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    最新版 雑記 書籍感想文
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    ---2018-12月まで
    ■ 大島康正ほか訳 「世界人生論全集 別巻」 大島康正「翼を持った言葉」
    ■ 原久一郎ほか訳 「世界人生論全集 15」
     レフ・トルストイ「悔悟せよ」、「黙す能わず」、「終わり近し」
     「悪を以て悪に抗するなかれ」、「いったいどうしたらいいのだ」、「イワンの馬鹿」
     フョードル・ドストエフスキー「大審問官」、「人生論集」、「プーシキン論」、アントン・チェーホフ「手帖より」
     本多顕彰「偉大な農民の思想」、唐木順三「ドストエフスキイの人生論」、池田健太郎 「チェホフの人生観」
    ■ 高橋健二ほか訳 「世界人生論全集 14」
     トーマス・マン「ゲーテとトルストイ」、「甘い眠り」 、「アルコールについて」 、
     アルベルト・シュワイツァー「生への畏敬」、ライナー・マリーア・リルケ「若き詩人への手紙」
     ジークムント・フロイト「文化と幸福」、
     ヘルマン・ヘッセ「青いかなた」「おお、友よ、その調子をやめよ!魂について」 、「戦争と平和」
     「我意」 、「ツァラツストラの再来」 、「雲を見る」 、「わたしの信仰」 、「ゲーテへの感謝」
     シュテファン・ツヴァイク「書物による開眼」、「何のために生きるか」
     マンフレート・ハウスマン「いのちの本質」、「結婚生活に関する三章」「芸術を楽しむこと」
     高橋健二「内にひそむ心の深さ」
    ■ 手塚富雄ほか訳 「世界人生論全集 12」
     「ゲーテは語る」 ヨハン・エッカーマン、G・C・リヒテンベルク「わが箴言」
     カール・ヒルティ「眠られぬ夜のために (抄)」、 ゴットホルト・レッシング「人類の教育」
     手塚富雄「ドイツ語文化圏の語録」
    ■ 河盛好蔵ほか訳 「世界人生論全集 11」
     アラン「幸福論」、「家族の感情」
     アンドレ・ジッド「文学における影響について」、「他の糧」、「新しい糧」、「日記」
     アベル・ボナール「友情論」、ポール・ヴァレリー「モラリテ」、「考察の素描」
     「人間について」 マルセル・プルースト(Marcel Proust)
     河盛好蔵「解題」
    ■ 吉田晃ほか訳 「世界人生論全集 10」
     ジャン・ジャック・ルソー「孤独な散歩者の夢想 (抄)」
     スタール夫人「情熱論」 、「自殺についての省察」、スタンダール「恋愛論」、サント・ブーヴ「人生論」
     グスタフ・フローベール「人生論書簡」、エルネスト・ルナン「思い出 (抄)」
     市原豊太「自由に憧れる孤独な魂たち」
    ■ 生島遼一ほか訳 「世界人生論全集 9」
     ラ・ロシュフコー「ラ・ロシュフーコー自画像」、「箴言録」 、「反省録」
     マルキ・ド・ヴォーヴナルグ「省察と箴言」、ラ・ブリュイエール「人間について (抄)」、ジュウベエル「随想録 (抄)」
     シャンフォール「格言と反省」
     河盛好蔵「フランスのモラリスト」
    ■ 中野好夫ほか訳 「世界人生論全集 7」
     D・H・ロレンス「書簡」 、E・M・フォースター「わが信条」、「老年について」
     レイモンド・モーテイマー、W・H・オーディン「七つの大罪」 、クラレンス・ディ「類人猿の世界」
     トマス・ウルフ「風は立ちつつあり川は流れる」
     ジェイムズ・サーバー「セックス・エクス・マキナ」 、「結婚生活十則」 、「犬によせて」、「空中ブランコの上の中年男(抄)」
     エドマンド・ウイルソン「六十歳にて思う」、ホームズ 「ビート・ジェネレーションの哲学」
      篠田一士「生きるとは多様な生を楽しむこと」、大橋健三郎「機械文明のなかの人生」
    ■ 平井正穂ほか訳 「世界人生論全集 6」
     チャールズ・ラム「エリア随筆(抄)」
     ロバート・ルイス・スティーヴンソン「若い人々のために」、「黄金境」、「徒歩旅行」 、「ガス灯のための弁」
     ジョージ・ギッシング「ヘンリ・ライクロフトの私記 (抄)」、ラルフ・エマソン「自己信頼」、「運命」
     ヘンリー・デイヴィッド・ソロー「森の生活 (抄)」、ウォールト・ホイットマン「わが生の日々」
     平井正徳「生活の知恵」、杉木喬「暁の明星、曙の光、真昼の太陽」
    ■ 福原麟太郎ほか訳 「世界人生論全集 5」
     アディソン/スティール「「スペクテーター」紙随筆選」 、オリヴァー・ゴールドスミス「世界市民 (抄)」
     サミュエル・ジョンソン「随筆」、「文学論考」、「書簡選」、ウイリアム・ペン「孤独のなかの断想抄」
     ベンジャミン・フランクリン「自伝」 、「富に至る道」、サムエル・ウルマン「日記」
    ■ 福原麟太郎ほか訳 「世界人生論全集 4」
     フランシス・ベーコン「随筆集 (抄)」、セルデン「卓上談 (抄)」
     サー・トマス・ブラウン「医師の信仰、ロバート・バートン「恋愛病理学」、アイザック・ウォルトン「釣魚大全 (抄)」
     福原麟太郎「十七世紀における英国知識人の姿勢」
    ■ 今道友信ほか訳 「世界人生論全集 3」
     エピクテート「エピクテートス語録 (抄)」
     プロチノス「幸福について」、「悪の本性と起源について」「徳について」
     アウグスティヌス「恩寵と自由意志について」、トマス・アクィナス「自由意志についての四章」
     ボナヴェントゥラ「意志の倫理的完成について」、ボエティウス「哲学の慰め」
     今道友信 「自由と思索の故郷たる中世について」
    ■ 高津春繁ほか訳 「世界人生論全集 2」
     マルクス・トゥッリウス・キケロー「最高の善と最大の悪について」 、「人生の幸福について」
     ルキウス・アンナエウス・セネカ「道徳書簡選」 、マルクス・アウレーリウス「自省録 (抄)」
     プルタルコス「七賢人の饗宴」、「運命論」
     ユウェナーリス「むなしきは人の願い」 、「人の表人の裏 (抄)」
     ホラーティウス「寛容の徳」、「わたしの父」、「売込み」、「人間の愚かさ」
     ルーキアーノス「おとことおんな」、「メニッポス」 、「二重に訴えられて」
     斎藤忍随 「ヘレニズムと個人」
    ■ 真方敬道ほか訳 「世界人生論全集 1」
     ヘシオドス「仕事と日々」、テオグニス「エレゲイア詩集」、ヘラクレイトス「ヘラクレイトスの言葉」
     クセノフォン「饗宴」 (Xenophon)、プラトン「リユシス」+「カルデミス」、アリストテレス「哲学のすすめ・友愛論」
     テオフラトス「性格論」 、エピクロス「メノイケウス宛書簡・主要教説・断片」
    ■ 栗原百代訳 ジョセフ・ヒース+アンドル・ポター
     「反逆の神話 カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか」
    ■ 栗原百代訳 ジョセフ・ヒース 「啓蒙思想2.0 政治・経済・生活を正気に戻すために」
    ■ 岩脇三良+浅川潔司訳 ハンス・アイゼンク+D・K・B・ナイアス 「占星術 科学か迷信か」
    ■ 清水義治+水沼寛+長島克彦訳
     ハンス・アイゼンク 「たばこ・ストレス・性格のどれが健康を害するか 癌と心臓病の有効な予防法を探る」
    ■ 田村浩訳 ハンス・アイゼンク+マイケル・アイゼンク 「マインドウオッチング 人間行動学」
    ■ 野島久雄+重野純+半田智久訳 M・W・アイゼンク/編 「認知心理学事典」
    ■ 川口正吉訳 H・М・クレックレー+C・H・セグペン 「私という他人 多重人格の精神病理」
    ■ 田中一江訳 クリス・コスナー・サイズモア+E・ピティロ 「私はイヴ ある多重人格者の自伝」
    ■ 柿谷正期+佐藤敬訳 ウイリアム・グラッサー
     「警告! -あなたの精神の健康を損なうおそれがありますので精神科には注意しましょう」
    ■ 柿谷正期+柿谷寿美江訳 ウイリアム・グラッサー
     「15人が選んだ幸せの道 選択理論と現実療法の実際」
    ■ 村岡克己訳 デービッド J・C・マッケイ 「持続可能なエネルギー 「数値」で見るその可能性」
    ■ 牧野賢治訳 ウイリアム・ブロード 「背信の科学者たち -論文捏造はなぜ繰り返されるのか?」
    ■ 鬼澤忍訳 ジェイムズ・ロジャー・フレミング 「気象を操作したいと願った人間の歴史」
    ■ 山形浩生+盛岡桜訳 S・フレッド・シンガー+デニス・T・エイヴァリー
     「地球温暖化は止まらない 地球は1500年の気候周期を物語る」
    ■ 竹田 敏一 「図解雑学 知っておきたい原子力発電」
    ■ 太陽光発電技術研究組合/監修 「太陽光発電 第2版(図解雑学)」
    ■ 小林 光一 「図解雑学 燃料電池」
    ■ 安井 至/監修 「ごみとリサイクル(ポプラディア情報館)」
    ■ 渡辺 三枝子/監修 「仕事・職業(ポプラディア情報館)」
    ■ 畑村 洋太郎「図解雑学 危険学」
    ■ 井出 雅文「図解雑学 広告業界のしくみ」
    ■ 今村 研司 「儲けのからくりが面白いほどわかる本 イラスト図解版」
    ■ 藤永茂訳 ジョセフ・コンラッド 「闇の奥」
    ■ 住友進訳 アーサー・ゴールドワグ 「カルト・陰謀・秘密結社大事典」
    ■ 柿村峻+薮内清訳 韓非+墨子「韓非子 墨子」
    ■ 奈良本辰也訳 新渡戸 稲造 「武士道 現代語で読む最高の名著」
    ■ 奈良本辰也責任編集 奈良本辰也+駒敏郎共訳 山本常朝 「日本の名著 葉隠(抄)」
    ■ 紀野一義責任編集訳「日本の名著8 日蓮(立正安国論、四恩鈔、教機時国鈔、薬王品得意抄
     寺泊御書、消息1、開目抄、如来滅後五五百歳始観心本尊抄、佐渡御書、諸法実相鈔
     如説修行鈔、消息2、種種御振舞御書、撰時抄、消息3)」
    ■ 玉城康四郎責任編集訳 「日本の名著7 道元 正法眼蔵(抄)」
    ■ 塚本善隆責任編集 「日本の名著5 法然/明恵
     石上善応訳 法然(選択本願念仏集、和語燈録、拾遺和語燈録(抄)
     佐藤成順訳 明恵(摧邪輪(抄)、栂尾明恵上人遺訓)」
    ■ 石田瑞麿責任編集・訳 「日本の名著6 親鸞(歎異抄、消息集、正像末和讃、教行信証)」
    ■ 五島茂+坂本慶一責任編集 「世界の名著〈続8〉 オウエン/サン・シモン/フーリエ
     オウエン(「社会にかんする新見解」(白井厚訳)、「現下窮乏原因の一解明」(五島茂訳)
     「社会制度論」(永井義雄訳)、「結婚・宗教・私有財産」(田村光三訳)
     サン・シモン「産業者の教理問答」(坂本慶一訳)、フーリエ「産業的協同社会的新世界」(田中正人訳)
    ■ 外川継男訳 ステファヌ・クルトワ+ニコラ・ヴェルト 「共産主義黒書 犯罪・テロル・抑圧 ソ連篇」
    ■ 高橋武智訳 ステファヌ・クルトワ+ジャン・ルイ=パネ+ジャン=ルイ・マルゴラン
     「共産主義黒書 -犯罪・テロル・抑圧- コミンテルン・アジア篇」
    ■ 大久保和郎訳 カール・シュミット 「政治的ロマン主義」
    ■ 甲斐 美都里訳 チェ・ゲバラ 「ゲバラ世界を語る」
    ■ 海老坂武編 「人類の知的遺産フランツ・ファノン」
    ■ 海老坂武+加藤晴久訳 フランツ・ファノン 「フランツ・ファノン著作集 1 黒い皮膚・白い仮面」
    ■ 鈴木道彦+浦野衣子訳 フランツ・ファノン 「フランツ・ファノン著作集 3 地に呪われたる者」
    ■ 鈴木主税訳 ジェイムズ・ジョーンズ 「シン・レッド・ライン」
    ■ 柴野均訳 ニコラス・ファレル 「ムッソリーニ」
    ■ 高木玲訳 グイド・クノップ 「ヒトラーの共犯者 12人の側近たち」
    ■ 布施由紀子訳 ティモシー・スナイダー 「ブラッドランド ヒトラーとスターリン大虐殺の真実」
    ■ 渡部昇一訳 フランシス・フクヤマ 「歴史の終わり」
    ■ 大川紀男訳 源田 孝監修
     ジェレミー・ハーウッド「ヒトラーの宣伝兵器―プロパガンダ誌《シグナル》と第2次世界大戦」
    ■ 鳥飼 行博「写真・ポスターに見るナチス宣伝術 ワイマール共和国からヒトラー第三帝国へ」
    ■ 谷 喬夫 「ヒムラーとヒトラー―氷のユートピア」
    ■ 石川ミカ訳 武井彩佳監訳 ティモシー・スナイダー「ヒトラーの娘たち ホロコーストに加担したドイツ女性」
    ■ 加藤節子訳 ジョルジュ・サンド 「我が生涯の記」
    ■ 土屋雅雄訳 ヴァージニア・ウルフ 「ダロウェイ夫人」
    ■ 七搦理美子訳 T・ジェファーソン・パーカー 「カリフォルニア・ガール」
    ■ ヘレンハメル美穂+岩澤正利訳 スティーグ・ラーソン 「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」
    ■ ヘレンハメル美穂+山田美明訳スティーグ・ラーソン 「ミレニアム 火と戯れる女」
    ■ 末永俊郎訳 クルト・レヴィン 「社会的葛藤の解決 グループ・ダイナミックス論文集」
    ■ 神尾朱美+神代修訳 エルミニオ・アルメンドロス 「椰子より高く正義をかかげよ ホセ・マルティの思想と生涯」
    ■ 専修大学文学部歴史学科南北アメリカ史研究会訳 フレデリック・ダグラス
     「アメリカの奴隷制を生きる -フレデリック・ダグラス自伝」
    ■ 福原麟太郎訳 ナサニエル・ホーソーン 「緋文字」
    ■ 篠田一士+富士川義之訳 「筑摩世界文学大系 81 ボルヘス ナボコフ
     (原1935-44 伝奇集/原1949 エル・アレフ/原1970 ブローディの報告書/原1962 青白い炎)」
    ■ 富士川義之訳 アンジェラ・カーター 「血染めの部屋 大人のための幻想童話」
    ■ 五十嵐一訳 サルマン・ラシュディ 「悪魔の詩」
    ■ 大辻康子訳 ピーノ・アルラッキ 「さらばコーザ・ノストラ だれも書けなかったマフィアの真実」
    ■ 柴田捻彦+行方昭夫訳 オスカー・ルイス 「サンチェスの子供たち1+2」
    ■ 江口信清訳 オスカー・ルイス
     「キューバ 革命の時代を生きた四人の男 スラムと貧困現代キューバの口述史」
    ■ 和田忠彦訳 ピーノ・アルラッキ+アントニーノ・カルデローネ 「名誉を汚した男たち」
    ■ 木村浩訳 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 「収容所群島 1918-1956」
    ■ 吉岡晶子訳 ハイン・ニョル+ロジャー・ワーナー 「キリング・フィールドからの生還 わがカンボジア殺戮の地」
    ■ 萩原能久監訳 マイケル・ウォルツァー 「解放のパラドックス 世俗革命と宗教的反革命」
    ■ 萩原能久監訳 マイケル・ウォルツァー 「正しい戦争と不正な戦争」
    ■ 岩根 忠訳 ピーター・ドラッカー 「「経済人」の終わり -全体主義はなぜ生まれたか」
    ■ 牧野洋訳・解説 ピーター・ドラッカー 「ドラッカー20世紀を生きて(私の履歴書)」
    ■ 高木真太郎訳 ハンス=ウルリッヒ・ルーデル 「急降下爆撃」
    ■ 清水政二訳 デズモント・ヤング 「ペン・ノンフィクション ロンメル将軍」
    ■ 木原建男訳 J・W・ウィーラー・ベネット 「ヒンデンブルクからヒトラーへ -ナチス第三帝国への道」
    ■ 佐藤卓己+佐藤八寿子訳 サム・キーン 「敵の顔 憎悪と戦争の心理学」
    ■ 鈴木主税訳 サミュエル・ハンチントン 「文明の衝突」
    ■ 鈴木主税訳 サミュエル・ハンチントン 「分断されるアメリカ」
    ■ 安達 功 「知っていそうで知らないフランス 愛すべきトンデモ民主主義国」
    ■ 小川高義訳 ブレット・イーストン・エリス 「アメリカン・サイコ」
    ■ 枝松 真一訳 ドナルド・J・トランプ 「トランプ自伝 アメリカを変える男」
    ■ 黒原敏行訳 マイケル・シェイボン「ユダヤ警察同盟」
    ■ 山形浩生+盛岡桜訳 ニコラス・ウェイド 「人類のやっかいな遺産 遺伝子、人種、進化の歴史」
    ■ 新見 宏+秦 剛平訳 フラウィウス・ヨセフス 「ユダヤ戦記」
    ■ 辻元 よしふみ 「スーツ=軍服!? -スーツ・ファッションはミリタリー・ファッションの末裔だった!!」
    ■ 新免光比呂+道明三保子+上羽陽子+宮脇千絵 ナショナルジオグラフィック/編
     「100年前の写真で見る世界の民族衣装」
    ■ 山形浩生訳 ビョルン・ロンボルグ 「地球と一緒に頭も冷やせ! 温暖化問題を問い直す」
    ■ 山形浩生訳 ビョルン・ロンボルグ 「環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態」
    ■ 山形浩生訳 ロバート・J・グーラ 「論理で人をだます法」
    ■ 棚橋志行訳 バラク・オバマ 「合衆国再生 大いなる希望を抱いて」
    ■ 枝廣 淳子訳 アル・ゴア 「不都合な真実」
    ■ 「環境(ポプラディア情報館)」
    ■ 斎藤直輔+開龍美訳 アルネ・ネス 「ディープ・エコロジーとは何か エコロジー・共同体・ライフスタイル」
    ■ 山内友三郎+奥田満里子訳 ピーター・シンガー 「私たちはどう生きるべきか」
    ■ 塚崎智+山内友三郎訳 ピーター・シンガー 「実践の倫理:新版」
    ■ 南原實(青樹簗一) レイチェル・カーソン 「沈黙の春」
    ■ クリストファー・シルヴェスター編 「インタヴューズ 1 マルクスからトルストイまで」
    ■ クリストファー・シルヴェスター編 「インタヴューズ 2 ヒトラーからヘミングウェイまで」
    ■ クリストファー・シルヴェスター編 「インタヴューズ 3 毛沢東からジョン・レノンまで」
    ■ 河合秀和訳 ロバート・サーヴィス 「レーニン 上下」
    ■ ロバート・サーヴィス 「トロツキー 上下」
    ■ 工藤精一郎訳 エドワード・ラジンスキー 「赤いツァーリ -スターリン、封印された生涯 上下」
    ■ ワレンチン・M・ベレズホフ「私は、スターリンの通訳だった。 第二次世界大戦秘話」
    ■ 山形浩生訳 フィリップ・ショート 「毛沢東 ある人生 上下」
    ■ 岡崎俊夫訳 郭沫若 「抗日戦回想録」
    ■ 山形浩生訳 フィリップ・ショート 「ポル・ポト ある悪夢の歴史」
    ■ 桑原武夫世責任編集 「世界の名著 37 ミシュレ」
    ■ 清水幾太郎責任編集 「世界の名著 33 ヴィーコ」
    ---2018-10月まで
    ■ 「世界SF全集 10 ハックスリイ オーウェル
    ■ 松村達雄訳 オルダス・ハックスリィ 「すばらしい新世界」
    ■ 新庄哲夫訳 ジョージ・オーウェル「一九八四年」
    ■ 高畠文夫訳 ジョージ・オーウェル「動物農場」
    ■ 川端香男里訳 ザミャーチン 「われら」
    ■ 西山千秋訳 F・A・ハイエク 「隷属への道」
    ■ 好村冨士彦訳 エルンスト・ブロッホ 「ユートピアの精神」
    ■ 山下肇ほか訳 エルンスト・ブロッホ 「希望の原理」
    ■ 風間敏夫訳 ミルチャ・エリアーデ 「聖と俗 -宗教的なるものの本質について」
    ■ 五島茂責任編集 「世界の名著 52 ラスキン モリス」
    ■ ダーリング・ブルス・ダーリング、常田益代「図説ウィリアム・モリス ヴィクトリア朝を越えた巨人(ふくろうの本)」
    ■ 川端靖雄・兼松誠一訳 ウィリアム・モリス 「世界のはての泉上下」
    ■ 小野二郎訳 ウィリアム・モリス 「世界のかなたの森」
    ■ 井上章子訳 ロバート・ノージック 「生のなかの螺旋 自己と人生のダイアローグ」
    ■ 坂本百大訳 ロバート・ノージック 「考えることを考える 上下」
    ■ 嶋津格訳 ロバート・ノージック 「アナーキー・国家・ユートピア -国家の正当性とその限界 上下」
    ■ 佐藤康彦訳 テオドール・ヘルツル 「ユダヤ人国家 ユダヤ人問題の現代的解決の試み」
    ■ スターリン全集刊行会/訳 ヨシフ・スターリン「ボリシェヴィキ党の建設」
    ■ スターリン全集刊行会/訳 ヨシフ・スターリン 「スターリン全集 第2巻」
    ■ 石堂清倫訳 ヨシフ・スターリン 「弁証法的唯物論と史的唯物論 他二篇」
    ■ スターリン全集刊行会訳 ヨシフ・スターリン 「スターリン戦後著作集」
    ■ 猪木正道+野田吉太郎責任編集 「世界の名著 53 プルードン バクーニン クロポトキン(中公バックス)」
    ■ 高杉一郎訳 ピヨートル・クロポトキン 「ある革命家の思い出 上下」
    ■ 土屋政雄訳 ウィリアム・サリバン 「FBI改版 独裁者フーバー長官」
    ■ 大野英二+肥前榮一郎訳 ハンス・ウルリヒ・ヴェーラー「ドイツ帝国1871-1918年」
    ■ 中島賢二訳 アーサー・ケストラー 「真昼の暗黒」
    ■ 北和丈訳 クリス・マクナブ 「SAS・特殊部隊図解敵地サバイバル・マニュアル」
    ■ 生松敬三訳 アイザィア・バーリン 「歴史の必然性」
    ■ 国本哲男ほか訳 作者不明 「ロシア原初年代記」
    ■ 責任編集蝋山政道 「世界の名著 61 トインビー」
    ■ 工藤好美他訳 ベイター他 「世界文学大系 91 近代小説集 1」
    ■ 斎藤光他訳 ゴールズワージー他 「世界文学大系 92 近代小説集 2」
    ■ 中村融他訳 ガルシン他 「世界文学大系 93 近代小説集 3」
    ■ 「世界文学大系 94 現代小説集」
    ■ 山村静他訳 「筑摩世界文学大系 84 近代劇集」
    ■ 七尾ゆかり訳 トーマス・アームストロング 「脳の個性を才能にかえる 子どもの発達障害との向き合い方」
    ■ 桐田弘江・石川元訳 E・V・ブリス&G・エドモンズ
    「アスペルガー症候群への解決志向アプローチ 利用者の自己決定を援助する」
    ■ 竹前ルリ+穂積由利子訳 クロエ・マダネス 「変化への戦略 暴力から愛へ」
    ■ 高野知樹+吉村靖司訳 C・カトナ+C・クーパー+M・ロバートソン 「説精神医学入門 :第4版」
    ■ 安東末廣+高野美智子訳 S・I・パァイファー +L・A・レディ 「幼児期 青年期までのメンタルヘルスの早期介入」
    ■ 榎本博明訳 J・クロガー 「アイデンティティの発達 -青年期から成人期」
    ■ 阿部恵一郎訳 G・ブノワ+J=P・クラン 「児童精神医学 歴史と特徴」
    ■ 野沢英司訳 ピーター・ブロス 「青年期の精神医学」
    ■ 小林朋則訳 コリン・レンフルー「先史時代と心の進化」
    ■ 乾敏郎「叢書 知を究める1 脳科学からみる子供の心の育ち 認知発達のルールを探る」
    ■ 長野敬・長畑正道・今野義孝訳 サイモン・バロン・コーエン 「自閉症とマインド・ブラインドネス」
    ■ 中山 和彦 「図解よくわかる思春期の発達障害」
    ■ 茂木健訳 ジョー・ウォルトン 「図書室の魔法(Among Others)」
    ■ 府川由美恵訳 ジュリー・ブラウン 「作家たちの秘密 自閉症スペクトラムが創作に与えた影響」
    ■ 大阪自閉症研究会訳 キャロル・グレイ/編著 「ソーシャルストーリー・ブック :改訂版 入門・文例集」
    ■ 小谷裕美訳 ジェネビー・エドモンド+ディーン・ウォートン 「アスペルガー恋愛読本」
    ■ 西川美樹訳 サラ・ヘンドリックス 「アスペルガー症候群の人の仕事観 障害特性を生かした就労支援」
    ■ 丸山敬子訳 テレサ・ボーリック 「アスペルガー症候群と思春期 実社会へ旅立つ準備を支援するために」
    ■ 門脇陽子訳 リチャード・ラヴォイ
    ■ 「LD・ADHD・高機能自閉症のある子の友だちづくり ソーシャルスキルを育む教育・生活サポートガイド」
    ■ 水野薫+鳥居深雪+岡田智訳 サイモン・バロン=コーエン
    「自閉症スペクトラム入門 脳・心理から教育・治療までの最新知識」
    ■ 辻井正次+山田智子監訳 エリザベス・A・ローガソン
    「友だち作りの科学 社会性に課題のある思春期・青年期のためのSSTガイドブック」
    ■ 一ノ瀬直二訳 マリオ・プーヅォ 「ゴッドファーザー」
    ■ 千葉幹夫監修 ジュリエット・クラットン=ブロック「馬の百科(「知」のビジュアル百科 49)」
    ■ 大森俊夫+山田茂監訳 レイナー・マートン 「スポーツ・コーチング学 指導理念からフィジカルトレーニングまで」
    ■ 高珊里訳 クリス・マクナブ 「SAS・特殊部隊式図解メンタルトレーニング・マニュアル」
    ■ 金丸 美南子訳 エレナ・ヴァレロ 「ナパニュマ アマゾン原住民と暮らした女 上下」
    ■ 国分 拓 「ヤノマミ」
    ■ 守矢信明訳 ジャック・リゾー 「ヤノマミ」
    ■ 馬場悠男監訳 マイク・モーウッド 「ホモ・フロレシエンシス 1万2000年前に消えた人類 上下」
    ■ 松原 國師 「<図説>ホモセクシャルの世界史」
    ■ 千葉喜久枝訳 スティーブ・パーカー 「医療の歴史 穿孔開頭術から幹細胞治療までの1万2千年史」
    ■ 諏訪 茂樹 「看護にいかすリーダーシップ 状況対応とコーチングの体験学習」
    ■ 深谷計子、葉山由美子訳 メアリ・A・ミラー 「看護にいかすクリティカルシンキング」
    ■ 薄井坦子、小玉香津子他訳 フロレンス・ナイチンゲ-ル 「看護覚え書:第4版」
    ■ 近藤淳子監訳 D・F・ポーリット 「看護研究 :第2版 原理と方法」
    ■ 橋本令介・田中きよみ訳 ドン・リチャード・リソ 「性格タイプの見分け方:第2版 新エニアグラム・タイプ質問表」
    ■ 菅沼憲治、ミラー・ハーシャル訳 ロバート・E・アルベルティ、マイケル・L・エモンズ
    ■ 「自己主張(アサーティブネス)トレーニング 人に操られず人を操らず」
    ■ ディスカバー・クリエイティヴ訳 M.コノリー+R.リアシェノク 「会話のマネジメント(コーチング選書 02)」
    ■ 桜田直美訳 J.フラーティ 「コーチング5つの原則(コーチング選書 01)」
    ■ 金井真弓訳 C.クラーク・エプスタイン 「戦略的質問78(コーチング選書 04)」
    ■ 池田真衣子訳 G・モンク+J・ウィンズレイド 「話がこじれたときの会話術 ナラティヴ・メディエーションのふだん使い」
    ■ 津田彰監訳 C・ピーターソン+S・F・マイヤー+M・E・P・セリグマン
    ■ 「学習性無力感 パーソナル・コントロールの時代をひらく理論」
    ■ 川村 二郎+円子 修平訳 フランツ・カフカ 「カフカ全集 -決定版- 1 変身、流刑地にて」
    ■ 原田 義人ほか訳 フランツ・カフカ 「カフカ全集 2 審判、アメリカ」
    ■ 前田 敬作/訳 フランツ・カフカ 「カフカ全集 決定版 6 城」
    ■ 青柳祐美子訳 シルヴィア・プラス 「ベル・ジャー」
    ■ 米川正男訳 フョードル・ミハロヴィチ・ドストエフスキー 「河出世界文学全集 12 罪と罰」
    ■ アーロン・T・ベック 「認知療法 精神療法の新しい発展」
    ■ 菅靖彦訳 ポール・エクマン 「顔は口ほどに嘘をつく」
    ■ 中森拓也 グレン・R・シラルディ 「自信をはぐくむ ポジティブな自分を確立する認知療法メソッドとマインドフルネス」
    ■ 楡木満生+森田明子 ローレンス・M・ブラマー 人生のターニングポイント -転機をいかに乗りこえるか」
    ■ 上瀬 由美子 「ステレオタイプの社会心理学-偏見の解消に向けて」
    ■ 桜田直美訳 サラ・ソープ+ジャッキー・クリフォード 「コーチングマニュアル」
    ■ 水谷豊+笈田欣治+野老稔訳 ジェリー・リンチ 「クリエイティブ・コーチング」
    ■ 猪俣 公宏編 「選手とコーチのためのメンタルマネジメント・マニュアル」
    ■ 重川元志訳 ジム・レーヤー 「メンタル・タフネス」
    ■ 速水 敏彦 「感情的動機づけ理論の展開 やる気の素顔」
    ■ 波多野誼余夫・稲垣佳世子 「無気力の心理学」
    ■ 高木ゆかり訳 ジム・レーヤー 「親とコーチのためのジュニア・テニス」
    ■ 日本スポーツ心理学会編 「スポーツメンタルトレーニング教本 :改訂増補版」
    ■ 徳永 幹雄 「ベストプレイへのメンタルトレーニング :改訂版」
    ■ 西田 保/編 「スポーツモチベーション」
    ■ 奥田裕士訳 ローラ・ヒレンブランケット「シービスケット」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「本命」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「興奮」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「罰金」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「利腕」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「敵手」
    ■ 田尾典丈 「駿英血統 -神馬を継ぐ者」
    ■ 河崎 秋子 「颶風の王」
    ■ 小俣 麦穂+ささめやゆき 「さっ太の黒い子馬」
    ■ 松樹剛史「ジョッキー」
    ■ 松樹剛史「きみはジョッキー」
    ■ 織田作之助 「競馬」
    ■ 宮本 輝 「優駿」
    ■ 荒俣宏+高山宏 「荒俣宏の少年マガジン大博覧会」
    ■ 和田実訳 スティーブ・ダック 「コミュニケーションと人間関係」
    ■ 河盛好藏 「人とつき合う法」
    ■ 平木典子 「アサーション・トレーニング」
    ■ 小松 久男/編 「中央ユーラシア史(新版世界各国史 4)」
    ■ 松原 直美 「住んでみた、わかった!イスラーム世界 目からウロコのドバイ暮らし6年間」
    ■ 川岸史訳 タムシン・ピッケラル+アストリッド・ハリソン 「世界で一番美しい馬の図鑑」
    ■ 石田 敏徳「黄金の旅路 -人智を超えた馬・ステイゴールドの物語」
    ■ 島田 明宏 「消えた天才騎手 -最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡」
    ■ 原 千代江 「なぜ競馬学校には「茶道教室」があるのか」
    ■ 瀬戸 慎一郎 「最後の馬喰佐藤伝二」
    ■ 青木義孝・中名生登美子・山下主一郎訳 ジョーゼフ・キャンベル 「神話のイメージ」
    ■ 平田武靖・浅野幸夫監訳 ジョーゼフ・キャンベル 「千の顔をもつ英雄」
    ■ 飛田茂雄訳 ジョーゼフ・キャンベル+ビル・モイヤーズ 「神話の力」
    ■ 飛田茂雄訳 ジョーゼフ・キャンベル 「時を超える神話(キャンベル選集 1)」
    ■ 飛田茂雄・古川奈々子・武舎るみ訳 ジョーゼフ・キャンベル 「生きるよすがとしての神話(キャンベル選集 2)」
    ■ 飛田茂雄訳 ジョーゼフ・キャンベル 「野に雁の飛ぶとき(キャンベル選集 3)」
    ■ 菊池淳子訳 ブレイク・スナイダー 「SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術」
    ■ 菊池淳子訳 シド・フィールド 素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック」
    ■ 菊池淳子訳 リンダ・シーガー 「アカデミー賞を獲る脚本術」
    ---2018-6月まで
    ■ 亀和田 武 「どうして僕はきょうも競馬場に」
    ■ 山本雅男 「ダービー卿のイギリス 競馬の国のジェントルマン」
    ■ 馬事文化財団「20年のあゆみ」編集委員会編 「馬事文化財団 20年の歩み」
    ■ 根岸競馬記念公苑(馬の博物館)編 「馬 あそびの百科 馬の博物館春季特別展」
    ■ 馬事文化財団 「働く馬 春季特別展」
    ■ 立川健治「競馬の社会史 1 文明開化に馬券は舞う 日本競馬の誕生」
    ■ 立川健治「競馬の社会史 別巻1 地方競馬の戦後史 始まりは闇・富山を中心に」
    ■ 山野 浩一 「サラブレッドの誕生」
    ■ 木村 李花子 「野生馬を追う ウマのフィールド・サイエンス」
    ■ 木村 李花子 「ユルリ島の馬 動物行動学的接近の愉楽」
    ■ 馬事文化財団編 「フェラルの場景 カナダ・セーブル島の再野生馬群」
    ■ 岩川 隆 「広く天下の優駿を求む」
    ■ 吉沢譲治 「新版 競馬の血統学 サラブレッドの進化と限界」
    ■ 城崎哲 「カリスマ装蹄師西内荘の競馬技術 空飛ぶ蹄鉄をいかにデザインするか」
    ■ 佐藤正人 「蹄の音に誘われて わたしの競馬研究ノート」より」
    ■ 佐藤 次郎 「砂の王メイセイオペラ」
    ■ 吉川 良 「血と知と地 馬・吉田善哉・社台」
    ■ 戸山為夫 「鍛えて最強馬をつくる ミホノブルボンはなぜ名馬になれたのか」
    ■ 藤崎 康夫 「まぼろしの木曽っ子 最後の木曽馬を守った開田村の人びと」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「馬の神様仏様 彫像・肖像・聖教」
    ■ 内藤律子 「神威の星 サラブレッド・ファンタジー」
    ■ 坂内 誠一 「碧い目の見た日本の馬」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「日本の馬の意匠」
    ■ 梅崎 晴光 「消えた琉球競馬 幻の名馬『ヒコーキ』を追いかけて」
    ■ デヴィッド・H.マードック 「「知」のビジュアル百科40 カウボーイ事典」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「版画に表された馬 -ルネッサンスから現代まで」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「馬の博物館特別展 古代文化・馬形の謎」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「馬と人を結ぶもの 鞍の世界」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「特別展 戦国騎馬残照」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「馬の博物館所蔵品図録 源平合戦を馬が行く」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「春季特別展 馬追い街道」
    ■ 高草操 「遠野馬物語」
    ■ 河村 清明 「馬産地ビジネス 知られざる「競馬業界」の裏側」
    ■ 市来 宏愛 「馬物語 クラリオンと歩む北の大地」
    ■ 財団法人馬事文化財団 馬の博物館・牛の博物館編 「馬と牛 馬の博物館・牛の博物館2006」
    ■ 石田 英一郎 「新版 河童駒引考」
    ■ 石田 英一郎 「新訂版 桃太郎の母 ある文化史的研究」
    ■ 石田 英一郎 「マヤ文明 世界史に残る謎」
    ■ 根岸競馬記念公苑(馬の博物館)学芸部 「馬の博物館研究紀要 第1号」
    ■ 根岸競馬記念公苑(馬の博物館)学芸部「馬の博物館研究紀要 第2号 馬の祭礼目録」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第5号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第6号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第7号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第9号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第10号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第11号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第12号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第13号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第14号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第15号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第16号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第17号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第18号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第19号」
    ■ 松江三郎訳 ジム・ボウラス 「ケンタッキー・ダービー・ストーリーズ」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「企画展 馬のサーカス★大曲馬」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「馬ふしぎ展 珍品奇品から幻獣まで」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「ホースパレード 華やかなる日本の行列」
    ■ 旋丸 巴「馬映画100選」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館 「馬の博物館所蔵品選集増補」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「馬のアート cartoonsXcomics」
    ■ 原田俊治訳 G・C・シンプソン「馬と進化」
    ■ 栗田 直次郎 「うまはくブックレット1 馬と石造馬頭観音」
    ■ 橋本 健一郎 「うまはくブックレット2 浮世絵に描かれた人・馬・旅風俗 -東海道と木曾街道」
    ■ 川又 正智 「うまはくブックレット3 馬車の歴史 -古代&近代の馬車-」
    ■ 長塚 孝 「うまはくブックレット4 日本の古式競馬-1300年の歴史を辿る-」
    ■ 木村 李花子 「うまはくブックレット5 ウマ社会のコミュニケーション -雌はハレムに隠されたか、縄張りに呼ばれたか」
    ■ 末崎 真澄 「うまはくブックレット6 ハミの発明と歴史(うまはくブックレット No.6)」
    ■ 秋永 和彦 「うまはくブックレット7 横浜ウマ物語 -文明開化の蹄音-」
    ■ 楠瀬良 監訳 エルウィン・ハートリー・エドワーズ 「アルティメット・ブック 馬」
    ■ 岡崎真美訳 リチャート・シュレイク+パット・クロース 「ウェスタン・ホースバック・ライディング」
    ■ 宮孝一訳 ウォルフガング・ケーラー「類人猿の知恵試験」
    ■ 藤井留美訳 フランス・ドゥ・ヴァール 「ヒトに最も近い類人猿ボノボ」
    ■ 加納隆至 「最後の類人猿 ピグミーチンパンジーの行動と生態(自然誌選書)」
    ■ 江本裕 校訂 浅井 了意「伽婢子 1 2」
    ■ 宮尾 しげを編注 「江戸小咄集 1 2」
    ■ 鶴見紘「北海道ばんえい競馬追跡行 ばん馬の戦場」
    ■ 鈴木和幸 「まるごとわかる競馬の事典」
    ■ 大月隆寛監修 中津競馬記録誌刊行会 編 「中津競馬物語」
    ---2018-3月まで
    ■ 秦新二訳 キャンベル・ブラック(トーマス・アルトマン、アームストロング・キャンベル)
     「インディ・ジョーンズ -レイダース失われた《聖櫃》」
    ■ 山田順子訳 ジェイムズ・カーン 「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」
    ■ 大森望訳 ロブ・マグレガー 「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」
    ■ 漆原敦子訳 ジェイムズ・ローリンズ 「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」
    ■ 小林浩子訳 マックス・アラン・コリンズ 「ハムナプトラ失われた砂漠の都」
    ■ 小田川佳子訳 マックス・アラン・コリンズ 「スコーピオン・キング」
    ■ 小田川佳子訳 マックス・アラン・コリンズ 「スコーピオン・キング」
    ■ 深町眞理子訳 アラン・ディーン・フォスター 「エイリアン」
    ■ 野田昌宏訳 アラン・ディーン・フォスター 「エイリアン2」
    ■ 東江一紀訳 アラン・ディーン・フォスター 「エイリアン3」
    ■ 東江一紀訳 A・C・クリスピン 「エイリアン4」
    ■ 越智道雄訳 ローレンス・マズロン 「THE HERO -アメリカン・コミック史」
    ■ 森重良太編 「アメコミ&ムービー・スーパーガイド」
    ■ 中沢俊介訳 グラント・モリソン 「スーパーゴッズ アメリカン・コミックスの超神たち」
    ■ 小池顕久訳 マーク・スメラク 「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー コンプリート・ヒストリー」
    ■ 高木亮+秋友克也+押野素子訳 グラント・モリソン+デイヴ・マッキーン
    「バットマン アーカム・アサイラム 完全版」
    ■ 石川裕人+秋友克也+沖恭一郎+海法紀光訳 アラン・ムーア+デイヴ・ギボンズ 「ウォッチメン」
    ■ 池上 遼一+平井 和正 「スパイダーマン 1-5(全)」
    ■ 小林宏明訳 ダイアン・トーマス(ジョーン・ワイルダー) 「ロマンシング・ストーン 秘宝の谷」
    ■ 大村美根子訳 ダイアン・トーマス(ジョーン・ワイルダー) 「ナイルの宝石」
    ■ 小野智子+片山美佳子訳 ダニエル・スミス
    「絶対に見られない世界の秘宝99 テンプル騎士団の財宝からアマゾンの黄金都市まで」
    ■ 矢口誠訳 ウォシャウスキー兄弟脚本 マイクル・アンソニー・スティール 「スピード・レーサー」
    ■ 菊池浩司訳 ジョン・コーク「007大百科」

