意点
    .
    ピラコチャ等は出てくるが神の話等は少なめ。そもそも文字無い文化。昔の神話は調べようもない
    弟を閉じ込める王など、他神話との関連性の部分でも注目出来るが、これもよくある話ともいえる

    ■ 香山徳爾訳 V・E・フランクル 「夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録」
    ■ 井上一馬訳 ボブ・グリーン 「ホームカミング」
    ■ 広島市 原爆体験記 1965刊(記録1950年)
    ■ 大佐古一郎 広島 昭和二十年1975刊(記録1945年日記)
    ■ 大原 三八雄/[ほか]編 日本原爆詩集1970刊(記録40年代から)
    ■ 角敦子訳 クリス・マクナブ 「SAS・特殊部隊式図解サバイバルテクニック あらゆる災害に対応する」
    ■ 山形浩生訳 スタンレー・ミルグラム 「服従の心理」
    ■ 水野博介訳 L・フェスティンガー 「予言がはずれるとき この世の破滅を予知した現代のある集団を解明する」
    ■ 林雅代訳 スーザン・A・クランシー 「なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか」
    ■ 仲真紀子訳 E・F・ロフタス 「抑圧された記憶の神話 偽りの性的虐待の記憶をめぐって」

    Vol 3167(2017-03-23)
    [13-09-13]
    解説部と参考写真が異常に長い。それは落とし穴だが、以前のアイヒマン裁判の本も併せて読むと良い
    香山徳爾訳 V・E・フランクル 「夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録」を読んだ
    .
    収容されてしまった人の体験談。精神学者なんで冷静さを保ってて、信頼と深い考察の記録を残せた
    最悪な環境の中で優先されるのは生存する事。何を心の支えにしてたのかが、重要な鍵になってくる
    幻想や未来への希望が生き残りを分けてる。だが、それが砕かれると予言的に死んでしまう所も注目点
    .
    先のアイヒマン裁判の本とも併せて読めるが、単純に善悪の話で無く、囚人内の悪・看守側の善もある
    昔の話で関係者も死亡し、政治的にも絡む。だが戦争の話は、ステレオタイプ的に判断出来る問題じゃないと思う

    [2017-02]
    原89。以前の戦争系写真集からの発展になる。何気にスパイダーマン次作と同じタイトル。これ系は重たいのが多いんで、借りずに図書館で読んできた
    井上一馬訳 ボブ・グリーン 「ホームカミング」を読んだ
    .
    図書館で読んでちょっと大変な事になってしまった。涙が止まらない。隣で勉強してる人もいて恥ずかしかったが、本当はもっと号泣したかった
    元々はベトナム帰還兵が唾を吐きかけられた話は本当なのかの疑問から始まってる。そこで新聞に体験談を募集すると大量の返事が来た
    結論から言うと人により違うだが、どれも具体的な話で、違いがある事も含め信頼性ある情報になってる。前述の答えはあった。更に酷い事もあった
    .
    編集が巧みで見てる側も帰還兵の経験を追体験できる。自分が泣いたのも、散々虐められた後、それでも優しくしてくれた市民もいた話があるから
    虐めた側への考察もあるし、殴られても耐えた兵士や祝福した人々の勇気に感動する。この問題はPTSDとして後に軍も対応法をよく考え発展する

    [2017-02]
    以前の戦争系写真集からの発展になる。今回の一件はかなり際どい事も書くんで、ぼかす部分もあると理解してほしい
    広島市 原爆体験記 1965刊(記録1950年)
    大佐古一郎 広島 昭和二十年1975刊(記録1945年日記)
    大原 三八雄/[ほか]編 日本原爆詩集1970刊(記録40年代から)
    .
    最近の研究では記憶は正確には保持されず、本人も知らない間に書き換えられる事が発覚してる。故に目撃証言は証拠として難しい所がある
    こういう記録は当時は表現が禁止されていたらしく発刊が遅れている。また記録では無く表現の差や書き方、記録者の主観が入る問題もある
    以前の資料で絵画資料を見た時に少し思う所があった。またこれ系がプロパガンダとも絡む事、政治運動と絡む事も頭に入れておいて貰いたい
    .
    被爆した人がそれぞれ個人で考え方にも差がある事も注目点と思う。詩集はそこらも出ていて晒し者にされる事や、儀式的な活動に嫌悪感を感じてるのもある
    被ばく症で苦しむ人もこの後出るんだが、それで差別された話も詩にある。これも最近に似た事件が発生したり、この一件と絡めようとする動きがあり気になってる
    この件に関しては体験談だからと言って全面的に信頼するのはかなり危険だと思う。また言いたい事はわかるが事実と違う可能性もある話を伝えるのは正しいかも難しい
    .
    比較から、配給でおにぎりが出た、爆発音は無く爆風だけだった、火災で服が焼けた、物が突き刺さった等の共通した事項に関しては信頼できる
    また記録者がジャーナリストになる大佐古一郎の物も、事実を記録する職業理念や、記録する事の訓練を受けている点で信頼性は強いと思う
    大佐古一郎の物は1945の一月からの記録で、当時の様子を知ると言う点でも興味深い資料。読んでると辛い部分多い資料だが、その点でも大佐古一郎は簡潔で良い

    [2017-02]
    原12。以前にもこのシリーズ読んでるが今回は災害の棚。認識が違う所や日では語られ難い災害にも対処
    角敦子訳 クリス・マクナブ 「SAS・特殊部隊式図解サバイバルテクニック あらゆる災害に対応する」を読んだ
    .
    しゃがんで隠れて掴め。大抵の災害に対処できるスローガンは核攻撃想定して作られた物。竜巻なんかも日じゃ無い災害
    日との比較にもなり、経験ある分こっちが上の部分もあるが、向こうならでは客観性や、避難時や街中での暴徒対策もフォローしてる
    浅く広くなんで物足りない点もあるが、災害を想定した訓練や実際に何が起きてどうすれば良いかの具体的対策が書かれてる
    .
    暴徒を切り抜けて避難の話はゾンビ映画の様。格闘術の話もありここらは軍人的。でも基本は危ない所にはまず近づくなの話
    避難してからのサバイバルの話もタイトル通りあり。国が広いからまず逃げれば良いは日と違う発想。それでも比較や参考になる

    [2015-10]
    引用で有名なアイヒマン実験の本。スモールワールド実験もこの人。原書1974+2004。04版で訳は08
    山形浩生訳 スタンレー・ミルグラム 「服従の心理」を読んだ
    .
    有名だが一次資料に当たるとやはり発見ある。参加者のコメントがたくさん載ってて、心理状況もわかる
    04年版の序文や解説でわかる様に、今はこれをそのままは受け取れない。前提としてどう活かすかとなる
    極端なケースは参考にもなる。強い電撃与えた人も善人。自分はSMとかの心理の参考にもなるなと思った
    .
    まあだいたいは1/3の所でストップしてるのも特徴。強い電撃も逆に捉えると、物事を決行する参考ともとれる
    読んだ時期が政治でゴタゴタしてた頃。極端な人間が偏向させて本書を例に使って、ブーメランや逆側面の悪い例とも見てた

    [2017-02]
    原56。訳は95年。参考文献として上がり易い有名な本だが、解説にある通り今回初訳。借り出しだが価格の方もバカ高
    水野博介訳 L・フェスティンガー 「予言がはずれるとき この世の破滅を予知した現代のある集団を解明する」を読んだ
    .
    本書自体の内容は実は薄い。趣旨はタイトル通りで、価値ある点は予言が外れてなお信じ結束も固まったと言う点
    そこからの考察が主では無く、予言の外れたカルトがどういう経緯を辿っていたかのレポで、頭の痛い実態が紹介されてる
    現在だと後続の研究から読んだ方が良く、必ずしも読む必要は無い本。但し古典としての価値あり、参考資料にはなる
    .
    刊行時期がちょうどオウムの頃。あれも犯罪勃発後の新規入会者はあった。だが本書と同じであくまでも小規模にとどまる
    どうすれば洗脳が解けるかまで考察があると良かった。注目浴びても上手く立ちまわれない事はある意味救いある話

    [2017-02]
    原05。心理学大図鑑から辿った一冊。一応前提条件を提示しとくが、エイリアン誘拐事件は事実じゃない
    林雅代訳 スーザン・A・クランシー 「なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか」を読んだ
    .
    頭おかしい人かと言うとそうでもなく、普通の人がそういう事を言う。タイトルどおりでそれは何故かの研究
    文は読み易く、面白い逸話や研究の報告、作者の出す結論までしっかり揃ってる。記憶に関する問題
    記憶は捏造されやすい。そこだけでなく何故そういう結果に至るかの過程もある。暗示で話を作り出してしまう
    .
    何が現実味の原因かという点でも面白い。同時に根本的な原因は何かの部分で人間心理にまで踏み込んでる
    ちょっと疑わしい証言記録を調べてた時期に読んで補足としてもよかった。強烈な体験は意味を必要とするという話

    [2017-02]
    原94。想像以上に怖かった。90年代頃有名になった社会問題で、その嘘を実験も使い暴いた学者さん
    仲真紀子訳 E・F・ロフタス 「抑圧された記憶の神話 偽りの性的虐待の記憶をめぐって」を読んだ
    .
    研究時点から注意してという励ましや、あからさまな攻撃受け、その後メディアも含めた大戦争になった
    要は記憶はカメラやビデオみたいな物ではなく、変化してくという話。それが昔はわからず前者の考えしてた
    そこにプラスされて、他人の記憶操作とそこからの家庭崩壊が発生した。医者に行くと狂人になって帰って来た話
    .
    こういうのは国ぐるみでもある。暗示をかけられてくと記憶が歪んでいき、暗示をかけた人間に利用されてしまう
    実験でも迷子になった記憶を植え付ける事に成功してる。注意してないと自分が自分で無くなると言う怖い話