    ■ 大島康正ほか訳 「世界人生論全集 別巻」 大島康正「翼を持った言葉」
    ■ 原久一郎ほか訳 「世界人生論全集 15」
     レフ・トルストイ「悔悟せよ」、「黙す能わず」、「終わり近し」
     「悪を以て悪に抗するなかれ」、「いったいどうしたらいいのだ」、「イワンの馬鹿」
     フョードル・ドストエフスキー「大審問官」、「人生論集」、「プーシキン論」、アントン・チェーホフ「手帖より」
     本多顕彰「偉大な農民の思想」、唐木順三「ドストエフスキイの人生論」、池田健太郎 「チェホフの人生観」
    ■ 高橋健二ほか訳 「世界人生論全集 14」
     トーマス・マン「ゲーテとトルストイ」、「甘い眠り」 、「アルコールについて」 、
     アルベルト・シュワイツァー「生への畏敬」、ライナー・マリーア・リルケ「若き詩人への手紙」
     ジークムント・フロイト「文化と幸福」、
     ヘルマン・ヘッセ「青いかなた」「おお、友よ、その調子をやめよ!魂について」 、「戦争と平和」
     「我意」 、「ツァラツストラの再来」 、「雲を見る」 、「わたしの信仰」 、「ゲーテへの感謝」
     シュテファン・ツヴァイク「書物による開眼」、「何のために生きるか」
     マンフレート・ハウスマン「いのちの本質」、「結婚生活に関する三章」「芸術を楽しむこと」
     高橋健二「内にひそむ心の深さ」
    ■ 手塚富雄ほか訳 「世界人生論全集 12」
     「ゲーテは語る」 ヨハン・エッカーマン、G・C・リヒテンベルク「わが箴言」
     カール・ヒルティ「眠られぬ夜のために (抄)」、 ゴットホルト・レッシング「人類の教育」
     手塚富雄「ドイツ語文化圏の語録」
    ■ 河盛好蔵ほか訳 「世界人生論全集 11」
     アラン「幸福論」、「家族の感情」
     アンドレ・ジッド「文学における影響について」、「他の糧」、「新しい糧」、「日記」
     アベル・ボナール「友情論」、ポール・ヴァレリー「モラリテ」、「考察の素描」
     「人間について」 マルセル・プルースト(Marcel Proust)
     河盛好蔵「解題」
    ■ 吉田晃ほか訳 「世界人生論全集 10」
     ジャン・ジャック・ルソー「孤独な散歩者の夢想 (抄)」
     スタール夫人「情熱論」 、「自殺についての省察」、スタンダール「恋愛論」、サント・ブーヴ「人生論」
     グスタフ・フローベール「人生論書簡」、エルネスト・ルナン「思い出 (抄)」
     市原豊太「自由に憧れる孤独な魂たち」
    ■ 生島遼一ほか訳 「世界人生論全集 9」
     ラ・ロシュフコー「ラ・ロシュフーコー自画像」、「箴言録」 、「反省録」
     マルキ・ド・ヴォーヴナルグ「省察と箴言」、ラ・ブリュイエール「人間について (抄)」、ジュウベエル「随想録 (抄)」
     シャンフォール「格言と反省」
     河盛好蔵「フランスのモラリスト」
    ■ 中野好夫ほか訳 「世界人生論全集 7」
     D・H・ロレンス「書簡」 、E・M・フォースター「わが信条」、「老年について」
     レイモンド・モーテイマー、W・H・オーディン「七つの大罪」 、クラレンス・ディ「類人猿の世界」
     トマス・ウルフ「風は立ちつつあり川は流れる」
     ジェイムズ・サーバー「セックス・エクス・マキナ」 、「結婚生活十則」 、「犬によせて」、「空中ブランコの上の中年男(抄)」
     エドマンド・ウイルソン「六十歳にて思う」、ホームズ 「ビート・ジェネレーションの哲学」
    ■ 篠田一士「生きるとは多様な生を楽しむこと」、大橋健三郎「機械文明のなかの人生」
    ■ 平井正穂ほか訳 「世界人生論全集 6」
     チャールズ・ラム「エリア随筆(抄)」
     ロバート・ルイス・スティーヴンソン「若い人々のために」、「黄金境」、「徒歩旅行」 、「ガス灯のための弁」
     ジョージ・ギッシング「ヘンリ・ライクロフトの私記 (抄)」、ラルフ・エマソン「自己信頼」、「運命」
     ヘンリー・デイヴィッド・ソロー「森の生活 (抄)」、ウォールト・ホイットマン「わが生の日々」
     平井正徳「生活の知恵」、杉木喬「暁の明星、曙の光、真昼の太陽」
    ■ 福原麟太郎ほか訳 「世界人生論全集 5」
     アディソン/スティール「「スペクテーター」紙随筆選」 、オリヴァー・ゴールドスミス「世界市民 (抄)」
     サミュエル・ジョンソン「随筆」、「文学論考」、「書簡選」、ウイリアム・ペン「孤独のなかの断想抄」
     ベンジャミン・フランクリン「自伝」 、「富に至る道」、サムエル・ウルマン「日記」
    ■ 福原麟太郎ほか訳 「世界人生論全集 4」
     フランシス・ベーコン「随筆集 (抄)」、セルデン「卓上談 (抄)」
     サー・トマス・ブラウン「医師の信仰、ロバート・バートン「恋愛病理学」、アイザック・ウォルトン「釣魚大全 (抄)」
     福原麟太郎「十七世紀における英国知識人の姿勢」
    ■ 今道友信ほか訳 「世界人生論全集 3」
     エピクテート「エピクテートス語録 (抄)」
     プロチノス「幸福について」、「悪の本性と起源について」「徳について」
     アウグスティヌス「恩寵と自由意志について」、トマス・アクィナス「自由意志についての四章」
     ボナヴェントゥラ「意志の倫理的完成について」、ボエティウス「哲学の慰め」
     今道友信 「自由と思索の故郷たる中世について」
    ■ 高津春繁ほか訳 「世界人生論全集 2」
     マルクス・トゥッリウス・キケロー「最高の善と最大の悪について」 、「人生の幸福について」
     ルキウス・アンナエウス・セネカ「道徳書簡選」 、マルクス・アウレーリウス「自省録 (抄)」
     プルタルコス「七賢人の饗宴」、「運命論」
     ユウェナーリス「むなしきは人の願い」 、「人の表人の裏 (抄)」
     ホラーティウス「寛容の徳」、「わたしの父」、「売込み」、「人間の愚かさ」
     ルーキアーノス「おとことおんな」、「メニッポス」 、「二重に訴えられて」
     斎藤忍随 「ヘレニズムと個人」
    ■ 真方敬道ほか訳 「世界人生論全集 1」
     ヘシオドス「仕事と日々」、テオグニス「エレゲイア詩集」、ヘラクレイトス「ヘラクレイトスの言葉」
     クセノフォン「饗宴」 (Xenophon)、プラトン「リユシス」+「カルデミス」、アリストテレス「哲学のすすめ・友愛論」
     テオフラトス「性格論」 、エピクロス「メノイケウス宛書簡・主要教説・断片」

    Vol 3380(2018-12-122)
    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。
    大島康正ほか訳 「世界人生論全集 別巻」 大島康正「翼を持った言葉」を読んだ
    .
    解説のまとめかと思ったがそうでは無く、テーマごとに区切った名言集でお得感ある内容だった
    ただ文脈から切り離されるとやっぱり価値が落ちるし、意味的にも伝わり難くなる部分は出てしまう
    仏は短文で箴言集をまとめるがレベル高かったと再認識し、同時に並べると違いや共通点も見える
    .
    イエスとパウロも別個にして収録。ブッダとムハンマドもあると尚良かった。名言は説得力も強い
    同時に受け取り方や利用法でどうとでもなるとわかる。結局ここから先は個人で考えるしかないみたい

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。15はロシア
    原久一郎ほか訳 「世界人生論全集 15」
    .
    レフ・トルストイ「悔悟せよ」、「黙す能わず」、「終わり近し」
    「悪を以て悪に抗するなかれ」、「いったいどうしたらいいのだ」、「イワンの馬鹿」
    フョードル・ドストエフスキー「大審問官」、「人生論集」、「プーシキン論」、アントン・チェーホフ「手帖より」
    本多顕彰「偉大な農民の思想」、唐木順三「ドストエフスキイの人生論」、池田健太郎 「チェホフの人生観」 を読んだ
    .
    トルストイが読んだ事無かったんで借りて来たが量は少なく、内容的にも電波入ってると思う程に宗教的
    今全集借りるにあたって、既読分と明確に会わんと分かっている物は抜いたがやっぱりロシアは駄目かなと
    ドストエフスキーを抜粋するは無理ゲーとも思う。チェーホフも創作メモなのに事実と考えるのは無理ある
    .
    革命家に神の愛を信じなさいとかいうトルストイは、当人の性格と共におかしくなってくロシアを象徴している
    現状もそうだが崇拝傾向があって自ら地獄作り出す面もある筈。個人や国民で人生論が異なるわかる

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。14は20Cドイツ
    高橋健二ほか訳 「世界人生論全集 14」
    .
    トーマス・マン「ゲーテとトルストイ」、「甘い眠り」 、「アルコールについて」 、
    アルベルト・シュワイツァー「生への畏敬」、ライナー・マリーア・リルケ「若き詩人への手紙」
    ジークムント・フロイト「文化と幸福」、
    ヘルマン・ヘッセ「青いかなた」「おお、友よ、その調子をやめよ!魂について」 、「戦争と平和」
    「我意」 、「ツァラツストラの再来」 、「雲を見る」 、「わたしの信仰」 、「ゲーテへの感謝」
    シュテファン・ツヴァイク「書物による開眼」、「何のために生きるか」
    マンフレート・ハウスマン「いのちの本質」、「結婚生活に関する三章」「芸術を楽しむこと」
    高橋健二「内にひそむ心の深さ」を読んだ
    .
    有名作家が並んでいるが人生論と言うより偉人への見解やエッセイが中心になる
    勉強しなさいのゲーテと、作文持って帰ろうとしたトルストイなど当人影響と共に私的なトーマスマン
    倫理が責任への注目は良いが神学に傾くシュワイツァー。現作家と同じく自慢的でもあるリルケ芸術論
    .
    分析眼から哲学的になるフロイト。暗さが滲んてしまうヘッセ。教導的が前に出るハウスマン
    ポイント的な抜粋だが読書が他人の目で世界を見る事としたツワイクは本全集趣旨とも合っている

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。12はドイツ
    手塚富雄ほか訳 「世界人生論全集 12」
    「ゲーテは語る」 ヨハン・エッカーマン、G・C・リヒテンベルク「わが箴言」
    カール・ヒルティ「眠られぬ夜のために (抄)」、 ゴットホルト・レッシング「人類の教育」
    手塚富雄「ドイツ語文化圏の語録」を読んだ
    .
    ゲーテは再読で復習かつ余裕もあるんで、本来は憂鬱症やシラーが腐ったリンゴフェチなど再発見
    リヒテンベルクの読んだ事が覚えられないのは自分で考える事が少ないためは納得し同時に他も良い
    ヒルティは本当に不眠症の話だったが、そこからは派生し不安の原因や人間を考えてく部分も面白かった
    .
    レッシングに限らずドイツは教育したがったり、向上したがったりする傾向あり後年考えると長所短所
    今は他のドイツ系も読んだ後なんで観念的になりがちな中でゲーテが特殊とわかると同時に特徴もわかる

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。11は21C初仏
    河盛好蔵ほか訳 「世界人生論全集 11」
    .
    アラン「幸福論」、「家族の感情」
    アンドレ・ジッド「文学における影響について」、「他の糧」、「新しい糧」、「日記」
    アベル・ボナール「友情論」、ポール・ヴァレリー「モラリテ」、「考察の素描」
    「人間について」 マルセル・プルースト(Marcel Proust)
    河盛好蔵「解題」を読んだ
    .
    国ごとに伝統みたいのはあるとわかる内容で、仏は醒めてると思えるほどに客観視や分析に優れる
    うつ状態の受け取り方を見破ったアラン。全般でだがここでも交際術が現実的かつ具体的なジイド
    友情とはなんぞやで恋愛と比較しつつ男らしさすら感じさせるボナールはメモ取り作業もはかどった
    .
    ヴァレリーは伝統的な箴言形式。読み易さもありこの手の短文で的確に描写・表現する事のレベル高さがわかる
    プルーストはあのプルーストで著作からの名言まとめ。言葉や意味の置き換えと言う点でも仏は上手い

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。10は自由主義
    吉田晃ほか訳 「世界人生論全集 10」
    ジャン・ジャック・ルソー「孤独な散歩者の夢想 (抄)」
    スタール夫人「情熱論」 、「自殺についての省察」、スタンダール「恋愛論」、サント・ブーヴ「人生論」
    グスタフ・フローベール「人生論書簡」、エルネスト・ルナン「思い出 (抄)」
    市原豊太「自由に憧れる孤独な魂たち」
    .
    先に自由=支配・管理の概念を読んでるし、現在の自由主義は良いと言い難いもあって批判的な見方になる
    代表格はルソーだが最後は世界全部が自分を迫害していると考えた人で、収録作も頭おかしくなった時期の物
    被害妄想あって支配されてると思い込んでる人の思想と思う。スタール夫人も表題が暗く、実際に追放もされてる
    .
    作家が多いので文章論も多いが今と同じで自慢話。回想録なんかも突き詰めると俺は偉いにしかならない
    フロオベールは前向きな所や正直さがあって読みごたえあった。実際の手紙だが創作なら凄かったなとも

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。9は仏モラリスト
    生島遼一ほか訳 「世界人生論全集 9」
    ラ・ロシュフコー「ラ・ロシュフーコー自画像」、「箴言録」 、「反省録」
    マルキ・ド・ヴォーヴナルグ「省察と箴言」、ラ・ブリュイエール「人間について (抄)」、ジュウベエル「随想録 (抄)」
    シャンフォール「格言と反省」
    河盛好蔵「フランスのモラリスト」
    .
    先に読んだのも含むでモラリストは読み易い。一方で勝利者の笑みで相手をいらつかせるなんて見解もある
    見栄はるストア主義は嫌いな人たち。全般で人間や感情の観察に近くなり、明るいのは良いがよそよそしさある
    恋愛も含む人間関係論に近くも成り、自己愛が真理とも考えるで現代の無神論に近い部分もあるかも
    .
    ジュウベエルは信仰あるんで特殊感あり、自由の古代での意味は支配や管理だったは目を開かせる所ある
    日常での便利な指針としてはモラリストが一番説得力があると同時に、読み易い軽さは哲学と言うよりエッセイ

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。7は20C
    中野好夫ほか訳 「世界人生論全集 7」
    D・H・ロレンス「書簡」 、E・M・フォースター「わが信条」、「老年について」
    レイモンド・モーテイマー、W・H・オーディン「七つの大罪」 、クラレンス・ディ「類人猿の世界」
    トマス・ウルフ「風は立ちつつあり川は流れる」
    ジェイムズ・サーバー「セックス・エクス・マキナ」 、「結婚生活十則」 、「犬によせて」、「空中ブランコの上の中年男(抄)」
    エドマンド・ウイルソン「六十歳にて思う」、ホームズ 「ビート・ジェネレーションの哲学」
    篠田一士「生きるとは多様な生を楽しむこと」、大橋健三郎「機械文明のなかの人生」を読んだ
    .
    ロレンスはチャタレイ婦人の人。解説で小説を悪く書かれているが書簡は妹へも含めてたらしぶりが良く出てる
    人生論とは何ぞやの解説も良いが、上記の見解も含めて人によって受け取り方も含めて違ってくるとわかる
    七つの大罪は連載で定義から怠惰は絶望の意味は発見。人間感情を分析した所があり面白い
    .
    人は猿か議論の伝統がクラレンス。フォースター・サーバー・ウィルソンはエッセイ的で気取りが無く読みやすい
    ウルフの文学青年の気取り分析は的確かつエグい。ホームズも同様でビート族の分析で文学青年と類似ある

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。6は19C
    平井正穂ほか訳 「世界人生論全集 6」
    チャールズ・ラム「エリア随筆(抄)」
    ロバート・ルイス・スティーヴンソン「若い人々のために」、「黄金境」、「徒歩旅行」 、「ガス灯のための弁」
    ジョージ・ギッシング「ヘンリ・ライクロフトの私記 (抄)」、ラルフ・エマソン「自己信頼」、「運命」
    ヘンリー・デイヴィッド・ソロー「森の生活 (抄)」、ウォールト・ホイットマン「わが生の日々」
    平井正徳「生活の知恵」、杉木喬「暁の明星、曙の光、真昼の太陽」を読んだ
    .
    ラムが泣き事風で駄目かなで始まる。小説風に仕立てた事務員人生論ギッシングなど工夫はある
    スティブンソンは宝島やジキル博士の人で間違いない。作家や親切に関する独自の見解はその人らしさ
    解説がラムやギッシングに共感していて自分は違うんで、人生論も人によって受け取り方は違う
    .
    運命は何か考えるエマソンは超絶主義の人で、人生や幸福を考えるとテーマは誰しも似てくる
    ソーローは穏やかそうな題名ながらサバイバルかつ道教的。ホイットマンはリンカーン見解など風俗資料にも

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。5は17C米英
    福原麟太郎ほか訳 「世界人生論全集 5」
    アディソン/スティール「「スペクテーター」紙随筆選」 、オリヴァー・ゴールドスミス「世界市民 (抄)」
    サミュエル・ジョンソン「随筆」、「文学論考」、「書簡選」、ウイリアム・ペン「孤独のなかの断想抄」
    ベンジャミン・フランクリン「自伝」 、「富に至る道」、サムエル・ウルマン「日記」を読んだ
    .
    ニュースではなく意見表明が中心の初期新聞で、神学・哲学から小説・エッセイに至る前段階
    米は合理性・科学知識重視が強くお化け屋敷の話もあるし、ウイットという形の笑い研究も特殊
    ゴールドスミスも上記だがデマ拡散など鋭い。ジョンソンは批評家の心理を物語風に分析している
    .
    ペンは先祖返りした様な短い文だが読み易く英知ある。ウルマンは犯罪者みたいな所あって個性
    フランクリンは以前も読んでるが人との付き合い方や儲け方など実践的。勤勉を良しとする価値観

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。4は17Cイギリス
    福原麟太郎ほか訳 「世界人生論全集 4」
    フランシス・ベーコン「随筆集 (抄)」、セルデン「卓上談 (抄)」
    サー・トマス・ブラウン「医師の信仰、ロバート・バートン「恋愛病理学」、アイザック・ウォルトン「釣魚大全 (抄)」
    福原麟太郎「十七世紀における英国知識人の姿勢」 を読んだ
    .
    ベーコンは以前に読んでる筈だけど今回も同じで面白く読めた。処世術に近く感情の分析に対処法と身近かつ具体的
    完全にはないけど合理的に考えていくうちに宗教の否定になって、全否定にならないこのぐらいの時期が一番わかりやすい
    セルデンは簡易のベーコンでエッセイの走りとも。トマス・ブラウンは訳が古すぎてなんとかならんかったのか感ある
    .
    バートンは扱ってる題材は良いんだけど文が固すぎるし皮肉が強すぎる。エッセイのジャンルで言うならまだ発芽段階
    ウォルトンは話に聞いて興味あった。昔の釣りバカであり、実用書でもあるんだけど個人の見解の違いが良く出て多様

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。3は中世の聖職者たち
    今道友信ほか訳 「世界人生論全集 3」
    エピクテート「エピクテートス語録 (抄)」
    プロチノス「幸福について」、「悪の本性と起源について」「徳について」
    アウグスティヌス「恩寵と自由意志について」、トマス・アクィナス「自由意志についての四章」
    ボナヴェントゥラ「意志の倫理的完成について」、ボエティウス「哲学の慰め」
    今道友信 「自由と思索の故郷たる中世について」を読んだ
    .
    宗教の考えが入って来てベースになってくる。聖書に書いてるは説得力としても強かったと思う
    嫌でも権威主義的かつ保守的になる。とはいえ欲望が苦しみを産み出す事は発見していて仏教にも近いかも
    特筆はアウグスティヌスと思う。聖書をベースにしつつ幅広い思想を展開し、初期キリスト教は寛容さもある
    .
    理想と同時に悪の問題を考え出してもいるし、古代の思想をこの時代なりに解釈・説明してるのも目立つ
    ボエティウスは読みたかった。諦念に近くもあってちょっとネガティヴだが、啓蒙思想に繋がる発芽は全体である

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。2はローマ時代の政治家たち
    高津春繁ほか訳 「世界人生論全集 2」
    マルクス・トゥッリウス・キケロー「最高の善と最大の悪について」 、「人生の幸福について」
    ルキウス・アンナエウス・セネカ「道徳書簡選」 、マルクス・アウレーリウス「自省録 (抄)」
    プルタルコス「七賢人の饗宴」、「運命論」
    ユウェナーリス「むなしきは人の願い」 、「人の表人の裏 (抄)」
    ホラーティウス「寛容の徳」、「わたしの父」、「売込み」、「人間の愚かさ」
    ルーキアーノス「おとことおんな」、「メニッポス」 、「二重に訴えられて」
    斎藤忍随 「ヘレニズムと個人」
    .
    キケロは名演説家と聞いてたけど昔ちょっと読んだだけで、今回やっと趣旨がわかった。プラトン延長の弁護士に近い
    現在の人なんで現在の思想に近いで読んでいった。セネカなんかは自由主義に近く無神論的でもあるかなと
    人生論考えるのは根底に不幸もありえて、うつ対策の本でねばならぬ式思想はヤバイとわかってるがしちゃってもいる
    .
    風刺的な著も増えて来て人文主義的でもある。全体にネガティヴは社会環境の変化もあるかもで古代理想化もある
    以前も読んだマルクス・アウレリウスは再読でも感心。皇帝と言う事もあるけど現実的で歴史に名を残すのも納得

    [2018-08]
    存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。1はギリシャ時代の哲人たち
    真方敬道ほか訳 「世界人生論全集 1」
    ヘシオドス「仕事と日々」、テオグニス「エレゲイア詩集」、ヘラクレイトス「ヘラクレイトスの言葉」
    クセノフォン「饗宴」 (Xenophon)、プラトン「リユシス」+「カルデミス」、アリストテレス「哲学のすすめ・友愛論」
    テオフラトス「性格論」 、エピクロス「メノイケウス宛書簡・主要教説・断片」 を読んだ
    .
    名言集でもあるけど書いた人の性格も反映される。テオグニスは金に困っていたともわかる内容
    ヘラクレイトスとか有名だけど断片的にしかない人もいて、勝手に言葉を作っちゃう人だったは発見
    クセノポンの饗宴は知ってる理屈ぽいソクラテスと少し違い面白い。問題をどう捉えるかでも差が出る
    .
    快楽主義と言われるエピクロスも自分は初めて読んだと思うけど、合理主義的な考えに近く発見ある
    解説で哲学が最初は指針の確定を目的としていたとわかるけど、大筋はあっても人によって違うともわかる

    ■ 栗原百代訳 ジョセフ・ヒース+アンドル・ポター
     「反逆の神話 カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか」
    ■ 栗原百代訳 ジョセフ・ヒース 「啓蒙思想2.0 政治・経済・生活を正気に戻すために」
    ■ 岩脇三良+浅川潔司訳 ハンス・アイゼンク+D・K・B・ナイアス 「占星術 科学か迷信か」
    ■ 清水義治+水沼寛+長島克彦訳
     ハンス・アイゼンク 「たばこ・ストレス・性格のどれが健康を害するか 癌と心臓病の有効な予防法を探る」
    ■ 田村浩訳 ハンス・アイゼンク+マイケル・アイゼンク 「マインドウオッチング 人間行動学」
    ■ 野島久雄+重野純+半田智久訳 M・W・アイゼンク/編 「認知心理学事典」
    ■ 川口正吉訳 H・М・クレックレー+C・H・セグペン 「私という他人 多重人格の精神病理」
    ■ 田中一江訳 クリス・コスナー・サイズモア+E・ピティロ 「私はイヴ ある多重人格者の自伝」
    ■ 柿谷正期+佐藤敬訳 ウイリアム・グラッサー
     「警告! -あなたの精神の健康を損なうおそれがありますので精神科には注意しましょう」
    ■ 柿谷正期+柿谷寿美江訳 ウイリアム・グラッサー
     「15人が選んだ幸せの道 選択理論と現実療法の実際」

    Vol 3378(2018-12-14)
    [2017-05]
    原05。錯覚なんか含む認知心理学の本で紹介され借り出し。哲学者の本
    栗原百代訳 ジョセフ・ヒース+アンドル・ポター
    「反逆の神話 カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか」を読んだ
    .
    サブカルと言われる人の作品を見て、メジャーの下位互換で単なる人気のない人達としか思えずそこが疑問の出発点
    要はカウンターカルチャーは別にメジャーに反抗なんかでなく、実際はただのセールス文句で矛盾も孕んでいるという話
    上記もそうで自分の疑問を、実例としてあげられるとやっぱり感ある。まとまりきってない所もあるが練った面白い見解
    .
    パンクの格好したら状況が変わったけど、それもすぐ慣れた体験談も印象に残るし、分類表なんかも参考になる
    ST話出すのも良いがフェレンギいるDS9に触れないのはちょっと汚いとも思った。なんにせよ考えの整理にはなる

    [2017-05]
    原14。先に読んだ反逆の神話の続編扱い。逸話で昔スポックと言われてた話や、惑星セロンの対立の話も出てくる
    栗原百代訳 ジョセフ・ヒース 「啓蒙思想2.0 政治・経済・生活を正気に戻すために」を読んだ
    .
    前巻より整理されていると同時に、思想的な対立の矛盾点や広告やら政治やらの扇動手法も取り扱っている
    実例や分かり易いキーワードを出してるのも良い。リベラル=マイケル・ムーアと言われると疑問もわかりやすい
    駄目な政治活動の例は現実で嫌と言う程に見せられ当てはまりもするんで、タイトルの正気に戻すもそこから来ている
    .
    原因を認知の歪みに求めている。難しく考えなくても詐欺に騙されない指南書としても読めて、対抗手段の考察もある
    対岸の火事でしかないから言えるが、争いあう同士は似通って見える。この件でも過去の研究と似た点はあると思う

    [2017-05]
    原82。アイゼンクは人格研究の人。扱いが難しい。占星術の肯定や否定とは違う見方とも言える
    岩脇三良+浅川潔司訳 ハンス・アイゼンク+D・K・B・ナイアス 「占星術 科学か迷信か」を読んだ
    .
    錬金術もそうだが科学発展は仮説からの実験と証明で開始されてる。占星術もその一つ
    占星術を使った実験の歴史からの過ちと発見を扱っている。人格研究の人らしい視点とも言える
    仮説も実験には値するし、別の発見もあるという話。宇宙からの放射線や光の周期を扱っている
    .
    同時に人間が何かを見る時には、自然にパターンや共通項・意味を見出してしまう事の発見とも言える
    占星術は迷信だけれども、仮説を立てる事や起点としては大事な話。頭から信じる・否定するへの疑問

    [2017-05]
    原91。アイゼンクは人格研究の人。後年の研究分野も他と同じで妄信されている事への問題定義とも言える
    清水義治+水沼寛+長島克彦訳
    ハンス・アイゼンク 「たばこ・ストレス・性格のどれが健康を害するか 癌と心臓病の有効な予防法を探る」を読んだ
    .
    解説も訳も精神医学では無いお医者さんで、研究幅の広さがわかる。タイトル通りの内容になる
    別にタバコを推薦している訳では無い。原因の要因をどこに求めるかは、もっと範囲を広く取るべきと言う話
    タバコを吸う人の分類や効果は興味ある。中毒面と共にストレス軽減作用もあるので、毒にも薬にもなると言う話
    .
    憤死なんて例も世の中にはある。ストレスが健康に与える影響は確実だし、性格も特定の病気を与えやすくする
    定説は疑ってみろという話とも言える。世の中のこうだと言う事も実際はそれ程よくはわかってなくて調べる必要ある話

    [2017-05]
    原81。アイゼンクは人格研究の人。狂気と天才は紙一重はこの人の語で、本当は更にIQによる差の語も続いている
    田村浩訳 ハンス・アイゼンク+マイケル・アイゼンク 「マインドウオッチング 人間行動学」を読んだ
    .
    上記の語の初出の本がなかったので別書を借りて来た。今書はまとめに近く、有名処の研究全てを網羅している
    カクテルパーティー効果や吊り橋効果も有名だが、誰が研究して実際はどういう実験を行なったかもこれ見ればわかる
    扱う範囲は多岐に渡り、トピックの一つ一つも短く読み易いので面白い。監獄実験など心理学ではスレスレの実験も色々
    .
    ちゃんと結論やその後の研究まで書いている。精神分析が本当に正しいかと精神病院の惨状は改革にも繋がっている
    引用の形だがイデオロギーの分析は最近は特に現実でも見て納得。総覧本だが読み易く、興味幅を広げるのにも便利

    [2017-05]
    原90。アイゼンクで検索して出て来た資料。同時期に岩波心理学小辞典も読んでるんで、セットで借りて来た
    野島久雄+重野純+半田智久訳 M・W・アイゼンク/編 「認知心理学事典」を読んだ
    .
    アイゼンクでもこっちは息子さんの方のアイゼンク。パパと同じ道だが、不安の研究をしている人みたい
    心理学も種類ある。認知心理学は言葉通りで脳みそが外をどう感知するかの研究。つまり実験で調べられる分野
    錯視なんかもこの分類に入る。脳をコンピューターの処理作業と比較した研究もあり、最近の学問になる
    .
    文章としては読み難い点も多いが、項の一つ一つに参考文献が書かれていて、これも辿って調べられる
    トピック抜き出したエッセイみたいのを読む方が良いと思うが、大元は何かを調べる点では事典は便利

    [2017-05]
    原1957。映画にもなった有名作。これはお医者さん側からの視点。今回は患者側視点も調べている
    川口正吉訳 H・М・クレックレー+C・H・セグペン 「私という他人 多重人格の精神病理」を読んだ
    .
    原題はイヴの三つの顔で多重人格を扱っている。これは症例がほぼ無いケースで後に発展もある
    意識を失った知らない人が勝手にやってるは怖い話だが、酔っぱらったり、寝ぼけてたりと日常でも似た例はある
    症例が無いと書いたが、これ自体が古い本で治療法も古く、疑問視する意見もあるので鵜呑みにはしない事
    .
    この段階では三人格だが、どれも魅力的なのが困ってしまう。そういう傾向のある人だとは別書でわかる
    文としては症例報告で面白くない点もある。滅多にない話だが後の研究にも繋がるので重要書籍ではある

    [2017-05]
    原1977。前述の私という他人の患者側からの視点になる。主観で捉え方が変わってくると言う点でも面白い
    田中一江訳 クリス・コスナー・サイズモア+E・ピティロ 「私はイヴ ある多重人格者の自伝」を読んだ
    .
    私と言う他人だと治った事になっているが実際は悪化した所もある。同時に違うと言う為に出した本とも言える
    私と言う他人がヒットし映画化もしたので、金銭や名声的な問題もある。比較して読むと食い違いも見つけられる
    言っちゃ悪いがヤンデレさん。他資料との比較で、主体性の無さが本人にも周囲にも問題を引き起こしたと言える
    .
    本を出してNOと言える様になったのは進歩とも言える。ただ医者側にせよ患者側にせよ真相は曖昧な所がある
    当時の文化的な制約の話も挙げている。本として面白いかはうーんだが、ケースとしてわかりやすいので型にはなる

    [2017-04]
    原03。心理学大図鑑から存在を知った本になる。ただ読む時はその後の展開や、医者間での派閥・見解割れある事も意識が必要
    柿谷正期+佐藤敬訳 ウイリアム・グラッサー
    「警告! -あなたの精神の健康を損なうおそれがありますので精神科には注意しましょう」を読んだ
    .
    突き詰めてくと、最初の診断が他の病気と違って難しい事に単を発する。問題定義としては正しい
    筆者は臨床系の医者。実際に困ってる人を対象とすると、薬物療法も使った方が自分は良いと思う
    心の病の治療法も歴史があるし、文化的背景も関係するので実際難しい所とは思う。種類があるという事
    .
    筆者の見解を支持する理論と例を紹介している。軽い病や人間関係レベルなら実用しても良いかもしれない
    こういうのは種類も色々とあるのであくまで参考程度に。ただ意見としては興味深く、後にも取り入れられた所ある

    [2017-08]
    原00。社会心理学に値するが認知心理主義的とも言える。考え方をどういう風に変えるかの実例
    柿谷正期+柿谷寿美江訳 ウイリアム・グラッサー
    「15人が選んだ幸せの道 選択理論と現実療法の実際」を読んだ
    .
    診察現場のレポとも言える。会話だけで成立は物語とは言い難いが、そこらも比較対象として面白い
    女になりたかった夫や、十代でご乱交な女の子など凄いのが出てくる。それらにどう対処するかも見物
    療法の肝を一言で言うと自分で選んだ事と自覚させる事。背景と共に今に集中し、現状での変化を促す
    .
    何故問題が発生するかも外的コントロールを受けているを原因とし、説得力ある見解になっている
    従来の心理療法とは異なるが受け入れている点もあり、先に調べた認知行動療法との類似もある

    ■ 村岡克己訳 デービッド J・C・マッケイ 「持続可能なエネルギー 「数値」で見るその可能性」
    ■ 牧野賢治訳 ウイリアム・ブロード 「背信の科学者たち -論文捏造はなぜ繰り返されるのか?」
    ■ 鬼澤忍訳 ジェイムズ・ロジャー・フレミング 「気象を操作したいと願った人間の歴史」
    ■ 山形浩生+盛岡桜訳 S・フレッド・シンガー+デニス・T・エイヴァリー
     「地球温暖化は止まらない 地球は1500年の気候周期を物語る」
    ■ 竹田 敏一 「図解雑学 知っておきたい原子力発電」
    ■ 太陽光発電技術研究組合/監修 「太陽光発電 第2版(図解雑学)」
    ■ 小林 光一 「図解雑学 燃料電池」
    ■ 安井 至/監修 「ごみとリサイクル(ポプラディア情報館)」
    ■ 渡辺 三枝子/監修 「仕事・職業(ポプラディア情報館)」
    ■ 畑村 洋太郎「図解雑学 危険学」
    ■ 井出 雅文「図解雑学 広告業界のしくみ」
    ■ 今村 研司 「儲けのからくりが面白いほどわかる本 イラスト図解版」

    Vol 3376(2018-12-7)
    [2017-11]
    原09。使えるエネルギーは何かで借りてきたが、生活の何を省けば節約になるかも具体的にわかる
    村岡克己訳 デービッド J・C・マッケイ 「持続可能なエネルギー 「数値」で見るその可能性」を読んだ
    .
    この手の問題は政治や金儲けも絡んでウソも多いので、数値を見れば実際はどうかもよくわかる
    英の本だが日と同じ様な物。どうやってエネルギーを作りどう利用しているかを順に紹介していく
    欧州は各国辺りで日並みの消費量の一方、使ってそうな中国が意外に使っていないなど発見ある
    .
    小さな事が助けになるは嘘。自己満足的マゾ行動もある一方で、実用化され効果出てる物も紹介
    実はどうするかの答えはもう出ている。緑の党の反対案件。人間は感情あるので問題解決は難しい

    [2017-10]
    原82。88・06と訳あり13版。日版はSTAP細胞はありまぁすなど原書以後のそれ系事件の追加記事あり
    牧野賢治訳 ウイリアム・ブロード 「背信の科学者たち -論文捏造はなぜ繰り返されるのか?」を読んだ
    .
    科学以外の別件資料でも調べてくとデータや言動にズレが見つかる時あり、その延長線で読んで応用も可
    利益は上司の物、責任は部下の物系の現場で起きる。キレた部下にハメられ、最後にはどうなるかも記録
    事例が沢山あってノーベル賞系はもちろん、歴史上偉人のインチキも多数記録が残されててうんざりする
    .
    科学者は客観的の思い込みが罠になる。理想主義が強すぎて実際の不正を無かった事にして隠そうとする
    最初の例など他件も含め一気に信頼なくす。ウソもだいたいバレる。全員がそうじゃないが科学者は注意がいる

    [2018-08]
    原10。サイトに出せそうで予定立てず棚から選んできたが濃い内容で損なかった
    鬼澤忍訳 ジェイムズ・ロジャー・フレミング 「気象を操作したいと願った人間の歴史」を読んだ
    .
    昔はレインメーカー、もっと昔は雨乞い師、最近だと環境エンジニアになるが結論から言うと全てサギ
    天気操作に関するウソの歴史を暴いていて、昔聞いた事がある人工降雨や今聞いた事ある環境操作の実際
    007の悪役みたいな事を平気で考える。サギのターゲットは自分の信奉者で国まで引っかかるので性質が悪い
    .
    軍事作戦で実行もある。同時に台風が原爆を軽く上回る力や、コスト膨大で効き目無しと自然の驚異がわかる
    珍計画やヘンテコ逸話だらけで後で触り返ると笑えるが、下手に手を出し大惨事もありえるんで笑えない

    [2018-11]
    原07。ピョンドルからウソだなはわかったが別件資料で地球の気象変化を見て気になってたんでこの一冊
    山形浩生+盛岡桜訳 S・フレッド・シンガー+デニス・T・エイヴァリー
    「地球温暖化は止まらない 地球は1500年の気候周期を物語る」を読んだ
    .
    タイトル通りで少数派の温暖化は人間のせいではない見解のまとめ。トンデモではなくデータを色々と提示もしている
    真逆が温暖化は人間のせいだが嘘が多すぎる事はもうバレてるんで、そのまとめにもなっていて面白いと思う
    今より気温が高かったローマと中世期の温暖化も扱っている。温暖化時期は人間は発展がしやすい
    .
    中世に起きた寒冷期にどんな恐ろしい事があったかも記載。天候の異常は寒冷期の方が起きやすい
    なんで嘘つくかと言うと金や利権の為。良かれと思ってか悪意ありかは知らないが東大等も関与で現状のエコは危険

    [2018-10]
    刊02→11。災害からエネルギー問題を経てちゃんと調べようで本書。それ以前の物から、東北の地震以後に改訂
    竹田 敏一 「図解雑学 知っておきたい原子力発電」を読んだ
    .
    前書きにもあるがどっちに振るにしても偏向が掛かりやすくて厄介なネタ。今書はデータのみ提示し中立も狙ってる
    短い頁数にまとめているし、原子の動き自体が直感的に把握できるもんでもないので原理は難しめだが、概要はわかる
    上記の直感的に捉えられないが偏向しやすい原因とも思うし、別の問題と関連付けて誤解も起きやすい所とも思う
    .
    体にどう被害が出るかや、どういう経緯で事故ったかや国際判断だとどのレベルかや、日常にある安全域放射能なども
    リサイクルしてずっと使える事や、少ない量で効率的な事や、国内の発電所とそれぞれの違いの事なんかもよくわかる