    ■ 上野 顕太郎 「暇なマンガ家が「マンガの描き方本」を読んで考えた「俺がベストセラーを出せない理由」
    ■ 野田昌宏 「銀河乞食軍団1」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「くらべ馬展 近代競馬150周年記念」

    Vol 3165(2017-03-16)
    [2017-02]
    15刊。榊さん絡みと言う事になる。作家の書き方本とも類似の筈。マンガの描き方本の歴史研究本と言うのが実態
    上野 顕太郎 「暇なマンガ家が「マンガの描き方本」を読んで考えた「俺がベストセラーを出せない理由」を読んだ
    .
    1920には既に出ていて系譜ある。エポックが手塚+石ノ森先生の物。そこを境に大量に出て現状では単体技術特化型となる
    みなもと太郎との対談も附属。みなもと先生の歴史、及び当時の逆境だった漫画家の日常や石ノ森先生の怖い話も収録
    ストレートに言うとこんなもんは役に立たない。ただ参考にはなるだろうし、作家の性格は出るし、需要自体もある
    .
    各人の捉え方は面白い。どんどん後ろ向きになる石ノ森先生・楽しくのA先生・最後は笑い飛ばせる様になりなさいのやなせ先生
    漫画家各人の哲学を知る本とも言える。謙遜はしてるがよくまとめてるし、詳しいみなもと先生の対談もあって面白い

    [2016-10]
    1982刊。評論、エッセイ、翻訳が面白くて読んでる野田大元帥。小説作読むのは今回初。ずっと読みたくて楽しみにしてた
    野田昌宏 「銀河乞食軍団1」を読んだ
    .
    読まない方が良かったかも知れない。同時期読んだ翻訳の解説も併せ、野田先生への評価を変えざるを得ない
    これが初小説作にも近い。そこでの考慮もいるが、感想としては本当に初めて作りましたな出来。駄目小説とは何かの資料
    当時の日本SFの現状もわかる。台詞・内容の段階でも正式なSFでは無い。八さん熊さんで浪花節の世界。個性は出てる
    .
    ただそのお蔭で台詞のテンポは凄く良い。また翻訳で培った言語センスも抜群。上記の様に書いたが、作家の個性はしっかり出てる
    日本的スペオペセンスを当時のSF界が批判して摘んでしまった事や、その批判が違う意味で反映されてる点など資料にもなる

    [2014-12-20]
    つの丸扱ってる関連から。12年の展覧会のパンフで年中行事などの古来日本の競馬資料
    馬事文化財団馬の博物館編 「くらべ馬展 近代競馬150周年記念」を読んだ
    .
    図版の他にも衣装や資料の文章など。日本の競馬の歴史が一望できる内容となってる
    このジャンルはつの丸関連として見た時、使われる可能性低く興味も薄いが、解説も全展示品に詳しく附属
    主に神社が担当してる仕事。だが、歴史的に見てくと有名な戦国武将とも関連あり、そこは興味あるかも
    .
    他資料とも比較して資料も多岐。中世の馬の詳しい運用なんかも、今はよく研究されてるんだなと
    最近の展覧会の図版で、内容的にも解説が付く分充実してる。興味薄い分野だが参考になった

    ■ 加藤雅郁、橋本克己訳 ジャン・ストレフ 「フェティシズム全書」
    ■ 荒俣 宏 「パルプマガジン 娯楽小説の殿堂」
    ■ モンキーパンチ監訳 アダム・カウフマン 「スーパーマンの最期」
    ■ 吉川晶造訳 パトリック・ガルヴ「総合馬術競技トレーニングおよび競技」

    Vol 3163(2017-03-09)
    [2017-02]
    原05。仏にサド賞というのがあるらしくその受賞作。興味あって調べてもサド賞が出てこない。でも今作は非常に面白い
    加藤雅郁、橋本克己訳 ジャン・ストレフ 「フェティシズム全書」を読んだ
    .
    タイトル通り。図版豊富で無数紹介。作者自身もそっち系の方で文も面白く、名文豪の隠れた性癖も次々と述べてる
    引用中心になるが考察もあり、どういう事かの解説にもなる。どういう事かと言いたくなる様な性癖が多数出てくる
    日本の資料も多数出て来る。仏ではコギャルは世間知らずの女の子と思われてたり、日本がどう見られてるかわかる
    .
    何でも性癖対象になりえる。今回は自分の性癖も調べようと気になるのはメモしていった。こういうのは個人の趣味
    知らんジャンルに関しては解説は必要だが、他人が夢中になる以上誰でも夢中になる要素はある。世界を再発見できる書

    [2017-02]
    刊01。京極・水木・荒俣三者対談で資料調査に関する話読んだ後なんで、こういうことかの具体的実例にもなる
    荒俣 宏 「パルプマガジン 娯楽小説の殿堂」を読んだ
    .
    99の平凡社の雑誌連載から。平凡社内の荒俣部屋の写真もあり。またモノクロだが図版も大量に載ってる
    荒俣宏は水木サンからも怪人認定受けてるが、守備範囲の広さに驚く。1920-30年代に流行した荒い紙質の小説
    どういう経緯で発達して、どういう内容だったかが一望できる。SFが有名だが探偵小説など多岐にわたる
    .
    青銅の男ドックやシャドーなど後の米ヒーロー系譜に繋がる存在や、時代性の出た人種差別の表現等もある
    日への影響と怖い系ジャンルの考察も荒俣宏らしい。どういう娯楽が受けるかと言う点でも興味ある資料になる

    [2017-02-28]
    原93。ちょうどアメコミ調べてた頃で有名なスーパマン死亡話。モンキーパンチ監訳 アダム・カウフマン 「スーパーマンの最期」を読んだ
    内容的にはドラゴンボールなんかにも近い。ひたすら戦い続ける話。なぜ死んだかの理由の点で正義をどこか捨ててしまったスーパーマンはある
    また救助より敵追跡を優先させたり、インタビューで他のヒーロー称える市民の反応も注目点。監訳がモンキーさんなのはなんとなく納得

    [2014-08-29]
    つの丸扱ってる関連から。11年と新しい。図版の豊富な大型本で期待も高まる
    吉川晶造訳 パトリック・ガルヴ「総合馬術競技トレーニングおよび競技」を読んだ
    .
    あとがきにもある様に、非常に珍しいクロスカントリー全般を扱ってる本。この競技は興味深い
    それだけでなく調教方法や食事・プール等の訓練が、具体的にどう効果あるまで書かれてる
    技術的な事ではパランスの話。近年の訓練に関しては、描写される事も少ないので参考になる
    .
    最新器具で馬の首につけて心拍計れる器具や、馬が顎下げるとバランスが悪く、駄目とされる話が目についた
    電動三角木馬のトレーニング機器など図版も豊富。他の本にない知識も多く面白い

    ■ 小学館集英社プロダクション訳 スコット・ビーティ他 「DCキャラクター大事典」
    ■ 吉川晶造訳 コマンダン・ドゥ・パディラック 「乗馬の愉しみ フランス伝統馬術」
    ■ 中山照子訳 ケイト・ハミルトン「馬場馬術」

    Vol 3161(2017-03-06)
    [2017-02]
    原11。マーベルから派生してDCもチェック。全部知ってる人はいないとイントロに書かれてそりゃそうだよねと
    小学館集英社プロダクション訳 スコット・ビーティ他 「DCキャラクター大事典」を読んだ
    .
    書庫から凄い大判の本が出て来てうわーとなる。でも内容は細かい字で千人近く紹介とボリュームあって納得
    漫画キャラなんだからオールカラーで図版も沢山。特徴的な事件や細かい事項に関してはコラムも付属
    日系キャラと自分の気に入ったキャラでメモ取っていくと、自分がどういうのが好きかも見えて来て面白い
    .
    先にチェックできるアニメは調べてたんで、本来はこういうキャラかと発見ある。ティーンタイタンズGOとかパンクねえと
    大戦も含む社会情勢反映した部分もあり感心する部分ある。向こうは多文化で日以上に工夫もしてると思う

    [2014-08-29]
    つの丸扱ってる関連から。01年発行で技術的には伝統の方法を学ぶ本になる
    吉川晶造訳 コマンダン・ドゥ・パディラック 「乗馬の愉しみ フランス伝統馬術」を読んだ
    .
    これも大きい書籍で新しい本だがイラストが各所に使われ、一頁まるまる大きいイラストの場合もある
    各国の傾向に対する分析なんかもあるが、芸術の本っぽく仕上げてる所がフランスらしい
    考え方としても芸術的で無くてはならないという考えになる。逸話も挟みつつ技術の話が中心
    .
    新しい本だが写真はほぼ未使用。とことんイラストで紹介していくという方式にお国柄出てる
    薄く頁数も少ないので初心者向けの本になるのかもしれない。読み易くはあると思う

    [2014-08-29]
    つの丸扱ってる関連から。英国の女性騎手の本でその点でも目線が面白い
    中山照子訳 ケイト・ハミルトン「馬場馬術」を読んだ
    .
    87年の本で乗馬技術の本ではあるが、同時に馬の識別や購入に関するアドバイスもある
    他の本にない特徴で自分の馬紹介頁がある。それぞれにちゃんと個性や能力差があるのが面白い
    ダメな馬はやめとけの話もあるが、高レベル騎手用の高い能力の馬が、需要少なく安いのも驚き
    .
    初級から中級に至るまでの訓練発展の他、初めての競技会での注意点なども書かれてる
    馬に対して寄った本は他では少ないので、女性視点だなぁと思う。写真もそれに伴い豊富

    ■ 東京大学教育学部附属中等教育学校/編 「ふたごと教育 双生児研究から見える個性」
    ■ 坂戸美和子+田村法子訳 デニス・G.スコドルスキー+ローレンス・スケイルヒル「子どもの怒りに対する認知行動療法ワークブック」
    ■ 立田慶裕・平沢安政訳 OECD教育研究革新センター/編 「学習の本質 研究の活用から実践へ」