    [2018-10]
    刊11。災害からエネルギー問題を経てちゃんと調べようからの派生。地震後の話かつどこが出した本かも注目点
    太陽光発電技術研究組合/監修 「太陽光発電 第2版(図解雑学)」を読んだ
    .
    基本的に明るい事や実績だけを示していて、問題点の扱いが軽すぎて逆に説得力に欠ける部分があるのは興味深い
    それでも問題点も書かれてはいて集められる電気の量が少なすぎる事や、溜める為の設備も必要であるとされる
    エコ問題で記録を捏造までして進めたり、地震で極端に振った意見を出した事は発展の上でも問題があったと思う
    .
    現在でも研究中の分野と言うのが正しく、効率を上げたり資材の改良をしたり設置点の提案をしたりでプレゼンにも近い
    仕組みの解説があまり詳しくなかったが、電子の流れを発生させて発光ダイオートの逆で電気は絵だとわかりやすかった

    [2018-10]
    刊04。災害からエネルギー問題を経てちゃんと調べようから。電池の仕組かと思ったが今注目のガソリン以外の燃料の話
    小林 光一 「図解雑学 燃料電池」を読んだ
    .
    問題点も指摘しつつ具体的な仕組みが載せて好感持てた。図版のキャラの不安定な口調や性別不明もおかしく面白い
    水素を発生させて電気に変換するが基本になり、実用化もされている反面、扱うのが水素で扱いにくい理由もわかる
    良い点が効率の良さや、資材の入手のし易さや、CO2を出さないになる。現状でもエコカーが採用されてるが納得できる
    .
    発展としてレーザーやマイクロ波発電も紹介されやっと理屈が分かった。レモンや肥料で電気発生も同様の仕組み
    技術的に既に実用されているのもわかりやすい点。太陽発電と同時に読んだが、欠点も含めて書かれた方が説得力ある

    [2017-12]
    刊06。てっとり早く調べるならこどもの本が一番で安定のポプラディア。実際効果あるのか実は疑問
    安井 至/監修 「ごみとリサイクル(ポプラディア情報館)」を読んだ
    .
    無人島番組や深海番組で一面のゴミの映像見て、実際400年で分解だがプラ分解不可の話から興味持った
    前述でリサイクルは疑問視もされていて、リサイクルできる素材もあるが回収率や手順で問題が出ている
    ゴミ施設見学は昔学校であったと思う。水切りしてない生ゴミはエネルギー余分に使うなど感心する点ある
    .
    埋め立ての実際もわかる。とにかく埋めるしかないみたいで、ゴミは容器が多い事も発見
    使い回しが本来は良いが中古店への書店反発など難しい。よく処理出来てるなと驚く所ある

    [2017-11]
    刊07。子供向けの本は概要掴むのに便利で良く借りるが、今回は何が価値あるかの調査面もある
    渡辺 三枝子/監修 「仕事・職業(ポプラディア情報館)」を読んだ
    .
    その仕事が無ければ社会がどうなるかで考えていくと、必要性や価値なんかも見えてくる
    人間は必要性だけでは生きてもいないし、同じ物をずっとは退屈もするので、価値を付加する仕事も多い
    どういう選択が良いかの部分も興味ある。憧れの職業でも当人見ると間違った選択してるという例も見る
    .
    インタビューもあるので、何を狙いにして仕事をしているかも目的や意図を探る手掛かりになる
    土地柄等もあって必要不可欠な事もある。中にはズルに近い事してるのもあるので節約の手引きにも

    [2018-10]
    刊11。図解雑学がてっとりばやく調べるのに便利で、興味ある単語から調べた。東京大学関係者の造語に近い可能性も
    畑村 洋太郎「図解雑学 危険学」を読んだ
    .
    東京大学に関しては他書から不審さある。今書も捻くれた見方をすると、地震に便乗した売り込みの側面あるかも
    要は危険の管理をどうするかの話。将来は予測可能の側面からの派生かもで、引用も含めてここらも古臭くは感じる
    それはそれとしてどう言う点に注目かや、失敗回避でのチェック点への考察は面白い。出典不明だが他書の引用と思う
    .
    認識のズレの話へと繋がっている。上記から見方が偏る面もあるが、恐怖で脅しながら売り込むには良い商売戦略だなと
    相手のせいにして処理しようとする事は脅しも発見。意図が伝わり難いや、裏マニュアルは現状と不一致から発生するなど

    [2018-10]
    刊10。画太郎絡みと言えるかも。図解雑学がてっとりばやく調べるのに便利なので、興味があった分野で一冊読んでみた
    井出 雅文「図解雑学 広告業界のしくみ」を読んだ
    .
    どういう仕組みで動いているのが研究動機になるが、昔みたいに意図したブームから実際の情報重視に変化ともわかる
    上記の派生で本の売り上げが落ちている話が新書はそのままで実際は雑誌など、他業界の意図した企みも発見できる
    ネット登場で広告業界も変遷しているとわかる。新しい技術が出ると更盛と廃れも出やすいとわかり、常に変化求められる
    .
    代理していく形で広めるので中抜きが多い事や、個人の付き合いで仕事を取っているので転職が多いなど歪んだ面も出る
    社長本がPRだったり、タレントはイメージ悪化で危険株だったり、上記の出版業界の保守性など他業界の裏側も見えてくる

    [2017-08]
    刊07。いかにもな俗っぽいイラストが多数載ってる。別の研究と比較しながら読んでいた
    今村 研司 「儲けのからくりが面白いほどわかる本 イラスト図解版」を読んだ
    .
    宗教と同じ手口で、高校野球が全国高校生の二億円入場料で成立している生々しい話もあり
    説得技術の延長線とも言え、みんなしてますよとか、日本人なら弱そうな手口もある
    集客の工夫なのか、単なる詐欺かは難しい所だが、買う側が何を求めているかにもよる
    .
    安さの裏側がわかると同時に、物の価値のあいまいさや、結局は実力が最後の決め手ともわかる
    俗っぽい本で読んでる方も俗っぽい気持ちになるが、人間の誤認研究と比べると実例集で面白い

    ■ 藤永茂訳 ジョセフ・コンラッド 「闇の奥」
    ■ 住友進訳 アーサー・ゴールドワグ 「カルト・陰謀・秘密結社大事典」
    ■ 柿村峻+薮内清訳 韓非+墨子「韓非子 墨子」
    ■ 奈良本辰也訳 新渡戸 稲造 「武士道 現代語で読む最高の名著」
    ■ 奈良本辰也責任編集 奈良本辰也+駒敏郎共訳 山本常朝 「日本の名著 葉隠(抄)」
    ■ 紀野一義責任編集訳「日本の名著8 日蓮(立正安国論、四恩鈔、教機時国鈔、薬王品得意抄
     寺泊御書、消息1、開目抄、如来滅後五五百歳始観心本尊抄、佐渡御書、諸法実相鈔
     如説修行鈔、消息2、種種御振舞御書、撰時抄、消息3)」
    ■ 玉城康四郎責任編集訳 「日本の名著7 道元 正法眼蔵(抄)」
    ■ 塚本善隆責任編集 「日本の名著5 法然/明恵
     石上善応訳 法然(選択本願念仏集、和語燈録、拾遺和語燈録(抄)
     佐藤成順訳 明恵(摧邪輪(抄)、栂尾明恵上人遺訓)」
    ■ 石田瑞麿責任編集・訳 「日本の名著6 親鸞(歎異抄、消息集、正像末和讃、教行信証)」
    ■ 五島茂+坂本慶一責任編集 「世界の名著〈続8〉 オウエン/サン・シモン/フーリエ
     オウエン(「社会にかんする新見解」(白井厚訳)、「現下窮乏原因の一解明」(五島茂訳)
     「社会制度論」(永井義雄訳)、「結婚・宗教・私有財産」(田村光三訳)
     サン・シモン「産業者の教理問答」(坂本慶一訳)、フーリエ「産業的協同社会的新世界」(田中正人訳)

    Vol 3374(2018-11-30)
    [2018-10]
    原1900。人類の虐殺資料から発表経緯なんかにも興味あって調査。実話が元で地獄の黙示録モデルとも言われている
    藤永茂訳 ジョセフ・コンラッド 「闇の奥」を読んだ
    .
    翻訳も経緯が特殊で先行して訳があり、表現からの省略部も追加した資料用訳。巻末の比較に文比較ありこれも面白い
    論争も起きているが悪行を暗にすっぱ抜いたの他に差別問題もあって、ここらの経緯と現状での評価も解説でまとめ
    前後に秘境探検物もあって同類の小説形式にしている。上記で評価が歪み易いが単品の小説としてもかなりレベル高い
    .
    諸悪根源の人物に関しては解説にもある様にあいまいだが、筆者自体どう扱えばいいかや、感情的な葛藤あったとも思う
    詐欺とかカルト教祖と信者観察という点でも面白いし、人物や事件の評価、当時のアフリカの実際の記録としても価値ある

    [2017-05]
    原92。別件でデマの拡散も調べていて良いサンプル。エッセイ形式かつ解説も付き読み易い
    住友進訳 アーサー・ゴールドワグ 「カルト・陰謀・秘密結社大事典」を読んだ
    .
    なんでそうなるかも付くと分かり易い。前書は世界に影響を与えた思想・宗教らしく、その黒版と言える
    まあどっかで聞いた様な話のオンパレード。重要なのは秘密を知りたきゃ、もっと金出せって所だと思う
    美女と出会える集会体験談もある。無視されるが実際。幾ら金を出しても、もっと必要と言われ何も教えてくれない
    .
    関連付けがおかしく、空想と現実がごっちゃな頭可哀想の延長。理由不明・失望・孤独が危険信号ともわかる
    オウムやヤクザも取り扱い。なんでも答えがあると思うのは大間違いだし、上手い話や都合の良い話は無いという事

    [2018-11]
    原前5C+8C頃。大昔の記録が残っているのは凄い所だが、現状まで残ってしまった思想のカウンターにもなりえる
    柿村峻+薮内清訳 韓非+墨子「韓非子 墨子」を読んだ
    .
    かたや法による絶対支配、かたや電波とどっちも難ありになるが、矛盾や三人寄ると文殊の知恵などの元ネタ
    難がある一方で現実に即した面もあるのが混乱した時代らしいし、同時に対議論的側面もあり扇動的でもある
    冷静であるが同時に感情の動きに対して分析的でもある。誤りを招くから感情を廃すべきまで来ると漫画の悪役
    .
    かつては儒教と勢力を二分するまで行き、言葉や理想論だけで実行できてないなど今の指摘との共通点もある
    イカれた愛など電波な面と同時に当時の超メカ図案など、仕官に関する現実的な側面もあるのも面白い点

    [2018-11]
    刊1899。海外の戦争系資料で日本人の心性分析として挙げられていて、後の外国人の日本人分析の大元ともわかる
    奈良本辰也訳 新渡戸 稲造 「武士道 現代語で読む最高の名著」を読んだ
    .
    五千円札の印象しかない著者。現代語訳されている面もあるだろうけどエッセイとして面白いし、分析もかなり鋭い
    戦争系の資料としてネガティブに扱おうともしてたけど、戦時は悪い方向に暴走しただけで長所の部分もかなりある
    日本人はどういう性格の部分でとても詳しい。無宗教と言っても大和魂はあるし、信念や倫理の部分にもなっている
    .
    悪い面の指摘もあるし、戦中や前日本的なネガティブなイメージを払拭して読むと発見あるし現実の矛盾説明にもなる
    どういう人が嫌われるかの分析も納得。礼儀や習慣や態度など昔の人の意味不明の言動が見えて理解が出来る

    [2018-11]
    原刊1716頃。太平洋戦争期の日本の武士道思想のベースとして読んだ。解説が誘導的だが実際読むと解釈幅は広い
    奈良本辰也責任編集 奈良本辰也+駒敏郎共訳 山本常朝 「日本の名著 葉隠(抄)」を読んだ
    .
    解説通りに極端な思考ではあるんだけど、それは最初の方だけで大半は伝聞情報中心のエッセイに近い面もある
    伝聞なんでどこまで信用していいかわからないけど、当時の情報もわかるし極端な思想の真意の部分も読める
    狂ってるはその通りだし、マゾで読まないで欲しいと言うけどマゾだし、ホモでもある上にキレやすさ肯定して変態と思う
    .
    実際の所はギャングなんかと似た思想。良かれと思って相手を操作する所もあり、当人の履歴と共に自覚無いマッチョ
    忠臣蔵での事の始まりなんかも連想できるし、この理屈推し進めると真珠湾になって、行きつく先が大敗北もよくわかる

    [2018-11]
    原13C頃。偉人書籍ベスト版の日本版。ちゃんと日本の宗教を総覧しておこうでまとめて借りて来た
    紀野一義責任編集訳「日本の名著8 日蓮(立正安国論、四恩鈔、教機時国鈔、薬王品得意抄
    、寺泊御書、消息1、開目抄、如来滅後五五百歳始観心本尊抄、佐渡御書、諸法実相鈔
    、如説修行鈔、消息2、種種御振舞御書、撰時抄、消息3)」を読んだ
    .
    日本が滅びますぞ!でお馴染みだが、ネタだけでなく実際に必ず滅びるとか自分は日本の棟梁とか言ってて驚いた
    念仏で救われるに対する反対者でとうぜん迫害されているし、ろくな死に方もしていないが現状のように一定の評価ある
    大逆境でもプラスに変換するという強メンタル。ただ考え方を見ていくと極端さも含めて躁の傾向は感じられる
    .
    創価学会の根っこ。一定して民衆に人気とか、激情や恐怖で盛り上げる感はヒトラーとかウェイ系も思い浮かべてしまう
    一人称も日蓮。あまりにも極端すぎて逆に面白い点あるし、内村鑑三とか信奉者の類似性に注目しても興味深い

    [2018-11]
    原13C頃。偉人書籍ベスト版の日本版。ちゃんと日本の宗教を総覧しておこうでまとめて借りて来た
    玉城康四郎責任編集訳 「日本の名著7 道元 正法眼蔵(抄)」を読んだ
    .
    最初の対談が晴海時代で入門仕立ての寂聴で、近年の冷たい失言なんかの印象でこの方法じゃダメなんだろうなと
    解説者はベタほめだが、このシリーズも仏教関連は並べて読むと他教に関する別見解が出て極端との意見もある
    解説者は毛沢東やらドイツ観念系を例に引くが、ようはそういうのをありがたかる人が引っかかってしまうレベル
    .
    外国も含めてあちこち修行して回った人。結局ひこきもって座禅に辿り着いたが、人を救うとまでは言っていない
    考え込んで我思うに辿り着いたデカルト連想した。一人で延々と考えていったら出る結論は似たようなものなんだろうなと

    [2018-11]
    原12C頃。偉人書籍ベスト版の日本版。ちゃんと日本の宗教を総覧しておこうでまとめて借りて来た
    塚本善隆責任編集 「日本の名著5 法然/明恵
    石上善応訳 法然(選択本願念仏集、和語燈録、拾遺和語燈録(抄)
    佐藤成順訳 明恵(摧邪輪(抄)、栂尾明恵上人遺訓)」を読んだ
    .
    直前に読んだ親鸞の師匠とそのライバルになり、念仏だけで救われるとして日仏教の転換点になった人とその反対者
    罪人でさえも極楽で往生する事も出来ます、ましてや善人ではで、後の親鸞にも継承されるが危険な扉も開いてしまった
    毒にならんもんは薬にもならんで考え方としては難しい所。ただ当人も毒になろうとする者は罪ですで警告も出している
    .
    Q&Aがあるけど凄くわかりやすく当時の風習もわかる。仏教を日常に持ち込んだが結果として反発でるのもわかる
    他人の批判は自己評価とも直結で自称愚痴の法然と言うように、自覚した上で危険な事いったり、利口ぶってる感ある

    [2018-11]
    原13C頃。偉人書籍ベスト版の日本版。ちゃんと日本の宗教を総覧しておこうでまとめて借りて来た
    石田瑞麿責任編集・訳 「日本の名著6 親鸞(歎異抄、消息集、正像末和讃、教行信証)」を読んだ
    .
    悪人正機の人で念仏唱えれば救われる系統の人にもなる。歎異抄なんかは相当に読み易い分類
    薬があっても毒のむなで、当時から悪こそ本来の姿な人はいたみたい。魔の眷属であると否定
    嫁さんがいて夢の中で女犯が阿弥陀で天国いく話も書いて妻帯を肯定し、現実での救いを説いてもいる
    .
    単語の難しさを解説で書いているが逆に詩は変な格好よさがある。対談の遠藤周作見解も面白い
    後半は仏教論争でオカルトチック。六つの超人的力だとか異世界の話されるとやっぱそっち系だなあと

    [2018-11]
    原18C後〜19C中。偉人書籍ベスト版ともいえる世界の名著。共産主義でもユートピア共産主義と初期で全員お花畑系
    五島茂+坂本慶一責任編集 「世界の名著〈続8〉 オウエン/サン・シモン/フーリエ
    オウエン(「社会にかんする新見解」(白井厚訳)、「現下窮乏原因の一解明」(五島茂訳)
    「社会制度論」(永井義雄訳)、「結婚・宗教・私有財産」(田村光三訳)
    サン・シモン「産業者の教理問答」(坂本慶一訳)、フーリエ「産業的協同社会的新世界」(田中正人訳) を読んだ
    .
    マルクスに影響を与えたとも利用されたとも言えて、解説にもある様にレッテルを貼られて研究進まなかった人たち
    内容にも問題があって、発表当時も批判では無くあまりの頭の悪さに無視されてるし、実際の革命と被ってもいる
    マルクスは絶賛しているがやっぱりキチガイは引き合うんだなあという印象。ギャグとして見ると面白いかもしれない
    .
    オウエンは成功し過ぎて遂におかしくなった社長。サン・シモンは頭に血が上りすぎて遂におかしくなった学者
    フーリエはガチキチ。奇行も目立つし思考も空想と現実がごっちゃになった情念引力説の商人でまあ面白くはある

    ■ 外川継男訳 ステファヌ・クルトワ+ニコラ・ヴェルト 「共産主義黒書 犯罪・テロル・抑圧 ソ連篇」
    ■ 高橋武智訳 ステファヌ・クルトワ+ジャン・ルイ=パネ+ジャン=ルイ・マルゴラン
     「共産主義黒書 -犯罪・テロル・抑圧- コミンテルン・アジア篇」
    ■ 大久保和郎訳 カール・シュミット 「政治的ロマン主義」
    ■ 甲斐 美都里訳 チェ・ゲバラ 「ゲバラ世界を語る」
    ■ 海老坂武編 「人類の知的遺産フランツ・ファノン」
    ■ 海老坂武+加藤晴久訳 フランツ・ファノン 「フランツ・ファノン著作集 1 黒い皮膚・白い仮面」
    ■ 鈴木道彦+浦野衣子訳 フランツ・ファノン 「フランツ・ファノン著作集 3 地に呪われたる者」
    ■ 鈴木主税訳 ジェイムズ・ジョーンズ 「シン・レッド・ライン」
    ■ 柴野均訳 ニコラス・ファレル 「ムッソリーニ」
    ■ 高木玲訳 グイド・クノップ 「ヒトラーの共犯者 12人の側近たち」
    ■ 布施由紀子訳 ティモシー・スナイダー 「ブラッドランド ヒトラーとスターリン大虐殺の真実」

    Vol 3372(2018-11-23)
    [2018-05]
    原97。隠してた資料が本格的に出始めたのかソ連崩壊の90年代から。現在進行中や以前洗脳のままはある
    外川継男訳 ステファヌ・クルトワ+ニコラ・ヴェルト 「共産主義黒書 犯罪・テロル・抑圧 ソ連篇」を読んだ
    .
    仏の学者。当事者は死んでも認めないだろうしで研究も難しいと思う。ヒトラーは二千万で共産は一億殺し
    どうして隠し通せたかの考察も含む。実態隠し・ナチ打倒に参加・プロパガンダが実態で情報戦の勝利
    収容所実態は収容所群島でも読んでる。樹立までの緑軍虐殺は知らんかった。餓死も隠す事や正当化に貢献
    .
    拷問はもちろん人間食った話がどばとば出てきて嫌な気分になれる。相手を吸血鬼呼ばわりも一貫としてある
    ナチは民族差別で共産は階級差別も殺戮対象と共に納得が行く。元々持ってた気質的なもんもあるんだろうなと

    [2018-05]
    原97。本来は一巻組が分離されている。現在進行中がほとんどで資料も少なく軽く触れるだけの部分もある
    高橋武智訳 ステファヌ・クルトワ+ジャン・ルイ=パネ+ジャン=ルイ・マルゴラン
    「共産主義黒書 -犯罪・テロル・抑圧- コミンテルン・アジア篇」を読んだ
    .
    階級差別に加えて民族差別もプラスがアジア。分断する為の言葉なんかは今でもよく目にして起源がわかる
    怪的に興味深い部分で牛鬼・蛇神・妖怪変化と呼んでのインテリ抹殺がある。リンチ・食人・非人間扱いなど
    純粋さを追求した結果の話で実験的でもある。上記と共に日にも民族的に似た部分はあってヤバイなと
    .
    中華の洗練された洗脳手法に関しても日常で思いあたって気味悪く、良いと思ってやってるのが更に怖い点
    逆に振りすぎる事も問題なんだけど洗脳済みの人はもう無理だろうし、事実は事実として知っといて損は無い

    [2018-11]
    原1919→25。難しい立ち位置の人でナチスの協力者にもなる哲学者。本書も有名なんだけど文学の分析に近いかも
    大久保和郎訳 カール・シュミット 「政治的ロマン主義」を読んだ
    .
    ロマン主義とはなんぞやで論じているんだけど、ドイツの本らしく何を言いたいのかがさっぱりで意図を読むのも苦労する
    ロマン主義には元々不審感は持っていたけど、ナチスとの関与や革命賛美や自由主義に至るなどやっぱクサイなって印象
    世界より自分や自分の主観が優先されたり、現状の世界に不満があったりと確かにナチスや暴動に繋がる点もある
    .
    敵がいるとか、世界は操られているとか、個人主義とか妄想的な所もあるし、ナチスが電波じみてる事とも関係あるかも
    まったく関係ないけどすべてをゾフィーに変え、ゾフィーを全てに変えるなんて文があり、あのゾフィーしか思い浮かばん

    [2018-11]
    原02。もうTシャツの人って印象しかないが、革命夢想のアイコンにもなっているとあり、そこらも含めて読んでいくと面白い
    甲斐 美都里訳 チェ・ゲバラ 「ゲバラ世界を語る」を読んだ
    .
    水木サンの漫画でねずみ男が大喜びでゲバラに化けて、鬼太郎もろとも見事にスターリンに利用されてしまう物がある
    上記はやっぱり本質突いているなあと思い、戦いだ、打倒だ、正義だと勇まし気も冷静に落ち着いて考えると扇動者になる
    文の短さも含めてキャッチの作り方が上手く、不満を増長させ敵を指定し勝利を予測し攻撃させる手口はヒトラーとかと同じ
    .
    扇動の手口を学びたいんなら参考にもなるかもだが、憎悪を煽るわけだから収集がつかなくなるとも思うし見解も歪んでる
    反米を筆頭に既存の倫理観への攻撃なんでロックではある。こんなもんありがたがるよりロック歌手を崇拝する方が正当

    [2018-06]
    刊81。現状だとアルジェリア戦争の結果も背景の思想も結末もわかってるので、なんでこんなもんが感はある
    海老坂武編 「人類の知的遺産フランツ・ファノン」を読んだ
    .
    上記で当時の資料的な側面が強い。持ち上げたのは翻訳者で、月報から国内のテロリストも後に評論家化したと追える
    持ち上げている人間にしても読んでないや、文が難しいなど無意識に拒絶しつつ、思想的に持ち上げと葛藤が見られる
    単巻の書籍だけではどういう人間かは分かり難いが、本業でも成果は限定的で同僚ともめ必要な勉強してないがわかる
    .
    またテロリストと早い段階から接触し、病院内に匿っていたなど積極的に関与していた事なども確認できる
    どう持ち上げたかも現状で見ると興味深い。テロリストがどういう経緯を辿ってどう正当化を始めるかの資料になる

    [2017-04]
    原52。哲学系事典から存在確認。区分としてはオリエンタリズムになる人。タイトル通りで黒人活動家
    海老坂武+加藤晴久訳 フランツ・ファノン 「フランツ・ファノン著作集 1 黒い皮膚・白い仮面」を読んだ
    .
    二冊読んでるが白血病で急逝してる。故に考えが急変してて、自分用のメモの区分分けでも迷う事になった
    こっちはまだ希望を持ってる頃の本。キング牧師が最後には考えを変えたのと同じと考えると分かり易い
    仏の話になるが、当時のステレオタイプがどうだったかや、黒人がどういう考え方をしていたかがわかる
    .
    偏見の研究も後に別件でありそっちも参照。筆者は精神科医になるが、応用幅の広い冷静な分析をしている
    各種単語を別件に置き換えてみても興味深いと思う。この段階ではまだ意味のある事を言っている

    [2017-04]
    原61。哲学系事典から存在確認。区分としてはオリエンタリズムになる人。タイトル通りで黒人活動家
    鈴木道彦+浦野衣子訳 フランツ・ファノン 「フランツ・ファノン著作集 3 地に呪われたる者」を読んだ
    .
    この年に36歳で急逝。時代的にもややこしい時期でサルトルやボードヴァールと交流を持っている
    立場的には実存主義になるが、活動方式が変化して解説にもある様に暴力活動の肯定に移行していく
    逸話も扱われているが、死期の接近で焦ってた事は否めない。感情的にも理性を失っている
    .
    理想が現実的に不可能な事を悟って強硬手段に出たとも、病気で思考に障害が発生したとも考えられる
    こうなってしまうと、どんなに正しいと主張しても、もう自分には無理の世界。筆が滑りすぎているとも言える

    [2018-10]
    原62。サバイバルの本か戦争の本で紹介されてたと思う。前作がここから永遠にでフィクションと言う事にはなってる
    鈴木主税訳 ジェイムズ・ジョーンズ 「シン・レッド・ライン」を読んだ
    .
    戦争でのサバイバルで多数の人間を扱いつつ、変化や実際を生々しく書いていて面白いんだが対日の話でうっとなる
    前述通りフィクションかつ、本筋もおかしくなっていく米軍かつ同じ事するで気にすべき事では無いが虐殺・人肉食ネタある
    現状でもここらはあいまいで良く分かってない部分だし、当時のプロパガンダやデマもある筈でちょっと難しくなる部分
    .
    ガタルカナル戦になる。生々しさや心理の動きは本物らしく、ホモや敵への虐殺や略奪や犯罪がばんばん出てくる
    地名も含めてフイクションなんだけど前述で難しい。どういう相手と戦っていたかやどう見てるかを見る部分で参考になる

    [2018-10]
    原03。知ってるようで知らない人から。解説に歴史相対化傾向あるとあるが、冷戦以後や実際の感情とそこも資料
    柴野均訳 ニコラス・ファレル 「ムッソリーニ」を読んだ
    .
    混乱の中で第三の道を探したけどとった方法に乗っ取られて自滅したが感想。それ以外にも伊軍が弱すぎたもある
    虐殺はしてるが自国民でここらは他の主義でもなぜか軽く見られ易い。民主と共産以外の第三の道がファシズム
    扇動して乗せた訳なんで政治家としては面白い所も多く、発言も的を得たのが多い。矛盾を多く含んでいたも注目点
    .
    人気はあって愛人169人説あるが、床でさっさとするのがお好みで最後は暗殺されて晒されてチンポまで測られ悲惨
    ロンメルが大局だと大敗したり、引き揚げさせられた事も注目点。過剰な思想を手段に使うと乗っ取られ自滅する例

    [2018-11]
    原96。TVの企画からの本で番組は賞も取って大成功したけど、東大の解説者は気に入らないらしくてそこも気になる点
    高木玲訳 グイド・クノップ 「ヒトラーの共犯者 12人の側近たち」を読んだ
    .
    補足としてずっと保留にしていた水木サンのヒットラーも読んで来た。ホモのレームなんかは今書では含まれない
    東大の人がプンプンした様に検証した歴史の本と言うよりはゴシップ誌に近い。戦後の摘発はイスラエルのモサドが担当
    どう評価するかは難しいが実際にヤク中・電波・研究マニアもいて、奇行や裏切りや心中もしてるので難しい所になる
    .
    東大のプンプンは考えると日の歴史問題も絡むかもで、上記のように悪くは書いているけど一人の人物として見ると難しい
    忠誠心は異常に高い人が多く、仕事もよくこなす。戦後生き残った人も多いけど状況を見ると否定を責められるかも難しい

    [2018-11]
    原10。海外で多数賞を取ってるが、ソ連崩壊で隠し事が表に出た事も含めて現代らしい一歩進んだ考察にもなっている
    布施由紀子訳 ティモシー・スナイダー 「ブラッドランド ヒトラーとスターリン大虐殺の真実」を読んだ
    .
    アウシュビッツばかりに注目いくのも歴史の操作。前後の流れを読み取って全域で起きた殺しを表に出していく
    衝撃記録から具体的に起きた事を拾いエグイ。自作自演的な共産主義に目が行くがどっちも同じで責任転嫁は禁物
    最後の考察も触れていて被害者ぶって正当化する事への疑問や、数値を使った政治の道具化に懸念もしている
    .
    第二次大戦の流れも追うがこの大戦の語も偽造的。日の立ち位置も重要で開戦前の察知や攻撃からの利用もある
    漁夫の利を狙ったり敵を作って目をそらす手口や、実際にどういう見解で誤魔化したのかわかり抑えた書き方も良い

    ■ 渡部昇一訳 フランシス・フクヤマ 「歴史の終わり」
    ■ 大川紀男訳 源田 孝監修
     ジェレミー・ハーウッド「ヒトラーの宣伝兵器―プロパガンダ誌《シグナル》と第2次世界大戦」
    ■ 鳥飼 行博「写真・ポスターに見るナチス宣伝術 ワイマール共和国からヒトラー第三帝国へ」
    ■ 谷 喬夫 「ヒムラーとヒトラー―氷のユートピア」
    ■ 石川ミカ訳 武井彩佳監訳 ティモシー・スナイダー「ヒトラーの娘たち ホロコーストに加担したドイツ女性」
    ■ 加藤節子訳 ジョルジュ・サンド 「我が生涯の記」
    ■ 土屋雅雄訳 ヴァージニア・ウルフ 「ダロウェイ夫人」
    ■ 七搦理美子訳 T・ジェファーソン・パーカー 「カリフォルニア・ガール」
    ■ ヘレンハメル美穂+岩澤正利訳 スティーグ・ラーソン 「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」
    ■ ヘレンハメル美穂+山田美明訳スティーグ・ラーソン 「ミレニアム 火と戯れる女」
    ■ 末永俊郎訳 クルト・レヴィン 「社会的葛藤の解決 グループ・ダイナミックス論文集」

    Vol 3370(2018-11-16)
    [2018-11-08]
    原92。参考文献としてよく上がるフクヤマさん。名前で分かる通り日系外国人で逆により日本的な考えとも言える
    渡部昇一訳 フランシス・フクヤマ 「歴史の終わり」を読んだ
    .
    立ち位置が難しくマルクスを批判しているけど元になったヘーゲルが好きで、カントなんかも尊敬している人
    発表時期も際どく80年代末の論文で後に共産が滅んだり、保守の強化あった時期で立ち位置的にはネオコン
    自分の見解では右派内の左派。どう受け取るかも難しくて安定の為の自由否定は奴隷的な境遇の肯定とも
    .
    歴史の終わりは共産的な直線的に進む歴史の否定とも、人間の悪い意味での進歩の否定ともとれる
    今読むと外れた予測もあるし、この人自体思想をふらふらとも変えてもいるらしく、極端で受け入れにくい思想かなとも

    [2018-11]
    原14。当時のグラフ誌シグナルの記事を抜粋し、戦況の移行順に並べて詳しい解説を付けた物で図版豊富
    大川紀男訳 源田 孝監修
    ジェレミー・ハーウッド「ヒトラーの宣伝兵器―プロパガンダ誌《シグナル》と第2次世界大戦」を読んだ
    .
    ナチスの進撃がどう推移していったかの歴史資料的側面も強く、作戦名を含めてどうして敗北したかがわかる
    資料性は超豊富だし、どういう意図で編集したかや従軍カメラマンが随行した革新的なリアルタイム情報でもある
    解説のお蔭で頭が変にならずにも済む。後年になると当然負け始める訳だが個人に焦点を置いた特集になる
    .
    特集記事の抜粋もあり、晩年は人生の意味を問うなど哲学的。日本の記事もあり、何を期待し駄目だったか一目瞭然
    日常を記録し最後は結婚で終わるクサいドラマも収録。現状に重なる所もあり、マスコミの手口しる上でも実践的

    [2018-11]
    刊11。先行して戦争全般の資料を出して更にナチスに限定したみたいだが、写真中心で面白さに欠ける点ある
    鳥飼 行博「写真・ポスターに見るナチス宣伝術 ワイマール共和国からヒトラー第三帝国へ」を読んだ
    .
    趣旨に文句をつける気は無いが、ナチス憎しの感情が表面に出すぎて逆に説得力に欠ける内容になっている
    自分を笑えない筆者の本は糞マジメなだけで面白いはずもない。実際は当時は全勢力がプロパガンダを使っている
    またも東京大学。たくさん参考文献を上げているが、信用度の低い物や日本の物もあり、単に衒学的なだけでしかない
    .
    必死にプロパガンダを定義するがこの人自体がその罠に陥っているし、ナチスの歴史もまとめ方が不足している
    問題のあるゴアを支持したり、現実的では無い意見を指示したりと、他の分野もそうだが東京大学の駄目さが際立つ

    [2018-11]
    刊00。健全な男女を集めて繁殖させる生命の泉計画と言う頭がパーすぎる作戦を知って、詳しく知りたくなって本書
    谷 喬夫 「ヒムラーとヒトラー―氷のユートピア」を読んだ
    .
    大審問官の意見があり、いまいちパッとしないナチス幹部ヒムラーに焦点を当てていて、上記の提案にも触れる
    確かにコイツらあかんなと言うのが随所に出て来て、ナチスが何を理想に上げて国民を乗せていったかもよくわかる
    ヒムラーは転生戦士。当然自称だが理想を追求した結果、転生を信じる様になって農学知識から人種改良を企てる
    .
    親衛隊の設立者で分かる様にエリート大好き人間で、掲げた理念もマゾの天国みたいな頭おかしいぶりを発揮する
    総統を神のように信奉し、死後は後釜になる話もあったのに自決。総統やナチスも気持ち悪がっていたというオチ付き

    [2018-11]
    原13。安手映画のナチス女囚物を思い浮かべてしまう。大概な所もあるけど、ほじくり返して責めるのも考え物で難しい
    石川ミカ訳 武井彩佳監訳 ティモシー・スナイダー「ヒトラーの娘たち ホロコーストに加担したドイツ女性」を読んだ
    .
    前段階はあるけど女性の社会進出が成功したのもナチス。出てくる人の動機も欲・物的必要・仕事への野心と変わらない
    権力を握ると際限なきエゴイズムから出世第一になる。男には負けないで角刈りにして暴れ回った要注意人物もいる
    当時の価値観をよく記録していて、好奇心と物欲から見学やデートもしてるけど、自分の感想だと動物園に行くような雰囲気
    .
    具体的すぎる差別の証言・サディズムを満足させる処刑と拷問・子供を連れ去りどうするか選別も女性がしている
    戦後は関与してないと言ったり、男の為と言ったり、しれっと普通の職に就いたりと逃げ切ってる。個人差もあって難しい

    [2018-10]
    原1854〜76。40代から開始して、書き上げるのに七年で以後も書き続け、翻訳も八年かかった大著
    加藤節子訳 ジョルジュ・サンド 「我が生涯の記」を読んだ
    .
    なんで読んだかはデズモンド・モリスが、男遍歴で本人の小説より面白いと書いていた為。だが不倫では無くアレレ?
    それはそれとして交友歴や、リアルタイム記録や、鋭い考察が出てくる点であまりにも量が多いとはいえ読み甲斐ある
    最初の一巻がほぼ爺ちゃんの戦場からの手紙。とは言えあのナポレオンの戦争に参加していたで激しい変化を記録
    .
    以後も素性が悪くて入った修道院や、成功の余波や当時の文化人との交流、革命の実際と失望などを詳しく記録
    ロマン主義や共産や唯美など癖ある主義に浸って失望もしているし、作家の感受性もあるんで変化の歴史としても波多い

    [2018-10]
    原1925。文学的には意識の流れ。解説からは更にリアリズムや女性解放にも掛かると書かれている
    土屋雅雄訳 ヴァージニア・ウルフ 「ダロウェイ夫人」を読んだ
    .
    戯曲にヴァージニア・ウルフなんて怖くないがあるが、解説にも書かれているように難しい作家とされている
    本人自体も個性あり頭の病気があって最後には自殺した人。当人の解説もあり批評と作風への個性強い主張がある
    履歴からうつなんだろうと思うし、それ系が一定層に持てはやされるもわかるで、当時からアイドル扱いされている
    .
    本文自体で言うと意外と読み易かった。意識の流れは一人に限定されず多層に散るが、混乱せず読む事が出来た
    面白いかどうかで言うと微妙。ヴィクトリア期の考えや個性は出てもどうででも良いが正直な所。ただ参考にはなった

    [2018-10]
    原04。ピンポイントに面白い物で賞取った作。解説でポリコレが云々と書かれててああアカン奴だとなる
    七搦理美子訳 T・ジェファーソン・パーカー 「カリフォルニア・ガール」を読んだ
    .
    どういう主張してるにせよそういう系列で賞を貰ったんなら過去の受賞も含めて実際は駄目だなと先入観でる
    実際に問題ある内容だった。言いたい事はわかるし、何を参考にしてるかもわかるが提出段階には至ってない出来
    本文中でも出るスタインベック、個人的にはシービスケット連想で時代背景と絡めたクロニクル的な作品に近い
    .
    まとまりが悪すぎて何を言いたいかが曖昧だし、最後にブーストがかかるとは言え長すぎて編集の介入が必要
    ポリコレ云々が04段階で発生していることに加え、近作受賞作だと問題ありつつも無視してる事も発見となる

    [2018-09-30]
    原05。外国の文学系ではない書籍で引用されていてメモしてたが経緯。原題は女を憎む男たちとなる
    ヘレンハメル美穂+岩澤正利訳 スティーグ・ラーソン 「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」を読んだ
    .
    訳者が聞いた事ない人と思ったらその筈でスウェーデンの本。ジャーナリスト出身で当地から世界ヒット前に死亡も訳あり
    日タイトルが内容を良くあらわしていて、事件は原題風でありながら注目は二人いる名探偵の片側にほぼ集中してしまう
    原題からして文学系の人が好みそうな内容で、ナチスだなんだとそっち系の人が大好きなネタが多数盛り込まれている
    .
    名探偵の片側に注目が集中する事が長所短所で本題事件の印象うすい。また精密すぎる描写も時に説明的で長所短所
    長所の部分が完全に短所を凌駕している。21Cはじめ設定も生きて今見ると痛め展開も当時の空気をよく残している
    [2018-10-13]
    原作を読んだ上でどう映像化だが悪い面が目立ちすぎた感もある映画版「ドラゴン・タトゥーの女」を見た
    本筋事件の弱さが目立ち、詳しい描写が出来ないから女主人公の魅力も落ちた。再現は良いがあれで抜けは拷問に近い
    拷問場面は切迫感あって面白かったが、原作の良さを出しきれず散漫で長いだけの映画にもなってしまい難しい出来
    [2018-09-30]
    原06。外国の文学系ではない書籍で引用されていてメモしてたが経緯。作家が死んだので十部予定も四部までしかない
    ヘレンハメル美穂+山田美明訳スティーグ・ラーソン 「ミレニアム 火と戯れる女」を読んだ
    .
    デビュー作で初週に360万部、世界で800万部かつ映画化だと世界レベル扱いになる。因みにスウェーデン人口は900万人
    完全に続編物の作りで女主人公をピンチに追い込む展開。解説者が大変ですというように文学関係者が怖れる追い込み方
    手馴れた面が良かれあしかれ発揮され、事件とキャラは一致するが前巻よりオチや説明も含めてパワー不足感はある
    .
    前巻の女を憎む男の延長だが結果的に偏りや調査不足・ありがちになってもいる。ただ前述追い込みは敵味方含め面白い
    作者死亡後に籍を入れてなくて儲けが共産主義者に行きかけたも黒い。書ける段階で作者もそういう傾向あった可能性はある

    [2017-08]
    原46。社会心理学に相当し辞典にも載ってる有名な人。本を出していなくて今書も戦争前の論文集
    末永俊郎訳 クルト・レヴィン 「社会的葛藤の解決 グループ・ダイナミックス論文集」を読んだ
    .
    ナチス発生時のドイツやユダヤを、発生以前の状況から分析もしていて、歴史的にも面白い本
    最近は受けないとされるが集団の分析は興味深く、帰属のないユダヤが自己をどう捉えていたかも興味深い
    ドイツは元々権威主義的な所があった事や、ユダヤが学校を出て現実に直面した時にどういう心境になるか
    .
    扱いが難しい問題だが状況の問題として捉えると人間全体に適用可能で集団が個人にどう影響するかわかる
    士気や希望の問題も扱っている。人間は集団を必要とするのも事実なんで、現実的とも言える分析

    ■ 神尾朱美+神代修訳 エルミニオ・アルメンドロス 「椰子より高く正義をかかげよ ホセ・マルティの思想と生涯」
    ■ 専修大学文学部歴史学科南北アメリカ史研究会訳 フレデリック・ダグラス
     「アメリカの奴隷制を生きる -フレデリック・ダグラス自伝」
    ■ 福原麟太郎訳 ナサニエル・ホーソーン 「緋文字」
    ■ 篠田一士+富士川義之訳 「筑摩世界文学大系 81 ボルヘス ナボコフ
     (原1935-44 伝奇集/原1949 エル・アレフ/原1970 ブローディの報告書/原1962 青白い炎)」
    ■ 富士川義之訳 アンジェラ・カーター 「血染めの部屋 大人のための幻想童話」
    ■ 五十嵐一訳 サルマン・ラシュディ 「悪魔の詩」
    ■ 大辻康子訳 ピーノ・アルラッキ 「さらばコーザ・ノストラ だれも書けなかったマフィアの真実」
    ■ 柴田捻彦+行方昭夫訳 オスカー・ルイス 「サンチェスの子供たち1+2」
    ■ 江口信清訳 オスカー・ルイス
     「キューバ 革命の時代を生きた四人の男 スラムと貧困現代キューバの口述史」
    ■ 和田忠彦訳 ピーノ・アルラッキ+アントニーノ・カルデローネ 「名誉を汚した男たち」

    Vol 3368(2018-11-09)
    [2018-01]
    原65。戦争研究で調べた。キューバ革命の闘士と言えてカストロが賛辞するインタビューも入る様な本
    神尾朱美+神代修訳 エルミニオ・アルメンドロス 「椰子より高く正義をかかげよ ホセ・マルティの思想と生涯」を読んだ
    .
    発言者が誰かを置き換えると際どい部分を発見出来て、扇動的とも言える
    何故反発が起きたかも他の紛争と同様で、逮捕や追放を繰り返し恨みを深めている
    翻訳や詩作とやっぱり知的層より。外国で学んでそれを持ち込むと言う点も他と共通
    .
    タイトルも自身の主張から、正当化と戦意高揚を繰り返して地位を固めていった人
    最後は戦死なんで中途半端にならざるを得ない。失敗に私のせいではないは人柄出た逸話

    [2018-08]
    原1845。文学的には奴隷の体験記に属する。というかタイトルその物で実態はどうかでも調べたかった
    専修大学文学部歴史学科南北アメリカ史研究会訳 フレデリック・ダグラス
    「アメリカの奴隷制を生きる -フレデリック・ダグラス自伝」を読んだ
    .
    当時のマルコムXと言った所。この時点では政治活動はまだだが、怒りと憎しみに満ちていて辛い部分はある
    作品単体として見ると抜け目なく立ち回って、文字を覚えて脱出と犯罪・冒険小説的でもあって面白くはある
    共産ロシアの強制収容所物を先に読んでるがほほ同じ、かつギャング世界なんかの理屈と類似してると思う
    .
    文字を教えた夫人が怒られて変質したり、宗教が差別正当化に使われたり、拷問含めどういう状況かわかる
    主人に反抗した事が契機。上記など環境も悪いけど恩を仇で返すが双方にあるので正しいと言い切れない点もある

    [2018-08]
    原1850。文学的には米初の大量出版書物に属する。スタインベックなんかもそうだが文学の人は売れると葛藤する
    福原麟太郎訳 ナサニエル・ホーソーン 「緋文字」を読んだ
    .
    読んでる時はそうでもなかったけど改めて思い返すと結構都合が良い話でもある。NTRの女側からの視点
    地味に引きは強くて誰の子供なんだや、子供の成長する様や、周囲の視線に対する抵抗なんかもある
    評価が分かれているとしたのは作者の客観性の部分。擁護の立場に立ってるので読んでる途中は上記に気付かない
    .
    展開に入る前にも長めの序文が付いたりと全体に溜めて溜めてが多くてちょっとストレスになる部分はある
    米だし当時の風潮として求められたのはわかる他、一応やった事に対しての罰はある。女子供に罪は無い的考え

    [2018-04]
    文学事典から。マジックリアリズムの開祖と禁制本と共に派生に近い。どっちも厄介と言う点では共通点
    篠田一士+富士川義之訳 「筑摩世界文学大系 81 ボルヘス ナボコフ
    (原1935-44 伝奇集/原1949 エル・アレフ/原1970 ブローディの報告書/原1962 青白い炎)」を読んだ
    .
    サイトで扱ってた乙一がボルヘス挙げててその部分でも興味あった。前述通りともに一般的な小説としては厳しい
    自分がボルヘスに近いと思うのは小栗虫太郎だが、比較すると全然読み易いし短編形式だし普通に面白い作もある
    後年の作の方が読み易い。解説での自著を置いてないや自分語りは大好きなんかは個性あり作風ともあった見解
    .
    ナボコフはロリータが有名の亡命作家だが、実際は実験的な小説書く人らしく本文読んで確かに納得する所ある
    共に感性がだいぶ違っていて作品に反映され読み難いと言うのも本心だが後の発展形式の原型としては興味深い

    [2018-04-12]
    原79。文学事典から。民間伝承集に属するとあり、解説ではマジックリアリズムとある
    富士川義之訳 アンジェラ・カーター 「血染めの部屋 大人のための幻想童話」を読んだ
    .
    前書で感触良く全巻扱っても良いと思ってたが原物や解説読んでいくと評価も含めて違うかなあと
    SF関係腐敗中心になった人間も解説だが、要は思想的な部分が強く内容的にも悪い意味で文学
    民間伝承のリライトに近い。元が無茶だからも言い訳にはなるが話として荒が多すぎる点ある
    .
    文章も前述の小説を否定するマジックリアリズムの作りなんで対比資料にはなるが面白くはない
    元ネタを思想的な色つけて現代風に解釈したが評価点になるとも思うがそれは単に思想の宣伝かなと

    [2018-08]
    原88。文学的にはマジックリアリズムに属する。作者は真夜中の子供たちが有名だが、本作でやってしまった感はある
    五十嵐一訳 サルマン・ラシュディ 「悪魔の詩」を読んだ
    .
    知ってると思うが訳者は暗殺されて事件も未解決で終わってる。悪魔の詩事件として今も取り扱われる危険な本になる
    暗殺指令を出した人も現在は死亡。命を賭けてまで書いたり訳したりする内容では無いし、持ち上げる内容でも無い
    ケンカ売ってると言われても仕方ない内容。作者自身はイスラム無新教の英在住インド人と政治的なアレはあると思う
    .
    訳者も解説つくがいらん挑発をしてる部分はあると思うんで、周囲の反応も含めて内容と言うより政治的な対立の道具
    マジックリアリズム自体はもっと上手く活用する作家もいて作品としても辛い。全体眺めても愚かな行為としか言いようない

    [2017-08]
    原94。筆者はイタリアマフィアを研究している社会学者。ノンフィクションの立ち位置だが一人称の小説
    大辻康子訳 ピーノ・アルラッキ 「さらばコーザ・ノストラ だれも書けなかったマフィアの真実」を読んだ
    .
    どこまでが真実かは怪しい所だが、小説としては面白いし、具体的な事項など現実みもある
    要はジョジョ五部の世界。どう成立しどう変化したか。主役は変化に抵抗して裏切る幹部となる
    土地柄が特殊で元は対ナチス。概要はジョジョ五部と同じで、ここでも対立原因は麻薬になる
    .
    表家業を持っている人がほとんどで、ごたごたの解決法など、人柄や仕事内容の具体性は興味深い
    モデル人物は駆け込んだ判事共々消されている。文化での価値観など現実と比較しても発見ある

    [2018-07]
    原61。直前に読んでいる同筆者の本と同じく羅生門方式。メキシコの印象悪くならないと心配になるほど酷い世界
    柴田捻彦+行方昭夫訳 オスカー・ルイス 「サンチェスの子供たち1+2」を読んだ
    .
    スラム住民はどういう風に世界を見ているかとも言える。一番近いのは強制収容所の囚人なんかと思う
    マルコムXの回想録なんかにも近い。要は周囲がまったく信用できなくて、悪いのはあいつらで俺は正しいの世界
    小説に近い部分もあって面白くはあるんだけど読んでると疲れて、泣き事や被害報告だけは本当に疲れるなと
    .
    事件が起きて結論も個人で出していくんだがロクな事が起きない。楽しい事もある筈なのにロクな事だけ強調される
    呪い師や金に頼ってしまう心理や社会状況や何を求めているかの考察にもなり、その上での前記じゃないかともなる

    [2018-06]
    原77。裏社会の心理系から辿り着いた本だが解説がずいぶんと思想がかっていてアレッ?と思ったが本文は問題ない
    江口信清訳 オスカー・ルイス
    「キューバ 革命の時代を生きた四人の男 スラムと貧困現代キューバの口述史」を読んだ
    .
    どこまで本当かはわからないが羅生門式という手法を使った、主観を取り込んで客観性を売りとした人類学者となる
    上記解説もそうだがこの界隈は客観性が怪しい。とはいう何を意図してるかの主張など人類学的に違う観点からも読める
    内容的にも小説に近い部分があって面白い。訳者の専門はスラムでスラムの生活実態はどうかの具体例になる
    .
    革命期と繋がっていてプロパガンタ的ともとれるし、日本製品は壊れるなど真逆な共産圏の見解を見る上でも面白い
    小便で浄化や魔法とか信じている人たちで周囲への不信など何故かもわかる。共産圏収容所記録と比較も出来る

    [2018-07]
    原92。元々は名誉の文化調査の参考資料に上げられていた。直前に貧困世界のレポ読んでたのも参考になる
    和田忠彦訳 ピーノ・アルラッキ+アントニーノ・カルデローネ 「名誉を汚した男たち」を読んだ
    .
    マフィアの大物で実際はどう運営されていたかになる。ヤクザ映画と一緒と思って良く最初は良くて後に悪くなっていく
    企業経営している人も多く、最初は利便をよくする為だったのがだんだん腐敗に傾いていき、よくある光景とも言える
    どういう人がリーダー候補として目をつけられるかで世話焼きが多いが、ここも悪名を取り込む事でおかしな方向に傾く
    .
    厄介の解決で弁護士や警察や犯罪者と関わって悪く染まっていく。元々の犯罪にしても貧困や不正や性格の問題ある筈
    裏切りの決意も掟を偉い奴が守ってないから。社会が不正に運営されていると適応の結果としてマフィア化するとわかる

    ■ 木村浩訳 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 「収容所群島 1918-1956」
    ■ 吉岡晶子訳 ハイン・ニョル+ロジャー・ワーナー 「キリング・フィールドからの生還 わがカンボジア殺戮の地」
    ■ 萩原能久監訳 マイケル・ウォルツァー 「解放のパラドックス 世俗革命と宗教的反革命」
    ■ 萩原能久監訳 マイケル・ウォルツァー 「正しい戦争と不正な戦争」
    ■ 岩根 忠訳 ピーター・ドラッカー 「「経済人」の終わり -全体主義はなぜ生まれたか」
    ■ 牧野洋訳・解説 ピーター・ドラッカー 「ドラッカー20世紀を生きて(私の履歴書)」
    ■ 高木真太郎訳 ハンス=ウルリッヒ・ルーデル 「急降下爆撃」
    ■ 清水政二訳 デズモント・ヤング 「ペン・ノンフィクション ロンメル将軍」
    ■ 木原建男訳 J・W・ウィーラー・ベネット 「ヒンデンブルクからヒトラーへ -ナチス第三帝国への道」
    ■ 佐藤卓己+佐藤八寿子訳 サム・キーン 「敵の顔 憎悪と戦争の心理学」

    Vol 3364(2018-10-26)
    [2018-01]
    原1973。思想的な加減もあってスルーされがちなんだが、気にはなってたスターリン時代の実際
    木村浩訳 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 「収容所群島 1918-1956」を読んだ
    .
    日本人の中にもいるシベリア送りの実際の体験記になる。どういう人が捕まりどういう事をされたのか
    延々闇の中にいる様な気分になれる。ロシアらしく長い全六巻で躊躇して読むの迷ってた本でもある
    価値観はかわる。農奴やナチス収容所すら生易しい世界で、今作読んだ後はどんな悲しい話も軽く感じる
    .
    当然批判を受けたがそこまで含めて闇。筆者は後にノーベル賞も貰っていて、ちゃんと読ませる本にもなってる
    以下各巻ごとの感想になる。ちゃんと巻ごとに区切りあるんで感想も書きやすい部分はある
    -
    どう逮捕されどう罪を被せられるか。 木村浩訳 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 「収容所群島 1918-1956 1」を読んだ
    政治犯扱いで大量の人間が捕まっているが無罪と言って良い。ちょっと来てで拉致され、よくわからないままぶち込まれる
    不条理系裁判にも近い。拷問は当然日常的でそれらもリストアップ。してない事をした事にされるので洗脳研究と比較も可
    .
    ぶちこまれた先の世界に何があるか。 木村浩訳 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 「収容所群島 1918-1956 2」を読んだ
    更生させる施設では無い。普通の犯罪者の方が刑軽く、あげくにその無頼漢が施設を仕切り犯罪の温床になった世界
    盗みは日常で、拷問にもあるシラミ地獄。食べ物は出ず延々と労働・輸送が続く。もう人間の世界じゃない
    .
    今巻から写真あるハードカバー版。木村浩訳 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 「収容所群島 1918-1956 3」を読んだ
    作家として一流なんで分析眼や引用も鋭い。見せる為の収容所も存在し、どう隠蔽され誰が権力に追従して嘘を吐いたか
    何かの間違いと思っている囚人も多いが、そういう奴ほどぶち込まれる。入ったと自慢する人間は偽物やズルい奴も多い
    .
    牢内を仕切る無頼漢はどういう連中か 木村浩訳 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 「収容所群島 1918-1956 4」を読んだ
    牢内と牢の外は繋がっている。仕事はせず嘘は日常的なので労働施設としてもほぼ機能しておらず、社会を逆に悪くする
    延々と続く石炭堀りや伐採。殺す事を目的に働かせているし、搾取する側に回り儲ける奴もいる。なんの救いも存在しない
    .
    なぜ抵抗しないの問いに答える 木村浩訳 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 「収容所群島 1918-1956 5」を読んだ
    脱走を繰り返した人も存在はする。何の支援も無く脱獄囚の汚名付き・体力無しでは不可能。捕まると当然殺される
    大規模計画も簡単に頓挫する。周囲の村も悪意に汚染されていく。本書では子猫とあって心が折れた脱獄囚の話も収録
    .
    やっと解決したがもう世界は違う 木村浩訳 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 「収容所群島 1918-1956 6」を読んだ
    抵抗活動が成功し始めるが要求はまともな労働状況にしてくれでそれまでの異常性がわかる。出た所で闇しかない
    スターリンも無事くたばる。筆者もさっさと亡命するが正解。本当に暗い気持ちになれて面白いけど価値観変わる辛い本

    [2018-10]
    原87。タイトル通りで聞き書きになる。あまりに特殊な経緯かつ証言なんでどこまで信じるべきかはあるが貴重
    吉岡晶子訳 ハイン・ニョル+ロジャー・ワーナー 「キリング・フィールドからの生還 わがカンボジア殺戮の地」を読んだ
    .
    クーメルルージュ支配の実際。それ以前のシアーヌーク政権・クーデター極右政権の経緯とその時の生活も記録してる
    映画もあって米亡命後に役者になって成功もしている。それ以前の四年間は悲惨過ぎるし、最後には暗殺と悲惨過ぎる
    一国まるごとカルト教団化したと言った感じ。この人の考えるカンボジア人特徴もあるし、人間関係での問題も多く記載
    .
    一度死にかけてるし、必ず死ぬ拷問呼び出しも三回喰らってるし、盗みも多い。ソ連強制収容所と類似した点も多数
    アンカーを盾にした理不尽過ぎる要求や演説は戦時中日本みたい。医療ネタはじめ嫁さん死ぬ所は狂うのも分かる程悲惨

    [2017-11]
    原2015。一言で言うと敵と戦う物は敵と似てくる。それ以外にも悪い方に逆進化もある
    萩原能久監訳 マイケル・ウォルツァー 「解放のパラドックス 世俗革命と宗教的反革命」を読んだ
    .
    古そうなテーマなのに原書が新しい事が驚く。植民地化や革命なんかの負の側面への注目
    過去は革命=善とされてたのが考えが及ばなかった原因かなと。歴史見るとわかるが負の側面もある
    解放指導者が倒すべき敵の中から出てくるのもポイント。更に革命後は支配者が入れ替わるだけ
    .
    もっと悪くなると以前の悪い迷信が復活もある。良い事で注目が集中するが近代化以前は悪も多い
    革命する側を批判した本として面白いと思う。なんでも良い面と悪い面が同居している話

    [2018-01]
    原00→06。ちょうどSWも調べていたし、倫理学の観点から新しい本でもあって興味深かった
    萩原能久監訳 マイケル・ウォルツァー 「正しい戦争と不正な戦争」を読んだ
    .
    SWよりSTに近いかもしれずどの段階で内政干渉し、どういう理由でそれを良しとするの話
    内政干渉も段階あり最後が戦争。そんな訳で歴史の事例を引きながら正否を検討していく
    資料に疑わしい点もあるし内容的にも政治色を帯びてしまう。判断が難しいのはわかる
    .
    虐殺とか絶対アウト条項もあるが、先住民は侵入者側を是とし、虐殺迫害も干渉しないで正当は厳しい
    ゲリラ等も含めた意図研究でもある。いかに回避するかでなく責任逃れ・追及するかの本にも見える

    [2018-06]
    原39。ドラッカーは経営の方で有名だが出世作になったのは今著。経済の話で合って大筋は社会考察になる
    岩根 忠訳 ピーター・ドラッカー 「「経済人」の終わり -全体主義はなぜ生まれたか」を読んだ
    .
    ヒトラーがどう発生したか直接に見た人。その手の本は視点が偏りがちなんで実際はどうかの貴重な資料にもなる
    経済からナチス復興策を見てもいる。貧困層を取り込み上流に負担を強いて平等を作ったが結果は敵探しになった
    ユダヤは富裕では無く、最終計画が段階を踏んで行なわれ、社会への合流が進んでいたが故に標的化したとわかる
    .
    協力をしていた者もいるなど不利な点は他でも指摘されている。平等化に成功した後に発生する問題としても興味深い
    支持者すらナチスを無いわと思っていた事や、助ける為にした事が悪化要因になったなど、現在も考えるに値する問題

    [2017-11]
    原2005。初ドラッカー。著作が多いのでまずは人物像を辿れる簡単そうな本を選んだ
    牧野洋訳・解説 ピーター・ドラッカー 「ドラッカー20世紀を生きて(私の履歴書)」を読んだ
    .
    経済の人に属するが本人は著作家と考えていて、初期著作を考えると思想家的な立ち位置としても良い
    生涯は波乱。ナチス政権下で記者としてヒトラー等にもインタビュー。情勢悪化に危機を感じて米に脱出
    出した本がナチス批判と取られたり、チャーチルに褒められて有名化や、経済人との交流と経緯を踏む
    .
    前述で推察から予測に近い事もしている。日への興味も日本画からだが、著作は米の2.5倍売れて知名度高い
    なぜ著作が早いかの手順解説もあり、結論が直しで変わる事もある。解説付きかつ気さくな人柄もわかる一冊

    [2017-04]
    原51。2350回出撃、撃破数500+800以上の実際する怪物爆撃機パイロット。第二次Wのナチス軍人
    高木真太郎訳 ハンス=ウルリッヒ・ルーデル 「急降下爆撃」を読んだ
    .
    戦わせてくれなきゃ勲章いらんに、まあいいわ、跳びたまえと言うヒトラー。当時の実際の人物像もわかる
    甘い物が好きで黄胆が出たとか、上官がバスの上に乗ってご機嫌だったとか、生き生きして楽しい話も多い
    経験豊富で意志頑強。所属うんぬんは別として、実際の英雄の人物像として読んでも面白いし参考になる
    .
    解説で当時の技術もわかる。近接して爆弾投下する仕事で、襲われて曲芸飛行で乗り切った話など技術も確か
    敵地から脱出、義足になったり、敗北で憎しみぶつけられたりと一生がスリリングに溢れている好人物

    [2018-10]
    原50。知ってるようで知らない人でもある。参照されやすい本だか戦後すぐかつ人質時に命救われた英国人なのも注目
    清水政二訳 デズモント・ヤング 「ペン・ノンフィクション ロンメル将軍」を読んだ
    .
    印象としては現場で堅実な仕事を真面目にする人。堅実ゆえに戦績だが、上層部作戦に失望し対立が全体の流れ
    プロパガンダ影響もある筈だが本人はそういうの嫌い。本を読まない人だか馬や動物・手作業好きと普通な面も紹介
    上層部の対立は約束された補給が届かないや、理不尽な命令の無視。触れられ難いが当時のドイツは結構多い
    .
    ヒトラーをどう見て何を目的としたかも普通の国民の意識として興味ある。ナチスは晩年新兵器で挽回に固執し始める
    前述の反対陳述や物資ない中の工夫した戦いも面白いが、核があるなら負けないと考えていた点にも注目は出来る

    [2017-09]
    原36。ワクフ扱ってる加減からの発展。書かれた年は32と完全なリアルタイムでのナチス
    木原建男訳 J・W・ウィーラー・ベネット 「ヒンデンブルクからヒトラーへ -ナチス第三帝国への道」を読んだ
    .
    ヒトラー首相は33でヒンデンブルク死は34。ヒンデンブルクはナチス以前の大統領でヒトラーを首相にした人
    元々が第一次大戦の英雄。ファンレターが届いたと言う当時の熱狂や、ドイツ人視点での不当な第一次W評価あり
    国政がズタズタの時期で扇動家による暴動と鎮圧や、外国やポーランド人に対する敵意も記録されている
    .
    本書はヒンデンブルクを好意的に書いているが、同時に初期ナチス評価には政治的対立も存在しているとわかる
    訳は70だが40にも一度訳されていてここらもリアルタイム。政権掌握段階でのナチスの資料にもなる

    [2018-02]
    原86→91。カバーがメガネ出っ歯のプロパカンダ日本人で本編もそういう図版満載
    佐藤卓己+佐藤八寿子訳 サム・キーン 「敵の顔 憎悪と戦争の心理学」を読んだ
    .
    解説にもある様にこの人自体妙な確信を持っていて、丸々主張を信じ込むのは危険とも書いとく
    レッテルはいかに張られるかとその結果どういう感情に至るかの考察で一説にも近い
    直前にSW調べててその一件で見方が違う話を扱いそれに近い。同時に綺麗は汚く汚いも綺麗
    .
    見方を変えると言う点で堕落のナチスと神聖化されたナチスの図が並ぶのは分かり易いし面白い
    悪をどうか考えるかと言う点で推移や象徴の変化も興味ある。誤認など別の研究との比較も薦める

    ■ 鈴木主税訳 サミュエル・ハンチントン 「文明の衝突」
    ■ 鈴木主税訳 サミュエル・ハンチントン 「分断されるアメリカ」
    ■ 安達 功 「知っていそうで知らないフランス 愛すべきトンデモ民主主義国」
    ■ 小川高義訳 ブレット・イーストン・エリス 「アメリカン・サイコ」
    ■ 枝松 真一訳 ドナルド・J・トランプ 「トランプ自伝 アメリカを変える男」
    ■ 黒原敏行訳 マイケル・シェイボン「ユダヤ警察同盟」
    ■ 山形浩生+盛岡桜訳 ニコラス・ウェイド 「人類のやっかいな遺産 遺伝子、人種、進化の歴史」
    ■ 新見 宏+秦 剛平訳 フラウィウス・ヨセフス 「ユダヤ戦記」
    ■ 辻元 よしふみ 「スーツ=軍服!? -スーツ・ファッションはミリタリー・ファッションの末裔だった!!」
    ■ 新免光比呂+道明三保子+上羽陽子+宮脇千絵 ナショナルジオグラフィック/編
     「100年前の写真で見る世界の民族衣装」

    Vol 3362(2018-10-19)
    [2016-04]
    アメリカ文芸調査からの派生。原書1996。割と有名な本だが米批判や性悪説・悲観論的姿勢あるとの注意はいる
    鈴木主税訳 サミュエル・ハンチントン 「文明の衝突」を読んだ
    .
    文明の違いが戦争の理由になってるという話。こういう理由で事が起きるんですよという説明の本とも言える
    もう湾岸戦争は起きてるが、その後の対テロ戦など当たってる部分も多い。現実の話してると暗くもなってくる
    各民族の文明論になってる所もある。高く評価しすぎな所もある日本評価。中国ロシアの考え方の分析なんかもある
    .
    具体的な紛争解決の方法案なんかも挙げてるのは好評価。宗教に関しても、海外の人は良い考えを持ってる
    米から日本を見た様な感もあるが、最強に付くのを良しとするとか鋭い。日本に対する記述に目がいって興味深かった

    [2016-04]
    アメリカ文芸調査からの派生。原書04刊。9・11が01でもう発生済み。読んだ時期の大統領選も頭にあった
    鈴木主税訳 サミュエル・ハンチントン 「分断されるアメリカ」を読んだ
    .
    理想とする他民族国家を作ったら、その先にまた対立があった話。性悪説的な所もあるんで難しい点はある
    米批判の姿勢が前提にあるんで丸呑みは危険だが、傍から見てるとうーんな政党が支持される理由もわかる
    大きい視点で見ると少数意見はやっぱり少数になる。数の多い意見が世の中動かす中心になる所はあるねと
    .
    今のアメリカ人の意識もわかる。暗い見解だし前後逆もあると思うが、敵作らないと集団はまとまらんものなんかなと
    日本に適用出来る所もある。理想追求した先にも難しい問題は出てくる。それでも昔と比べると良くはなってるんだが

    [2017-09]
    刊11。ワクフ扱う加減から。最初に持ってた印象から変わって来て、今書読むと中華に近い印象もある
    安達 功 「知っていそうで知らないフランス 愛すべきトンデモ民主主義国」を読んだ
    .
    民衆とエリートの分離の他、政治的根拠の立て方の理不尽さは影響下の日と重なる所も感じた
    ナチスとユダヤ双方に協力していた例など日和見主義な所はあり、実存主義的ともいえる
    個人主義はコリアンとも共通する。ゴミをそこらに捨てたり、コネで全て決まるカースト風も一致
    .
    スト・デモの多さは他書とも共通。歴史的にも無政府主義的な側面はあるのかなと
    引用されるミッテランの言葉などゴシッフも多々あるが、社説など各勢力見解もわかる

    [2018-05]
    原91。逸脱小説や信頼できない語り手に属する。解説がボロカスでこわごわ読んだが凄い面白かった
    小川高義訳 ブレット・イーストン・エリス 「アメリカン・サイコ」を読んだ
    .
    感想が当人を映す鏡になってしまう作とも思う。バブル全盛期の日限界だろうし、その後知ってると冷静にも読める
    連続殺人鬼で殺しが長い伏線にもなっている。探偵物では無く罰は下されず、それが当時と一致してもいる
    当人が何を考えているかは色濃く出ていて、自覚があって深く悩んでもいる。遡れば幾らでも類例は見つかる
    .
    トランプ支持者も現状だと意味出てくる。日製品や音楽へのこだわりもあり、意味無いと言われると意味を読んでしまう
    当時の日本人も含めバブルに何の疑問もないと理解は難しいかも。ただ前述で当人の絶望は出てわかりやすいとも思う

    [2018-05]
    原87。リアルタイムの伝説とも言える。自分の印象も資料や実際を見てくと変わってく部分あり、そこも面白がってる
    枝松 真一訳 ドナルド・J・トランプ 「トランプ自伝 アメリカを変える男」を読んだ
    .
    当然まだ大統領になる前で、最後に大統領になってるかもねと言った話も本当になっててなんとも言えない気持ち
    意外に約束や信頼は重視する人で、ポリシーもはっきりしていて一貫性もずっと保持なんで、どういう人かは明確
    交渉が大好き。他書でもあるが本気で交渉を楽しんでる人で、人を見る事や取引が得意は確かに外交官・政治家向き
    .
    本書は交渉記録と簡単な略歴になる。パパはケチ・ママは派手好きと見事に性格を継承し、現実的かつロマンチック
    最初見た時もカーク船長みたいねと思ったし、アメリカンドリーム体現もしてるしで、実際は複雑で面白い奴とは思ってる

    [2018-10]
    原07。受賞作からピンポイトで面白い作を読もうの延長だが、ミステリ・SFと広範囲の特殊例で実際読むと理由もわかる
    黒原敏行訳 マイケル・シェイボン「ユダヤ警察同盟」を読んだ
    .
    タイトルもそうだが面白い部分が長所短所になっていて、最初に悪い点を書くと本筋に当たる物語があまり面白くない
    ところが設定とキャラに至るとずば抜けて面白い。SFの賞とタイトルでも納得のナチス勝利でイスラエルの無かったユダヤ人
    キャラの部分でもユダヤの風習や物の考え方をクドいぐらいに詳しく書いていて、鬱屈も設定に会った物になっている
    .
    要は約束の地に至れなかったユダヤ人。事件の原因や犯人もそこに起因する他、終盤は書き方もちょっと特殊になる
    前述で満点とは言い難い出来なんだが設定を上手く活かしたキャラ作りでありそうな世界に浸ったり、ユダヤ学んだり出来る

    [2018-05]
    原14。ネイチャーの編集者でよく引用される本の筆者なんだが総スカン食らった本書はかなりおかしい
    山形浩生+盛岡桜訳 ニコラス・ウェイド 「人類のやっかいな遺産 遺伝子、人種、進化の歴史」を読んだ
    .
    訳は批判から書き直しもある15の版に入れ替えてもいる。テーマは経済格差の謎解明で副題通り
    人種も原因でしょうに至って、骨格を証拠に上げて、最後は特定民族は利口で特定地域は進んでいるに至る
    経済の変遷はシステムの問題も上げてると反論してるし、人種の存在も皆が認めているがそれでもアカン系
    .
    仮に本著の言ってる事を認めたとしても、他の動物も参照して有利は限定的かつどうでも良い事での差とも思う
    踊りが一体感を高めたや古い社会は自分達を正義と考えやすいなど、過去の研究まとめとしては面白い

    [2018-06-09]
    原75〜96。最初に書いとくがこれは現状ではプロパガンダと考えられていてそのまま受け取るべき本で無いとされる
    新見 宏+秦 剛平訳 フラウィウス・ヨセフス 「ユダヤ戦記」を読んだ
    .
    読む方の都合もあって1が後回しになるが、概要や価値は掴め後回しでも大丈夫な筈。上記だが資料価値は高い
    タイトル通りでイスラエル陥落を描いている。ネローンになってるがネロ統治下で扇動者の存在など当時がわかる
    無差別通り魔テロをしていたカリオイや、幻影を見せる詐欺師の他、キリスト教もあって教団内でも混乱あったと分かる
    .
    嘆きの壁は今書の戦いが起源となる。兵糧攻め食らい身内で殺し合い始まるローマ軍との攻城戦実際がわかる
    高所から攻撃など攻城兵器の脅威もわかる他、降伏勧告や予言を正当化する為の相手の救世主化など発見多い
    [2018-06-28]
    後回しになっていた1が返却されたので簡単に追記。作者がいつの自体の人かや本書がユダヤで持つ意味の解説がつく
    筆者の企画意図は真実を歪めているからとユダヤの倫理を残す為で、見事に上記と当てはまってもいる

    [2017-09]
    刊08。ファッション系で軍服調べる必要あった所から。タイトル通りの内容になる
    辻元 よしふみ 「スーツ=軍服!? -スーツ・ファッションはミリタリー・ファッションの末裔だった!!」を読んだ
    .
    絵は嫁だわ主張は強いわ鬱陶しい所ある。67産・早稲田卒・読売記者はそうなんだなと
    内容的には上記で図版多くて問題無い。現状のスーツに繋がる服が18Cぐらいから始まる話
    昔は狩猟が訓練兼嗜みなのでスーツ=乗馬服!?でも良い。肩から下げた紐が手綱起源の逸話など
    .
    昔は喉元晒すのがマナー違反でその発展からネクタイなど話は豊富。昔は軍服の下は全裸なんかも
    系譜はあるがナチスがデザイン良く読売はそうなんかなと。戦車は元陸上軍艦計画など軍事面白話も

    [2018-03]
    刊13。単純な興味意外にサイト絡みでフィギュア衣装も作るんでその資料も兼ねてる
    新免光比呂+道明三保子+上羽陽子+宮脇千絵 ナショナルジオグラフィック/編
    「100年前の写真で見る世界の民族衣装」を読んだ
    .
    古いようで最近でもあり同時に今とはかなり違うという点でも興味を満足させる所がある
    衣装中心で裸族とかは無いが盛ったモンゴルの髪や眉繋げロシア娘・耳を伸ばす奇習は出てくる
    今以上に衣装で階層や民族を区別していた事や、バルカン半島がその事でピリピリも資料になる
    .
    凄く凝った豪華装飾もあるが、現状で似てると感じるのは寒くて何重も厚着したホームレス
    現在でも冠婚葬祭の儀式や単純に地域で使うのに便利でお目にかかれるのもあり服の歴史分かる

    ■ 山形浩生訳 ビョルン・ロンボルグ 「地球と一緒に頭も冷やせ! 温暖化問題を問い直す」
    ■ 山形浩生訳 ビョルン・ロンボルグ 「環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態」
    ■ 山形浩生訳 ロバート・J・グーラ 「論理で人をだます法」
    ■ 棚橋志行訳 バラク・オバマ 「合衆国再生 大いなる希望を抱いて」
    ■ 枝廣 淳子訳 アル・ゴア 「不都合な真実」
    ■ 「環境(ポプラディア情報館)」
    ■ 斎藤直輔+開龍美訳 アルネ・ネス 「ディープ・エコロジーとは何か エコロジー・共同体・ライフスタイル」
    ■ 山内友三郎+奥田満里子訳 ピーター・シンガー 「私たちはどう生きるべきか」
    ■ 塚崎智+山内友三郎訳 ピーター・シンガー 「実践の倫理:新版」
    ■ 南原實(青樹簗一) レイチェル・カーソン 「沈黙の春」

    Vol 3360(2018-10-12)
    [2018-05]
    原07。06の本とセットで読んだ。大論争になって訴えられもしたけど全部あってた事で正しいと証明後の本
    山形浩生訳 ビョルン・ロンボルグ 「地球と一緒に頭も冷やせ! 温暖化問題を問い直す」を読んだ
    .
    政治対立の為にと言うのではなく、基本は環境問題を考えてる人なんで批判じゃ無く建設的なのが良い
    有名な本や人が言って基盤にした事が全部レトリックも使った上でのでたらめでしたはやっぱりと共に失望ある
    デマ化して拡散は別件や現実も参考になる。元が間違ってる上に勝手に変更の伝言ゲームだとそりゃ駄目だと
    .
    京都議定書は実行で悪化・シロクマは増えてる・栄養健康状況は改善等々。利権の為なら本当になんでもする
    でも言ってる事は全部良い知らせってのも矛盾していて楽しい点。現実がどうかは知っていて損ない

    [2018-05]
    原06。うさん臭さは感じてたがああやっぱりと言う感想。後に批判と検証が行なわれたがほとんどあっていた
    山形浩生訳 ビョルン・ロンボルグ 「環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態」を読んだ
    .
    経緯もあって元は左派グリーンピース支持の統計学者で、批判を検証するつもりが逆に本当に気付いてしまった
    デマに近い見解が広まってそれが引用されて更にデマ化するが実態。データは地球白書だが、その他は改ざんもある
    一番噛み付いたのが科学者、過去はアシモフもデマに関与。ゴアやE・O・ウィルソンも電波見解ありでうわぁとなる
    .
    極右・極左も噛みつくが方針が違い前者は歪曲・後者は全否定。広めてる人間も含め政治意図ありありとわかる
    現状対策だと逆に環境を悪化させる。確かな検証と同時にデータ歪曲やデマ広げる方法論の実例でもある

    [2018-05]
    原02。原題がNONSENCEでセンス無い事かーと思ったけど、よく考えたらナンセンスの事ねとなる
    山形浩生訳 ロバート・J・グーラ 「論理で人をだます法」を読んだ
    .
    山形浩生が訳で出版が朝日新聞っていうのがもう冗談みたい。クリティカルシンキング的でない議論と言っても良い
    主観・感情優先というので腑に落ちる。レトリックとかにも分類され、弁論術や物語での文法と見る事も可能
    人間は合理的じゃないという前提も考慮にいる。思考として間違ってない場合も時にはあるが大抵は間違う
    .
    本自体はまとめ本と言っても良い。解説にもある様に筆者は有名でも無いし、既出事項だが一覧で見れて便利
    上記通りで必ずしも悪では無いけど悪に近く危険な位置にもある。詐欺対策として考えても良いとも思う

    [2018-02]
    原06。遂に大統領様がうちの書籍感想にご降臨なされた。てな訳で09-17の第44代大統領
    棚橋志行訳 バラク・オバマ 「合衆国再生 大いなる希望を抱いて」を読んだ
    .
    結果は出て前後もわかってるけど政治で解釈幅が広くどう扱うかは難しい。とにかくリアルタイムの偉人ではある
    元々がマフィアの経営学紹介した本からの流れでちょっと捻った見方する。キング牧師も弁論術の例にはなっている
    両陣営に支持されたと言うのもポイント。ド・ゴールなんかとも共通するが両方の面を持ってる部分ある
    .
    どう理論展開するかも興味深い。こんな言い方はアレだが詐欺教本とも近い点あり、何を論点とするかも興味ある
    自分が日の人なんで凄くさり気無く敵や不安を作ってる事にも目が行った。類似から大統領選必勝ポイントもあるなと

    [2018-05]
    原06。補足が必要だが間違いも含み、反対に振りすぎる事も政治的にヤバイと面倒な所
    枝廣 淳子訳 アル・ゴア 「不都合な真実」を読んだ
    .
    知らないのに知っていると思い込む事はと煽るんだが、それがまんまブーメランになってるのも痛い所
    ビジュアルブックの形で温暖化の危機を叫びまくるが、使ってる写真も含め印象は第一次大戦期プロパガンダに近い
    背景に所属する党と自己宣伝があって、家族の写真など自分達の実績とビジョンを昔は良かった込みで挟み来る
    .
    データに問題ある事が指摘されている。また文体もだろうを連発して明言を避け想像力誘う手口
    読んでも良いけど他所資料も参考にしつつといった本。面倒な事に巻き込まれて道連れは敵わん

    [2018-08]
    刊11。とっくにビョルン・ロンボルグの報告は発表されている時期なんで読んでいて頭が痛くなってくる
    「環境(ポプラディア情報館)」を読んだ
    .
    ゴアの本を訳した奴が監修者。他にも危険とされている環境工学関係者。共に東大でもうダメだ感が漂う
    危機を煽り、都合の悪い部分は隠し、自分の政治集団に都合の良い宣伝をするお馴染みの手口になる
    詐欺の教本としてしか見る気になれない。判断力や情報不足になる子供から潰していく姑息な方法
    .
    再スタート時には当然の事ながらラインナップから外れたが、全国に行きわたってしまってもはや修正不能
    価格も異常に高い。巻き添えを食らって地球ごと崩壊しても諦めるしかない。説得はもはや不可能