    Vol 3159(2017-02-23)
    [2017-02]
    13刊。サイトで双子漫画家のミキマキ扱ってる関連から。先にも少し調べてるがこれは出版も新しく、参考文献リストもあり
    東京大学教育学部附属中等教育学校/編 「ふたごと教育 双生児研究から見える個性」を読んだ
    .
    双子を募集して研究してる学校の本。19Cぐらいからある研究で今はDNAなんかの分子生物学もある
    才能と努力どっちかの答えにもなる。一気に結論を言うと、人間社会は複雑で測定方法が難しく結論は無い
    日と外国で結果が真逆になる場合もあるが、国語・算数は努力、生物・社会は才能という記録もある
    .
    面白い逸話は当然多数。美術では明度と彩度が似て、色相と対象が加齢で変化する。似ててもやっぱり別々の人
    親の心境や、産まれ易いor難い地域での捉え方の話もある。ミキマキの呟き見てても性格違うなあと思う所はある

    [2017-02]
    原12。子供向けだが具体的で実践的に書かれてるので大人でも使用可能。困った時や相手への対応表にもなる
    坂戸美和子+田村法子訳
    デニス・G.スコドルスキー+ローレンス・スケイルヒル「子どもの怒りに対する認知行動療法ワークブック」を読んだ
    .
    自分も結構感情的な所ある。この悩みは共通みたいで、何故そうなるかやどう対処すれば良いかは対策が出来てる
    怒ると大抵ロクな結果にならない。まず冷静になる事と客観的に考える事が第一。事実と問題点を突き止める作業
    相手との交渉の技術にもなるし、先に何が起きるかを予測する技術にもなる。考え無しが危険と言う事は誰でもわかる
    .
    結局、挑発は流し言うべき事は冷静に言えた方が全般で得にもなる。子供の例なんで権威との対抗も焦点になってくる
    客観や想像力など難しくはあるが手順は整ってる。こういう事も訓練で向上するのは頼もしい事だと思う

    [2017-02]
    原13。OECDは経済協力開発機構。世界の中学生データと信頼できる学習研究を報告してる
    立田慶裕・平沢安政訳 OECD教育研究革新センター/編 「学習の本質 研究の活用から実践へ」を読んだ
    .
    まとめ本に近いので一つ一つの項の詳しい解説は無い。参考図書のうち訳出てる物の案内もつく
    結局ネットで語句検索。日本語訳が見つからずカナ表記し、最後に事典も付かないなど訳はあまり良くない
    前述通りまとめ本で詳しさには欠けるか、最新研究の翻訳は遅れがちなので、これだけ早い訳本なら価値ある
    .
    最新研究はテストが不十分な点もある。新しい技術で見つかった効果ある方法も記載してるのは応用範囲広い
    こういう機関を発見できたのは収穫。前述の訳の不足で別資料と照らし合わせになるが参考になる

    ■ 「少年小説大系 第5巻 高垣眸集」
    ■ 「少年小説大系 第9巻 海野十三集」
    ■ 「少年小説大系 第19巻 昭和伝奇小説集」
    ■ 「少年小説大系 第2巻 押川春浪集」

    Vol 3157(2017-02-16)
    [2016-11]
    以前も調べた体系からの補足。代表作は解決黒頭巾・豹の眼。戦後の活動もあり収録も1930・1970代と広い
    「少年小説大系 第5巻 高垣眸集」を読んだ
    .
    大収穫。押川春浪の系列を組みSFにも分類される内容。解説でロボットの文芸日初使用は1882ともわかる
    問題は戦後の作。社会批判的な意味合いを持ち、海外の類例には遅れるが世界破滅物を書いてる
    筆が走りすぎるとはどういう事かわかる内容。70年代を昔は良かったで叩いてたのが明治思想の30年代の作家
    .
    文体は講談影響下で古い。またこの人はノベライズ版ヤマトでも有名である。当時の世代間の対立も連想させる
    作品としても娯楽の原型段階、また上記から歴史資料として面白い作家。比較で歴史は繰り返すを体感してしまった

    [2016-11]
    以前も調べた体系からの補足。日本SFの父と言われる人だが初海野。面白いし実力的にも他作家と比較で現代に近い
    「少年小説大系 第9巻 海野十三集」を読んだ
    .
    早死にして戦後復興は見れなかった作家。1930-40年代に活動でリアリズムを良しとする時代背景とも適合してる
    内容事態はSFアクションといえる娯楽作。海外に先例はあるが体験前に空襲を細かく描写したりと想像力も高い
    SFの父の名も伊達では無い。実生活と結びつけた無重力描写など。かといってお堅くもなく、スペオペ的ギミックも自由に使用
    .
    他作家を読んだ後なので文体の読み易さも際立っている。単純に読み易いだけでも印象変わるなあと
    東宝の昔の映画が雰囲気的には一番近い。思想的な部分も強く出しておらず、日本SFも最初はちゃんと娯楽作だったと感心

    [2016-11]
    以前も調べた体系からの補足。1920年代後半から30年代前半。解説も充実し中華の文芸変化や娯楽作考察もあり
    「少年小説大系 第19巻 昭和伝奇小説集」を読んだ
    .
    芝居の台本の延長線上にある文体。ハーフの超人忍者・剣客に女性主人公など、文体・物語の定着化の変化もわかる
    挿絵の重要性も強調され、体の一部に包帯を巻いた絵を子供が真似したなど、現ラノベ・漫画の源流も辿れる
    挿絵は一部収録だが、アールヌーボー風とも言える美女や、若い男が乳首みせて話す絵なども現状比較で面白い所ある
    .
    海外からの影響も西洋・中華両方で感じられ、それ以前の講談・芝居からの影響もある。日本の文化は何かの問題とも取れる
    戦争で中断してるがラノベ源流はこの辺りと確信してる。解説で1937-40の田河風・及びカツオワカメの絵使用の長谷川町子の話もあり

    [2016-11]
    以前も調べた体系からの補足。1876-16に38で若くして死亡。明治の価値観に属する人で、収録の海底軍艦が有名
    「少年小説大系 第2巻 押川春浪集」を読んだ
    .
    対露で軍備拡張の価値観を持ち、新渡戸稲造の野球害毒論に反対を出し醜い論争をしたなど今だと意味不明な所もある
    作品は非情にモダン。ヴェルヌやデュマ・スティーブンソンなど当時最新の西洋の影響が一発でわかり、なおかつ日本風でラノベ風
    ルビや設定での細かい描写もあり良くも悪くも無国籍風な所がある。作品としては弱点も多いがロマン・理想主義的とも言える
    .
    前述の海底軍艦など超メカも沢山出る。それに漢文風のカッコいい感じと、「ン」などを使った講談調の台詞と和洋折衷の極み
    面白かったのが電気を使った超スーツ。今見ると漢字の影響で独特な世界観ともなり、不思議なSFとして読んだ価値はあった

    ■ 関西乗馬団体連合会編ウィリアム・ミューゼラー乗馬教本」
    ■ 大久保登喜子訳 ウィリアム・ミクレム 「完全版 ホースライディングマニュアル」
    ■ 椎名穣訳 クルト・アルブレヒト・フォン・ジーグナー「ドレッサージュの基礎 馬と共に成長したい騎手のためのガイドライン」

    Vol 3155(2017-02-09)
    [2014-08-29]
    つの丸扱ってる関連から。訳は57で原文も33年とかなり古い本になる
    関西乗馬団体連合会編ウィリアム・ミューゼラー乗馬教本」を読んだ
    .
    記事的にも今では古い部分が多く、初心者向けとの話も以前見た事あるが、古典的ともいえる
    技術に関する項目が中心だが、格好良く乗るとは何を意味するかなんて、面白い項目もある
    昔の本なんで説明もイラスト中心。馬が立ち上がるとかは、見栄え良いが悪い行動なんだなぁと
    .
    昔の書籍は馬の悪癖を扱ってる場合もあるが、これも昔はそういう馬の方が多かった事がわかる
    各国による騎乗法の違いもあり、それらの紹介もあり。昔の本として読む必要ある

    [2014-08-25]
    つの丸扱ってる関連から。07年の本で最新の馬術知識に近く、図版も多く実践的かつ資料性高い
    大久保登喜子訳 ウィリアム・ミクレム 「完全版 ホースライディングマニュアル」を読んだ
    .
    大きい図版の本なんで重いはかさ張るわで大変。だがその分、前頁カラーで写真付きと豪華な作り
    昔の技術書はイラストで紹介の形となるが、これは全て写真。その意味でもわかりやすいと思う
    実際の競技参加に関する細かい事まで網羅。特にクロスカントリーの項は他本ではあまり見ず面白い
    .
    馬の問題とその対処法や性格の分析などもリストになってて一目瞭然。擬人化に対する警告にも納得
    騎手の精神面での調整法も載ってるので、馬術に限らず全般で参考になり大きい本だけの事はある

    [2014-08-25]
    つの丸扱ってる関連から。07年の本でこれも最新の馬術知識となる。更にドイツの本というのも注目点
    椎名穣訳 クルト・アルブレヒト・フォン・ジーグナー
    「ドレッサージュの基礎 馬と共に成長したい騎手のためのガイドライン」を読んだ
    .
    先にドイツの古典的な馬術書をチェックしてれば良かったが、向こうは伝統的にシステマテック
    なので木に見立てた完全な行動計画が提案され、配慮はあるが問題馬の矯正技術等の項は無い
    側退歩の馬に関しての意見もあり。馬の調教と同時進行で騎手の訓練を発展させる方式
    .
    技術書としてはイラストで紹介してるが、これも段階をおって発達させていく方式となってる
    逸話なんかもほとんど無く、こういう技術書にしても国民性が反映されてるんだなと参考になる