    [2018-01]
    原89。緑の党系列の開祖と考えても良い。研究の他、場合によっては考え直しても良いとは思ってはいたが
    斎藤直輔+開龍美訳 アルネ・ネス 「ディープ・エコロジーとは何か エコロジー・共同体・ライフスタイル」を読んだ
    .
    哲学から出た考え。戦略から主張自体をあいまいにし、そのせいで起きた混乱からの明確化と計算高い所ある
    前提にエコ思想はあるが意見へのカウンターで出した部分もあるので、矛盾や妄念に近い部分も出てしまっている
    行き過ぎた正義が相応しい。そういう人間を引き寄せている現実もあるので、扇動の手引書に思える所もある
    .
    全てを一つと考える主張や、現実の公害問題も踏まえて正しい部分もあるがどちらも正当化に利用されてる感
    筆者は最終的に山暮らしになる。主張に矛盾を含むので思想としては良くても現実的には修正の必要ある

    [2018-07]
    原93。リストに入れてて詳細まではメモしてなかったんで、解説読んで日でイルカ弁護の逸話見てああアカンわと
    山内友三郎+奥田満里子訳 ピーター・シンガー 「私たちはどう生きるべきか」を読んだ
    .
    後で昔出した本も読んでるけど、解説自身ももう後進に譲る哲学者と自覚してる様に古いし問題もある内容になる
    倫理とか説明とか色々と書いてるけど、上記の協力とりつけや正当化が目的で言い訳じみた論調になってる
    今書では否定してるけど昔はマルクス主義有難がってた人で、主観で歪めたと自分は見解してるプラトンベース
    .
    プラトンや師匠のソクラテス段階でもそうだったようにこの手は学派で対立あるし、実践と言うより議論の為の議論的
    よそへの批判も大半を占めるがこの人自身を反映していると思うし、この人のベースの考えもデータ段階で疑問多い

    [2018-07]
    原79。後年の本を読んでからになるが、この人の実践は自分の主張や団体に巻き込むが目的でイルカ弁護とかそっち系
    塚崎智+山内友三郎訳 ピーター・シンガー 「実践の倫理:新版」を読んだ
    .
    上記など現状で問題ある議論の側に立った人で、どういうロジックで動いてるかや主張が正当化の判別にもなる
    動物解放の父の肩書を持つ。どこに価値を置くかでポロッと尊敬と信頼を得るって語が出ておそらくそれが目的
    安楽死肯定とか難民全受け入れとかそっち系に受け良い人で、02に核戦争など仮定で考えてしまいやすい面持つ
    .
    あいまいにして批判を避けてる。またこれ系でお馴染みの根拠となるデータ自体の間違いも見れて前提から危うい
    安楽死弁護に出て騒乱を巻き起こしたあげく、批判団体に危険な団体を寄生させるヘマをした事での反省も記録

    [2018-05]
    原62。補足が必要だが間違いも含み、反対に振りすぎる事も政治的にヤバイと面倒な所
    南原實(青樹簗一) レイチェル・カーソン 「沈黙の春」を読んだ
    .
    日刊は64で生と死の妙薬の題。ミステリーみたいと不評で原題になったがあながち間違っちゃいない
    有名な序文は本文中でも語られるが単なる想定で事実と異なる。描写と共にノストラダムスの大予言連想した
    時期的にも農薬やらDDTがヤバかった時期で下地はあるんだが、全体にやりすぎ盛りすぎ感が漂う
    .
    延々一冊農薬と殺虫剤の害を怖い怖いと煽り続ける。早死にしてるが精神的に病んでたんじゃないかなとも
    ヒアリ等を危険視して無くて、当時は外来種生態破壊の概念無かったとも今著原因で更に悪化も考えられる

    ■ クリストファー・シルヴェスター編 「インタヴューズ 1 マルクスからトルストイまで」
    ■ クリストファー・シルヴェスター編 「インタヴューズ 2 ヒトラーからヘミングウェイまで」
    ■ クリストファー・シルヴェスター編 「インタヴューズ 3 毛沢東からジョン・レノンまで」
    ■ 河合秀和訳 ロバート・サーヴィス 「レーニン 上下」
    ■ ロバート・サーヴィス 「トロツキー 上下」
    ■ 工藤精一郎訳 エドワード・ラジンスキー 「赤いツァーリ -スターリン、封印された生涯 上下」
    ■ ワレンチン・M・ベレズホフ「私は、スターリンの通訳だった。 第二次世界大戦秘話」
    ■ 山形浩生訳 フィリップ・ショート 「毛沢東 ある人生 上下」
    ■ 岡崎俊夫訳 郭沫若 「抗日戦回想録」
    ■ 山形浩生訳 フィリップ・ショート 「ポル・ポト ある悪夢の歴史」
    ■ 桑原武夫世責任編集 「世界の名著 37 ミシュレ」
    ■ 清水幾太郎責任編集 「世界の名著 33 ヴィーコ」

    Vol 3358(2018-10-05)
    [2018-05]
    原93。1859〜1911まで。簡単そうな本なんで図書館で直読みしてきた
    クリストファー・シルヴェスター編 「インタヴューズ 1 マルクスからトルストイまで」を読んだ
    .
    キャロルなどインタビュー嫌う人もいる。序文でなぜに答えてるが主観偏向や誘導尋問の他、単純にウザイもある
    それでも著名人の実際が垣間見えるのは魅力で、そこを伝えるコツの他にも、伝わる印象は正しいの言葉もある
    作家なんかも多く、いきなり逃げるキップリング・夢が元ネタのスティーブンスン・笑わない喋らないイプセンと個性
    .
    マルクスなんかのヤバ系は読んでても緊張する。一方で犬や馬の話するルーズベルトやビスマルクなど普通っぽさも
    ゾラがプロット無し人間掘り下げや、トルストイがハガードなんかも意外。歴史人物多くて面白かった

    [2018-05]
    原93。1914〜1959まで。簡単そうな本なんで図書館で直読みしてきた。ヤバ系多くて目も覚める
    クリストファー・シルヴェスター編 「インタヴューズ 2 ヒトラーからヘミングウェイまで」を読んだ
    .
    カポネ・ヒトラー・ムッソリーニ・スターリンと極悪集団で緊張する。一方で善良なカポネや優しくのムッソリーニと意外
    ヒトラーは話していてもテンションを上げてくるし、スターリンは話してる最中ずっと落書きしてるとここも意外性ある
    聞く方の態度もあるが嫌がる人も多く、ピカソも最初はそうだが自分の絵には象徴なんて無いと明言してる所なども
    .
    謎は直ぐ明かして爆弾ある所で話す方が面白いや、わかりやすいマクガフィン概念のヒッチコック創作論も興味ある
    ヘミングウェイも嫌がってはいるけど酒飲んでモデルなんて無いと言ったり、猫の事考えていたりと個性出ている

    [2018-05]
    原93。1960〜92まで。簡単そうな本なんで図書館で直読みしてきた
    クリストファー・シルヴェスター編 「インタヴューズ 3 毛沢東からジョン・レノンまで」を読んだ
    .
    最近に近づいてくると知ってる人も多そうなもんだが、逆に地域限定で有名など知らない人が増えてくる
    モンローは昔の最悪ぶりを話した上でウソがつけないとか、頑張ってる・のろまなど以後もわかっていると痛々しい
    ケネディは政治の話と面白くないが、同様に黒人問題に触れるサミー・デイヴィスJrなど時代性は出てる
    .
    ナボコフはインデックス方式などの創作論の他、騎手のレスター・ピゴットなど限定的な伝説へのインタビューもある
    毛沢東は通訳式になるがスターリンと共に神は信じないのに運命意識は面白い。ジョン・レノンも当時の対立見えてくる

    [2018-06-09]
    原00。知ってるようで知らない人なのも、情報公開が90年代からなので当然。だいたい昔はソ連は渡航も出来ない
    河合秀和訳 ロバート・サーヴィス 「レーニン 上下」を読んだ
    .
    記録自体は周辺の人物が大量に残していて、子供の頃からどんな人かは詳しいが後継者争いに利用で隠蔽されてた
    中心にいたわけなんで革命に至るまでの流れもよくわかる。学生運動を経た対立の果てのやりすぎ結果で予想外も多い
    なんで死んだかも謎な所はあったが、子供の頃から主に頭の病気を問題で抱えていて終盤は悪化もしている
    .
    ママ大好きやハゲ遺伝でのパパ必死ぶりや嫁さんの仇名がにしん等の逸話の他、横柄・個人主義・暴力肯定なども
    スノウ夫人など読んでた本の他、嫌いなトロッキーを後継者にしようとしたり生前の過剰英雄視・スターリンの死後利用も

    [2018-05]
    原09。名前は知ってるけど、どういう人かよく知らない人。昔の評伝はウソまみれだが本著は公正
    ロバート・サーヴィス 「トロツキー 上下」を読んだ
    .
    上記で本人も信奉者も持ち上げていて実像が分かり難く、果てはトロッキーだったならもあるが全部ウソとわかる
    有能ではあるが対議論専用で手口も間違った議論に該当。他人を見下し豹変する程キレやすい問題ある人格
    追い出されたのも派閥闘争と人格に由来。暗殺過程にしても双方ともに荒く、反撃して噛み付いた等の逸話もある
    .
    最後らへんブレて見放されていたや、信奉者にキレて失望させたや、娘が発狂や人格ない嫁に愛人持ちと色々
    ウェルズやハロッド・ショーも含むが対人関係で失敗の点が似た信奉者を引きつけるのかも。実情は誰でも普通の人間

    [2017-10]
    原96。20世紀系資料でソ連はノルマ果たせないと叩かれた上でシベリア送りの話見て調べようと
    工藤精一郎訳 エドワード・ラジンスキー 「赤いツァーリ -スターリン、封印された生涯 上下」を読んだ
    .
    普通にマフィアだった。レーニンが死んでトロッキーと後継者争い始める辺りは特にそう
    マフィアでパラノイア。どくさいスイッチ持たすと何の躊躇いも無く押せる性格。生真面目すぎるとも
    成立過程とヒトラーの存在も肝。当時はこいつかヒトラーかの二択。後には反ユダヤで国内統一も企む
    .
    気まぐれに殺されるので周囲も荒れている。弱みは見せなくとも行動の端々に狂気がにじみ出ている
    殺した数で言うと確実にヒトラーより上で仲間も標的。評価し難い所ある人物だが独裁の実態分かる

    原94。スターリン調べてて、なるべく何を言ったかや実像がどうだったかの側面で調べたかった
    ワレンチン・M・ベレズホフ「私は、スターリンの通訳だった。 第二次世界大戦秘話」を読んだ
    .
    日ハーフ女の子に全裸で追いかけられた子供の頃の話など、作者自伝も挟んでちょっと読み難め
    ただ当時の生活がどうだったが前後も含めてわかる。唐突な抜擢の他、よく殺されなかったとも思う
    スターリンの周囲は政治的。外国の作家でも悪行を知ってて黙るなど隠されてる悪が多数存在する
    .
    筆者も付き合いで怖れる生活。死が常にあって周囲も五百人女の子をレイプするなど荒れた世界
    周囲の外交で疲れ果ててる時期に従事。周り全部が敵と思っているなど国自体が一色に染まっている

    [2018-06-09]
    原99。知ってるようで知らない人なのも他の共産圏と一緒。資料不足や現在も評価が未確定や下しにくいと難しい所ある
    山形浩生訳 フィリップ・ショート 「毛沢東 ある人生 上下」を読んだ
    .
    解説にもあるが結果の出る90年代ぐらいまでは、日は本気で失敗した共産主義を信仰してた人がいて上記にも繋がる
    これも完璧な資料とは言い難いし、それ以前に出た資料も偏向あるし、当人発言見てもころころと考え変える人でもある
    チンポをマンコで洗うと言ってるがスキャンダルの話は大量。後年は英雄視され、身動き不自由はある中華歴史の伝統
    .
    少年時代から上り詰めるまでの過程を解説しているが、忠臣の証の辮髪狩りの他、当時の中華一般論も記録されている
    読んだ本からしても考え方は中華伝統といった所はあるし、情勢に上手く乗った所もあって、実際は普通の人かなあとも

    [2018-05]
    原58。日刊は59で近かった事がわかる。当時の資料なんでそのまま受け取る事は危険
    岡崎俊夫訳 郭沫若 「抗日戦回想録」を読んだ
    .
    プロパガンダ担当者な上に作家で相当に盛ってると思った方が良い。逆に何を主張し、手口はどうかがわかる
    元々が日に潜伏した経験もある筆者なので、知日派の利用や日本の広報に潜り込んでのかく乱工作がある
    拡散方法は他国の手口と同様。批判意見も当人を反映している可能性は高く、良心マヒからのペテンとウソ支援
    .
    こんな国、こんな社会、こんな自分何が出来よう。所々に真実みある台詞あるがスローガン作成も手口だった
    作家の他、演劇関係者も動員し、元からいる使いやすい偶像を利用し人形使いの異名もある。見方で意味変わる本

    [2018-05]
    原04。経緯や日の関与含め、良いと思って原始共産主義化し、後々まで禍根を残したもっともドス黒い『悪』とも言える
    山形浩生訳 フィリップ・ショート 「ポル・ポト ある悪夢の歴史」を読んだ
    .
    サロト・サルって人の評伝からで誰かと思えば旧名。野に下ってから王の奴隷を意味するポトになる
    実際の所クールメル・ルーシュは実戦参加していない。しぶしぶ転向の本田勝一など情報操作もある
    公正を帰した評伝。故に本文および解説でもポル・ポトへの擁護が入って判断は見る側に任せられる
    .
    死んだ胎児をお守りにする習慣や元々の気質もある。自分の感想ではカルト集団なんかに近い雰囲気
    別書で実験という見解もあるが手痛すぎる歴史の教訓とも言える。自国絡みで訴え人いないのも注目点

    [2018-05]
    原1833-1867。内容量ある世界の名著でも1/5の縮尺版の大著。偉人書籍ベスト版ともいえる世界の名著
    桑原武夫世責任編集 「世界の名著 37 ミシュレ」を読んだ
    .
    今回は久々に世界の名著読むぞでのランダムヒットで当然知らない人。哲学者等では無く歴史家と言うのが正しい
    月報が司馬遼太郎と訳者の対談。訳の名文ぶりと共に歴史学者と歴史家の違い、セックスも扱った事等の話
    フランス革命の虐殺とその後の共和制崩壊を扱っている。革命肯定的かつ上記名文で居心地悪さを感じられる
    .
    人物評価も多く批判も増えるんだが、上記からの見解の特異さとリアルタイムでの評価・作者自身の反映わかる
    フランス革命の当事者が自分達をどう捉えてどう正当化してどう転嫁したかみる点でも読み易くて良いと思う

    [2018-05]
    原18Cごろ。伊の知らない人で解説も有名でないとあるが面白かった。偉人書籍ベスト版ともいえる世界の名著
    清水幾太郎責任編集 「世界の名著 33 ヴィーコ」を読んだ
    .
    歴史哲学というジャンルに入るが後に出て来る歴史分析を先駆けていて、象徴への興味も先行した部分がある
    宗教などの歴史のなぜの考察。同時に神ありきだが歴史を三区分に分けていて、その事から共産全盛期無視された
    強力な感情は歌う事で吐き出されるの他、比喩になるレトリックの意味考察等もあって、人間心理の分析的でもある
    .
    ローマ共和国時代はごく稀にしか存在しない物を怪物と呼び、帝政期は売春婦との子供を怪物と読んだ等の話も興味ある
    一説でしか無くても説得力は強いし、先行して先見性ある考え方をしていて知らない人だが読んだ甲斐あった

    ■ 「世界SF全集 10 ハックスリイ オーウェル
    ■ 松村達雄訳 オルダス・ハックスリィ 「すばらしい新世界」
    ■ 新庄哲夫訳 ジョージ・オーウェル「一九八四年」
    ■ 高畠文夫訳 ジョージ・オーウェル「動物農場」
    ■ 川端香男里訳 ザミャーチン 「われら」
    ■ 西山千秋訳 F・A・ハイエク 「隷属への道」
    ■ 好村冨士彦訳 エルンスト・ブロッホ 「ユートピアの精神」
    ■ 山下肇ほか訳 エルンスト・ブロッホ 「希望の原理」
    ■ 風間敏夫訳 ミルチャ・エリアーデ 「聖と俗 -宗教的なるものの本質について」
    ■ 五島茂責任編集 「世界の名著 52 ラスキン モリス」
    ■ ダーリング・ブルス・ダーリング、常田益代「図説ウィリアム・モリス ヴィクトリア朝を越えた巨人(ふくろうの本)」
    ■ 川端靖雄・兼松誠一訳 ウィリアム・モリス 「世界のはての泉上下」
    ■ 小野二郎訳 ウィリアム・モリス 「世界のかなたの森」

    Vol 3355(2018-09-21)
    [2015-07]
    ファンタジーからの派生、共に有名なディストピア小説の古典。共産主義崩壊した今ならではの読み方もある筈
    「世界SF全集 10 ハックスリイ オーウェル
    松村達雄訳 オルダス・ハックスリィ 「すばらしい新世界」
    新庄哲夫訳 ジョージ・オーウェル「一九八四年」を読んだ
    .
    すばらしい〜が1932・1984が1949年。共に時代背景で語られがちだが、今なら何がディストピアを作るかで見ても良い
    すばらしいは薬物の話も含み、1984は極端な思想両方を扱ってる。そして共に出産や愛に関する話題含むのも注目点
    他の共通点として敵にあたる人物の思想もある。人物は踊らされ悪すら苦悩する。世界設定の展開も異世界を描いてる
    .
    思想的にキツイ部分は意外に無くむしろ人物のドラマとして展開。単純にその場面で見てもいいし、洗脳場面も興味深い
    すばらしい〜はバッドエンドと捉えない事も可。人間の自由や愛とは何かもあり、思想に囚われないで見る方が面白いかも

    [2015-08]
    1984読んだ流れから。原書1945年。他資料からこの人は1984以外は微妙とあったが実際そのとおり
    高畠文夫訳 ジョージ・オーウェル「動物農場」を読んだ
    .
    150Pほどで他に短編3編も付属。解説もついて、もともと思想的な加減で活動してた人だという事もわかった
    これは1984と違い明確に共産圏批判の意図あり。ただし読み方次第では他勢力とも読めるのは両者が同じだからとも
    なんの救いも無い。動物さんが出てくる楽しげなノリなんで、見終わった後ほんとうにゲンナリする所がある
    .
    ここらが思想で動いてた人の限界かなあとも。ただ内容的には密度あり、いやらしさはあるが独裁過程を描写
    あっさり元の立ち位置に戻った動物ほか、キャラ数は少なく、救われないが印象は残る。1984以前の資料

    [2015-07]
    ファンタジーからの派生、1920発行でディストピア物元祖ともいえる 川端香男里訳 ザミャーチン 「われら」を読んだ
    ソ連でずっと発禁くらってた作。ただこれも今は崩壊してるので共産抜きで見てもいい。異世界の描写も含めSF的な所ある
    恋愛に関するドラマがちゃんとあり、自由な女性もこれ系では定番。何が人の自由を奪い、閉塞感出すかで見れば普遍性

    [2017-11]
    原44。ナチス発生時は共産主義との二択と言う事もあって、ナチスの方を選択する人も多かった
    西山千秋訳 F・A・ハイエク 「隷属への道」を読んだ
    .
    その苛立ちから書かれた面もあるが分析は鋭く、ナチスと共産主義は同一だと早くから見抜いている
    分析は鋭く今も通用し、夢の様に描かれた理想論を実践は失敗と見抜き、後の歴史もそれを証明している
    経済的な側面からの危険性の分析でノーベル賞受賞者。理想論に対する手痛く具体的な指摘の数々
    .
    歴史や神話などの情報が独裁目的の為に利用されている事を具体的に提示して見抜いているのもポイント
    最近の思想に近い部分もあるので、現代でも適用可能で鋭く刺激がある。文が読み易いのも良い点

    [2018-07]
    原1923。プロパガンダ的な共産主義影響下でのユートピア主張だし、本文もあまりそれと関係無いしで現状だと資料的
    好村冨士彦訳 エルンスト・ブロッホ 「ユートピアの精神」を読んだ
    .
    学生運動に影響を与えてしまっている他、主張の部分でも破壊的な部分が見られ、現状だとテロリスト資料に近い
    訳者履歴も興味深い部分で学生運動はひょっとすると講師側も上層部へのクーデター考えて先導してた可能性ある
    学生運動参加者は後に評論業界へ流出しているが、今書も評論的な部分が大半で興味深い所がある
    .
    共産主義は階級差別的な面があるので評論もそういう論調に近く、扱われた芸術家は喜んでしっぽふったはありえる
    客観性というが実際は自分の主観主張が強い筈。異化効果等もそこからで、先行して言葉変えて提出してたも興味ある

    [2018-07]
    原59。プロパガンダ的な共産主義影響下でのユートピア主張だが、現状での不満分子との共通項もあり資料的
    山下肇ほか訳 エルンスト・ブロッホ 「希望の原理」 を読んだ
    .
    希望とは書いているが陰気の一語に尽きる。なんらかの病気の可能性もあり途中ぐらいから心理研究的に読んでいた
    上記にも書いたが作品評的な部分が多く、かなり熱心に現状だと異世界物や娯楽物とも言えるユートピア作を批判してる
    批判の到達点が共産主義で、上記を望む者はドンキホーテと書いているがこの人自身もそういう傾向が強いとわかる
    .
    昔の人が形を変える形で娯楽を受容し、その中で共産主義的な階級差別を正当化していった様子がよくわかる
    後にニーチェに向かうがここも共産主義は無信仰と言う宗教の見解を入れると分かり易く、同質の仏教の様には悟れなかった

    [2018-07]
    原57。どういう意味があるのかの象徴で考える部分もあり、なんで儀式なんかをするかの考察にもなる
    風間敏夫訳 ミルチャ・エリアーデ 「聖と俗 -宗教的なるものの本質について」を読んだ
    .
    世界は神が作り、自分たちの周辺に限定される。太古の人の心理状態を考える上でも興味深く、宗教人類学とも言える
    時間の概念や因果律発見以前だと再生の概念が重要とも分かるし、再生しないと考える宗教が発見だったともわかる
    儀式は過去の再生で今は時間が直線的と考えてるから理解出来なかったのかも、過去を繰り返す事で過去と一体化する
    .
    成人儀式なんかもわかりやすく一度死んで生き返るを疑似体験する。世界が狭いんで嘘に近い事でも事実として扱われる
    共産と過去宗教の類似性や楽園復興を考えてのヌーディスト、宗教基盤の社会システムなど過去や神の考察として面白い

    [2015-09]
    ファンタジーからの派生。そして偉人書籍ベスト版ともいえる世界の名著から
    五島茂責任編集 「世界の名著 52 ラスキン モリス」を読んだ
    .
    ファンタジーからの接近からだが、検索結果が多く最初は同名の別人かと思ってた
    共に共産主義初期に関連。直前に調べてた時期でウンザリ気味。また両者とも寝取られ旦那
    ラスキンは鋭い所はあるが解説にある通り矛盾抱えてる。モリスは幼少時からの延長で夢想家の気あり
    .
    ユートピアだよりは1890。夢で異世界のアーサー王宮廷が89、タイムマシンは95で際どい位置にある
    最初は政治的、続いてデザイン、注目は低いが現代ファンタジー始祖とモリスの幅の広さは凄いものがある

    [2015-09]
    ファンタジーからの派生。以前に詳しくて役に立った図説魔女と同じふくろうの本で見つけて借りてきた
    ダーリング・ブルス・ダーリング、常田益代「図説ウィリアム・モリス ヴィクトリア朝を越えた巨人(ふくろうの本)」を読んだ
    .
    活動範囲が広すぎるので全体の生涯追う意味でも調べた。現代に至る簡素で実用的なデザインの元
    共産主義の活動とも被るが、当時の産業革命のまだ出来の甘い工業品に対してのカウンターの位置にもある
    この人の凄い所はなんでも出来てしまう点。先の共産系資料でもそうだが、そこで現実とのズレも発生してしまう
    .
    自然を観察してデザインに取り入れる所はルソー等にも繋がる。幼少時の幸福をずっと引きずってた所がある
    同時期になるショーとの交流や、日本との関係もある。本書は実際どういうデザインしてたかの図版や写真も多数

    [2015-09]
    原1896。ファンタジーからの派生。活動範囲が広いのでファンタジーの仕事に行きつくまでの調査もすこし回り道した
    川端靖雄・兼松誠一訳 ウィリアム・モリス 「世界のはての泉上下」を読んだ
    .
    50年代頃のトールキン系列のファンタジーに影響与えてる。一方でそれらがロマンス要素引き継がなかったのも発見
    正直いうと面白くはない。何故なら他作とも比較してロマンス要素が濃厚なため。だが中世騎士道物語は継承してる
    世界のはての泉を探す話だが、女性との交流場面が多い。筆者が女性関係で失敗し幻想抱く傾向ある点も注目
    .
    感想的に言うとアラビアンナイトの長い騎士道物語に近い。また近い時期のナイトランドの長すぎるロマンス展開とも類似
    ウロボロスの立ち位置もつかめ直せた。伝説もあるが中世騎士道系列から直系させた系列にあるとも確認出来た

    [2015-09]
    原1894。ファンタジーからの派生。これは中編とも云える作品で小人や熊族なんて要素も出てくる
    小野二郎訳 ウィリアム・モリス 「世界のかなたの森」を読んだ
    .
    女王様が出てくるんでそっち系かなとおもったら、これもロマンス要素が濃厚でやることもやってる作品となる
    死の直前にファンタジー系列の仕事はしてる、そしてこれらは注目も低かった。だが近代ファンタジーの基礎の位置
    ゲーテが晩年に幼少時好きだった話でファウストやった様なもん。この人は全仕事を通じて幼少時の幸福が影を差す
    .
    昼メロみたいな所もあるが、新しい王と女王の誕生に至る話は神話にも近い。とにかく古い伝承から一新はしてる
    騎士道系列の流れがファンタジーにはあると思う反面、近大はロマンス要素が一掃されてる所は注目に値する

    ■ 井上章子訳 ロバート・ノージック 「生のなかの螺旋 自己と人生のダイアローグ」
    ■ 坂本百大訳 ロバート・ノージック 「考えることを考える 上下」
    ■ 嶋津格訳 ロバート・ノージック 「アナーキー・国家・ユートピア -国家の正当性とその限界 上下」
    ■ 佐藤康彦訳 テオドール・ヘルツル 「ユダヤ人国家 ユダヤ人問題の現代的解決の試み」
    ■ スターリン全集刊行会/訳 ヨシフ・スターリン「ボリシェヴィキ党の建設」
    ■ スターリン全集刊行会/訳 ヨシフ・スターリン 「スターリン全集 第2巻」
    ■ 石堂清倫訳 ヨシフ・スターリン 「弁証法的唯物論と史的唯物論 他二篇」
    ■ スターリン全集刊行会訳 ヨシフ・スターリン 「スターリン戦後著作集」
    ■ 猪木正道+野田吉太郎責任編集 「世界の名著 53 プルードン バクーニン クロポトキン(中公バックス)」
    ■ 高杉一郎訳 ピヨートル・クロポトキン 「ある革命家の思い出 上下」


    Vol 3353(2018-09-14)
    [2018-03]
    原89。他書で哲学者はこう物を考えると面白さを発揮してたので更に借りて来た
    井上章子訳 ロバート・ノージック 「生のなかの螺旋 自己と人生のダイアローグ」を読んだ
    .
    最初の著作で立ち位置がアナーキーだ・リバタリアンだになってしまった人だが考え方は面白い
    本書は哲学書であっても短く区切られたエッセイにも近い。死や愛・セックスのなんでをわかりやく答える
    人生に何を求めるかなんてのも高尚だが、この人はそこから意味リストを作って分類なんかもしてる
    .
    影響著作も本文中で述べ、過去にプラトン読んで自慢げだったなどの個人逸話も微笑ましい
    興味を引く題材という点だし読み易い+俗さもあって、身近な哲学書として人にも薦めやすい

    [2018-02]
    原81。分厚い二冊が出て来てうわぁとなる。リストから選んで、何が目的かやアナーキー〜の著者も途中で気づく始末
    坂本百大訳 ロバート・ノージック 「考えることを考える 上下」を読んだ
    .
    哲学書に該当する。そんな訳でなに目的だったかで悩んだが、本の中で哲学はノックアウトを目指すとあり納得
    もっとエッセイみたいにしたら?という感はあるが、なぜその結論に至ったかも重要視するので分厚い本になる
    結論まで出しているが論文みたいな綺麗さは無いし、そもそもなんであんたはそんな事で悩む?と言う主題になる
    .
    故に考えることを考える。なんでそんな事を悩む?自体を悩むので疑問を呈したり新解釈を出したりと見解が広がる
    いかに生きるべきかの答えに、更に問いを出し答えを出す逸話も象徴的。過程含め物事の真実や意味を探る話

    [2017-11]
    原74。立ち位置的にはタイトル通り無政府主義で、左翼内リバタリアン開祖となる
    嶋津格訳 ロバート・ノージック 「アナーキー・国家・ユートピア -国家の正当性とその限界 上下」を読んだ
    .
    個人の自由を重視する個人主義で、国家は不当として最小国家こそ正しいとする
    現状と比較しても良いが当然批判。筆者主張も変遷あるが、本書は重要書とされた
    リバタリアンと言うだけにゾンビ映画での無法状態を連想し、そう上手くいかないんじゃないのとも
    .
    左翼内なんでユートピア思想に属するが、同時に左翼内とある様に左とも対立する思想
    ハーバード教授でマリファナ吸うのも驚き。個人の自由での公正を決める線引きとも言える内容

    [2017-11]
    原1896。パレスチナ建設のきっかけになった歴史的な本だが、際どい部分もかなりある
    佐藤康彦訳 テオドール・ヘルツル 「ユダヤ人国家 ユダヤ人問題の現代的解決の試み」を読んだ
    .
    後にナチスもあるがその前にも迫害はあり具体例。同時にこの人が劇作家になろうとして失敗したも注目点
    善性だけとは言い難い。あとがきにもあるが、高慢な部分や移住先住民を低く見たり都合を一切考えてもいない
    金の事だけ考えてる様に見られるのは偏見と言いいつつも、企業的な国家案を考えていて矛盾した点もある
    .
    現実的に考えたと言いつつも妄想にも近い希望論な上、敵である筈の独裁国家に近い案も提出している
    団結して侵略するは脅しにも近く、ナチスの加減で被害者に見られているが実際はかなりな所はある

    [2018-05-12]
    日刊1953。ポル・ポトからの流れ。本来はボリシェヴィキ党の歴史ってのを探してたんだがこれであってると思う
    スターリン全集刊行会/訳 ヨシフ・スターリン「ボリシェヴィキ党の建設」を読んだ
    .
    扇動や政治工作の為の論文をまとめて収録してる。別に全集もあるんだけど物が物だからか図書館で貸出禁だった
    経緯も含めてどういう奴かはもうわかってる。こういう系は批判者を叩いて自分を持ちあげるで政治家の発言と同じ
    こいつの叩き対象は自勢力の敵対者。批判や自己持ち上げ部分には本人性格も出る筈でそこにも注目して読んだ
    .
    徹底的にするとか、ウソをついてるとか、扇動を重視とかでいかにも独裁者かつ、管理社会を作る奴っぽい
    ポル・ポト曰く他の連中とは違うわかりやすさもポイントらしい。似た独裁者と同系列の扇動手法にも注目できる

    [2018-05-12]
    日刊1953。ポル・ポトからの流れ。マルクス主義と民族問題って論文を見たかったが今巻に収録
    スターリン全集刊行会/訳 ヨシフ・スターリン 「スターリン全集 第2巻」を読んだ
    .
    こんなもんが堂々と世に出てるってのも驚く所ある。時代や出版社など関連を探っていっても興味深い点はある
    同系列だが独裁者資料は出版自体が出難い場合もあるんで、表面整えてたこれ系出てるんは視点変えると良い資料
    基本的に同じ事しか言わない連中だが、我が闘争なんかと同じでどういう手口を使ってたぶらかしたかの資料になる
    .
    中間とか和解とかは無い。民族問題解決は自分の考えしかないって辺りが、独裁者かつ管理社会を作った奴らしい
    扇動術と共に政治家の弁論系資料って側面もちょっと面白い点。!多用なんかは戦前の小説っぽくもある

    [2017-11]
    原1906-50。独裁者としてのスターリン調べてて、著作もあるという事で出たか、なぜか貸出禁と気味悪さある
    石堂清倫訳 ヨシフ・スターリン 「弁証法的唯物論と史的唯物論 他二篇」を読んだ
    .
    書庫から出すとちらし付き。それっぽい理由もあったが、本文には書きこみあってここらも気持ち悪い
    日刊は54。時代性の他、まだ共産主義の悪業も表に出ず、この当時はそっち方面の人も愛読してたみたい
    ヒトラーほど分かり易く無いが、共産批判への理屈つけた応酬の本で、敵はリベラルとアナーキスト
    .
    一見聞こえは良いが、シベリア送り大好き人間の語る「働かざる者食うべからず」はヤバい感ありすぎる
    争う敵は似てくる物。敵への批判にもスターリンの残虐性は垣間見える。真面目すぎた悪の理想主義者

    [2017-11]
    原45-53。この段階でも容赦なくスターリングラードやらかしてるが、狂気の大虐殺した時期とも被る筈
    スターリン全集刊行会訳 ヨシフ・スターリン 「スターリン戦後著作集」を読んだ
    .
    言語に対する異常な執着性がある。言葉狩りとかあるが、あれを突き進めるとこうなるゾと言う見本
    「人間は国家のねじ」とか「戦争は国民を点検する学校」とか、やった事考えると気持ち悪すぎる発言多い
    日本や原爆に対する言及もあり。そこでももっと大きな成果を上げる事も出来たと野心を覗かせている
    .
    口語的な直接的な発言も拾っていて、真面目さや嘘を嫌う、矛盾も含んだ冷酷な一面を覗かせている
    北朝鮮など他国への祝辞も拾っている他、フランスや日本への祝辞もあり。やはり世界征服を狙ってたんだなと

    [2017-11]
    原1851-1901。偉人書籍ベスト版ともいえる世界の名著。無政府主義と呼ばれる思想家になる
    猪木正道+野田吉太郎責任編集 「世界の名著 53 プルードン バクーニン クロポトキン(中公バックス)」を読んだ
    .
    スターリンが敵視してた思想だが、解説も充実の本書では社会主義と対立する形で分化したともわかる
    どういう人かと言うと意外に性善説を信じる理想主義者になる。だが方法論は暴力あるのみでまともじゃない
    まともじゃないし、言ってる事もツッコミ所満載なんだが面白い。共産は結局権力闘争だとか本質を見抜いている
    .
    当時は権力=神でもあったので神とも対立。自分達は悪魔の弟子でサタンを崇拝とかぶっ飛んでる所もある
    アカン思想に属してはいるが自由主義に近い面もあり、考え方自体も面白い所があり、ただ捨て去るには惜しい

    [2018-01]
    原1899。立場的にはアナーキストになり19C中頃に活動した人。どういう思想なんかなと
    高杉一郎訳 ピヨートル・クロポトキン 「ある革命家の思い出 上下」を読んだ
    .
    当時の時代資料にもなり、立ち位置的にも革命家と言うより地方権力者の蜂起活動に近いかも
    仏の革命も見ていて協力も仰いでいる。仏やジュラ山脈の時計職人の中に秘密結社があった
    直前にスターリン時代のシベリア抑留読んでて、それ以前の抑留生活は仕事も無しでぬるかったとわかる
    .
    農奴の状況もわかり、蜂起正当化材料にもなっている。仲間には潔癖症気味の人たちが多い
    思想も変遷あるんで、時代変われば立場違うんだろうなといった所。活動自体もまだ控えめ

    ■ 土屋政雄訳 ウィリアム・サリバン 「FBI改版 独裁者フーバー長官」
    ■ 大野英二+肥前榮一郎訳 ハンス・ウルリヒ・ヴェーラー「ドイツ帝国1871-1918年」
    ■ 中島賢二訳 アーサー・ケストラー 「真昼の暗黒」
    ■ 北和丈訳 クリス・マクナブ 「SAS・特殊部隊図解敵地サバイバル・マニュアル」
    ■ 生松敬三訳 アイザィア・バーリン 「歴史の必然性」
    ■ 国本哲男ほか訳 作者不明 「ロシア原初年代記」
    ■ 責任編集蝋山政道 「世界の名著 61 トインビー」
    ■ 工藤好美他訳 ベイター他 「世界文学大系 91 近代小説集 1」
    ■ 斎藤光他訳 ゴールズワージー他 「世界文学大系 92 近代小説集 2」
    ■ 中村融他訳 ガルシン他 「世界文学大系 93 近代小説集 3」
    ■ 「世界文学大系 94 現代小説集」
    ■ 山村静他訳 「筑摩世界文学大系 84 近代劇集」


    Vol 3351(2018-09-7)
    [2017-10]
    原97。二十世紀系の資料でウォーターゲートの概要が分かり、スターリン評伝とセットで読んだ
    土屋政雄訳 ウィリアム・サリバン 「FBI改版 独裁者フーバー長官」を読んだ
    .
    書いてるのはナンバー3のサリバン。スターリンもフーバーも似たようなもんだが後者はより世俗的
    当時のFBIの仕事はプロパガンダ工作による世論操作で、フーバー自体も虚栄心強い独裁者的性格
    周囲を敵と思うパラノイア気質。真珠湾攻撃で喜んだ共産主義者など、情報収集は盗聴もあるが実際は人脈
    .
    単純に組織内の知り合いや裏切り工作・内部スパイを使用。集める情報はスキャンダルも多い
    やらせみたいな工作も多く、どこまでがネタかもわかり難い。結局はフーバーも最後は自滅と悪は栄えない

    [2017-09]
    原73。ワクフ扱ってる加減からの発展。論争呼び起こしたらしいが、そういう所も含めて難しい分野
    大野英二+肥前榮一郎訳 ハンス・ウルリヒ・ヴェーラー
    「ドイツ帝国1871-1918年」を読んだ
    .
    タイトル通りでナチス登場以前までのドイツ情勢を追う。下地も充分にあった事を提示している
    急に出たわけでは無いし、スケープゴート矛先もポーランド人や共産主義になってた可能性もある
    それ以前にも独裁に近い政治や、行き過ぎたロマン主義傾向からの奇妙な思考が流行している
    .
    失業率の高さや外国からの影響も考慮がいる。顧みられにくい正の側面としての繁栄も注目点
    ナチス以前から帝国の敵の政策や扇動を使って人をまとめようとしていて、結果から完全に失敗とわかる

    [2017-08]
    原40。オカルトに傾倒したりと色々あるルポライターというのに近い。過去に記者としての冒険譚もあり
    中島賢二訳 アーサー・ケストラー 「真昼の暗黒」を読んだ
    .
    小説形式になっているが小説として見るとゴミに近い。だが扱っている内容が特殊で価値がある
    発行時期にも注目でき、かなり早い段階で共産主義を批判。日本ペンクラプはアカなんて発言もあり
    そんな訳で国内外の共産主義寄り勢力と対立。批判を巻き起こしつつも、この本は売れなかった
    .
    後世の影響の点でディストピア小説に影響を与えているとされ、拷問・監禁の具体性や主張は興味深い
    但し前述の様に小説として見るとアウト。主張に対する形式の問題も考えさせられる一冊

    [2017-05]
    原2013。先に藻SAS系資料は調べている。タイトル通りだが昔の戦争の拷問の引用等もある
    北和丈訳 クリス・マクナブ 「SAS・特殊部隊図解敵地サバイバル・マニュアル」を読んだ
    .
    軍のマニュアル等の引用もポイント。重複する部分もあるが、書かれている事は一緒なのが一貫している
    無人島番組でも実践されるが、サバイバル技術は知ってると役立つ気はする。釣りはトラップでも良いはそうだねと
    犬の撒き方も書かれていて、手順が分かる。水が無くなる問題や救出時の危険等も言われると気が付く
    .
    共産系の拷問手順も発見。晒し者にされ教育を受ける。手管は洗脳手段なんかとも共通している
    牢屋からの脱出も実際はかなり難しいが娯楽的で面白い所ある。具体的なのはこのシリーズの良い所

    [2017-02]
    原54。別ジャンルと混同して最初は混乱したが、哲学で倫理問題を考えてる人。歴史での倫理観について
    生松敬三訳 アイザィア・バーリン 「歴史の必然性」を読んだ
    .
    この当時の正しいは何かの考察にも近いが、この時代の人にしては珍しく共産主義の奇妙さを見破ってる
    ネットで調べてロシア出身英国在住とありなるほどと。こういうのは思想上の対立も含み意見も色々ある
    積極的自由と消極的自由が有名でこの本の中でも扱ってる。自由にも加減と言う物があるだろうという話
    .
    論点も自由とは何かに集中してる。事実を捕らえようという考えや、主観入るから歴史記述は難しいでしょという話
    反対の立場の人もいる筈なんでここらは好み。ただ理解する事に関する言葉は直感的ながら納得する部分多い

    [2016-11]
    国民性を調べる目的。編纂1846訳1987。共産圏の歴史のと訳する側にもその影響ある筈で難しい所
    国本哲男ほか訳 作者不明 「ロシア原初年代記」を読んだ
    .
    地域的には今のルーマニアやウクライナ。ただ9C頃からの王族の歴史記録で、資料性激高。昔はルシと呼ばれてた
    騎馬民族国家でイスラムやキリスト混入の実際も記録。馬を鍋で煮ず焼いて食べたなど実際的な生活の様子もわかる
    大半が戦いの記録だが、親族での暗殺事件や王侯が美女に囲まれるのを好んだなど嘘ない作り。当時の記録になる
    .
    件すら連想させる予言をしたラバなど、瑞兆の記録も大量。ペルン・ヴォロスなどキリスト以前の神とその属性も記録
    雷の信仰など同じ騎馬民族のユーラシアと比較も可で、中華歴史書とも類似を感じる。ルサールカなど訳注にお化け話

    [2016-11]
    偉人書籍ベスト版ともいえる世界の名著。知らない人だったが読んで大収穫。20C前半の歴史学者になる
    責任編集蝋山政道 「世界の名著 61 トインビー」を読んだ
    .
    60年代頃成立の大著、歴史の研究の縮約版になる。今読むと古い点もあるが、比較しての歴史研究を始めた人
    何故文明は衰退するのかが見所で、世界各国の歴史を比較して分析していく。視野が広く時代に捕らわれていない
    共産主義やインテリは具体的にどういうものかの分析がある。侵略とも関係するので、その過程と生き残り策も含む
    .
    実際は宗教の代替品で手段。昔は良かったや、未来はもっと良いがどういう理屈で至り結末はどうかも書いてる
    海外の人なんで結論部分は難しいが、侵略や滅亡の過程は歴史ではどう動くかを大局的な視点で眺められる

    [2016-06]
    質が高く軽そうな小説をまとめて読めそうで借りて来た。19Cから20C前あたりの作品。ハウプトマンやワイルドなど
    工藤好美他訳 ベイター他 「世界文学大系 91 近代小説集 1」を読んだ
    .
    耽美主義が良いと思ってたような時代の人で、まだ小説勃興期、更に芸術系の人たちで、うんざりする作品も多い
    過去に読んだハウプトマンはそうだが、禁欲的で神が絶対な19Cの移行期で幻想的な作品もあってこれは結構読める
    もう今となっては忘れ去られた作家。短い話が連続し比較評価の見方になる。単純に面白い話があるとありがたく感じる
    .
    楽しいと言うより苦行的。だが内容がどうしようもなくても、台詞が光ると良い雰囲気で、当時の風俗があると資料価値
    アカン作品のサンプルとも。ここまで駄目を連続して見ると、普通に面白い作品を作ると言うのは、偉い事と感じる

    [2016-06]
    質が高く軽そうな小説をまとめて読めそうで借りて来た。20C初頭ごろの作品。1で期待してなかったが今巻は良い
    斎藤光他訳 ゴールズワージー他 「世界文学大系 92 近代小説集 2」を読んだ
    .
    単純に小説技術の発展も面白さに関係はあると思う。戦争直前なのも皮肉に良い作品の土台になってるかも
    ナジャは読みたかった。H・マン、ラディゲ、サン=テグジュペリ、ブルトン、コクトー、フィッツジェラルド。今も知られた作家たち
    文芸系で辛気臭い話に振り、状況や最後が悲劇でも、明るい部分あるとそれほど辛くない。時代が前に進んだ雰囲気
    .
    嫁さんが狐になる話。独裁に近い状況になる話と面白い。それ以外もセリフが冴えてたり、個性があると記憶に残る
    1があまりに酷くなんで読んでるかわからなくなる所あったが、今巻はこういうのが読みたかったで納得して楽しめた

    [2016-06]
    質が高く軽そうな小説をまとめて読めそうで借りて来た。20C初頭ごろの作品。共産圏の作品多めで辛い結果
    中村融他訳 ガルシン他 「世界文学大系 93 近代小説集 3」を読んだ
    .
    トルストイとチャペックはあるが、無名作家を集める編集方針で厳しい。今書発行も1965で共産圏の実態が知られてない頃
    リアリズムの世界。そんなもん面白くなる訳無い。辛気臭い生活の様子が淡々と描写され、読んでて疲れる
    戦争物とリアリズムはあうかのかも。今作も日と戦う露の話など収録。批判では効果的だが、発表国がこうでは問題ある
    .
    特殊な所で馬視点の競馬の話だが変にリアリズム。厳密な意味のリアルで無く、最後も辛気臭く嫌になってくる
    東欧の作品も収録で三姉妹の話が印象に残るが相変わらず暗い。世界文学と言っても間をおかないと真価はわからんもの

    [2016-06]
    質が高く軽そうな小説をまとめて読めそうで借りて来た。20C後半からの短編中心。結果的に文芸と娯楽の違いを意識した
    「世界文学大系 94 現代小説集」を読んだ
    .
    全世界から33本もの短編を収録。但しノーベル賞とかを狙う系の小説中心。時代背景的に共産圏の作品が多いのも辛い所
    そもそも小説になってない実験作みたいのから、普通に面白いのまで色々と揃ってる。解説も付属して各国の傾向もわかる
    米の作品はファンタジー的な所あり面白い。20C後半だが神の問題を扱った系も良い、共産圏はやっぱそこらも対極な思考
    .
    引っかかる所がある作品は出来はともかく印象に残る。20C前の社会・実存・耽美主義の否定から入ったと知り納得
    リアルタイムなんで世界文学大系の作品だからといっても評価は難しい所ある。変わった作品が多いと言う点では共通

    [2016-06]
    軽い読み物として久々に演劇借りてきた。自分の中で演劇観念に変化あり、月報の飯沢匡への疑問など考える所あった
    山村静他訳 「筑摩世界文学大系 84 近代劇集」を読んだ
    .
    既読ではジロドゥやオニール。全体ではSF要素もある共産圏のマヤコフスキーが印象で演劇は政治主張も含むなあと
    台詞の冴えと共に、瞬間最大力は凄まじい。だがどの作も全編に渡り読むと問題点ある。演劇の特異性の部分かも
    評論も付属するがその疑問も書かれてる。前述の月報でも日本で普及しなかった旨が書かれ、ジャンル的に変わってる
    .
    本編と関係ないが大正期のコロッケの歌の流行は面白い。海外の文章形態と日本は違う所もあり直輸入は難しいねと
    演じる側視点で感情の大きさも関連するかもで、悲劇っぽい展開も得意が芸術にも近い演劇の特性。20C前半作品群で参考になった

    ■ 七尾ゆかり訳 トーマス・アームストロング 「脳の個性を才能にかえる 子どもの発達障害との向き合い方」
    ■ 桐田弘江・石川元訳 E・V・ブリス&G・エドモンズ
    「アスペルガー症候群への解決志向アプローチ 利用者の自己決定を援助する」
    ■ 竹前ルリ+穂積由利子訳 クロエ・マダネス 「変化への戦略 暴力から愛へ」
    ■ 高野知樹+吉村靖司訳 C・カトナ+C・クーパー+M・ロバートソン 「説精神医学入門 :第4版」
    ■ 安東末廣+高野美智子訳 S・I・パァイファー +L・A・レディ 「幼児期 青年期までのメンタルヘルスの早期介入」
    ■ 榎本博明訳 J・クロガー 「アイデンティティの発達 -青年期から成人期」
    ■ 阿部恵一郎訳 G・ブノワ+J=P・クラン 「児童精神医学 歴史と特徴」
    ■ 野沢英司訳 ピーター・ブロス 「青年期の精神医学」
    ■ 小林朋則訳 コリン・レンフルー「先史時代と心の進化」
    ■ 乾敏郎「叢書 知を究める1 脳科学からみる子供の心の育ち 認知発達のルールを探る」
    ■ 長野敬・長畑正道・今野義孝訳 サイモン・バロン・コーエン 「自閉症とマインド・ブラインドネス」


    Vol 3349(2018-08-30)
    [2016-03]
    原書10年。現状判ってる事のまとめに近い。ただ本も訳書で新しめなので最新情報を確認できる
    七尾ゆかり訳 トーマス・アームストロング 「脳の個性を才能にかえる 子どもの発達障害との向き合い方」を読んだ
    .
    神経科学の研究でも我々と考え方の違う障害ある人は重宝され、人間の脳は不思議な所多い
    日本の本はネガティブな所だけ強調するからキライ。これは現実も踏まえた上で前向きな解決案を実例付きで紹介
    例も挙げられてるが、芸術に関わる人はこれ系の人多い。技術職でも多く適した場所に配置されると強い人達
    .
    総覧的で個別で見ると弱い点もあるが、参考図書で訳あるのは一覧で紹介されて便利
    人間の頭の働きは面白いなと感心出来る。本文と共に訳も丁寧で、難しい専門用語の解説もあり読み易い

    [2015-12]
    最初スーパーの話だが自分もドンキとかのゴチャゴチャ系の店は辛い時あってわかる部分もある
    桐田弘江・石川元訳 E・V・ブリス&G・エドモンズ
    「アスペルガー症候群への解決志向アプローチ 利用者の自己決定を援助する」を読んだ
    .
    こういう症例は極端で無いだけで誰でも実際あると思う。認定されてる人は極端なので解決法は普通の人でも応用可
    それっぽい人も周囲にはいる。そういう人の対応マニュアルとしても便利。周囲に合わせるのでなく本人資質を活かす
    実際の対応例や例え話も出てくるがユーモラス。認知が我々とズレてる所あるが最初に説明しとけば大丈夫
    .
    動物好きな人も多く我々から見ると極端さを上手く使えば社会に役立つ人。活躍してる人もそれっぽい人は多い
    実際的な文が中心でわかりやすい。精神分析と逆の方法論らしく、こういう考え方で実績も出してるんだなと感心

    [2015-12]
    原書1990。フロイト系列の流れをくむ人。心理学関係は考え違う学派も色々あるので、考えの一つとして
    竹前ルリ+穂積由利子訳 クロエ・マダネス 「変化への戦略 暴力から愛へ」を読んだ
    .
    人間の問題は愛と暴力の葛藤から発生するがこの人の持論。ただあとがきにある様に問題定義もされてる
    診察の様子の再現となる。物語の発生から考えると興味深い。ただ物語とは違うので読み難さは覚悟居る
    ドラマを例えに診療もするので、物語の形成とかも考えながら読んでた。最初の五分の面談で重要事は語られる
    .
    他の分野も参考にしての問題の定義のし直しや、拡大して国家や政治まで広げての応用なんかも思い浮かんだ
    心理学者はその時代の何が標準かを考え合わせる必要あるも納得。物語の方法論としての発見も多かった

    [2015-12]
    08年の版で新しく、図説ともあり便利そうではある。だが、専門家向けな部分が多すぎてちょっと辛い
    高野知樹+吉村靖司訳 C・カトナ+C・クーパー+M・ロバートソン 「説精神医学入門 :第4版」を読んだ
    .
    大まかに俯瞰してるのが正解。細かい症状の例や原因・対処法には突っ込んでないので別途検討いる
    専門家が相手なので参考文献が訳出てないのが大半なのも辛い。個別で見てくと面白そうな例はいろいろある
    こういうのは緩い形で、日常や社会現象の中にも顔を出す。ほとんど支障はないが、問題の原因知りたいのが本心
    .
    特殊な症例の例は単純に面白い。いわゆる変態さんの行動。社会に迷惑かけなければどれも微笑ましいもの
    図説なんで一覧して見れるのは把握もしやすいと思う。こういう形のわかりやすい提示の例として参考になった

    [2015-12]
    01年刊になるがこれも専門書に属する。向こうの最新研究が導入されるのは時間かかるし、正解かもわからない
    安東末廣+高野美智子訳 S・I・パァイファー +L・A・レディ 「幼児期 青年期までのメンタルヘルスの早期介入」を読んだ
    .
    おおまかに概要を書いて、後は専門資料見て下さいと訳の出てない英語文献が並ぶ専門的な作り
    ただどういう方向を最新研究は目指しているかの参考になる。どうせ取り入れるなら最新の研究の方が良い
    子供の研究の発展の歴史も調べてる。子供と言ってもそれ以外の年齢にも適用出来そうな方法論となる
    .
    児童向けだが考えは人によって違うとか、自分の考えを主張するとか、方法を一つに絞らないは大人にも適用出来る
    こういうのも統合してくと他分野でも共通のいい方法論は見つかってくる。いろいろ調べるのも大事な事

    [2015-12]
    00年刊。自分とは何かの問い。若者だけに特有そうだが今は違って全年齢でつきまとう問題定義となる
    榎本博明訳 J・クロガー 「アイデンティティの発達 -青年期から成人期」を読んだ
    .
    ラノベ読者層の傾向調査とテーマの絞られ方の参考材料として読んだ。10代は特に細かく区分されている
    内容としては更にその先のお年寄りの問いにまで及ぶ、老人になってからもこれで良かったのかで悩むみたい
    文は難しめだが具体的な実例も挙げて説明していってる。この手の問いは問い詰めてくと難しくなってくる
    .
    特に十代は体の変化や社会参加なんかの課題も待ってるので苦しい。恋人探しも重大な問題だから恋はテーマ
    その世代にあった問題定義がされないと受け入れられないのは当たり前。これも時代で変わり難しい所

    [2015-12]
    00年刊。文庫の薄い概要本ではあるが、児童精神学が時代により変化して発展していった様子がわかる
    阿部恵一郎訳 G・ブノワ+J=P・クラン 「児童精神医学 歴史と特徴」を読んだ
    .
    社会が変わると価値観も変わるので難しい事になる。だが昔と比べると変わった子にも救いの手が差し伸べられてる
    発端は以前も調べた野生児研究。ただ実際は20Cに入ってから児童の現実的な研究が始まったと考えていい
    自閉症なんかの特殊な子供を、どう幸せにして社会参加させるかも20Cからのテーマ。扱う幅が広くなったと云える
    .
    過去の野生児研究やその後のも失敗扱いになってる事がわかる。救えず放置はそりゃバッドエンド。今なら救いもある
    これから先も発展するし、児童の研究だが大人にも重なる点はあると思う。人間は厄介な属性の生き物だとは思う

    [2015-12]
    調査理由としては漫画やラノベ見てる層の心理把握が目的。原書1962で今読むと古い点はある
    野沢英司訳 ピーター・ブロス 「青年期の精神医学」を読んだ
    .
    フロイトとかの影響が強い頃の物で今だと古いと思う。内容もその理論ベースに臨床例の話など
    ただ昔読んだそれらの再確認になって発見はあった。本能と無意識が離れすぎると問題行動が出る
    13歳で奔放な性に走った女の子の話とか出てくる。こういうのの臨床例は加工無い物語としても見れる
    .
    流石に今だともっと具体的な研究あると思うが参考としては面白い。馬が性的な意味で好きな女の子の話もある
    最初の詩や文芸からの抜粋など、新しい資料と同時進行だと発展の歴史なんかもわかる

    [2014-07-27]
    08年の著作で原始時代の文化と人間の意識の変化の一覧・古代研究がどう発展してきたかも一覧出来る
    小林朋則訳 コリン・レンフルー「先史時代と心の進化」を読んだ
    .
    1940年代の放射性年代測定の発見が革命的。情報新しく日本の土器が前14000年・ストーンヘンジ前4500と最古は発見
    精神的な発展はどうかもメインで、共同体の確立や貨幣制度の確立・世界の運行と自分達の生活の関連づけ等を扱い
    新しい本でミームへの疑問視も新鮮。各地域での発展で過去勉強したレヴィ・ストロースとも関連づけ考えられて納得いく
    .
    世界各国の様々に古代文明に言及し、末永く生き残った漢字や日本の考古学研究のレベルの高さと誇れる部分もある
    こういう研究は実際的な証拠が出てナンボでこれから、神経科学関連の本としても調べてるのでそこからの発見も多かった
    [2018-08]追記
    上記の日本土器は確か捏造が発覚した事例だった筈。最新情報だと間違いも載る事があるんで注意

    [2014-07-27]
    なるべく最新情報が欲しかったので13年の一覧出来る書籍、参考図書に過去確認した資料も多く最新研究を掴むのは難しい
    乾敏郎「叢書 知を究める1 脳科学からみる子供の心の育ち 認知発達のルールを探る」を読んだ
    .
    子供の心だが神経科学全般。新発見は幽体離脱の実態わかった事で自己主体感扱う部位(右TPJ)の活性化が原因
    脳の活性化してる部位の機械での確認と自閉症児からの研究での発見が中心。脳の部位比較で機能がわかってくる
    面白かった記事でミラーニューロン、自閉症児は動きは不活発だが、模倣して物を覚えるに関連し共感もここで発生
    .
    自分と他者・対象物の関係を区別し関連理解する九か月革命の話。レヴィ=ストロースの対立項と三角関係等も連想した
    確立されてない最新研究は難しい点もあるか全体に読み易く図版も充実。だまし絵の話なんかもあり面白かった

    [2014-07-21]
    児童の健康のコーナーにあった本だが実際は神経科学で引用多い重要書籍、人間の意識や認識の秘密に迫ってる
    長野敬・長畑正道・今野義孝訳 サイモン・バロン・コーエン 「自閉症とマインド・ブラインドネス」を読んだ
    .
    精神のモジュール理論の説明が難しく、自分にはパソコンで専用ソフトが何本が動いてそれを統括としか説明出来ない
    ここで上がってるのは視点と目標の二種。これらを組みあわせて相手の意図を読んだり応用したりする事に障害がある
    これは絵や事例を示してるので本自体は読み易くわかりやすいと思う。脳研究はその統括に問題ある自閉症の研究で進んだ
    .
    自閉症児の心の理解は例は上がってるが実際想像する事すら困難、同様に自閉症児が普通の理解が難しい事がわかる
    動物の研究の引用も含むが我々が特殊な心の発展した事がわかる、と同時に普段何気なく特殊な事してるんだと感心出来る

    ■ 中山 和彦 「図解よくわかる思春期の発達障害」
    ■ 茂木健訳 ジョー・ウォルトン 「図書室の魔法(Among Others)」
    ■ 府川由美恵訳 ジュリー・ブラウン 「作家たちの秘密 自閉症スペクトラムが創作に与えた影響」
    ■ 大阪自閉症研究会訳 キャロル・グレイ/編著 「ソーシャルストーリー・ブック :改訂版 入門・文例集」
    ■ 小谷裕美訳 ジェネビー・エドモンド+ディーン・ウォートン 「アスペルガー恋愛読本」
    ■ 西川美樹訳 サラ・ヘンドリックス 「アスペルガー症候群の人の仕事観 障害特性を生かした就労支援」
    ■ 丸山敬子訳 テレサ・ボーリック 「アスペルガー症候群と思春期 実社会へ旅立つ準備を支援するために」
    ■ 門脇陽子訳 リチャード・ラヴォイ
    ■ 「LD・ADHD・高機能自閉症のある子の友だちづくり ソーシャルスキルを育む教育・生活サポートガイド」
    ■ 水野薫+鳥居深雪+岡田智訳 サイモン・バロン=コーエン
    「自閉症スペクトラム入門 脳・心理から教育・治療までの最新知識」
    ■ 辻井正次+山田智子監訳 エリザベス・A・ローガソン
    「友だち作りの科学 社会性に課題のある思春期・青年期のためのSSTガイドブック」


    Vol 3347(2018-08-24)
    [2015-12]
    12年刊。図書館で見つけて分かり易そうだったので。詳しくは無いが概要つかめ具体的
    中山 和彦 「図解よくわかる思春期の発達障害」を読んだ
    .
    薬物療法も有効でわかる様に本人の問題で無く脳の話。目に見える事が原因だと納得もいく
    具体的にがベースなんで実戦向き。極端な例だが普通の人でも近い点はあるので、応用できる
    結局、なんでこうなのか理解したいからが調べてる原因だろうなと。話せない動物の理解にも使える
    .
    羞恥心が無い事や言葉通りに受け取る話はユーモア。穏やかな人柄だと人気者になれる人格とも思う
    昔の友達にそういうのがいて、上手くいかなかった事の後悔が自分の調べてる動機にあるんかなとも思ってる

    [2018-08]
    原11。ピンポイントで面白いの選びたかったんで賞を取った作。微妙な解説者が褒める作はだいたい危ない
    茂木健訳 ジョー・ウォルトン 「図書室の魔法(Among Others)」を読んだ
    .
    SFオタクには面白いのかもしれないが扱う内容が限定的だし、単なるブックガイドや日記帳みたいな内容にもなっている
    葛藤の波が小さすぎるし、事件起きないし、所々で出る優越感も限定と扱う書籍ふくめ文学レベルまで至らず中途半端
    80年代設定だがSW等へ興味はなし。解説に対する不審補正まで掛かると、こういうの好むのはどういう層と邪推もする
    .
    友達がUKパンク薦めるのに受け入れなかったり身勝手な所もあり、この人たちに本当に必要なのは対人スキルとも
    SF小説を扱うが限定的。英国の人で設定的にも寄宿舎暮らしで葛藤はあるのかも。意識だけ高いサブカルには向く

    [2015-12]
    面白い資料見つけると全てそれに当てはめたくなるのは悪い癖とは思う。だが今の作家で思い当る人も多い
    府川由美恵訳 ジュリー・ブラウン 「作家たちの秘密 自閉症スペクトラムが創作に与えた影響」を読んだ
    .
    具体的に作家を挙げて、逸話や作品分析をしてる。読んだ所ではアンデルセンやキャロル・イェイツなど
    そういう境遇だったと思うと解釈幅も一挙に広がる。形を変えた自伝・自己治癒的な所のある話という事になる
    優れた作品にどういう特徴があるかの変わった形での接近法にもなる。我々が楽しむ文芸も分析は出来そう
    .
    今は診断できるが昔は苦労して孤立と不幸。ただ人によっては幸福になれるので、諸刃の剣だが才能ともいえる
    今はヒもあるので現代の作家に当てはめても納得する所ある。こういうのも診断できる様になって本当に良かった

    [2016-01]
    我々が普通としてる事も視点を変えるとこうも違うのかと再発見する部分がある。訳通りの特殊な児童向けの本
    大阪自閉症研究会訳 キャロル・グレイ/編著 「ソーシャルストーリー・ブック :改訂版 入門・文例集」を読んだ
    .
    我々は日常生活を特に考えず生活しているが、自閉症児はそこに何故を持ち込み、それが生活の支障になる場合も
    てな訳で日常生活の行動は何の為にするのかと、その手順。その結果どうなるかを、やさしい物語形式で紹介してる
    障害抱えてる子はこれでやっと、ああそういう事かと納得。同時に自分も子どもの視点ではこうで納得する部分あった
    .
    動物の行動の理由がわかると対応も楽になる様に、サポートする立場的にも良い本。理由がわかると怒りはおさまる
    これ系の本調べてるが日本のは陰鬱さや曖昧とした文も多く良くない。これは海外で理屈が通り、ポジティブなのも良い

    [2016-01]
    原書05年。対象がASなだけに具体的にならざるを得ない。故に普通の人の実践マニュアルとしても使用可能
    小谷裕美訳 ジェネビー・エドモンド+ディーン・ウォートン 「アスペルガー恋愛読本」を読んだ
    .
    歴史上にも恋愛術の本は沢山あり、最近でも真意怪しいそれらは多い。これは理屈づくで説得力も高いと云える
    突き詰めてくと、愛やら恋やらは具体的に何かという話にもなる。ここらに至ると哲学の世界だが答えを出してる
    インタビューとかは生々しい。女性のASとかは想像つかなかったが、自分の意見と他人の意見の混合の具体例
    .
    手順に乗っ取っての恋人の作り方。他書籍とも比較し納得いく。出合い・仲深める・デート・セックス・結婚と手取り足取り
    元々恋愛は本能的で非合理的な事でもある。我々が常識と思ってる事に何故を発して、考えるヒントくれる良い本

    [2016-01]
    原書09年刊。発達の希望ある子供のAS関連の資料を調べてたので、大人となると難しい話になってくる
    西川美樹訳 サラ・ヘンドリックス 「アスペルガー症候群の人の仕事観 障害特性を生かした就労支援」を読んだ
    .
    だいたい生涯の仕事を決めるというのがテーマとして哲学的な所もあり難しくなる。更に現代は就職難ときてる
    具体的な仕事探しの手順を書いてるし、ASで大成功してる人の実例は幾らでもあるが、難しい話となってくる
    インタビューや体験談が多数のってるが、苦労する人生だとわかる。日本でもアウトサイダー職にASは多いと思う
    .
    理想の職場の夢なんかはらしいなあと思う。適職に付くと先の成功例の様に、大成功する確率の高い人達でもある
    こういうと読むと他人に疑い出てしまうのは良くないなあと思いつつも、サポートする上では実践的なガイドとも云える

    [2016-01]
    この手の本は対象に考慮して具体的なのが良い。先に他書籍も読んでたのですんなり入っていけた
    丸山敬子訳 テレサ・ボーリック 「アスペルガー症候群と思春期 実社会へ旅立つ準備を支援するために」を読んだ
    .
    十代の普通の子の悩みにも応用して対応可能。環境や心身の変化激しく、十代は誰でも難しいもんだと再確認した
    世の中のルールへの対応法が書かれてる。ルールにはバカバカしいのもあるが、今書は理由付きで何故ダメか
    勉強の方法なんかもあり。整理された思考を必要とするので、普通の人にも応用可能。支援の仕方も紹介されてる
    .
    こだわりからの社会に適応した展開方法も網羅。原書01年だが鉄板の方法は確立され、裏を返せば才能ある人達
    支援する法律も21世紀に入ってから国内含め充実し始めてる。やっぱり科学の発展はありがたいなあと思う

    [2015-12]
    05年刊。範囲の拡大が90年代からなので最新に近い。そしてこの事をもっと早く知ってればと感心してる
    門脇陽子訳 リチャード・ラヴォイ
    「LD・ADHD・高機能自閉症のある子の友だちづくり ソーシャルスキルを育む教育・生活サポートガイド」を読んだ
    .
    サポートガイドなんで支援法が書いてる。物が物だけに具体的。大人でも問題行動ある人いるが、理由と対策が練れる
    実例載ってる。タイムワープな時間感覚・学校内で迷子・日程変更等で遅刻してサボりと思われるなど同情する話多い
    メモ取りまくった。子供向けだが友達や恋人の作り方の過程とどういうのが良い友達かも具体的に書かれ応用幅広い
    .
    苦労するのもわかる。いじめられる可能性高く、実際的な対応法。またいじめっ子は実社会では犯罪者化しやすい話など
    子どもに合わせ実際的で理由まで書かれて良く読み易い。問題も裏を返せば、改善や長所に繋がる事がわかる

    [2015-12-28]
    原書08年。扱ってる分野が具体的にが基本になるので、文の方も具体的で分かり易い
    水野薫+鳥居深雪+岡田智訳 サイモン・バロン=コーエン
    「自閉症スペクトラム入門 脳・心理から教育・治療までの最新知識」を読んだ
    .
    研究の歴史となる。歴史上には古くから存在するが確定は1943。研究からの範囲拡大は90年代と新しい
    昔は間違った治療法が普及してた事。今はちゃんと研究が進んで適切な対処法が確立されてる事がわかる
    原因も具体的。脳の身体的な問題で本人に悪意は無い。出てくる症状も分析されパターンが確定されてる
    .
    テストでわかる様に普通の人もある程度は傾向を持つ。極端であるが長所としてもみれるので秘めた力は大きい
    最新の学問に分類されてると思う。昔は苦労した事が今はわかって対応・応用可能なのは凄い良い事に思う

    [2017-11]
    原13。なんでそんな行動をの理由もわかるし、当然直接的に利用する事も出来る読み易い本
    辻井正次+山田智子監訳 エリザベス・A・ローガソン
    「友だち作りの科学 社会性に課題のある思春期・青年期のためのSSTガイドブック」を読んだ
    .
    最近の本なのが良くてゴシップやネットも扱っている。会話の入り方抜け方も今まで無かった項目
    一番の趣旨は友達づくりは選択。また関係永続は仕事外の趣味が多い事や、口論の問題解決もあり
    友達と言うのに限定せず集団の問題として捉えると応用広いし、ゴシップ対策もデマ問題と関連付けできる
    .
    その行動がどう見られ評価されるかや、それは何故そうしてしまうかもわかる。方法がわかってないも主原因
    会話が情報交換で成立していることや、日の文と同じ代名詞使用に困難がある事も応用幅広い

    ■ 一ノ瀬直二訳 マリオ・プーヅォ 「ゴッドファーザー」
    ■ 千葉幹夫監修 ジュリエット・クラットン=ブロック「馬の百科(「知」のビジュアル百科 49)」
    ■ 大森俊夫+山田茂監訳 レイナー・マートン 「スポーツ・コーチング学 指導理念からフィジカルトレーニングまで」
    ■ 高珊里訳 クリス・マクナブ 「SAS・特殊部隊式図解メンタルトレーニング・マニュアル」
    ■ 金丸 美南子訳 エレナ・ヴァレロ 「ナパニュマ アマゾン原住民と暮らした女 上下」
    ■ 国分 拓 「ヤノマミ」
    ■ 守矢信明訳 ジャック・リゾー 「ヤノマミ」
    ■ 馬場悠男監訳 マイク・モーウッド 「ホモ・フロレシエンシス 1万2000年前に消えた人類 上下」
    ■ 松原 國師 「<図説>ホモセクシャルの世界史」
    ■ 千葉喜久枝訳 スティーブ・パーカー 「医療の歴史 穿孔開頭術から幹細胞治療までの1万2千年史」


    Vol 3345(2018-08-16)
    [2016-03]
    原書1969。TVつけて映画を部分的に見る事になった。映画だと全作は時間も取られるので原作から攻め
    一ノ瀬直二訳 マリオ・プーヅォ 「ゴッドファーザー」を読んだ
    .
    各登場人物の視点変更や、回想を挟んでモザイク状にした凝った構成。だがこんがらがらず一貫して読める
    犯罪の話。こういうのも歴史あるし現実味も強くなる。マフィアの一代記として昔の教養小説に近い面もあると思う
    これ系ジャンル苦手で、紹介の一気に読める面白さも、本当かなと思ってたが事実。どうなるので引き込まれる所ある
    .
    作者の主張みたいのも全面に違和感なく仕込まれてる。故に台詞はキレキレ。他マフィア物への引用も発見できた
    最後も気が利いたエンド。沢山の人物の運命みたいのを扱ってるけど、これだけ複雑でありながらまとまってるのもスゴイ

    [2018-07]
    原92。つの丸からウマ娘と移行してののお馬さん追加資料。別件でこのシリーズを借りて来て良い機会で追加資料にした
    千葉幹夫監修 ジュリエット・クラットン=ブロック「馬の百科(「知」のビジュアル百科 49)」を読んだ
    .
    当然のことながら競走馬以外も扱っているし、歴史や種類なんかも分かり易く総覧している良い本
    馬は群れをつくる動物なので命令に従いやすい事や、仲良くなるとずっと仲が良いなど生態もわかる
    ウマ科全般なんでロバやシマウマも扱っているし、縞はカモフラージュじゃないや、雑種のシマになった馬も見れる
    .
    馬から派生してのジプシーはヒンドゥー系の子孫や、1800年代まで生きていた馬なんかの話もある
    輸送の中核を長くになっていた事や、騎馬警官は雑踏を縫って動けるなど競馬以外の細かい馬豆知識が豊富

    [2018-05]
    原81→04。つの丸からウマ娘と移行してののお馬さん追加資料。資料の読み直しと確認にも近い
    大森俊夫+山田茂監訳 レイナー・マートン 「スポーツ・コーチング学 指導理念からフィジカルトレーニングまで」を読んだ
    .
    教科書って言うのに近くて広範囲で網羅しているけど、読み難い部分や最新かどうかわからん部分もある
    それでも名言を収録したり、対策を具体的に述べていたりしていて復習するには便利だった
    食べ物やサプリの効果に触れた所もあって現状での効果確認にもなるし、コミュニケーションの項もある
    .
    動機付けるという観点での再学習も、心の問題なら他の事全てに共通するんで実例思い返しながら読めた
    いじめや不正や勝つ事だけしか考えてない等の問題にも触れていて、正しい目標定義としても感心ある

    [2016-11]
    原書2013。つの丸等対象のコーチング、メンタルトレーニング説明に便利かなで借りたが、凄く濃い内容
    高珊里訳 クリス・マクナブ 「SAS・特殊部隊式図解メンタルトレーニング・マニュアル」を読んだ
    .
    的確にわかりやすく簡潔に書き実例も豊富だが、日本はよくない教育も過去蔓延し、取り上げる事で危険が伴う本とも思う
    メモは大量に取った。何故虐殺が起きるかや人を殺す心理・訓練もあり、昔の日本の竹槍訓練は非常に危険だと分かる
    PTSD治療と実際の自然脅威・サバイバル術なども。水木サンも当てはまり、特殊部隊並みの精神だがPTSD傾向もあった
    .
    発想法として見ても興味深く、訓練や対処の意味も見える。また米軍がどういう心理や作戦で動き、何を目的とするかも
    危険な部分も含み、こういう系の専門は本来はスポーツや心理学で更なる研究望むならそっち。でも凄く良い本

    [2017-11]
    原65。日刊は84。昔はヤノアマ族と表記ゆれあったが、チンコの皮を紐で止めた毒々しい絵でヤノマミ族と分かる
    金丸 美南子訳 エレナ・ヴァレロ 「ナパニュマ アマゾン原住民と暮らした女 上下」を読んだ
    .
    当時に調査も兼ねてた神父さんの聞き取りで小説風の作り。現状だと記憶証言は信憑性は薄めとも思う
    十一歳の1937に襲撃されて拉致、1956に夫の暴力から逃げて来て、また森へと戻って行った白人女性の話
    信憑性は薄いがヤノマミ他資料と比較して一致の点も多く、暴力と貧困と妄想でロマン完全粉砕の原始生活
    .
    当時は一万人と大集落だが凶暴性も強く縄張り内侵入は即処刑や、他部族襲っての殺害とレイプも記録してる
    時代性や信憑性はあるが、脱出後に親族からなぜ戻って来たと問われ、国から働かなけば援助しないは重い

    [2017-07-02]
    刊10。NHKの番組ディレクター本。滞在は150日。現地生活の実際が書かれている
    国分 拓 「ヤノマミ」を読んだ
    .
    一言で言うと貧しい。原始生活の幻想を打ち砕く、面倒な人間関係と性絡みの暴力。昔の村と同じ
    歴史変換もわかる。国境沿いで資源豊富。文化差で対立起きて当然だし、文明化後の乞食化も納得
    文字が無いので繰り返しが多い事やしつこさ、シャーマニズムも特徴。不倫も女性は無罪で間違いは多い
    .
    子殺しは間引き。性に豊かだが前述で面倒も多い。昔の社会を考えると、それが維持された社会とも言える
    文化流入も仕方ないと思う程に苦しい所ある生活。精神世界は興味深いがやっぱり人命優先とは思う

    [2017-06]
    原76。NHKの番組で2010年代後半に扱われた部族。全裸と共に、つの丸や橘ぱんの反応も興味深かった
    守矢信明訳 ジャック・リゾー 「ヤノマミ」を読んだ
    .
    原書年代見てもわかるが有名な部族とわかる。調査した人が集めた現地の神話・逸話・儀式の様子を記録
    相当に厳しい環境とわかる。滅びつつあるとされるが、現地の人が自ら同化したもあるんじゃないかと思うレベル
    幻覚剤による儀式がある。呪術師は敵の悪魔から人を守る。死は食べられる事で、部族外は全て食人種と見ている
    .
    男女比のズレと共に同性愛もある。部族間闘争や病気と共に交換儀式でも激しい口論で周囲全てが敵に近い世界
    チンコの皮を腰紐に括る礼儀なんかも面白いが、原始時代の人間は実際はどうかの実例として現実的なのが良い

    [2017-06]
    原07。滅んだ生物調べで見つけ、他でも読んでいて興味あった。発見した人の経緯レポ
    馬場悠男監訳 マイク・モーウッド 「ホモ・フロレシエンシス 1万2000年前に消えた人類 上下」を読んだ
    .
    給金や現地トラブル配慮の文化面。文化的に不毛から先も掘る信念。マニキュア除光液も使う技術面等の具体的な話
    解説も付き監訳者が鑑定依頼で迷う様も載っている。発見後もどこに位置付けるかや、アナルに聞こえる等の逸話ある
    論文発表後の拡散と対立の発生など、新発見をするとどういう事が起きるかや、それ以前の捏造事例も書かれている
    .
    紛失等も含む課程も詳しいが、解説で反対派の学者が非難の末に急死した話も聞くと、実際の研究の難しさがわかる
    新発見も鑑定や経緯は色々とあり、その中で研究者も各人で考える事や違いあるとわかる。現地の小人逸話も興味深い

    [2017-08]
    刊15。ミキマキを扱ってる関連からになる。日の本と知り別書と取り違えたと知る
    松原 國師 「<図説>ホモセクシャルの世界史」を読んだ
    .
    東大卒の西洋古典学研究者となる。タイトル通りで貴重な物も含む豊富な図版を誇る
    600P近くあり古今東西の事例を引用。但し意図的な物が多分にある事も考慮いる
    例にもあるソドムとゴモラなど、これ系はプロパガンダ目的の場合もあり難しい所ある
    .
    これでもかと続く。チャイコフスキーなど有名処のスキャンダル。但し古今東西である要素ともわかる
    文化の成熟期や学歴高い人に愛好が多かったり、行為に種類ある事なども発見出来る

    [2017-11]
    原13。計画無く見つけて面白そうで借りて来た本。タイトル通りで医療の本だが発見の歴史物語でもある
    千葉喜久枝訳 スティーブ・パーカー 「医療の歴史 穿孔開頭術から幹細胞治療までの1万2千年史」を読んだ
    .
    昔の技術は高かったのか低かったのか、同様に今の技術はどうなのかと考えさせる所ある
    ヒポクラテスの誓いの高潔さはどの分野でも応用可能。難しい点もあるが医療の意義は善からなる
    高潔でない事や誤認が悲劇を招く事もある。ヴェサリウスの文献と違う観察からの発見話は感心
    .
    知識から締め出した事での失敗もあるし、そもそも間違いもあるがナイチンゲールなど意識も含めた改革
    信仰と一体で昔の文化資料としても面白いし、工夫で産み出した義手などの発明の数々も色々と見れる

    ■ 諏訪 茂樹 「看護にいかすリーダーシップ 状況対応とコーチングの体験学習」
    ■ 深谷計子、葉山由美子訳 メアリ・A・ミラー 「看護にいかすクリティカルシンキング」
    ■ 薄井坦子、小玉香津子他訳 フロレンス・ナイチンゲ-ル 「看護覚え書:第4版」
    ■ 近藤淳子監訳 D・F・ポーリット 「看護研究 :第2版 原理と方法」
    ■ 橋本令介・田中きよみ訳 ドン・リチャード・リソ 「性格タイプの見分け方:第2版 新エニアグラム・タイプ質問表」
    ■ 菅沼憲治、ミラー・ハーシャル訳 ロバート・E・アルベルティ、マイケル・L・エモンズ
    ■ 「自己主張(アサーティブネス)トレーニング 人に操られず人を操らず」
    ■ ディスカバー・クリエイティヴ訳 M.コノリー+R.リアシェノク 「会話のマネジメント(コーチング選書 02)」
    ■ 桜田直美訳 J.フラーティ 「コーチング5つの原則(コーチング選書 01)」
    ■ 金井真弓訳 C.クラーク・エプスタイン 「戦略的質問78(コーチング選書 04)」
    ■ 池田真衣子訳 G・モンク+J・ウィンズレイド 「話がこじれたときの会話術 ナラティヴ・メディエーションのふだん使い」