    ■ 大薮春彦 「野獣死すべし」
    ■ 「世界ミステリ全集 8 アンドリュウ・ガーヴ ニコラス・ブレイク アイラ・レヴィン」
    アンドリュウ・ガーヴ 「ヒルダよ眠れ」・ニコラス・ブレイク(セシル・デイ=ルイス) 「野獣死すべし」・アイラ・レヴィン 「死の接吻」
    ■ 野尻 抱介 「太陽の簒奪者」
    ■ 秋田 昌美 「裸体の帝国(ヌード・ワールド 第1巻) 」
    ■ 秋田 昌美 「ストレンジ・ヌード・カルト 不思議の裸体天国-(ヌード・ワールド Vol.2) 」

    Vol 3153(2017-02-02)
    [2016-09]
    榊一郎扱う関連から。影響受けたとの事と、海外ハードボイルド調べてた事からも。1958発表の処女作
    大薮春彦 「野獣死すべし」を読んだ
    .
    本当に申し訳ないが、自分の感想だと凄く中二病な話。十代二十代が夢中になったとあり、あながち間違ってないとも思う
    乱歩が発掘に寄与してる。またあとがきの書評も興味深い。作者の思想や価値観の混入は、作品のレベルを上げるんだなと
    ただ昔の作品で舞台も日本なので、21Cテロ全盛の今読むと痛い所ある。先の感想通り、自分はちょっと冷めた見方になってしまう
    .
    細かい銃の描写は、当時とその後のリアル描写の原点とも言える。ただこれも、戦後や海外文化圏ならともかく、今だと単なるマニアっぽい
    作品自体はアクション重視だし、日本のハードボイルドの歴史として価値もある。歴史背景や当時の思想・影響も含め参考にはなる作

    [2016-09]
    ちょっと特殊な経緯での借り出しになる。榊一郎をサイトで扱い、影響の大藪春彦から本作の一本となる
    「世界ミステリ全集 8 アンドリュウ・ガーヴ ニコラス・ブレイク アイラ・レヴィン」
    アンドリュウ・ガーヴ 「ヒルダよ眠れ」・ニコラス・ブレイク(セシル・デイ=ルイス) 「野獣死すべし」・アイラ・レヴィン 「死の接吻」を読んだ
    .
    作家自体も詳しくなく、目当ての作もぼちぼちだったが、残り二作はかなり良く、解説も含めて拾い物という話
    作中に記述もある。 野獣死すべしは、伝道の書第三章十九節を、ブラームスが四つの厳粛な歌で文変えた物
    対談がこのシリーズつくが福島正美。SFの人と思ってたので、ガーヴを自分の訳も含め絶賛してるのは少し意外
    .
    同時に他の作品を聞いて、こういうデビューでSFも作ってたのかと驚く作家もいる。対談でもそこに触れてる
    面白かったので各作品を簡単にメモ。先にハードボイルド系も調べてるが、ミステリも切り口で見せ方が色々あると感心
    -
    福島正美訳 アンドリュウ・ガーヴ 「ヒルダよ眠れ」 原書1950
    これ凄く面白かった。善良な庶民が殺され、無実の友の為に素人探偵が謎を追うと、次々と明かすべきでは無かった秘密が暴かれてく
    推理小説でこんな事できるのかと言う程、人間分析が鋭い。一人を除き、大半が善良で、疑惑を煽っただけに最後の幕切れも意味深になる
    .
    永井淳訳 ニコラス・ブレイク(セシル・デイ=ルイス) 「野獣死すべし」 原書1938
    書かれた背景もあるが日記小説形式で始まり、二転三転する話。掴みの部分が弱く、自分は微妙。メタ的な物も含むのは詩人らしいかなと
    テッサってキャラが名前だけでるが、これも後に影響与えてないかなと興味ある。前述通りで、物語というよりこれはメモじゃないかと思う所もある
    .
    中田耕治訳 アイラ・レヴィン 「死の接吻」 原書1953
    別作の名前を上げると知ってる作家。ローズマリーの赤ちゃんの人。戯曲もやる人。小説はこれが処女作だが、これも子供が出来たが契機になる
    容疑者が途中で出るが、叙述トリックもあり、疑惑がずっと頭にわだかまって引き寄せる。その犯人にしても面白い過去逸話を設定し、なかなか凄い

    [2016-11]
    連載を置いて最初の出版は02刊。自覚もあると思うから言って良いと思うが、面白くはない。ただ資料価値は高い
    野尻 抱介 「太陽の簒奪者」を読んだ
    .
    日本のSF業界はややこしい部分がある。一言で言えば派閥の権力闘争。本作は日本SFでも古い勢力のハードSFに属する
    小松左京の延長線上とも言える。当然売れないので、各所に対し攻撃的な面ある。今作も真面目にファーストコンタクトネタをした作品
    ハードSFの必然としてアイデア特化勝負で、時が立つと古臭くなる弱点を持つ。また人間ドラマ的な部分は解説にもある様にほぼ無い
    .
    注目点はハルヒの谷川流が大絶賛の解説を付けてる点。ハードSF影響下と驚きと納得。これ系は当たると凄い事になる作品群でもある
    先に書いた様にアイデアは冴えてるので、ハードSFとして見るなら面白いとなる筈。SF関係者の勢力図や作者の攻撃性は政治闘争からとわかる資料

    [2017-01]
    95刊。主に20C初頭のヌーディスト運動の成り立ちを追跡してる。写真は豊富で当然男女共にすっぽんぽん
    秋田 昌美 「裸体の帝国(ヌード・ワールド 第1巻) 」を読んだ
    .
    どういう理念で始まり何を目的としてたかがわかる。文明化への反発ともいえてルソー。ルソー自体も変態だよなと
    以後は健康や日光浴目的で普及してく。ここらはローマなんかに近い。故にエロスより健康的でおバカ系の写真になる
    ナチスの健全な精神は健全な肉体の前段階とも言える。おそらくそれ以前からある筈で、意外と独のお国柄なのかも
    .
    資本家または社会主義運動と結びついた例もある。当時の健康ランドみたいな施設の写真も載ってるのも興味深い
    それ以前が不潔または一方で温泉が猥雑だった話もあったんで歴史上興味深い。なかなか残り難い面白い歴史
    [2017-01]
    99刊。三番目に出す予定だった本を四年後に発表。サブカル系は基本的に仕事は遅い筈。時代変わって写真の過激さも減
    秋田 昌美 「ストレンジ・ヌード・カルト 不思議の裸体天国-(ヌード・ワールド Vol.2) 」を読んだ
    .
    元々が音楽関係のライターらしくてそれ系の記事も多めにとってる。20C半ばのヒッピーが裸の実態の話など
    裸は自由の象徴らしい。でそこから発展しお薬やら、東洋思想やら、アートやらのサイケでカルトな風になってく
    映画なんかの記事もあり文化的に変態がどう発達したか。宇宙人にセックスされたなどは60年代に流行ったとわかる
    .
    当時の時代性も出て毒々しさが良い感じ。最近もマンコ連呼デモあったが、エロ系は変わった表現や運動も出やすい
    なぜか女性が全裸のガイドブックや、三島自殺やYMOが融合した日文化ヘンテコ理解の仏アングラ雑誌の写真など

    ■ 「乱歩の時代 昭和エロ・グロ・ナンセンス(別冊太陽)」
    ■ 菊地 秀行 「魔界シネマ館」
    ■ 責任編集松本重治 「世界の名著 40 フランクリン ジェファソン マディソン他 トクヴィル」
    ■ ローズマリ・サトクリフ 「ロビン・フッド物語」

    Vol 3151(2017-01-26)
    [2017-01]
    日本の文芸調査から。94刊。このシリーズだと日本の妖怪も有名。刊行時期は悪趣味が流行った時代
    「乱歩の時代 昭和エロ・グロ・ナンセンス(別冊太陽)」を読んだ
    .
    グロ系文芸から派生調査になる。辿ってくと奇抜なネタも系譜や当時の事件を元にしてたりと納得がいく
    定義づけと共に当時の時代背景と輸入状況分かるのも良い。乱歩に限らず有名諸作家がこれ系は作ってる
    人間タンクや衛生博物館の精密模型もあり。写真は豊富で20C初頭にヌーディストが独で流行った事も確認
    .
    1920からデカメロン訳本ヒットなんかも発見。第一次W後の世界全体の暗鬱とした雰囲気が見えてくる
    後世の歴史だと良い所だけ残すのでこういうのは見えにくい。見世物小屋の大きな板に血で大イタチも発見
    [補足]当時の資料のひとつの世界地理風俗大系はネットの国会図書館ライブラリーで見れるのでメモ

    [2017-01]
    日本の文芸調査から。82年発表。榊さん絡みでの調査だが当時の風俗調査の意味合いが強い
    菊地 秀行 「魔界シネマ館」を読んだ
    .
    朝日ソノラマで活動してたので発表媒体が宇宙船。翻訳やコラムの仕事も多かったとわかった
    今と違う状況で当時の映画評と、本人の個性がわかる。ひねくれ自覚・まがい物賞賛は榊さんにも近い
    この人に関しては荒木先生への影響もあると考えてる。スプラッタ全盛期。気軽に見るのが難しい時代
    .
    当時は現物を手に入れて見る方式。まだ有名でない筈のラブクラフト探訪やゾンビ分析、吸血鬼賛美があり
    四十代への影響や当時の映画評の方式と言う点で歴史資料。同時にこういうのも古くから系譜としてあるなと

    [2016-04]
    偉人書籍ベスト版ともいえる世界の名著。米成立の1770年代から1830年代ぐらいまでの本
    責任編集松本重治 「世界の名著 40 フランクリン ジェファソン マディソン他 トクヴィル」を読んだ
    .
    自分はフランクリン=避雷針の人の印象で政治家いう感は薄い。何でも屋が国家の立役者は初期米国らしい
    自伝という形取ってるが実用書・啓蒙書的でもある。大昔の王の書の様でもある。時代の変化期の本
    当時の米の理想。今の感覚だと違和感あるが、当時の夢がわかる。単品の自伝としても身近な話題多く面白い
    .
    今の感覚だと遠いが、米は独立して出来た国。その為の各種文書類。二百年あると価値観も変わってくるなあと
    理想が現実化するとまた問題が出るものなんだなあとも。米の基本の理想となる考え方なんで理解は進んだ

    [2017-01]
    ファンタジー調査の派生と言えるかも。原50。伝説小説化でお馴染みサトクリフの処女作となる
    ローズマリ・サトクリフ 「ロビン・フッド物語」を読んだ
    .
    自分の中でウィリアム・テルと混同してた。13C頃から流行し14Cに話として成立19Cに詳しくまとまり、今はヒーロー物元ネタ
    自分もTNGのQPID回で興味持ち、アメコミ弓系ヒーローから調査。クーフーリンと同じで、現状詳しい資料はサトクリフ小説
    信念あるゲリラってのが近いかも。不正に対する諸事件への反抗で、強い破戒僧や仲間と義兄弟の関係と和風と思う点もあり
    .
    解説でも鼠小僧と似てると書いてて、民衆の中で受けやすい型の話。最後裏切りに近い死に方する所まで書いてる
    前述通り別作と混同してたので、その把握と仲間構成をちゃんと確認できた。東西問わず魅力ある人物像として面白い \

    ■ 沼 正三 「家畜人ヤプー 第1巻(幻冬舎アウトロー文庫)」
    ■ 沼 正三 「家畜人ヤプー 第2巻(幻冬舎アウトロー文庫)」
    ■ 沼 正三 「家畜人ヤプー:[最終増補決定版] 中 アンナ・テラスの巻」
    ■ 沼 正三 「家畜人ヤプー:[最終増補決定版] 下 ドリスとクララの巻」
    ■ 団 鬼六 「花と蛇 1 誘拐の巻(幻冬舎アウトロー文庫)」
    ■ 団 鬼六 「花と蛇 中 開花篇」
    ■ 団 鬼六 「花と蛇 下 爛熟篇」
    ■ 平山夢明 「独白するユニバーサル横メルカトル」
    ■ 平山夢明 「ダイナー」
    ■ 下川 耿史 「日本エロ写真史」
    ■ 下川 耿史 「日本残酷写真史」
    ■ 高山 洋吉/訳 マグヌス・ヒルシュフェルト
    「戦争と性 第1巻 戦争と女」
    「戦争と性 第2巻 戦線の性生活」
    「戦争と性 第3巻 銃後の性生活」
    「戦争と性 第4巻 戦後の性生活」 原1953
    ■ 北島 宗人/編 「原爆の長崎 記録写真」 1952刊
    ■ 田島 賢裕/編纂 「原爆第1号ヒロシマの写真記録 -No more Hiroshima-」 1952刊
    ■ 家永 三郎/[ほか]編集 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成1-6」 93刊
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 1 被爆の実相」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 2 惨禍の傷跡」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 3 継続する悲劇」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 4 絶後の意志」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 5 ヒロシマ」
    ■ 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 6 ナガサキ」
    ■ 小沢 健志/[ほか]編集 「日本写真全集4 戦争の記録」 1987刊
    ■ 河出書房新社編集部/編 「死者が語る戦争」 1995刊
    ■ 河勝 重美/[ほか]編集 「原爆地獄 ヒロシマ生き証人の語り描く一人ひとりの生と死-」 2015刊
    ■ 反核・写真運動/監修 「広島原爆写真集 決定版」 2015刊
    ■ 反核・写真運動/監修 「長崎原爆写真集 決定版」 2015刊
    ■ 沢田教一 「泥まみれの死 沢田教一ベトナム写真集」 1971刊
    ■ 桑原史成 「桑原史成写真全集 1 水俣」 2004刊
    ■ 桑原史成 「桑原史成写真全集 4 ベトナム」 1999刊
    ■ ベトナム戦争の記録編集委員会/編 「ベトナム戦争の記録」 1988刊
    ■ 石川文洋 「大虐殺 -写真報告 カンボジア、ベトナム1979-」 1979刊
    ■ 石川 文洋 「写真記録ベトナム戦争」 1980刊
    ■ 仲 晃/訳 F.グリーン 「ベトナム戦争 写真と記録」 1966刊
    ■ 岡村昭彦 「これがベトナム戦争だ -岡村昭彦写真集」 1965刊
    ■ 中村 梧郎 「戦場の枯葉剤 ベトナム・アメリカ・韓国(グラフィック・レポート)」 1995刊
    ■ 坪井 主税/共訳編 エルンスト・フリードリッヒ/編 「戦争に反対する戦争 写真集」 原1924
    ■ 森田 峰子/編 「写真記録関東大震災」 1980刊
    ■ 小沢 健志/編 「写真で見る関東大震災」 2003刊
    ■ 北原 糸子/編 「関東大震災 写真集」 2010刊
    ■ 早乙女 勝元「母と子でみる東京大空襲 」1983刊
    ■ 「写真集・南京大虐殺」を刊行するキリスト者の会/編 「写真集南京大虐殺」 1995刊
    ■ 東中野 修道 「南京事件「証拠写真」を検証する」 2005刊
    ■ 松尾 一郎 「プロパガンダ戦「南京事件」 -秘録写真で見る「南京大虐殺」の真実」 2004刊
    ■ 写真ドキュメント 「アウシュヴィッツ収容所」 1987刊
    ■ 池田 芳一/[ほか]訳 ゲルハルト・シェーンベルナー 「黄色い星 -写真ドキュメント ユダヤ人虐殺 1933-1945-」原書1976
    ■ 平和博物館を創る会/編 「アウシュヴィッツの記録 1995刊
    ■ 野村 路子/編集構成 写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 2 ユダヤ人はなぜ殺されたか?」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 3 恐怖のアウシュヴィッツ」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 4 その時アンネ・フランクは…子どもたちは見ていた」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 5 闇の中の芸術活動」
    ■ 「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 6 証言」
    ■ 眞保潤一郎、三宅蕗子/訳 ヴォー・グエン・ザップ 「人民の戦争・人民の軍隊 :改版 ヴェトナム人民軍の戦略・戦術」
    ■ 甲斐美都里訳 チェ・ゲバラ 「ゲリラ戦争 キューバ革命軍の戦略・戦術」
    ■ 小野信爾、藤田敬一、吉田富夫訳 毛沢東 「抗日遊撃戦争論 改版」
    ■ 沢和誠訳 リチャード・コンドン 「影なき狙撃者」

    Vol 3149(2017-01-19)
    [2017-01]
    日作品の根本は何かで詰めていくと避けて通れなかった。発表1956頃から。こういう系列の作は発表もこっそりが多い
    沼 正三 「家畜人ヤプー 第1巻(幻冬舎アウトロー文庫)」を読んだ
    .
    解説にもあるが名だたる文豪が伝え読んだ伝説作。早く読んでおけば良かったレベル。これも今の日作品の元ネタ
    前歴を遡ると類例はあるが異常なレベルで設定が詳しく、かつ凝っている。人間改造というネタの極致とも言える作品
    形の上ではSFになってるが物が物だけに文芸の方で有名。古式のユートピア物ともいえる。従軍した作者の奇妙な体験も注目点
    .
    言語センスの奇抜さも面白い。異様な世界だが設定の整合性が取れていて説得力ある世界を作ってる
    作品が先に進むにつれ更に整合性を合わせる為だけにこれだけで一本作れるレベルのネタを突っ込んでくるのも凄い所
    -
    貸出の都合があるので分割して読んでる。二巻目は既に未来の世界に到着し、男女の運命が分かれていく話
    沼 正三 「家畜人ヤプー 第2巻(幻冬舎アウトロー文庫)」を読んだ
    .
    一巻は奇怪な物品の話と言った感じだが、この巻以降は設定の整合性を満たす為に世界そのものの説明に入って行く
    作品の物語として見ると展開はそれほど動いてない。更に言うと設定が前に出すぎて小説としてどうなんだな部分もある
    上記を完全に上回ってしまうのが常軌を逸した設定の部分になる。今作で地球滅亡となぜヤプーが存在するかの話に触れる
    .
    そこで神話的な話にもなり良い意味での悪趣味の極みな日本人誕生に至る。マゾなんだが歪み方が突き抜けてる
    個人的に面白いのが唇人形キミコの段。ここもあらゆる作の元ネタがある。こうまでの徹底はある意味日本ならではとも言える
    [2017-01]
    別件での調査だったが榊さんサイトで扱った事から予定変更。貸出都合での太田版で文庫版と同内容
    「家畜人ヤプー:[最終増補決定版] 中 アンナ・テラスの巻」を読んだ
    .
    最初の発表は56だがこの版の92まで追加があるとはっきりわかる内容。それでも92で先進的な部分が多々ある
    作家の詳細が不明なのも明確に出来に差がありわかる。ただ年代で作家も変わるのでなんとも言えない
    先の文庫1-2巻分が前半ちょっとで後が3-5巻分。短編的な主要人物が違う作品が挟まれてるが正解
    .
    解説も荒俣宏でウンコは哲学の話とある意味適切。今巻では富士山に登って母体になる話なんかは自分は割と好き
    上記通りで焦点がズレる点と当時の時代性を入れ過ぎた分があり、なかなか難しい。長い作だと仕方ない
    -
    別件での調査だったが榊さんサイトで扱った事から予定変更。附属の発表当時の挿絵が良い感じでもっと見たい
    「家畜人ヤプー:[最終増補決定版] 下 ドリスとクララの巻」を読んだ
    .
    ヌルくなってる部分や辻褄がおかしい部分もあるが、作者あとがきが付き最終的な結末も書いてるので重要な巻
    あとがきは作者思考が出ている他、結論も完全に突き抜けてるとも言えて凄い。ただ心情的な部分はちゃんと出せてる
    後半になるとぼちぼちにはなっていくとは言え、設定が全般で魅力的なんでよくぞ書いた、よくぞ残ったという感はある
    .
    団鬼六も読んでたのでSMとはなんぞやをかなり広い範囲で理解出来る資料。当然状況設定もズバぬけてる
    全体の感想で言うとただただ圧巻の一言。表には出ないが日本の作品の根幹を成す一作で本当に読んで良かった