    Vol 3343(2018-08-10)
    [2016-09]
    02年刊。コーチング・メンタルトレーニング技術はつの丸経由で研究してた。故に他で読んだ事の復習の面も強い
    諏訪 茂樹 「看護にいかすリーダーシップ 状況対応とコーチングの体験学習」を読んだ
    .
    コーチングはテニスから派生して、今はビジネス関係でも研究されてる。02年刊なんで最新情報とは言い難い所もある
    看護婦長のリーダーシップに関する歴史推移。日本はほっとくと、どこでもあかんとされる軍隊風になるのが良くない
    実践で使わないといけない場面なんで、どうやってリーダー技術の訓練するかも書いてる。ここらも他本と同一の事
    .
    先のナイチンゲールの本にあったが、患者がわがまま言うのは回復してる時で、本当に弱ってる時は落ち込んでる
    思い込みになってる部分もあったので大変な仕事ねえと。更に研究するには、最近のビジネス・スポーツの本も参照

    [2016-09]
    原書1996。クリティカルシンキングは詐欺被害から調べてたが、命に関わる現場での使用は更に実践的
    深谷計子、葉山由美子訳 メアリ・A・ミラー 「看護にいかすクリティカルシンキング」を読んだ
    .
    オカルトが一番あかん現場なんで、報告書や調査の仕方も含めて、より間違いの無い物となってる
    年代的にも今まで調べた資料の再調査に近い。ただ創造性とクリティカルシンキングが対立する考えなのも発見
    真実は何か突き止める考えなので、学習や問題解決・討論に繋がっていくのも順を追って読んでくと理解出来た
    .
    間違った議論が何故ダメなのかも他書籍より具体的。発表やレポート提出の具体的な方法論も書かれている
    遡ると哲学や科学にも繋がり、どう発展していったかわかった。学習・訓練の手段もわかる良い本

    [2016-09]
    原書1860。サービス業の人の接客術が看護でも応用されてると知り興味。現在は第七版まで出てる
    薄井坦子、小玉香津子他訳 フロレンス・ナイチンゲ-ル 「看護覚え書:第4版」を読んだ
    .
    あのナイチンゲール。古い本だが看護関係者の必読本。軍隊で鍛えた簡潔で明確、具体的に書かれてる
    今読んでも感銘受ける。衛生を第一に考えた人。時代背景的にも鋭い。当時の風俗や看護の未熟さもわかる
    励ましや忠告は厳禁。患者への接し方も納得。同時にどう接すると喜ばれるかも書かれ、衛生と共に実践したい所
    .
    観察を重視する。経験でデータも蓄積されてる。ここらは行動学者の様。人により状況が違う事もこの場合は重要
    観察で得た傾向の分析も納得する所が多かった。書かれてる事が具体的な事もあって、今でも必読なのもわかる

    [2016-09]
    原書04年。タイトル的に看護技術の具体的な事を書いてそうだが、本書は研究の方に重点が置かれてる
    近藤淳子監訳 D.F.ポーリット 「看護研究 :第2版 原理と方法」を読んだ
    .
    書庫から分厚い本が出てきて、うわあとなる。本を開いてみて、またうわあとなる。そんな訳で斜め読み
    別に本書が悪いと言う意味では無い。これは専門書に値する。研究をどう公正な形で記録するかのマニュアル本
    ほとんど訳が無い本だが、参考文献のリストは充実してる。あらよる分野での統計の集め方のデータも載ってる
    .
    簡単な記述だが、発表時の論文かく時の注意点が目をひいた。上手く書くのと同じぐらい書き出す事が重要で難しい
    実際的な看護だけで無く、それを人に伝えると言う部分でも苦労はあるんだと感心。特に命に関わるので信頼性も高い

    [2016-06]
    つの丸扱ってる関連から。原書1995。メンタルトレーニングからの派生。共通テストなんで、ある程度のデータは取れる筈
    橋本令介・田中きよみ訳 ドン・リチャード・リソ 「性格タイプの見分け方:第2版 新エニアグラム・タイプ質問表」を読んだ
    .
    こういう審査法は他にもいろいろある。批判もあるが、基準があった方が発展改良もさせやすい。使える物はなんでも使う
    審査もちゃんとついて、ネットのお遊び簡易テストでやったのと真逆になった。自分はそのタイプ?とも思うがそんなもの
    タイプ分別はどれも当てはまりそう。逆に言うと誰でも他人と同じ側面を持っている。環境・習慣・対人関係が人を作る
    .
    どのタイプも短所長所はある。最終目的は全域での長所の統合。どういう風に変化していくかで、目標の目安にもなる
    履歴に関してもコメントはあるが詳しくは不明。共通テストでお遊びの占いより精度も高い。またお遊びとして使っても楽しい

    [2016-06]
    原書1970。研究自体は60年代からだが曲解されてた部分もある。現状は改良し他分野でも使う常識的な技術
    菅沼憲治、ミラー・ハーシャル訳 ロバート・E・アルベルティ、マイケル・L・エモンズ
    「自己主張(アサーティブネス)トレーニング 人に操られず人を操らず」を読んだ
    .
    日本の一般向け書籍では今書が初。現在出回ってる本の方がわかりやすく精度も高い。だが本書も充分よみ易く詳しい
    先に色々と読んでるので確認作業的。それ以前の状況や成立過程にも触れてわかりやすい。内容も例と共に具体的
    日本向け序文あり。日本の女性の話で偏見を感じる所もあるが、事実なのも悲しい点。ここらは地域差も考える必要ある
    .
    上手い自己主張は難しい分野。本人自身の意識の変化とその訓練法も伴う。人付き合いの話にも関わるので実用的
    人間関係や心理は実際的で研究もしっかりしてると安心。今後もこういう方法が浸透・発展すれば人類の未来も明るい

    [2015-12]
    つの丸扱ってる関連から。これは超実用的な会話術の本。ビジネス書だが実生活でも応用可能
    ディスカバー・クリエイティヴ訳
    M.コノリー+R.リアシェノク 「会話のマネジメント(コーチング選書 02)」を読んだ
    .
    自分も話したり聞いたりするのは得意とは言い難いので、こういうマニュアルにしてくれると本当にありがたい
    客・スポンサー・スタッフの目的がそれぞれ違う事を意識して、一つの目的の三者の交点を探す方法の本
    会話の価値を高める方法なんかも詳しく載ってて練習問題も載ってる。カウンセリングや自己主張の技術にも繋がる
    .
    実行計画の過程はフィードバックと予定の調整。情報伝達が正確で素早い方が効率的は戦争とか例にしてもわかる
    会話や人間関係は軽視されがちだが実際はかなり重要。ビジネス書で図式も豊富なんで読み易く、たくさんメモとった

    [2015-12]
    つの丸扱ってる関連から。ビジネス書だがスポーツに当てはめて考えると自分はわかりやすかった
    桜田直美訳 J.フラーティ 「コーチング5つの原則(コーチング選書 01)」を読んだ
    .
    相当メモ取る事になったが、結局は緩いカウンセリングみたいな形になる。話聞いて相手への理解を深める
    ビジネス書なんで書き方がわかりやすさ重視なのも面白いが、例出して話する所は心理学系書籍にも近い
    他の分野での研究も当てはめて考えていった。話の上手な聞き方や相手の目的の読み取りは他分野にもある話
    .
    計画立てて段階的に進め結果からフィードバックさせるのも学習法。海外はこういうのも理論的にやってるとわかる
    適用範囲を創作分野にも広げると感覚優先の日本と真逆で発見多い。やっぱ海外の方がこういうのは進んでる

    [2015-12]
    つの丸扱ってる関連から。先のコーチングマニュアルと同じくビジネス書の扱い。こういのも結局はスポーツ心理学の応用
    金井真弓訳 C.クラーク・エプスタイン 「戦略的質問78(コーチング選書 04)」を読んだ
    .
    冒頭未訳のTNG小説の艦長行動引用から入る。こういうのは嬉しいと同時に、向こうでもピカードは理想モデルなんだなーと
    タイトル通りに質問の仕方の本。具体的にこういう質問では何を測るかが出てくる。あくまで率直な米の本と言う自覚はいる
    日本は権威主義な所あるんで、こんな質問されても困るなの部分はある。逆に使いこなせるリーダーは出世できるという事
    .
    部下からの質問の意図はこうだという場面もある。成功しようとすると、前向きさや人格の良さも必要になる。当たり前の話
    コーチングの理屈からリーダー自体を鍛える。スポーツの理論も含め、日本では正しい事も通り難いんじゃと思う点はある

    [2015-08]
    別資料から派生していった。図書館に社会心理学の棚あるの初めて見つけた。心理学系から離れて気づかんかった
    池田真衣子訳 G・モンク+J・ウィンズレイド
    「話がこじれたときの会話術 ナラティヴ・メディエーションのふだん使い」を読んだ
    .
    これは実践編なんで最初に読むにはすこし失敗だった感はある。ただ薄い本なんで難しいという所は無い
    原書2013年。ナラティブ理論・フェミニスト政治学・社会的構造主義心理学。どれも初めて聞く単語で発見
    両者の背景にある社会や力の関係を見極めて仲介するという話になる。実例を挙げての解決の過程
    .
    仲介者は公平性でなく倫理観や道徳観で行動するというのも新しい考え。両者が発展する解決を探す
    まだ発展中の新しい学問な感じだがなかなか興味深い。追加で調査もしてみたいとは思ってる

    ■ 津田彰監訳 C・ピーターソン+S・F・マイヤー+M・E・P・セリグマン
    ■ 「学習性無力感 パーソナル・コントロールの時代をひらく理論」
    ■ 川村 二郎+円子 修平訳 フランツ・カフカ 「カフカ全集 -決定版- 1 変身、流刑地にて」
    ■ 原田 義人ほか訳 フランツ・カフカ 「カフカ全集 2 審判、アメリカ」
    ■ 前田 敬作/訳 フランツ・カフカ 「カフカ全集 決定版 6 城」
    ■ 青柳祐美子訳 シルヴィア・プラス 「ベル・ジャー」
    ■ 米川正男訳 フョードル・ミハロヴィチ・ドストエフスキー 「河出世界文学全集 12 罪と罰」
    ■ アーロン・T・ベック 「認知療法 精神療法の新しい発展」
    ■ 菅靖彦訳 ポール・エクマン 「顔は口ほどに嘘をつく」
    ■ 中森拓也 グレン・R・シラルディ 「自信をはぐくむ ポジティブな自分を確立する認知療法メソッドとマインドフルネス」
    ■ 楡木満生+森田明子 ローレンス・M・ブラマー 人生のターニングポイント -転機をいかに乗りこえるか」
    ■ 上瀬 由美子 「ステレオタイプの社会心理学-偏見の解消に向けて」


    Vol 3341(2018-08-3)
    [2015-08]
    つの丸扱ってる関連から。津田彰監訳 C・ピーターソン+S・F・マイヤー+M・E・P・セリグマン
    「学習性無力感 パーソナル・コントロールの時代をひらく理論」を読んだ
    .
    原書93年訳00年。うつ病とも関連ある学習性無力のこの時点でのまとめとなる。各種対処法も記載
    動物の実験から発見された症状。同時に人間ではどういう症状が出るかの例もついて参考になる
    脳の物質が関与してる事もわかってる。ネガティブな思想の伝染や悪影響など発見した点も多い
    .
    元々メンタルトレーニングの書籍から辿った本。こころの問題でやる気とも繋がり全般で興味ある問題
    自己コントロールの不全感が関与。研究された時期も関連あるかもだが全体主義等との関連も興味深い

    [2018-05]
    原1909〜1922。この人に関しては先入観での印象が悪すぎて、読みたいけど読みたくないの葛藤ある作家になってた
    川村 二郎+円子 修平訳 フランツ・カフカ 「カフカ全集 -決定版- 1 変身、流刑地にて」
    原田 義人ほか訳 フランツ・カフカ 「カフカ全集 2 審判、アメリカ」
    前田 敬作/訳 フランツ・カフカ 「カフカ全集 決定版 6 城」を読んだ
    .
    葛藤があったんで図書館で直読みし、感想も一括方式とる。読んでみて印象は変わって読み手で読み方変わるなあと
    最後も病死してるがうつ等の研究対象になっていて、本人の履歴や作品そのもの見ても実際なんらかの病気の人とは思う
    作風自体は意外とドライで嫌でも無く驚いている。ただ信奉者の印象が悪すぎて病人同士引き合ってるのではとも感ずる
    .
    不条理ではあるがそれは発端の部分のみも多く、ジャンルが固定されていない感じから逆に他のジャンルとの比較も効く
    風貌の特異な所も含めて病状の実例みたいな観方になってしまう。上記で興味はあってもあんまり関わりあいたく無い作家
    -
    [2018-07-30]
    追記。読んだ後やっぱり体調を少し崩したかなと思う所ある。直感で嫌だなと感じる作家はやっぱ読むべきでは無いなと

    [2018-05]
    原63。文学的にはティーンエイジャーの誕生ってのに分類される他、鍵小説・信頼できない語り手なんかも含む
    青柳祐美子訳 シルヴィア・プラス 「ベル・ジャー」を読んだ
    .
    過去にも翻訳が出ていてそのタイトルが自殺志願。だいたいそれで想像できる通りの作りであってる
    端的に言うとこいつ鬱病でしょ。不幸のどん底と言うよりも思い込みでの自爆に近く解説含め解釈幅ある
    途中でおかしさを指摘されて病院送りになるが、主人公視点だと狂ってないと思っていたりは技巧の部分
    .
    作者も難ありで若くして才能見せた後に低迷し、自殺未遂の後に本当に死亡。死後評価が鍵小説で付加価値部分
    自殺も含め鬱としか思えなかった部分もあるんだが、あとがきも含めてこういうの支持する層がいるのはわかる

    [2018-01]
    原1866。冗談みたいだが画太郎絡みで調査。別のと勘違いしてたみたいで初見になる
    米川正男訳 フョードル・ミハロヴィチ・ドストエフスキー 「河出世界文学全集 12 罪と罰」を読んだ
    .
    先にカラマーゾフ読んでるんで比較できる。犯罪の話で出来も含めて継承している部分ある
    まあ面白くは無い。単純に意味なく長すぎるし、鬱陶しいしキャラも活きてないが作家個性は出ている
    部分部分で印象に残る面白い場面は多い。心理面も筆者自身が結構クズとわかりよく反映されてる
    .
    モンゴルでも習慣あるが大地にキスなど文化的な面や、当時の風俗的な部分で混乱も多少ある
    画太郎が面白いと思った点を拾っていたのも発見。クソ真面目系犯罪者がどう考えるかの資料にもなる
    -
    [2018-07-30]
    追記。やらかした犯罪者の愛読書で上がりああやっぱりなと。直感で嫌だなと感じる作家はやっぱ読むべきでは無いなと

    [2017-08]
    原76。認知療法の存在を知って放送大学で見たりもしてた。原書年代でわかる様に初期の本
    アーロン・T・ベック 「認知療法 精神療法の新しい発展」を読んだ
    .
    刺激→場合により無意識→感情の考えから、刺激→意識的意味→感情と気づけたのが大発展
    まとめると思い込みで誤認している事がある話。どうでもいい事を過剰に怖がる恐怖症を考えると良い
    アリストテレス的に感情がどう発生するかの解説がある。後の怒りコントロールなんかにも繋がる
    .
    うつは価値の引き下げ過ぎなど、精神病の実例とどう考えてしまっていどう行動するかの具体例付き
    放送大学でも探偵に近い調べ方と紹介されていたが実際そうだし、各種悩みの処方箋として有効

    [2017-08]
    原03。現代は感情を明らかにした。後には身振り研究・嘘発見と発展していく研究の初期段階
    菅靖彦訳 ポール・エクマン 「顔は口ほどに嘘をつく」を読んだ
    .
    アリストテレスの感情分析も連想した。心理学的にも重要な本で、現代の感情の分析が主とも言える
    どういう状況だと感情が動かされるかや、感情にはどういう種類があり、どういう効果あるかの研究
    タイトル通りで顔にでる反応を分類。写真・合成も使い明確化。後には身振りの方が正確と結論でる
    .
    思わぬ感情がもたらす失敗とその対策も考察。ここらも後のうつや恐怖症・怒りの対策と繋がる所ある
    感情は動機の要因にもなる。冷静に距離を取った分析なんで納得する所は多かった

    [2017-02]
    原07。別書の案内の本が無く同作者の本を借りて来た。自分はロジャース系技術は疑問視で、鼻につく部分はある
    中森拓也 グレン・R・シラルディ 「自信をはぐくむ ポジティブな自分を確立する認知療法メソッドとマインドフルネス」を読んだ
    .
    タイトル通り。前述通りで自己啓発本近い所もあるので、大量の引用も乗せてる。ここらは疑問視すべき点がある
    対象がうつ状態である事を前提としたメソッドになる。現実問題として、向いてない方面の自信を伸ばしても意味は無い
    現状の研究でも自分の調べた範囲が限界で特に新しい理論は出てないとわかる。ここから先は物理的な調査待ち
    .
    思考の歪みの例なんかは一覧で見れて面白かった。やっぱりうつを対象としてるので、そうでない状態から自信は難しい
    もっと具体的な自己主張技術の最新方法論を期待してたのでぼちぼち。だが最近の様子を調べられた点で成果ある

    [2017-02]
    原91。成長に伴う問題の話を期待してたがそうではなかった。ただエッセイに近くなおかつ具体的で読み易い
    楡木満生+森田明子 ローレンス・M・ブラマー 人生のターニングポイント -転機をいかに乗りこえるか」を読んだ
    .
    カール・ロジャーズの学派の人。自分はそっち系はちょっとオカルト入ってると思うので警戒してる部分はある
    どういう感情が発生するかや、具体的な対処法をわかりやすく書いてるので、実践として使えると思う
    同時期にうつの研究を調べてたのでそこと合致してる部分なんかも興味深い。具体的には指し手感覚を持つ事
    .
    自己主張技術や交友技術を発達させる事も処方箋。ここらも今は具体的にどうすれば良いかの資料は沢山ある
    人が危機に陥る状況がだいたい固定されてるとわかる。本としては少し古いので今の本と比較で発展もわかる

    [2017-02]
    02刊。この人のファンを研究した本が無かったので代わりにコレ。集団の話を扱い近いと言えば近い
    上瀬 由美子 「ステレオタイプの社会心理学-偏見の解消に向けて」を読んだ
    .
    現状でもあるが社会の常である偏見・差別の問題とも結びつき価値ある一冊。人間固定の性質とも言える
    先に希望与えとくが解決の研究もされてる。日でやった盲学校での共同学習なんかは面白い方法だと思う
    差別する側の心理研究もあり納得出来る。差別する方が結果として実際そういう方向に向かうのは難しい話
    .
    うつの研究も同時に調べてたので納得。主観に頼りすぎた、正確な情報把握の失敗や情報不足が問題を引き起こす
    どういう対処が発生し本来はどういう対処すべきが理想かも載ってる。差別偏見は悪と言う価値観徹底は大事

    ■ 桜田直美訳 サラ・ソープ+ジャッキー・クリフォード 「コーチングマニュアル」
    ■ 水谷豊+笈田欣治+野老稔訳 ジェリー・リンチ 「クリエイティブ・コーチング」
    ■ 猪俣 公宏編 「選手とコーチのためのメンタルマネジメント・マニュアル」
    ■ 重川元志訳 ジム・レーヤー 「メンタル・タフネス」
    ■ 速水 敏彦 「感情的動機づけ理論の展開 やる気の素顔」
    ■ 波多野誼余夫・稲垣佳世子 「無気力の心理学」
    ■ 高木ゆかり訳 ジム・レーヤー 「親とコーチのためのジュニア・テニス」
    ■ 日本スポーツ心理学会編 「スポーツメンタルトレーニング教本 :改訂増補版」
    ■ 徳永 幹雄 「ベストプレイへのメンタルトレーニング :改訂版」
    ■ 西田 保/編 「スポーツモチベーション」


    Vol 3339(2018-07-26)
    [2015-11]
    つの丸扱ってる関連から。ビジネス書の扱いだが、事前にスポーツ心理学調べてたので理解もしやすかった
    桜田直美訳 サラ・ソープ+ジャッキー・クリフォード 「コーチングマニュアル」を読んだ
    .
    こういうのも心理学をベースに組まれてるとわかる。向こうはコーチ専門の会社もあり、そこからの出版
    問題解決法なんかも他書籍と同じ。発行が原書03年なんで訳の出てない最新の考えなんかも多く載ってる
    ビジネスや創作だと成果が見えにくいので実感しにくいが、スポーツを例えにすると効果のほどもよく分かる
    .
    コーチする側にも精神的な安定が望まれてる。相手の話を聞く技術はカウンセリングや説得の技術に繋がる
    ビジネス書ではあるが派生して裏とっての研究もしやすいと思う。これは広く実践的にまとめててなかなか良かった

    [2015-10]
    つの丸扱ってる関連から。原書01訳08。この手の本も読みこんで概要わかりはじめ確認。これはコーチ向き
    水谷豊+笈田欣治+野老稔訳 ジェリー・リンチ 「クリエイティブ・コーチング」を読んだ
    .
    スポーツは明確に結果が出るんで、心理的な影響からの効果もわかりやすい。内容的にも前向き
    結果はともかく、迷い事や心理的な訓練全般にも適用できる。スポーツ用で実践的で具体的
    これはバスケ用だが、手順はなんでも同じ。対人での会話なども含み、他の分野と共通する面も含む
    .
    海外で新しめの本という事もあって読み易く、確認作業ながら再発見も多かった。理論は確立されてる
    具体的な訓練・実践法や参考文献リストついてるのも良い。結果出してる分野なんで信頼も出来る

    [2015-10]
    つの丸扱ってる関連から。97年の本だが読み易いし、訳のない技術の紹介もあって便利
    猪俣 公宏編 「選手とコーチのためのメンタルマネジメント・マニュアル」を読んだ
    .
    スポーツだけに限らず全般で使える。故にいろいろな学問から総合的に情報を集めてる
    スポーツなんで実際のデータやトレーニング法が具体的にあるのも良い。心理状態と結果の関連がわかる
    項目ごとに表示。コーチの為のものでもあり箇条書きで見やすい。簡略版自律訓練法にも納得
    .
    対人関係や合理思考・計画の立て方など広範囲。更に各種目ごとの実践例の項目にも頁割いてる
    他資料も読んでたので納得しながら読めた。参考図書案内も充実し読み易さと共にお勧めできる

    [2015-08]
    つの丸扱ってる関連から。経験論の部類に入る所もあるかもだが、スポーツ心理学の権威とある。原書93年。
    重川元志訳 ジム・レーヤー 「メンタル・タフネス」を読んだ
    .
    本として読むと大変読み易い。スポーツ分野からの接近で、当然他への応用範囲は広い
    重要な点はストレスを波として捉えた点。どうすればベストになるかはスポーツ心理学書籍とも一致
    意識して気持ちを切り替え波を作る事で訓練つむ話。ここらは自律神経の訓練とも繋がる
    .
    思想・宗教含む他の書籍とも並行して読んでる。精神的な話だが、実験等もあり思考が体に影響は信頼できる
    具体的な対処法や実践法の他、簡単な再現小説もあるのも良い。ここらはまだ研究余地も多いと思う

    [2015-08]
    つの丸扱ってる関連から。12年の日本の本で新しい。だがまだ固まってない話という自覚はいる
    速水 敏彦 「感情的動機づけ理論の展開 やる気の素顔」を読んだ
    .
    正直な所、この本の理論は眉唾モノと自分は思ってる。ネガティブな思考をベースにしたやる気の話
    挙げてる例が創作等含み説得力なく、海外技術紹介に批判的で単なる愚痴になってる部分もある
    そういう筆者だからこその理論展開とも云える。人によっては有効かもだが積極的には薦めかねる
    .
    他書からの研究で、正確にはネガティブをポジティブに変える過程でやる気が発生してると自分は思う
    とにかくこれだけではなく、他の本も読んだ上で検討すべき内容。まだ発展中の学問だとわかる

    [2015-11]
    つの丸扱ってる関連から。81年刊で古すぎるのと、他の日本の本と同じで疑問点は多い
    波多野誼余夫・稲垣佳世子 「無気力の心理学」を読んだ
    .
    個人的に日本の研究は怪しいと思う事が多い。これも米国研究参照後だと変な批判で疑問ある
    本としても古く重複もあり確認作業中心。五百時間の法則も元ネタありで、更に先行もあるんだろなと
    独自な点で騒音で気力減退は発見。他は学習性無気力症候群の話で既出。解決策も最近の本との比較で疑問
    .
    一応、参考資料の古典ではあるが参考のみ。こういう研究は新しく定石化したのを学ぶのが良い
    発展研究や改善も最新の資料を参考する事をおすすめする。読み易さに関しては問題無い

    [2015-08]
    つの丸扱ってる関連から。原書86年訳91年。テニスは精神的な部分の関与が大きいスポーツとある
    高木ゆかり訳 ジム・レーヤー 「親とコーチのためのジュニア・テニス」を読んだ
    .
    探してる別書が無くコレ。筆者の後の本との比較で、どう理論展開していったかでも興味があった
    子供がいかにドロップ・バーンアウトしてくかのサンプルとしても興味深い。他研究と比較しても読める
    まだこの段階では手探りな所もある。だが実践的に合理化してマニュアルにして体系づけるのは流石海外
    .
    遠回りになるかもしれないが、テニスが人生の全てではないと考えた方が、最終的には上手くいくとわかる
    やる気と興奮での精神状態の図なんかも興味深い。テニスの話だが精神と体の動きという部分で面白かった

    [2015-08]
    つの丸扱ってる関連から。馬術書の選手へのアドバイスからの派生。新しいがちゃんとした学問
    日本スポーツ心理学会編 「スポーツメンタルトレーニング教本 :改訂増補版」を読んだ
    .
    歴史的な変遷や基礎的な方法論・実際での使用を広く収録。教本の名に相応しい内容となってる
    種類は多岐に渡るが個人・状況によって違う事も前提となる。だがあいまいな精神論が体系づけられた
    同時にプロ選手の心理面での苦労もわかる。現実生活や他人への指導にも適用可能な幅広い学問
    .
    心理学系統の知識総動員しての実用。まだ研究も発展すると思う。リラックスや意識変更の方法
    人によって違う事は前提だが前向きの思考の方が良い事は納得。参考図書案内も詳しく役に立った

    [2015-08]
    つの丸扱ってる関連から。最初に厚めの教本から取り扱ってるが、これはその短縮版ともいえる
    徳永 幹雄 「ベストプレイへのメンタルトレーニング :改訂版」を読んだ
    .
    内容的に上手くまとめてる他、心理テスト用の設問も付属。自分の心理状態を図の形で客観的にみれる
    先に教本読んでるので確認作業になった。だが前述のテストなど根性が具体的に何なのか示してるのは良い
    実際のスポーツが競技記録でステータス見れるのは意味ある。あと日本が精神論よりだったのも確認
    .
    先の教本と被るが、トップになるほど均衡し精神面が重要になる。スポーツ漫画の裏付けにも出来る
    努力の意味合いも確認できるし面白い所。最近の学問で興味ない部分もあったが調べて益のあるジャンル

    [2015-08]
    つの丸扱ってる関連から。これは『やる気』に特化した内容。他ジャンルにも応用可能で興味深い
    西田 保/編 「スポーツモチベーション」を読んだ
    .
    トップ選手以外でも学生や健康のスポーツにも対応。ドロップアウトやバーンアウト対策にもなる
    自分自身この時期これで迷ってたので大収穫。目的意識やポジへの意識的な切り替えと発見多い
    先のメンタルトレーニング教本もそうだが、具体的にどうすれば訓練で強化できるかを書かれている
    .
    体験談も多いが深刻な問題も含み胸を打つ所もある。個人や状況によって訓練法も違ってくる
    13年の本と新しめで信頼できるとも思う。同時にジャンル毎でプロがどう影響受けてるかも確認出来た

    ■ 奥田裕士訳 ローラ・ヒレンブランケット「シービスケット」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「本命」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「興奮」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「罰金」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「利腕」
    ■ 菊池光訳 ディック・フランシス 「敵手」
    ■ 田尾典丈 「駿英血統 -神馬を継ぐ者」
    ■ 河崎 秋子 「颶風の王」
    ■ 小俣 麦穂+ささめやゆき 「さっ太の黒い子馬」
    ■ 松樹剛史「ジョッキー」
    ■ 松樹剛史「きみはジョッキー」
    ■ 織田作之助 「競馬」
    ■ 宮本 輝 「優駿」
    ■ 荒俣宏+高山宏 「荒俣宏の少年マガジン大博覧会」


    Vol 3337(2018-07-19)
    [2015-01-03]
    つの丸扱ってる関連から。03年のJRA賞馬事文化賞で競馬の話。細部を埋めるとはどういう事かよくわかる
    奥田裕士訳 ローラ・ヒレンブランケット「シービスケット」を読んだ
    .
    実話を元にした話でレース場面はもちろん迫力あるが、そこに至るまでの周辺過程を追う事に優れてる
    時代の変遷と周辺文化資料としても十分な程だし、当時の調教や騎手の実際なんかもちゃんと書かれてる
    個別の話で面白かったのは売春宿の話やレース前の相手側の妨害の話など。周辺文化は追い難い
    .
    当時のマスコミを巻き込んで勝負を盛り上げてく部分も良い。実際の資料から全体に現実味あるのも説得力
    この手の小説は人間の話に終始してしまいがちだが、これは周辺から話を埋めてるのでこういう作り方あると感心

    [2016-07]
    ミステリーの調査から派生。原書1962。作家一作目デビュー作。これ以前に競馬騎手で自伝執筆。また競馬記者経験も
    菊池光訳 ディック・フランシス 「本命」を読んだ
    .
    一作目からブレが無い。最初に手口も出て障害競馬の騎手がレースに仕掛けられた針金の罠の陰謀を解く話
    この人全般の特徴として見た目の派手さにかける。ただ普通の謎解き物からすると派手な所あり、そこが良い
    競馬業界の話だがバランスよく背景に留めてる。行動の形で謎を解くので、後の作品も含めてハードボイルド的
    .
    今作トリックは初期作でまだ無理を感じる所ある。ただ後に発展する、馬や騎手に対する暴力への怒りは垣間見える
    普通の謎解きを基準とするとスリルあり、冒険もの基準だと少し甘い。だが内容・経歴とユニークでこの人ならでは

    [2016-07-06]
    ミステリーの調査から派生。原書1965作家三作目。英国推理作家協会賞受賞作。自分は今書が初フランシス
    菊池光訳 ディック・フランシス 「興奮」を読んだ
    .
    解説で石川喬司が、佐野洋、三好徹、虫明亜呂夢、寺山修司絶賛の話。今作家に関してはガイド本なんかも存在
    他の解説書で気になって存在で競馬をテーマにし続けた作家。大量にあるし合わなかったら等で読むの躊躇してた
    実際は全冊読んでレビューを書いても良いと思える内容。オチに納得いかない点や、全体的な地味さなど短所もある
    .
    総合して考えるとバランスは良い。引きつける世界観の設定・ハードボイルド調の文体とキャラ・控えめでも主張ある内容
    今書は興奮剤投与疑惑の謎を解く話。競馬興味ない人も楽しませて読ませる力量ある。指示も納得する作家

    [2016-07]
    ミステリーの調査から派生。原書1977作家七作目。アメリカ探偵作家クラブ賞。エドガー賞 長編賞
    菊池光訳 ディック・フランシス 「罰金」を読んだ
    .
    今作も当然競馬の話。競馬作前は競馬を絡めた大掛かりなスパイ物をやったみたい。今作は競馬記者が不正の謎を解く
    解説にもあり賞でも評価されてる、限定された状況でのハードボイルド寄りミステリが結果的に求められた形となった
    自分の中でもどう捉えるかは難しい。大傑作では無いが凡作でも無く手堅い。年一冊でこのクラス維持したのは凄い点
    .
    競馬の話だけど背景設定に留めてるのも好感が持てる。今作も事件解決が主なので、読み易いと思う
    今作は特に正統派のミステリに近い内容とも思う。ユニークな立ち位置を維持し続けた作家らしい作品

    [2016-07]
    ミステリーの調査から派生。原書1985。作家十八作目英国推理作家協会賞。ゴールド・ダガー賞。エドガー賞長編賞
    菊池光訳 ディック・フランシス 「利腕」を読んだ
    .
    後にも登場するが義手探偵シド・ハッレーが登場。同一主人公はあまり使わない作家。競馬基本で毎回違うのも凄い点
    タフガイのハードボイルドだが、ひどく追い込まれてしまう。そこの描写が簡潔ながら凄く良く、引き込まれる所ある
    事件そのものはシンプルな話に近いが、前記の心理描写のお蔭で、今作は最後まで緊張感があって楽しんで読めた
    .
    作家自身の好みや、読者がどこに惹かれているかという点でも本作は興味深い。今作なら人にも薦められる
    心理的な部分が抜けてても面白い作もあり、地力は高い作家に思う。そこの部分が加わると鬼に金棒とも思う

    [2016-07]
    ミステリーの調査から派生。原書1996作家三十四作目。MWA賞 巨匠賞受賞時期。人間関係も良好だったんだろうなと
    菊池光訳 ディック・フランシス 「敵手」を読んだ
    .
    義手探偵シド・ハッレーが再登場。ラジオ企画で読者名キャラ登場させ、内容的にもマスコミと絡めた疑惑スターの話
    作品的に言うとハードボイルドだと思う。話に型みたいのはあるが、これもそういう作りで探偵自身も傷つく話
    自分でも判断が難しい所で、良い作品とは思うが大傑作まではいかない。ジャンルがミステリで安定しすぎも理由
    .
    ただ舞台設定や作家ならではの部分などこの人ならではの部分は大きい。特異な作家だなとは思う
    作家でこの人を好む人も多く、その部分でも興味ある。文量が多くて、なおかつ手堅いという所が良いのかなと

    [2018-05-05]
    刊16。つの丸からウマ娘と移行してののお馬さん追加資料。扱った時に読むのは不利かもと間を置いたんだが
    田尾典丈 「駿英血統 -神馬を継ぐ者」を読んだ
    .
    同レーベル他作の出来が悪くて、その後の別件で自分のラノベ作家印象も悪化してる時と今回も間は悪い
    同年の馬事文化賞はぼちぼちと思ってたけど、今作を読むと比較対象が増えて確かにあれで良かったと思えてくる
    船橋に調査に行って、一生懸命に書いてて、当人の意志も反映させた作とはわかるけれどそれだけに酷
    .
    企画として通らないのは度々上がってるけど、それも当然と思うし通ったとしてもこれでは悪化させてしまう出来
    設定に偏重してしまう傾向など作家の素の部分や長所短所は出たと思う。一般向けを狙うなら更に要工夫は必要

    [2018-04]
    刊15。つの丸からウマ娘と移行してののお馬さん追加資料。15年馬事文化賞
    河崎 秋子 「颶風の王」を読んだ
    .
    久々の馬事文化賞で自分の中のハードルが高くなりすぎてて、えっ?こんなもんだったっけ感はある
    内容は北海道の歴史から日本在住馬と馬の歴史に近い。農林省管轄であってはいるが銀の匙とかは駄目かとも
    刺激のある部分や知らなかったら納得する部分はあると思うが、それはおかしいんじゃないかと思う部分もあった
    .
    前述で疑問が前に出てしまって、馬事文化賞対策みたいな見方になってしまった
    作者履歴が北海道大学経済学部出身で、緬羊留学及び本業もそれとユニークな点はある

    [2018-04]
    刊16。つの丸からウマ娘と移行してののお馬さん追加資料。16年馬事文化賞
    小俣 麦穂+ささめやゆき 「さっ太の黒い子馬」を読んだ
    .
    久々の馬事文化賞で自分の中のハードルが高くなりすぎてて、えっ?こんなもんだったっけ感はある
    内容は木曽馬を扱っていて、馬と人間の友情もあるけど冒険譚にも重点が置かれていてちょっと意外な所はある
    馬と子供が冒険しますは先行作に良いのがあり辛い部分はある。選んだ人間の興味には叶うとは思う
    .
    内容的には児童文学にあたるが、絵が少し古めで受賞も佳作で売れたかどうかも不明と疑問点はある
    馬を扱っても賞をとれない作品も多いんで、先に読んだ本と同じく馬事文化賞対策みたいな見方になってしまった

    [2014-08-29]
    つの丸扱ってる関連から。ラノベの棚にあった本から連鎖的に松樹剛史「ジョッキー」を読んだ
    77年産まれでこれが14回小説すばる賞とって02年にデビュー、集英社の本だが装画は小野利明
    騎手に焦点を当てた内容でまあ次第点といった内容、少し資料的に古いと思う点もあった
    .
    つの丸扱ってる関連から これはラノベの棚にあった、松樹剛史「きみはジョッキー」を読んだ
    表紙イラスト宮尾和秀で検索で情報無し無難な漫画っぽい絵、09年発行だが情報古いと思う点が多かった
    文芸からスタートの人なのでもっと面白く出来そうな点の多さも気になった、まあ競馬小説は珍しいという事で

    [2014-11-10]
    つの丸扱ってる関連から。86年の書籍で古めだが最初の馬事文化賞をとった作品なんで読み応えあった
    宮本 輝 「優駿」・及び付属資料として織田作之助 「競馬」 を読んだ
    .
    「競馬」の方は短編だが昔の競馬小説の例として挙げられる事の多い作品 基本は馬とその周辺の人の話となる
    そこで「優駿」の話になるが人間の運命と馬のレースが上手く絡み合ってレースや馬周辺もしっかり書かれ読み応えある
    86年で資料として古くてこの後バブルになるので不景気云われても微妙な部分もあるが、競馬と共に暗めな部分もある
    .
    近親相姦に近い馬の血統や最後の勝敗を人間の話とも絡め、絶妙な所に落とすのは上手いし現実的で説得力もある
    「期待が過剰すぎると落胆は憎しみに変わる」とか良い台詞、勝負根性やオラシオン=祈りなど以後作の参考にもなった

    [2017-05]
    94刊。以前も読んでる。サイトでラノベ作家やつの丸・長谷川町子扱ってるからの派生で再借り出し
    荒俣宏+高山宏 「荒俣宏の少年マガジン大博覧会」を読んだ
    .
    町子先生で当時の実際調べてたんで見方が変わった。世情は60年代はずっと不穏で、70年代でやっと落ち着くんだなと
    戦記ブームが62-64で派生してスパイや忍者が出た事。大伴昌司が66-72と短く、今にも近い流行サイクルの早さも発見
    不確かで美化されやすい思い出話と違う連載期間の実際や、扱った対象・広告・懸賞で当時の子供の興味や影響もわかる
    .
    力石死亡後のジョーは休載が多かった事、感想や感覚も微妙な世代の差で違う事も発見で、一面的に捉えられない
    後追いで読む作中心なのでヒットの実際の時期が分かると早い遅いで発見ある。他誌連載も考えてくと更に感心ある

    ■ 和田実訳 スティーブ・ダック 「コミュニケーションと人間関係」
    ■ 河盛好藏 「人とつき合う法」
    ■ 平木典子 「アサーション・トレーニング」
    ■ 小松 久男/編 「中央ユーラシア史(新版世界各国史 4)」
    ■ 松原 直美 「住んでみた、わかった!イスラーム世界 目からウロコのドバイ暮らし6年間」
    ■ 川岸史訳 タムシン・ピッケラル+アストリッド・ハリソン 「世界で一番美しい馬の図鑑」
    ■ 石田 敏徳「黄金の旅路 -人智を超えた馬・ステイゴールドの物語」
    ■ 島田 明宏 「消えた天才騎手 -最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡」
    ■ 原 千代江 「なぜ競馬学校には「茶道教室」があるのか」
    ■ 瀬戸 慎一郎 「最後の馬喰佐藤伝二」


    Vol 3335(2018-07-12)
    [2016-11]
    ソーシャルスキル関連からの派生とも言える。原書1986から1998の第三版。資料としても新しめ
    和田実訳 スティーブ・ダック 「コミュニケーションと人間関係」を読んだ
    .
    現状わかってる事のまとめ。簡潔にまとめているが重複点多く、具体的にどうすれば良いかまでは書いてない
    これ系資料は他にも調べてるので新しい情報の確認と復習。人間関係で発生しうるトラブルも広範囲で扱ってる
    どういう原因で問題が起きるかの一覧。周囲と自分の間のズレが抑うつに繋がるは、同時期扱ってたつの丸等とも絡む
    .
    愛に関する考察もありヤンデレ説明にもなる。重用なのはどのように作られた事かや、似た点が多いと良いで納得
    全てのコミュニーケーションが説得を伴うのも発見点。参考資料からは抜けてるが影響力に関する興味深い調査もある