    [2017-01]
    日作品の根本は何かで詰めていくと避けて通れなかった。発表1960年代。存命期にTVで見た事もあるレジェンド
    団 鬼六 「花と蛇 1 誘拐の巻(幻冬舎アウトロー文庫)」を読んだ
    .
    今の同人も含むエロシチュの元ネタはこれかと納得。それ以前のかなり古くまで遡れるエログロもある筈で業が深い
    作者自身のあとがき及び著名人の推薦の記録もある。放蕩の果ての学校教師時代に書いてたとあり凄い環境
    スカトロ傾向の高さだけは継承が限られたと思うがシチュは幅広い。キャラは流石に時代が出て今は辛いかも
    .
    同時期に洗脳や尋問の本を読んでたので手腕にも感心する。要はストックホルム症候群を人為的に発生させてる
    性癖も絡み好みも割れる部分もあるが、前後の文芸と比較しても羞恥特化で興味深い。日作品の伝説的と言っても良い作品
    -
    貸出都合で文庫版の何冊分かが飛ぶ。伝説的作品ではあるが図書館で抜けがあった。こういう作は不遇にもなり易い
    団 鬼六 「花と蛇 中 開花篇」を読んだ
    .
    既に夫人の調教は完了。今巻では更なる犠牲者の追加や女探偵の陥落、初舞台での痴態が見所になって来る
    前後は不明だがお座敷やショーの芸として実際に使われてたのもある筈。昔の作品で表現に古い所はある
    自分の好みだと上記女探偵がバイ二人組の快楽責めで堕ちちゃう所、あと百合要素ある不良の手管も面白い
    .
    最初の巻からの感想として性癖なんで好み割れる点はある。また延々とした密室調教でキャラ心境も固定されすぎてる点はある
    上記は作者自身も欠点として認めてる点だとも思う。またかなり作業的でもある。婦人の差別意識や微かな目覚めなんかは良い点
    -
    この後も追加はあるが結末的な物は基本ない作品。仏教思想と絡めた草森紳一の解説も興味深い
    団 鬼六 「花と蛇 下 爛熟篇」を読んだ
    .
    エロスと言うよりもストイックな調教の方に意識が集中し淡々とした気分になる。人物の幅や状況の固定も原因
    ただ目を惹く場面は幾つかあり、主に心理的な動き。上流や親への憎しみ、恋愛感情の他、意識の変化など
    立ち役になる人物にも目が行く。黒人が親切気味な人柄として書かれていて、差別意識と共に複雑な気分になる
    .
    前出通り冷静になってく部分があったので、虐め殺すとも違う奇妙な関係性に目が行く。解説通り糞尿処理は難しい事
    普通はここまで大著にはしない。様々な芸も花電車など元ネタもあるが考えるの大変そうだなと。エロから感情も変化した

    [2016-12-20]
    06刊日本推理作家協会短編部門、このミス受賞。友成純一読んだ時に名前挙がってチェックしてた
    平山夢明 「独白するユニバーサル横メルカトル」を読んだ
    .
    実話怪談の人でもある。そんな訳でお化け関係のイベントで本人のトークショーも見てる。賞とった直後くらい
    人殺したと言われるぐらいの評価で期待値が高くなりすぎた。それでもよく調べて生々しい良い作品を作ってる
    イメージとしては北野映画なんかも近い。理由や意味の無い暴力。こういうのは推理小説にも分類されるのねと
    .
    表題作は変なタイトルだが読んで納得。ただ表題作は特殊め文体で書いてるので、他の短編の方が良い感じ
    解説のヤクザ裏伝説の表現にこっちも引きずられた感ある。もっと怖いの覚悟してたが普通に娯楽としてもOK
    -
    09刊。第31回吉川英治文学新人賞最終候補。第28回日本冒険小説協会大賞、第13回大藪春彦賞
    平山夢明 「ダイナー」を読んだ
    .
    これも前述と同じ。上記の賞の元になった作家も読んでるので、これで賞とるのも納得の出来。殺し屋談義とも言える
    変わった価値観の人の人生模様とも言えるので、普通に作品としても面白いし、ユニークな物の見方も提示している
    タイプ的にはやっぱりアウトロー物ともいえるので、こういう系列の作は日本娯楽文芸の伝統としてもあるんかなあと
    .
    殺害表現もあるがここもよく調べてて面白い。ホラー小説系はあまり読まんので表現としてこうすんのかと感心して読んでた
    アクション物ともスパイ物ともとれる部分もあると思う。名前の付け方も面白いし、読んででも普通に面白い一作

    [2016-01]
    タイトルでわかる通り、完全にそういう目当て。だが、写真の発展の歴史と関連し感心した所の方が多かった
    下川 耿史 「日本エロ写真史」を読んだ
    .
    写真の方はバッチリ載ってる。幕末から戦後ぐらいまで。軽く見られがちだが、写真の発展の上でエロも重要
    どういう経緯で撮影され販売されたのかの歴史。戦争やってた時期なのも関連するし、写真が珍しかった事もある
    どういう趣向が好まれたのかも当時の歴史背景とセットで紹介。SMや看護婦・ロリなど、ちゃんと理由の考察もある
    .
    レズ写真もある。願望と直結した分野で当時の人が何を考えてたかよく出てる。芸術への移行の経緯なんかも紹介
    何も無い所からの歴史で面白く、性産業の志の高い所もわかり価値観変わった。軽視されがちだが、人間らしい話
    -
    これもセット。ただしこっちは写真中心。序文は前述の著と同じ人 佐久間 猛編 「エロ写真発掘帳(写真叢書)」を読んだ
    戦争行った恋人の為にエロ写真を送って、横に「早く帰って来て」や「帰りを待ってる」と書かれてた話なんかは物凄く良い
    同時に笑顔の写真が多い事と、その理由もほのぼのとする。エロスはどういう状況や感情でとられたかの背景も面白い

    [2017-01]
    先にもエロ写真研究で読んでる筆者。06刊。江戸から近代の戦争までのそれ系写真と考察の真面目な本
    下川 耿史 「日本残酷写真史」を読んだ
    .
    当たり前だが図版も多い。同時に今も見解の割れる難しい問題を扱ってる。作者の見解だが参考になると思う
    資料引用もメモしていった。難しい問題も含むので、この件に関してもまた自分はノーコメント。ただ資料は調べる予定
    日本の文化的な風土に関する考察もある。江戸から継承した思考など、自分も少し感じてた部分と被るので納得する点多い
    .
    写真の衝撃は大きい。ねつ造なんかも出来て、その例もあるのでここらも難しいが、当時の風潮知る上では興味深いなと
    撮る側の主観の部分もあるので写真も難しいなと。当然それだけでは無いが人間の残酷性の部分は直視すべき事だとは思う

    [2017-01]
    これも調査からの派生。復刻が最近出てる筈だが図書館にあったので古めの物を調べた。それでも図版はかなり省かれてる
    高山 洋吉/訳 マグヌス・ヒルシュフェルト
    「戦争と性 第1巻 戦争と女」
    「戦争と性 第2巻 戦線の性生活」
    「戦争と性 第3巻 銃後の性生活」
    「戦争と性 第4巻 戦後の性生活」 原1953
    .
    水木サン体験の飯かオマンコかの会話や、ナイチンゲールが当時の看護に怒ってた件とも絡むが、触れにくい戦争の性や状況を扱ってる
    大戦開始時は新聞でプロパガンダや民族蔑視が行なわれ熱狂してしまうみたい。後方で変態に近い行為が横行する事なんかもポイント
    性的な目的を満たそうとした看護婦志願。戦場での性欲異常。売春宿と性病の流行。女性兵士の志願理由やロシアの専門部隊の話など
    .
    当時の新聞での図版や売春婦の写真も載ってる。極限状態で本性が露呈しやすい他、人が減るので結婚が容易になって欲望も加速しやすい
    こういう話は隠されやすいが戦争状態だろうと性欲はあるんだから仕方ない。貴重で載ったり残ったりし難い面白い証言が多数載ってる

    [2017-01]
    思う所があって原爆で残ってる写真を図書館であらかた調べて来た。今回は難しい問題も含み、読んで混乱してる部分も含む
    北島 宗人/編 「原爆の長崎 記録写真」 1952刊
    田島 賢裕/編纂 「原爆第1号ヒロシマの写真記録 -No more Hiroshima-」 1952刊
    家永 三郎/[ほか]編集 「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成1-6」 93刊
    「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 1 被爆の実相」
    「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 2 惨禍の傷跡」
    「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 3 継続する悲劇」
    「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 4 絶後の意志」
    「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 5 ヒロシマ」
    「ヒロシマナガサキ原爆写真・絵画集成 6 ナガサキ」
    小沢 健志/[ほか]編集 「日本写真全集4 戦争の記録」 1987刊
    河出書房新社編集部/編 「死者が語る戦争」 1995刊
    河勝 重美/[ほか]編集 「原爆地獄 ヒロシマ生き証人の語り描く一人ひとりの生と死-」 2015刊
    反核・写真運動/監修 「広島原爆写真集 決定版」 2015刊
    反核・写真運動/監修 「長崎原爆写真集 決定版」 2015刊
    .
    まず基礎知識として、現状で資料として一番よく揃いも良いのは最後の2015年刊の二冊となる。今残ってる写真もそこに残ってるのが大半
    これ系の写真が最初に世に出たのは、1952の雑誌アサヒグラフが最初。撮影者もわかってる。当時の風潮もある筈で死体写真等も含む
    .
    死体や病気の写真などは扱いが難しい事も前提とする。歴史事項としてそれ系が過去にどういう扱いされたなんかも考えてもらうと良い
    資料が東北の震災の棚にあった事や、建物被害の惨状がそこと似てた所、似た経緯を辿る結果になった事も含め考える部分が多い
    自分の経験談及び、資料調査で東北の震災の写真集をちょっと覗いて見た事とも関連する。書籍の東北の写真集では死体の写真は載ってない
    東北のニュース映像でも死体写真は基本報道されなかったが、初期の段階で事故にも近い放送で死体の身元確認の映像が流れてしまう事があった
    上記は軽く問題になって自分も一番衝撃を受けた映像だった。その後ネットで実際に被災した人が現地で起こってる事を知って欲しいと死体写真公開した
    87のキャプションでカメラマンが死体にカメラ向けると怒られてる様で怖いと言うのがあった。感情を嫌でも動かされ、自分が扱う上でも葛藤ある部分
    95は二回の調査での追加資料分。戦争全体を扱ってるが抜けてる写真も調べてくと結構あり、大災害時に再販が出やすいとわかる
    他人の死体はやっぱり嫌とか、死者への了承の問題や、死者を辱めてるとか、理不尽な罪悪感とか、残さないと本当に無駄死になるとか
    あった事を配慮して無かった事の様に隠すのは良いのかとか、とにかく複雑で答えを出せない。死体写真は一番衝撃が強く、同時に扱いが難しい画像
    今回は扱いはするが、死体写真に関しては、自分も確実な結論を出せないのでノーコメントとしとく。難しい問題と言う事をわかって欲しい
    .
    資料で言うと1952の物が発表当時の物に一番近いとなる。資料としても古くボロボロで持ち出し禁の資料だった。感想に率直な物が多いのがポイント
    時間が立つと意味が色々と発生するので難しくなる部分がある。同時に時間が立つ事や受け手によって意味が変化していく部分もあると思う
    .
    決定版とも言えるのが93年の資料となる。直後の状況は15年の本で良いが、その後の後遺症なんかの写真も掲載している
    15の本が冷静に書かれた部分もあるので、こっちも冷静に見れた部分がある。爆心地から距離が変わる事で状況がかなり違うのは再発見
    被害の様子で言うと広島の方が酷いが、今回再発見した事で、爆破直後に大火災が発生していると言う事もある。ここらは更に追加調査もしてみる予定
    被害の様子が東京大空襲に似てる。状況の様子を見るに、どうも二次災害にも近い火災での死亡者や被害も多いんじゃないかという言う感想もある
    建物の被害の様子は、前述の様に東北地震によく似ている。被害状況の写真は抵抗も無いので枚数多い。また馬の死体の画像も抵抗が少ない部分
    怪我の様子は火傷が多い。服を着てた部分は焼けてない、または生地が焼き付いた写真なんかもある。死体に関しても、爆心地からで状態に差がある
    建物被害も含め、怪我の症状などから、火災からの二次被害も多いと思ってる。また別資料から、爆撃で生還すると逆に士気が上がるなんて話もある
    その後の被害の様子も残る。先の遺体の件とも被るが、長崎なんかは被害後に遺族の死体を回収に戻って来た人の写真なんかも残されてる
    呆然とした表情の写真も多いが、笑顔や、怪我は酷いがなんとかなりそうな物も再チェックするとある。ここらが後に露見する原爆症被害の事思うと辛い部分
    建物の写真では神社なんかの神仏絡みの写真も気になった。当時は今より信仰心も強い筈でそこから想像していっても、天災に近い人災ではあるなと
    子供の写真は効くが、ここらもちょっと難しい部分はあるとは思ってる。事実ではあるが恐怖で人を説得しようとするのは良い事なのかと思う部分はある
    親子の死体に毛布被せた人間的とも言える写真も再発見。生前にどういう人だったかの個人記録なんかもあると、感想もまた変わるだろうかなとは思う
    .
    93年の資料は芸術活動してる人の芸術作の収録だが、2015は一般の人の創作物も含めた収録をしてる。これもかなり難しい
    芸術してる人は技術の他にも、やっぱり見せる事も前提として作ってると再確認出来たが、一般の人のは違い、かつ書いたのが最近でキツイ物も多い
    今回は難しいを連呼してるが、表現技術の差も含め記録が人によって違ってる部分もある。主観での差の部分で、実際はどうだったかで難しい部分
    訴えたい事は充分にわかるが、それで話が盛られるのは正しいかは難しい。同時に受け手によって感じ方が違うと言うのも難しい部分になる
    東北も含めこれ系は別の問題とも繋がり易く、必要のない被害まで出る場合もある。本当に難しい。とにかく今回は客観的に見る様に努力した
    .
    全体の感想としては天災に近い被害で人災。回避出来なかったかという部分もある。ここも難しい。二発で済んだ事や以後使われてないのは良い事とは思う
    同時に当時の日本や世界全体をどう捉えるかなど、冷静に考えてくと考える部分は大きいと思う。戦争や独裁は個人レベルでは回避しきれない部分も大きい
    戦争は外交や政治が失敗し続けた結果おこるとも思うし、天候での農作物不順等もあるだろうし、認識不足から発生する人為的な部分もあるだろうしで難しい
    感情的な部分に訴えるのは討論の方法としてもありと思うが、恐怖で説得はテロの手口も思わせる。そうではなくて正確に事実を残す事も重要なのではと思う
    2015年版は震災とも被り多分に政治的な主張も含む。言いたい事は充分にわかるが風評被害や現地の人の反対意見もある事を考えると、釈然としない点もある
    当たり前だが精神的に酷く疲れる。かといってそっぽ向くのもどうかで本当に難しい。伝えるべきは理屈ではわかるが、どう捉えどう扱うで本当に悩む。辛い

    [2017-01]
    原爆関連の資料を調べたついでというか、こっちが本命の部分もある。これも扱いが難しい。目についた他資料も含む
    沢田教一 「泥まみれの死 沢田教一ベトナム写真集」 1971刊
    桑原史成 「桑原史成写真全集 1 水俣」 2004刊
    桑原史成 「桑原史成写真全集 4 ベトナム」 1999刊
    ベトナム戦争の記録編集委員会/編 「ベトナム戦争の記録」 1988刊
    石川文洋 「大虐殺 -写真報告 カンボジア、ベトナム1979-」  1979刊
    石川 文洋 「写真記録ベトナム戦争」 1980刊
    仲 晃/訳 F.グリーン 「ベトナム戦争 写真と記録」 1966刊
    岡村昭彦 「これがベトナム戦争だ -岡村昭彦写真集」 1965刊
    中村 梧郎 「戦場の枯葉剤 ベトナム・アメリカ・韓国(グラフィック・レポート)」 1995刊
    .
    これらの本でも政治的な意見も併録してるが、政治的な問題は怖いし結論も出しようがないので触れない。単純に写真に注目して見てた
    先に資料として参加した米兵の記録を見た事も調査に関係してる。新兵が参加して、PTSDで苦しみ、後の軍の精神医療発展に繋がってる
    ピューリツァー賞とった写真も含むが直接的な死体等はあるけど少なめ。ここが先に書いた原爆との死体写真との比較で悩む所でもある
    残酷写真と同時に、ワンコと一緒に眠る米兵とか人間的な写真もかなり載ってる。写真のせいもあり客観的に見れる部分は大きい
    その後の虐殺を記録した写真もある。また枯葉剤被害とその結果の写真も調べた。PTSD含め、単純にその時の戦いだけで終わらないのも戦争
    .
    証言記録なんかもあり、ちゃんと後年に活かしてる。参加した個人にとってはどの勢力にしても良い悪いなく、とにかく最悪としか言い様が無かったとも思う
    先のも含め何故そうなったかを考えてくと教訓になるとも思う。戦争に関しては複雑な事情も絡みまくるので、難しいとしかこっちも言い様がない

    [2017-01]
    写真集系資料は二回に分けて調査。今書は別書籍から知った。ただ現状で読むには相当注意がいる本
    坪井 主税/共訳編 エルンスト・フリードリッヒ/編 「戦争に反対する戦争 写真集」 原1924
    .
    プロレタリアなんて単語も出るが、これは一言で言うとプロパガンダ臭が強すぎる。敵対する相手と同手法を取ってしまった
    ただ原書が一次大戦後に出てるので他には無い写真が多い。相当にキツイ。それも狙って載せた部分はある筈で難しい
    整形外科系の写真だがこの損傷でも生きられるのは人間凄いんだなと驚く部分ある。医療技術の発達とも関与してる筈
    .
    先に調べた本通りでテロの手口とも似ているので、これはどうなんだの部分が強くなってしまう。かといって隠すのも嘘で難しい
    塹壕や実際の戦闘の様子が嫌でもわかる。他資料とも関連する他、当時の食糧事情も絡むが、白人は痩せやすいのかなと

    [2017-01]
    これも調査からの派生。1923の関東で発生した地震と1944の人災。風化してしまってる感もある未曽有の事件
    森田 峰子/編 「写真記録関東大震災」 1980刊
    小沢 健志/編 「写真で見る関東大震災」 2003刊
    北原 糸子/編 「関東大震災 写真集」 2010刊
    早乙女 勝元「母と子でみる東京大空襲 」1983刊
    .
    近年の写真集の方が処理されて写真が綺麗になってたり、詳しく状況を解析してる物が多いが、抜けてる写真もある
    共に場所が場所で記録した人が多い。先に調べた死人から怒られてるはこの時の話。今の警察にあたる人が記録してる
    人が多い地域は被害も大変な事になる。大火災に移行しているので状況的に原爆にも似てる。遺体状況も類似点ある
    .
    建物被害はもちろん、避難した人が多いのでその状況の写真も記録してる。当時の服の加減でそういう状況になるんだなと
    逃げようとしてる過程からの被害写真は壮絶。火災の他にも混乱状況から被害が広まる事もある一例になると思う

    [2017-01]
    これも調査からの派生。まだ確定が無く見解が割れてる所もありノーコメントの部分もある。ただどの勢力でも工作はある
    「写真集・南京大虐殺」を刊行するキリスト者の会/編 「写真集南京大虐殺」 1995刊
    東中野 修道 「南京事件「証拠写真」を検証する」 2005刊
    松尾 一郎 「プロパガンダ戦「南京事件」 -秘録写真で見る「南京大虐殺」の真実」 2004刊
    .
    気にはなってたが刺激の強い写真中心に疑わしい部分がかなりある。故に保留とすべき部分が多すぎる
    ノーコメントと言いたくなる状況も良くないと思う他、今だとテロの手口と同じなんで尚更思う所ある
    表には出てないけど、多分当時はそうとうに狙った酷い映像が出回ってたと思う。そこで正当化までされてる
    .
    そういうのが悪なのは現状のテロ見てもわかる筈。ベトナムの様に戦争に正義も糞も無い。最後は最悪の結果呼ぶ
    これ系があるんで死体写真は扱いが慎重と思う部分ある。難しいがそういうの使う奴は現実にいるという話

    [2017-01]
    これも調査からの派生。資料として重視されてるアイヒマン裁判の本読んでから、自分も警戒してる部分ある
    写真ドキュメント 「アウシュヴィッツ収容所」 1987刊
    池田 芳一/[ほか]訳 ゲルハルト・シェーンベルナー 「黄色い星 -写真ドキュメント ユダヤ人虐殺 1933-1945-」原書1976
    平和博物館を創る会/編 「アウシュヴィッツの記録 1995刊
    野村 路子/編集構成 写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実」
    「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 2 ユダヤ人はなぜ殺されたか?」
    「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 3 恐怖のアウシュヴィッツ」
    「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 4 その時アンネ・フランクは…子どもたちは見ていた」
    「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 5 闇の中の芸術活動」
    「写真記録:アウシュヴィッツ -ホロコーストの真実- 6 証言」
    .
    写真記録の1だけは貸出中で未チッェク。星付けて選別してる写真は今回初めて見た。ただこれも実際は歴史上で先例ある
    前述のアイヒマンの本でもあるが前後関係はかなりややこしい。ただ起きた事は起きた事。写真は氷山の一角でしかない
    当時の実際の様子とか、どういう事をしてたかの証言記録も残ってる。芸術活動に関してはかなり上手で見れる物にもなってる
    .
    印象に残る写真はだいたい出そろってる筈。ただここも前述のプロパガンダとも絡み、注意して見ないといけない場面
    そこに至る前の写真なんかは状況がよくわかり良い。展示方法としても工夫あると思う。日で助けようとした人いたのはありがたい話

    [2017-01]
    ベトナム関係の資料を調べて目についたので調べてきた。これも政治的な意味合い等に関してはノーコメントで書く
    眞保潤一郎、三宅蕗子/訳 ヴォー・グエン・ザップ 「人民の戦争・人民の軍隊 :改版 ヴェトナム人民軍の戦略・戦術」を読んだ
    .
    思想的な表明と実際の戦争の簡単な記録になる。米と戦った方の将軍でいかなる方法で勝ったかの記録
    アジア的とも言える実際的な方法論よりもスローガンを重視した記述が目立つ。だいたいゲリラ戦の方法は確立もされてる
    米敗北の致命傷になった点は色々と考察もあるが、ここで自分が目についたのは空輸に頼りすぎてそこを切られたと言う点
    .
    攻撃をされたので反撃したら子供で米兵がショック受けた事例もあるが、戦争で特にゲリラ戦だと容赦ない部分が出てくる
    ベトナム戦争はどう捉えるかが難しい戦争。こういう形で当時の将軍の記録が残ったのは面白い部分と思う

    [2016-11]
    久々に使うフレーズで研究用に仕方なく読んだ。原61。とは言え具体的でこの戦術は今の正規の軍が使う物にも近い
    甲斐美都里訳 チェ・ゲバラ 「ゲリラ戦争 キューバ革命軍の戦略・戦術」を読んだ
    .
    先に読んだ特殊部隊の理念や訓練とほぼ同じ。逆を言うと遡って竜騎兵・騎馬民族、あるいは先に進みテロとも重なる所がある
    実際的なゲリラ戦の体験談も豊富。弾薬などが常に貧窮している事や、食料などの補給、靴の重要性はサバイバル術とも通ずる
    補給の必要性から住民と交流する事も重要になって来る。故に残虐行為に関しては親分は否定している。これもPKO活動と同じ
    .
    具体的すぎて良いのかの部分もあるが、各状況下での戦闘方法が指南されている。テロは否定しているがこれも前述の物と同じ
    宣伝工作等の項もあり共産主義を一応は否定しているが危険な部分が多い。方法論としてはかなり優秀で軍人としての能力は否定できない

    [2016-11]
    久々に使うフレーズで研究用に仕方なく読んだ。原1927、1938、1942。三本の論文と講演での記録になる
    小野信爾、藤田敬一、吉田富夫訳 毛沢東 「抗日遊撃戦争論 改版」を読んだ
    .
    どういう理念で活動していたかから当時の状況がわかる。後年に書かれた本で具体的な戦術は中華的な曖昧さがある
    日本の分析も興味深い。日本以前は富農打倒が目的の他、神仏の破壊。中華の無くした物や、後の大破壊の前兆もわかる
    三本目は文芸批評になる。これも日本を知る鏡になる。愛を否定しリアリズムを賞賛する。文芸批評は攻撃の言葉も政治的
    .
    正当性の主張は古代の中華文芸でも見られる。愛に関しても文芸であるので、独裁者が何を封じようとしたかは興味深い
    個人的に面白かったのが屁の役にも立たないが中華起源の言葉だった点。つまり屁も助力の一つになると考えてるんだなと

    [2016-12]
    原1959訳2002。読んだ経緯は洗脳関連の書籍の引用から特殊。小説になるが02で当時の文化背景もいる
    沢和誠訳 リチャード・コンドン 「影なき狙撃者」を読んだ
    .
    作品としては複雑になって読み難い部分の方が多い。ただアイデアは抜群、前述通り冷戦下の洗脳と関わる内容
    複雑化してる要因になってるが伝統的な父殺しの話や、同じく悪婦の陰謀の話も含み、ちょっと特殊な位置ではある
    洗脳関係の本で扱われてるのでわかる様に、読み難さの要因ともなってるが細かいディテールも面白い所ある
    .
    解説は作家になってるが48年産まれのエッセイスト。学園闘争とかしてた世代の筈で注意して読む必要あり
    洗脳に関してどう考えてたかの資料や、その後のスパイ物含む派生作の洗脳ネタの初期段階として歴史資料になる本

    ■ 水上忠臣・横山和子・平井富雄訳 S.アリエティ・J・ペムボード 「うつ病の心理 精神療法的アプローチ」
    ■ 責任編集桝田義三郎 「世界の名著 40 キルケゴール」
    ■ 河内十郎 監訳 垣添晴香訳 セミール・ゼキ「脳は美をいかに感じるか ピカソやモネが見た世界

    Vol 3147(2017-01-12)
    [2015-12]
    原書1978でそれなりに最近。重度はともかく軽度は日常でもあり、原因と対策が詳しく書かれてる
    水上忠臣・横山和子・平井富雄訳 S.アリエティ・J・ペムボード
    「うつ病の心理 精神療法的アプローチ」を読んだ
    .
    症例と回復過程の話は面白い。環境と性格からの他者依存や他力本願をなおすと治る
    文芸の項もありカフカで納得。他にも資料から派生調査し19C初に自動人形・ドッペルゲンガー等があるのも発見
    症例と合わせて見ると、現実でもこれはうつ病じゃないかの例がたくさん見れる。ヤンデレなんかまさにソレ
    .
    日本では男が多い筈だが、当時の世界では女性が多い。社会状況と関係した病気だとも分かる
    古くからある病気。世界の認識まで変わり、自分と他人に問題をおこす。今だと治療法もあり治せる病気
    [2017-01-07]
    放送大学で資料も見た。現在は日でも女性がよくかかるとの統計が出てる。薬の開発は1950年代くらいから

    [2016-11]
    偉人書籍ベスト版ともいえる世界の名著。エヴァのサブタイで昔一瞬有名になった。読み難いと聞いて避けてた人
    責任編集桝田義三郎 「世界の名著 40 キルケゴール」を読んだ
    .
    独観念系と比較すると全然読み易い。要は内容の問題。また訳も心理学が当時と今と意味が違い、読み難いと思う
    今見るとうつの人っぽい。今だと意識して考え変えたらの一語で済む。不安が拭えず、最終的に不安の中にい続ける事は悪と気づいた人
    解説が陶酔しすぎて天才と誤認してるが、本国でも有名でない。24で14の娘との結婚を一方的破棄。批判の恨みを一冊分も溜めた逸話など
    .
    見た目も悪く虐められもしたが、扱ってる内容が単に暗いだけだわ、周囲の批判も含むわでそりゃそうなるとも。こうするとこうなるの反面教師
    批判原因となった引用も多いが、不安や悪や嫉妬などの暗い感情を分析しようとしたので、距離を取って見ると面白い箇所も多い

    [13-09-08]
    映画→美術と資料辿っていき、行き着いた先は興味あり調べてた脳科学だった
    河内十郎 監訳 垣添晴香訳 セミール・ゼキ
    「脳は美をいかに感じるか ピカソやモネが見た世界」を読んだ
    .
    美術作品を見た時に脳のどの部位が反応しているか、その部位は他の何に関係してるのか
    美術理論はいろいろあるが、全て経験論で裏づけが弱い。しかしこれは目に見えて説得力ある
    わかってない部分も当然多いが、脳の反応を多数引き出せる作品が感動を呼べるとわかる
    .
    実用性は高い。また美術は芸術家の見ている世界を体感出来る表現だともわかる
    1999(2002)訳で情報も最新に近く図版例もカラーで多数収録、美術をよく理解出来る様になれる


    一番上へ トップに戻る 雑記抜粋トップに戻る 書籍目次へ
    inserted by FC2 system