    [2015-07]
    推薦図書みたいので挙がっててそこから。今は社会心理学なんかもあるがそこでも役立つ
    河盛好藏 「人とつき合う法」を読んだ
    .
    エッセイ方式で題を挙げて、作者の具体例や過去にあった事、有名作品からの引用で構成
    個人の出した考えで人によりけりだが、参考のひとつとしておおいに役立つと思う
    学問としての人付きあい。作家や偉人の話をベースにしてる部分もあるのであなどれない
    .
    単純に読み易いというのもエライ。結局、基盤みたいのがないと、こういう考えがまとまらない所ある
    他にもこういう系統はたくさん研究されてるのでそれらも参照だが、本質的な部分は上手くとらえてると思う

    [2015-08]
    単語が別の本で出てきて聴き慣れなかったので調査。同時期調べてた公民権運動も関連する
    平木典子 「アサーション・トレーニング」を読んだ
    .
    アサーションは自己主張の意味。日本人は黙ってるのが美徳と考えがちだが、これは悪い結果を引き起こす
    米で50年代より考えられた話。ただの一方的な主張ではなく、相手と相互に主張して妥協案を探してく方法
    なぜ悪い自己主張に陥るのか・どう発想を転換させるのか・具体的にどういう行動をとるのかをわかりやすく説明
    .
    これが93年の本。以後は学校やカウンセリングなどで使われている。内容的にも説得力ありいい方法
    海外との相手の他、日常的な実用考えても便利。古い資料から引っ込み思案解決方も発展してるとわかる

    [2016-11]
    つの丸扱ってる関連からの派生。00年刊でモンゴル・チベット・ウィグルに割いた項が多いのも魅力
    小松 久男/編 「中央ユーラシア史(新版世界各国史 4)」を読んだ
    .
    中華は00年代でもモンゴル独立は露の陰謀と考えているなど信用し難い部分あり、そういう事もちゃんと指摘
    記録は偏った中華資料しかないが、実際に出た遺物の型やグリフィンなどの文化源流・発掘品からの推察と古代から記録
    モンゴル発展にも頁さいてるが、ムスリム商人の起用は注目点。中華侵略の実際過程や都市部の意見の強さもわかる
    .
    ロシアも含み共産政策の失敗もわかる。チベットも中華侵略の過程。チベット仏教の具体的簡潔な説明もあり。元は王様
    天と雷でシャーマニズムの考えは文化的にも面白い。ダライラマの平和賞の意味と意義もわかり、中華戦略の研究も可

    [2015-11]
    コーラン再読した事から。14年刊で最新情報。タイトル通り現代ドバイでの暮らしで凄く面白い
    松原 直美 「住んでみた、わかった!イスラーム世界 目からウロコのドバイ暮らし6年間」を読んだ
    .
    向こうの日本語・空手・茶道の先生。元々ブログでやってたらしく、当然文章もくだけて書き慣れ読み易い
    ドバイはつの丸も扱ってる。向こうの実際の生活や、一見奇妙な事も理由がわかると納得出来る点が多い
    ムハンマドが恥ずかしがり屋だったのも反映してると思う。差別とかでなく、ちゃんと意味あっての文化だとわかる
    .
    アニメやキャラの受容話も目をひく。西洋のグレンダイザー好きは注目点。寛容さが第一な点もよく反映された文化
    ラマダーンの盛り上がりの実際も詳しい。日本文化も重視し具体的な事がたくさん書かれ、現代イスラーム知る上で良い本

    [2018-05-07]
    原11。つの丸からウマ娘と移行してのお馬さん追加資料。17年馬事文化賞
    川岸史訳 タムシン・ピッケラル+アストリッド・ハリソン 「世界で一番美しい馬の図鑑」を読んだ
    .
    別件で世界で一番美しい〜別シリーズ読んでいてそこでも気になってた一冊。馬事文化賞とったのも納得の内容
    写真中心ではあるが解説もしっかりしていて、馬の誕生から人類の文化の中での歴史をわかりやすく総覧できる
    なぜ馬が美しいかを考察もできる。自分は車やバイクを見た時の美しさにも似ていると思い、髪の美しさも再評価
    .
    古今東西で信仰対象になっている場合も多く、タフに運んだや主人を守った等の馬にまつわる伝説や儀式も記載
    稀少な馬の写真と共に大型や小型などの珍しい馬写真も働いている所を含めて多数収録。読みごたえあった

    [2018-04]
    刊14。つの丸からウマ娘と移行してのお馬さん追加資料。14年馬事文化賞
    石田 敏徳「黄金の旅路 -人智を超えた馬・ステイゴールドの物語」を読んだ
    .
    競走馬にまつわるレポとスタンダードな馬事文化賞作品で、調べている人ならどうかはわからないが面白かった
    ステイゴールドは産駒にオルフェーヴルで合点がいく。それだけではなくウマ娘と関連したゴルシ様も産駒に入る
    ゴルシ様に関連して実物の面白画像や映像も目にしてるが、この馬もお婆ちゃんも曾爺ちゃんも気の荒い性格
    .
    前述オルフェの性格にたいする対策話の他、宝塚と仏が好きだった馬主さんの同産駒ナカヤマフェスタの話もある
    種付け大好きや、牧場でのサンデーサイレンスとメジロの性格の逸話、メジロアサマを神馬の話などレポらしい内容

    [2015-01-28]
    つの丸扱ってる加減から、13年の馬事文化賞で戦時中の競馬なんて珍しい話を扱ってる
    島田 明宏 「消えた天才騎手 -最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡」を読んだ
    .
    戦争中は競馬は無かったと思ってたけど軍事にも関連する分野からの開催で、熱狂させてた事に驚いた
    ウォッカが64年ぶりの牝馬日本ダービー制覇だが、その64年前の馬がクリフジに前田長吉と今に繋がる
    この話がわかって親族が調査を調べたのも06年のシベリアからの遺骨返還から、取材の様子も生々しい
    .
    遺品から戦時中は鉛チョッキを着て騎乗していた事や、戦争で出兵しシベリア強制労働の証言も収録
    戦争中からの軍からの馬の名前への指令の話や、今も繋がるJRA・モンキー乗りの起源もわかり感心

    [2015-01-28]
    つの丸扱ってる加減から、勝ち馬予想とかの本が並ぶ競馬の棚の中でも異彩を放ち視点も興味深い
    原 千代江 「なぜ競馬学校には「茶道教室」があるのか」を読んだ
    .
    元々の起源は騎手達にお菓子を食べさせてやる為や、減量の苦しみから脱落していく生徒の話と独自視点
    この人の立ち位置も非常勤講師と外部の人間に近く入りこみやすく、どう子供達が変わっていくかもわかる
    穏やかな老婦人の表紙だが、高二に爆発事故で顔がズタズタになり包帯姿で通学したなど壮絶な過去を持つ
    .
    そんな経験を持ちながらも普通の感覚を持った先生で、いろいろ挫折した末にスーパーカーに乗ってるなど面白い
    人前に出て喋ったり文を書く必要も出る卒業した生徒たちが、皆この茶道教室での経験を良かったと思ってるのも良い

    [2015-01-28]
    つの丸扱ってる加減から、真面目なルポというよりは勝ち馬予想の本に近い所もあるが馬喰の実際はわかる
    瀬戸 慎一郎 「最後の馬喰佐藤伝二」を読んだ
    .
    現在はエージェントなんて言葉を使うからわかり難い、この人は昔からの馬取引の専門家で馬喰の名にもこだわる
    そして上記エージェントが海外まで視野に入れてないのと違い、この人は海外での取引も扱うこの分野の専門家
    昔の時代から生きてきた人なんで暗黙のルールや逸話の話も豊富、しかしながら根っこには馬が好きというのがある
    .
    半分は馬喰が馬を選ぶ時の判断基準から勝ち馬を予想しようという話に費やされてる、自分の金で馬を扱う事の話もある
    それでも勝ち馬を予想できないのが競馬の面白い所、考え方としては昔の骨相学にも近くここらも昔かたぎの人と思う

    ■ 青木義孝・中名生登美子・山下主一郎訳 ジョーゼフ・キャンベル 「神話のイメージ」
    ■ 平田武靖・浅野幸夫監訳 ジョーゼフ・キャンベル 「千の顔をもつ英雄」
    ■ 飛田茂雄訳 ジョーゼフ・キャンベル+ビル・モイヤーズ 「神話の力」
    ■ 飛田茂雄訳 ジョーゼフ・キャンベル 「時を超える神話(キャンベル選集 1)」
    ■ 飛田茂雄・古川奈々子・武舎るみ訳 ジョーゼフ・キャンベル 「生きるよすがとしての神話(キャンベル選集 2)」
    ■ 飛田茂雄訳 ジョーゼフ・キャンベル 「野に雁の飛ぶとき(キャンベル選集 3)」
    ■ 菊池淳子訳 ブレイク・スナイダー 「SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術」
    ■ 菊池淳子訳 シド・フィールド 素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック」
    ■ 菊池淳子訳 リンダ・シーガー 「アカデミー賞を獲る脚本術」


    Vol 3333(2018-07-5)
    [2015-12]
    つの丸扱ってる関連から。本来は別口だがSWと関係があるので、つの丸絡みの資料にもなる
    青木義孝・中名生登美子・山下主一郎訳 ジョーゼフ・キャンベル 「神話のイメージ」を読んだ
    .
    原書74年刊。内容的には図版を豊富に使い神話の基本の型を例を挙げて分析していく
    筆者はユングの考えがベース。自分の個人的な考えで、それには疑問的なのでそういう読み方になる
    それはそれとして、神話を調べてみたいと思ってる人には、図版が豊富という点で面白いと思う
    .
    歴史が浅い米の人だから先祖探しに熱心なのかなって気はする。文化も自国が征服した所をよく扱ってる
    古い考えなのでこれだけで神話を理解できるとは思わない方が良いが、資料としては面白い

    [2015-12]
    つの丸扱ってる関連から。貸出都合でもっと遅れるかなと思ったらすぐ返却。でも取っといたメモがどっかいった
    平田武靖・浅野幸夫監訳 ジョーゼフ・キャンベル 「千の顔をもつ英雄 上」を読んだ
    .
    精神分析の目的は狂人の戯言を解読する作業に近い。そういう意味で話を分析し真の意味を引き出すといった目的
    ユングの方法をとってるが、こじつけも可能にもなり、型にはめてるだけともとれて自分はあまり納得してない
    単純に話の類型を集めた読み物として読むのなら面白い筈。こういう解読は方法論も色々あり、今だと参考程度
    .
    そもそもなんで物語を人は作るのかとかになると、また難しい問題に。人それぞれ良いように受け取れば良いと思う
    病んだ人の治療は考えられる全ての方法を試す。この方法が絶対とは思わず他の解読法を試すのもベストと自分は思う

    [2015-12]
    つの丸扱ってる関連から。この人の代表的な仕事になる。貸出都合で下から
    平田武靖・浅野幸夫監訳 ジョーゼフ・キャンベル 「千の顔をもつ英雄 下」を読んだ
    .
    ルーカスはSWでこの人の考えを取り入れたとされていて、実際インタビュー等でも触れらてる
    ただ、文化的な背景を前提に考えないと見誤る。これ以外の神話の捉える方法も世の中には沢山ある
    自分の個人的な意見では少し古い考え方。ただ例がいろいろと挙げられ、読み物としても面白いと思う
    .
    下巻では英雄の冒険の型についても扱われている。どっちかというと解釈の問題に位置する内容
    訳のわからん話に意味を与えるを基本とすると、患者の妄言を整理し理解する心理分析に行きつくと理解できる

    [2015-06]
    ちゃんと文の書き方勉強する為に、からの派生になる。原書88年出版92年で死ぬ間際の本
    飛田茂雄訳 ジョーゼフ・キャンベル+ビル・モイヤーズ 「神話の力」を読んだ
    .
    TV番組用の対談集となる。後年の作で思想が整理されていて、どういう人かは掴みやすかった
    背景的には米の比較神話学の人で、20C前半の思想。20C後半のレヴィ=ストロースと比較して読んだ
    今では古い世代の思想ともいえる。米の理念から出た人で、ひとつの真実があるという姿勢
    .
    神話の解釈の話となる。これが絶対の真実では無く、米権力への反抗から偏った点も感じられた
    時代背景として以後に日本はオウムとか出てくるが、精神世界への傾倒は80年代米であるなと

    [2015-06]
    ちゃんと文の書き方勉強する為に、からの派生になる。選集とある様にエッセイに近い論文の詰め合わせ
    飛田茂雄訳 ジョーゼフ・キャンベル 「時を超える神話(キャンベル選集 1)」を読んだ
    .
    論の進め方としては金枝篇なんかに近い。結論を出した後に各地の神話を出して固めてく方式
    今では古いタイプの民族学にもあたるので、全面的な信用は危険。ただ文は平坦で読み易い
    西洋批判から、東洋への憧れはあるみたい。各地の英雄や神話の分析とその価値や意味など
    .
    冒頭に河合隼雄と中沢新一の対談を収録。ユングの引用もおおく、そこらも思想やこの人の価値と繋がる
    中沢新一は実際に会ったみたいで論の進め方を上手いとしてる。新興宗教に近いの話にも納得

    [2015-07]
    ちゃんと文の書き方勉強する為に、からの派生になる。これだけ貸出都合で少し遅れてしまった
    飛田茂雄・古川奈々子・武舎るみ訳 ジョーゼフ・キャンベル 「生きるよすがとしての神話(キャンベル選集 2)」を読んだ
    .
    付録の河合隼雄と中沢新一の対談が面白い。間が空いたので、今回は何故ふたりが呼ばれたかもわかった
    統一の神話の参考がユング。また一方で統一を避けて過去を見ようという姿勢が、ポスト構造主義に繋がる所ある
    賛成と反対の考えは近い関係にあるとも再確認。戦争と平和の項も含め、取り方でどちらとも取れる話も載せてる
    .
    この時代でこの人で考えに偏りある意識も必要。東洋哲学を重視しすぎ、日本も持ち上げてるがオウム後だと辛い
    東西の違いは意識できる。また近作含む広い範囲での類似探しも面白い。冒頭の対談ふくめ珍しい逸話は興味引く

    [2015-06]
    ちゃんと文の書き方勉強する為に、からの派生になる。グリム童話集の前書き等を収録
    飛田茂雄訳 ジョーゼフ・キャンベル 「野に雁の飛ぶとき(キャンベル選集 3)」を読んだ
    .
    レヴィ=ストロースとの比較になり、そこで扱われる神話の別解釈も見れる
    もう古いに位置するユング引用と共に、未開人を発展途上としてる所で「ああ昔の人」だなあと
    この選集は他のもふくめて図版が豊富。当時発見された洞窟壁画は他書にもよく引用される
    .
    インディアンと文明の変化に関する項は、当時の思想運動を連想させて資料にはなる
    この人の全盛も80年代ごろ。当時の米思想の研究にはなるが、あくまで今では資料程度

    [2015-6]
    感想を扱ってる加減から、文が平坦で思い当るところもかなり多く参考になった
    菊池淳子訳 ブレイク・スナイダー 「SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術」を読んだ
    .
    売れるためが目的なんで娯楽作限定。しかし、なんでダメな映画はアカンのかよくわかった
    定石のわかりやすい分類・主人公の設定・実際の構成・カード使った作成法・受けるルール等
    文はわかりやすいが、分析は鋭い。カード使った作成は論文の本なんかとも共通点ある
    .
    娯楽作対象だが扱うべき点は人の心の話で葛藤なんだと、変な芸術思考より志は高いと思う
    作業手順とか売り込みにかんする裏話も楽しい。やっぱりわかってもらう為のわかりやすさは大事ねと

    [2015-6]
    感想を扱ってる加減から、米で構成を分析したという意味で、かなり重要視されてる人の本
    菊池淳子訳 シド・フィールド 素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック」を読んだ
    .
    内容的には文はかなり硬くわかりにくい所がある。ただ10年代の本で映画のサンプルは新しめ
    他のジャンルにも応用は利くが、映像で見せるやフラッシュバックなんかの話は映画ならでは
    この人は三幕構成のスタイルを重視。これは演劇から思いついた感があるし、米限定と思う点もあり
    .
    構成確認でカード使うのは他の人とも共通で、自分はダメ映画も編集で良く出来る可能性はあると思ってる
    だたし日本人は正確なマネに終始しそうで、あくまで参考の本。構成限定で見るとなかなか面白い

    [2015-6]
    感想を扱ってる加減から、目標がアカデミー賞なんで志が高い。テーマの分析も注目点
    菊池淳子訳 リンダ・シーガー 「アカデミー賞を獲る脚本術」を読んだ
    .
    米のこの手の本と重複する所もある。ただ現状での向こうの定石が三幕構成とよくわかる
    場面やテーマの分析がこの本の良い所。その場面ではどういう事がおきるのかという分析
    テーマは特にメモをたくさんとれた。ここらは創作作品ぜんたいに関わり、目的にも繋がる
    .
    映画の本なので、新しい技法への注目も高い。同時に三幕構成を越える構成も模索してる
    観客をどう思うかの分析は皮肉もある。これもダメな映画はなぜアカンのかに繋がってくる

    ■ 亀和田 武 「どうして僕はきょうも競馬場に」
    ■ 山本雅男 「ダービー卿のイギリス 競馬の国のジェントルマン」
    ■ 馬事文化財団「20年のあゆみ」編集委員会編 「馬事文化財団 20年の歩み」
    ■ 根岸競馬記念公苑(馬の博物館)編 「馬 あそびの百科 馬の博物館春季特別展」
    ■ 馬事文化財団 「働く馬 春季特別展」
    ■ 立川健治「競馬の社会史 1 文明開化に馬券は舞う 日本競馬の誕生」
    ■ 立川健治「競馬の社会史 別巻1 地方競馬の戦後史 始まりは闇・富山を中心に」
    ■ 山野 浩一 「サラブレッドの誕生」

    Vol 3330(2018-06-21)
    [2015-01-21]
    つの丸扱ってる加減から。08年の馬事文化賞。タイトルからわかり難いが各地競馬場ルポ
    亀和田 武 「どうして僕はきょうも競馬場に」を読んだ
    .
    日本の一般的な競馬場のみならず、ばんえい競馬などの特殊競馬や海外競馬場も扱っている
    エッセイ形式で読み易い。ばんえい競馬は観客が横に並んで2分に及んで声援するなど周辺の話も密
    海外窓口でのおばちゃんとのやり取りや、仏でのスリ遭遇経験なども。馬関連文化人に関しての話もあり
    .
    注目すべき点は2回に渡ってつの丸、それもたいようの話も含めて扱ってる事。初期頃の話だが大絶賛
    更にみどりの頃には方々に手をまわしてグッズも大量に収集していたらしい。著名人のつの丸評に驚く

    [2015-02-05]
    つの丸扱ってる加減から。97年の馬事文化賞。近代競馬の成り立ちを扱ってる
    山本雅男 「ダービー卿のイギリス 競馬の国のジェントルマン」を読んだ
    .
    歴史の紹介だけかなと思ってた。もちろんそれもあるが競馬から英国の精神を解き明かしてる
    元々が英国研究をしてる人で納得。近代競馬で固定せず、英国の成り立ちと馬から話を進める
    馬の話もあるがメインは歴史から辿る英国人の気質ともいえ、西洋合理主義と異なる経験主義な点
    .
    また賭け方が儲け主体で無いブックメーカーや単勝主体の事など、大衆の競馬で無い点がわかる
    補足として革命期は締め付け強化での文化衰退や共産圏は盛んだった競馬含む文化を消した事も注意点

    [2015-01-21]
    つの丸扱ってる加減から。刊行物一覧のパンフ的な物かと思ったら、それなりに厚みあるしっかりした本
    馬事文化財団「20年のあゆみ」編集委員会編 「馬事文化財団 20年の歩み」を読んだ
    .
    出版物のリストなどの基礎的な事は当然網羅してるが、写真付きで実際の展示内容の変化も紹介してる
    馬の博物館だけあって、競馬だけでなく様々な面で馬を扱っている。馬の関わる文化範囲の広さがよくわかる
    子供の描いた絵や作文・乗馬教室のポニーの話など可愛らしい話もいろいろと載っていて、工夫ある博物館
    .
    年代ごとに起きた事も書かれてるので、著名人の訪問や、TVドラマでの使用など興味深い記事もある
    こういう事を調べるまでは馬は競馬だけと思っていたので、実際調べてみるといろいろ面白いと感心してる

    [2015-01-22]
    つの丸扱ってる関連から。89年の展覧会のパンフ。まだ馬の博物館にもなってない頃
    根岸競馬記念公苑(馬の博物館)編 「馬 あそびの百科 馬の博物館春季特別展」を読んだ
    .
    タイトルもこんなんだし内容的にもほぼそのままなんで軽い気持ちで読んだが、発見は多かった
    玩具等の紹介もあるが、演劇や見世物・世界の神事など、馬に関する遊びを簡単に紹介している
    たこたこ眼鏡なんて知らない物ものも含まれていたし、馬芝居や日での舞台での実馬使用も感心
    .
    元々神馬など神事にも関連するので芸能と関連深い事も納得する。やはり昔は身近な存在だったとわかる
    可愛らしい昔の玩具や最近の遊戯道具もある。馬を軸にしての文化の変遷の見方は目を開かさられる

    [2015-01-22]
    つの丸扱ってる関連から。02年の展覧会のパンフ。競馬だけに収まらない古今東西の働く馬
    馬事文化財団 「働く馬 春季特別展」を読んだ
    .
    事前に過去の輸送等で働く馬の話を読んでた事が良かった。炭鉱で働く馬の写真が表紙になってる
    昔の阿倍野を馬車が行きかう姿は、在りし日の馬の活躍がわかる、実際馬はかなり最近まで多用されてた
    世界に目を送ると今も馬を使ってる国は多い。ロバという形になるがその加減で馬数のグラフが高い国もある
    .
    現在も他国では使われてるが、昔の浮世絵での船を引く馬の図も良い。馬力という言葉も意味を成す
    輸送や農耕など戦争や競馬だけで無い馬の活躍や、今は見られない道具も多数見られて面白かった

    [2015-01-20]
    つの丸扱ってる加減から。09年の馬事文化賞。維新時期の新しい馬文化の誕生を扱う
    立川健治「競馬の社会史 1 文明開化に馬券は舞う 日本競馬の誕生」を読んだ
    .
    競馬の話は興味も薄い分野で面白くないとも思っていたが、日本の文化と思想の変化も扱って読み応えあった
    書かれてるとおり牧歌的な競馬と思ってたので、走ってる馬はポニーながらちゃんとした形だった事は驚き
    またそれにまつわる最新文化を仕入れた婦人への批判など、新旧の文化の対立もここから読み解ける
    .
    現在も暗い面として存在するギャンブルとの関係性も、それ以前の賭け事の捉え方で見ると繋がりがわかる
    競馬の本らしく当時の名馬たちの話もあり、戦争でもそうだが名前があまり残ってないのも考えさせられる所

    [2015-01-26]
    つの丸扱ってる加減から。先に読んだ巻がなかなか良かったので、隣にあったコレも借りてきた
    立川健治「競馬の社会史 別巻1 地方競馬の戦後史 始まりは闇・富山を中心に」を読んだ
    .
    つの丸が地方競馬扱った事も含めてなかなか興味深い所だが、主に戦後の混乱期を扱ってる
    ゴジラで54年だが、その前にあたるこの時代は映画の資料なんかもなかなか残って無く、闇な所ある
    元々は草競馬的な形で存在してた地方の競馬が、土地の実力者を経由し健全な国の運営になるまで
    .
    当時はトロット競争なんかもあったみたいだが、時代性を反映して八百長は騎手中心に常習的だった事もわかる
    当時の騎手のインタビューは説得力ある。また酪農の牛の資金の基礎が競馬収入だった事も思い出した

    [2015-01-16]
    つの丸扱ってる加減から。07年の馬事文化賞。馬の歴史の紹介がメイン
    山野 浩一 「サラブレッドの誕生」を読んだ
    .
    昔の本で専門の研究者では無いので薄い点もあるが、作者を検索して履歴に驚いた
    演劇関係者でブースカの脚本もこなし、SF小説界の重要人物と他分野で実績ある人だが馬好き
    他にもSF作家界隈にも馬好きの人は多いが、この本の理論だった説明もその部分で納得いく
    .
    文中で競馬があらゆる分野に関連してる事を書いてるが、その流れからのシステムや馬の分析など
    競馬はデータも重視されるスポーツなんで、知的な人も見る物だと納得。読み易くもある本

    ■ 木村 李花子 「野生馬を追う ウマのフィールド・サイエンス」
    ■ 木村 李花子 「ユルリ島の馬 動物行動学的接近の愉楽」
    ■ 馬事文化財団編 「フェラルの場景 カナダ・セーブル島の再野生馬群」
    ■ 岩川 隆 「広く天下の優駿を求む」
    ■ 吉沢譲治 「新版 競馬の血統学 サラブレッドの進化と限界」
    ■ 城崎哲 「カリスマ装蹄師西内荘の競馬技術 空飛ぶ蹄鉄をいかにデザインするか」
    ■ 佐藤正人 「蹄の音に誘われて わたしの競馬研究ノート」より」
    ■ 佐藤 次郎 「砂の王メイセイオペラ」
    ■ 吉川 良 「血と知と地 馬・吉田善哉・社台」
    ■ 戸山為夫 「鍛えて最強馬をつくる ミホノブルボンはなぜ名馬になれたのか」
    ■ 藤崎 康夫 「まぼろしの木曽っ子 最後の木曽馬を守った開田村の人びと」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「馬の神様仏様 彫像・肖像・聖教」
    ■ 内藤律子 「神威の星 サラブレッド・ファンタジー」

    Vol 3328(2018-06-14)
    [2015-01-16]
    つの丸扱ってる加減から。98年の馬事文化賞でタイトル通り。こういう本をずっと探してた
    木村 李花子 「野生馬を追う ウマのフィールド・サイエンス」を読んだ
    .
    研究論文では無く一般の読み物としても読める作り。なので興味の範囲狭い人でも楽しいと思う
    野生馬の詳しい生態に関しても実例付きで詳しく紹介。ハーレム型と乱交型で扱う馬も多数
    中盤からはその異なる生態の馬同士の混血アラベスラを追う旅。生態を分析する話にも至る
    .
    こういうのは観察を基本とする仕事。苦労や面白い事件もおきやすくて、そこも注目点
    特にフィールドワークでは必須のウンコとセックスの話は充実。後からだと笑い話だが工夫に感心

    [2015-01-22]
    つの丸扱ってる関連から。先に読んだ本より先に出版された物。パンフ風の形式となってる
    木村 李花子 「ユルリ島の馬 動物行動学的接近の愉楽」を読んだ
    .
    展覧会のパンフと同型形式でカラー写真が豊富。先の本での実例をわかりやすく提示
    文章も一般的な先の本と異なって、まだ研究段階でのデータや考察など前段階から発展様子がわかる
    研究部分は難しい所もあるが写真も多く、半野生となった馬の写真集として見ても面白い
    .
    普通の写真集では綺麗な所だけを写すが、交尾や闘争・死骸や溜糞など生々しい本来の馬も見れる
    たてがみが長く伸びていて、野生らしさに納得。普段見れない馬の姿を見れる良い本

    [2015-01-22]
    つの丸扱ってる関連から。先の研究者の本から海外で研究盛んな地域と知って興味あった
    馬事文化財団編 「フェラルの場景 カナダ・セーブル島の再野生馬群」を読んだ
    .
    日本の離島と同じで隔離された馬が人間の撤収後も繁殖、半野生馬となってからの観察となる
    これも一般書的な本かと思ったら展覧会のパンフと同じ作り。カラーでの写真も多数含まれた内容
    文章も多く専門的な内容も含むが、日本の半野生馬の研究とほぼ同じ内容を扱っている
    .
    打ち上げられたコンブを食べる馬など島の特色ある写真の他、繁殖期の行動等も多く扱われている
    馬の写真だけでなく、ゴミを巻き付けたアザラシなどメッセージ性の強い写真などもあり。調査苦労もわかる

    [2015-01-16]
    つの丸扱ってる加減から。94年の馬事文化賞で本格競馬ノンフィクションとある
    岩川 隆 「広く天下の優駿を求む」を読んだ
    .
    自分は競馬に関しては距離もとっているので面白い部分は少ないが、好きな人には良い本
    競馬のレースはもちろん厩舎や訓練の話など、周辺事情を取材から細かく拾っている
    タイトルは初めて行われたレースに際して使われた言葉。何を目的に開催されるかもわかる
    .
    競馬は基本的に馬好きの人が発起するスポーツとわかるし、ギャンブルとの関連もわかる
    扱ってる馬の種類も新旧多数に渡る。競馬の好きな人限定になるとは思うが、興味深い書籍

    [2015-01-15]
    つの丸扱ってる加減から。98年の馬事文化賞。遺伝子の強化は実際はどうなるかの実例にもなる
    吉沢譲治 「新版 競馬の血統学 サラブレッドの進化と限界」を読んだ
    .
    SFで優生人類なんかもあるが、もし人間を選んで種を残せば超人が作れのるではというは仮定でも興味深い
    結論から言うと不可能。サラブレッドはそれを行った実例だが、ある所まで行くと虚弱や病気・生命力低下に至る
    近親婚での栄枯盛衰の歴史や、性格も含めどう受け継がれるかの歴史で、実例は馬にも限られず面白い
    .
    古い歴史だけで無くSS産駒など日本の馬の実例も紹介し馴染み深い。その場の優越はアテにならないとわかる
    これは12年の新版だが名書で賞もとっていても5万部発行が限界で、競馬書籍市場が狭い事なんかも載ってる

    [2015-01-15]
    つの丸扱ってる加減から。07年の馬事文化賞。普段は意識する事の無い装蹄師さんの仕事がわかる
    城崎哲 「カリスマ装蹄師西内荘の競馬技術 空飛ぶ蹄鉄をいかにデザインするか」を読んだ
    .
    新しい本なのでディープ海外遠征とその失敗の話とも関わってくる。扱われる装蹄師もディープを担当した人
    海外で勉強した人で、普通は釘で打つもんだが接着型などの新しい方式や、海外事情など面白い工夫がわかる
    馬を滑らせない事が目的で蹄鉄に関しても複数種類があり。また馬によって方式が変わる事や料金の実際も
    .
    スポーツライターの書いた本で読み易いのはもちろんだが、競馬の必勝法を装蹄師から予想する話も半分を占める
    予想話はディープも高評価ながら結果から話半分だが、装蹄をする上でのフケの馬への注意や筋肉の話は面白い

    [2015-01-15]
    つの丸扱ってる加減から。95年の馬事文化賞。元々馬全般に関するエッセイを書いていてその抜粋
    佐藤正人 「蹄の音に誘われて わたしの競馬研究ノート」より」を読んだ
    .
    現状は馬全般に関しての書籍も出てるが、これはまだ競馬ありきの頃で、タイトルもこうなのかなと
    ただの競馬の話と思ってたら、馬周辺の書籍や番組に関しての考察等もあり。競馬ファン以外でも読める内容
    特にこの人は馬関連の専門書の翻訳してる人なので、独自の視点にもなっていて面白い
    .
    有名作家の馬書籍への間違いの指摘なんかは厳しい。自分も気になるので納得は出来る
    抜粋の形とはなるが競馬専門書と思ってたら馬全般で面白かった。巻末に参考資料挙げてるのも親切

    [2015-01-14]
    つの丸扱ってる加減から。00年の馬事文化賞。タイトル通り地方交流やダートの話多い
    佐藤 次郎 「砂の王メイセイオペラ」を読んだ
    .
    古いタイプと新しいタイプの馬づくりが混合し、時代性と共に新しい方式の実際もわかる
    レースとその周辺を描いていく正統な作りのルポ。現状の活動は不明だがスポーツ専門の人で文も読み易い
    後の産駒としての成績も限定され、ここで挙げられてる考えには全面で賛成しかねるがロマンはある
    .
    興味深かった点は首の上げ下げに関する調教師の的確な判断。他にもレースは馬にストレスになるなど
    終盤は馬の性格の問題も発生したりと、個々の馬でも違うんだなともわかって興味深い一冊だった

    [2015-01-13]
    つの丸扱ってる加減から。99年の馬事文化賞。生産に携わってる人のルポ
    吉川 良 「血と知と地 馬・吉田善哉・社台」を読んだ
    .
    自分は競馬詳くない人だが、〜シャダイやサンデー系は何度も目にするのでわかるし密着取材
    競馬業界は因習も強い世界。この人も含めて業績を残す人は改革者に近い事で共通している
    結果として敵も多く、その発言も拾ってる。過去を話さない人だが関係者視点での歴史もわかる
    .
    サンデーサイレンスがやって来た話もリアルタイムの取材で詳しい。証言多数の広い視点での取材
    親族の中の変わり者の話の他、吉田善哉自身は子供の頃から馬が大好きでここも安心させられる

    [2015-01-12]
    つの丸扱ってる加減から。馬の調教は具体的に何がおこなわれてるか。93年の馬事文化賞となる
    戸山為夫 「鍛えて最強馬をつくる ミホノブルボンはなぜ名馬になれたのか」を読んだ
    .
    調教師の仕事は実際の業務内容がわかり難い。どういう経緯でなって、どういう考えが主流だったかもわかる
    資料としても当然だが、この人自身が異端に近い考えで改革していった部分があり、ビジネス書としても読める
    何でもそうだがこの人も理屈だった考えが出来る人。陥りがちな職人気質や閉鎖的な考えへの苦言にもなる
    .
    調教の実際もわかりやすく坂路の話がある。同時に馬ごとの気質や騎手の話も出てくる
    90年代の本で今では古くなってる所もあるかもだが、巻末の親しい人の寄稿など、慕われていた事がよくわかる

    [2014-12-25]
    つの丸扱ってる関連から。児童書の分類になるが、木曽馬の実際と歴史の資料としても参考で挙げられる重要図書
    藤崎 康夫 「まぼろしの木曽っ子 最後の木曽馬を守った開田村の人びと」を読んだ
    .
    時代背景としては昭和の始めから戦中現代に至る。もっと基礎的な所から説明すると日本の在来馬は絶滅の危機
    犬もそうだが戦中に国の方針で一度滅びかけてる。その木曽馬を残ってる所からなんとか復興させた人の話
    戦前の村ののどかな馬の運用も和むが、消滅して牡馬から奇跡的に残っていた神馬から甦らせてく話はドラマ
    .
    今もそうだがなかなか馬文化は根付かない。また剥製として残す事になってからのドタバタもどこかいびつ
    木曽馬は残ってるが危ない。中盤の外来馬との比較で木曽馬の有益性など何が一番か簡単に測れない事もわかる

    [2014-12-12]
    つの丸扱ってる関連から。表紙は宮毘羅大将騎馬像・馬頭観音座像・ハヤグリーヴァ立像の順
    馬事文化財団馬の博物館編 「馬の神様仏様 彫像・肖像・聖教」を読んだ
    .
    08年の展覧会のパンフ。日本だけに限らず海外の天馬や、メドューサのコインなども収録
    変遷してく課程もあるが、図の形で見ていくとそれらも一目瞭然。ブッダの馬はカンダカなど解説も充実
    茶吉尼ダーキニーの派生で稲荷神社。図像の周囲の馬など細かい図版も入っている
    .
    他にも聖徳太子の騎乗図や十二支の馬など。日本の馬に関する神で主だったものが図で見れる
    文章でも面白いが、図にして見ると納得もしやすい。薄い本だがなかなか読みごたえがあった

    [2014-12-04]
    つの丸扱ってる関連から。馬事文化賞取ってる89年の書籍。90年代で競馬ブーム直前ぐらい
    内藤律子 「神威の星 サラブレッド・ファンタジー」を読んだ
    .
    文章系の本と思ってたんで、書庫から出てきて写真集で驚いた。それ系は受賞あるんだなと
    競走馬ハギノシンボルの誕生から初勝利までの過程を詳しく写真に収めている。トレセンの訓練の写真もあり
    動物ってのは子供の頃はだいたい可愛いが馬に限ると貧相。大人の馬を見る機会は多いので新鮮
    .
    後年からの読み込みで今は簡単に調べられるが、ハギノシンボルは中央で15戦3勝で獲得賞金は3千万程度
    筆者は現在もオグリの写真集出すなど馬関連で活動してる、競馬の周辺の活動の資料として興味深い

    ■ 坂内 誠一 「碧い目の見た日本の馬」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「日本の馬の意匠」
    ■ 梅崎 晴光 「消えた琉球競馬 幻の名馬『ヒコーキ』を追いかけて」
    ■ デヴィッド・H.マードック 「「知」のビジュアル百科40 カウボーイ事典」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「版画に表された馬 -ルネッサンスから現代まで」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「馬の博物館特別展 古代文化・馬形の謎」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「馬と人を結ぶもの 鞍の世界」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「特別展 戦国騎馬残照」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「馬の博物館所蔵品図録 源平合戦を馬が行く」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館編 「春季特別展 馬追い街道」
    ■ 高草操 「遠野馬物語」
    ■ 河村 清明 「馬産地ビジネス 知られざる「競馬業界」の裏側」
    ■ 市来 宏愛 「馬物語 クラリオンと歩む北の大地」
    ■ 財団法人馬事文化財団 馬の博物館・牛の博物館編 「馬と牛 馬の博物館・牛の博物館2006」

    Vol 3326(2018-06-07)
    [2014-12-03]
    つの丸扱ってる関連から。馬事文化賞取ってる88年の書籍。タイトルから外国の本と思ってた
    坂内 誠一 「碧い目の見た日本の馬」を読んだ
    .
    横浜の競馬や戦国期の馬なども最近の資料で読んでるが、それより早くて内容的にも凌駕する詳しい資料
    文献を引きながら歴史上の馬資料と外国比較。海外の人から見た日本の馬の歴史を紹介していく
    序文を司馬遼太郎が担当。筆者は日通に務める在野の研究者とも云えるが、それでも凄まじい
    .
    専門の研究者の最近の研究と比較しても正確な部分は多く、心配も元資料の信憑性だけで良い
    文献や年表も当然附属。海外や歴史も視野に入れ、関連付けて勉強してく事を考えても凄く発見が多かった

    [2014-11-28]
    つの丸扱ってる関連から。デザイン的なものは常に興味あるので借りてきた
    馬事文化財団馬の博物館編 「日本の馬の意匠」を読んだ
    .
    古墳時代から江戸までの馬が組み込まれたデザインで、発掘品から民芸品まで幅広く扱ってる
    初期は天馬のデザインだったり、中期は炎をまとっていたりと、外国からの影響も随所に見られ興味深い
    こういう資料見る様になるまではそれほど興味が無かった。改めて見るとあちこちに使われていて感心
    .
    平家物語の馬登場場面など文学資料が元の定型の表現なんかもある。同様に金・銀使用も型があり
    一番驚いたのは戦国期の鎧の細かい部分で、馬のデザインが入ってる。今まで気づかなかったがお洒落

    [2015-01-04]
    つの丸扱ってる関連から。13年のJRA賞馬事文化賞。沖縄20C初頭ぐらいの独自競馬
    梅崎 晴光 「消えた琉球競馬 幻の名馬『ヒコーキ』を追いかけて」を見た
    .
    所々に主張が強い部分もあるが調査は完璧。実際の資料と現地調査で沖縄競馬の足跡を追う
    戦争前で新聞等の資料はあるが、現地の人は全然知らず、本土の人に教わるなんて発言も印象的
    現地の馬を使っていた加減もあり、競争自体も例の少ない独自の側対歩による美しさを重視するレース
    .
    昔のサテツ地獄の話の他、この手の聞き取りで必ず姿を現すお化けの話なんかもあって興味深い
    近い年代でも調査は意外に難しいんだなと。ルールなんかも特異で各地の神事にも触れてもいる

    [2014-12-26]
    つの丸扱ってる関連から。他資料でもカウボーイ関連は調べてるが、更に確実にする為に
    デヴィッド・H.マードック 「「知」のビジュアル百科40 カウボーイ事典」を読んだ
    .
    ビジュアル百科なんで図版も豊富で解説もしっかりしてる。衣装や道具などの写真は網羅
    カウボーイの活動期間は短いし、実際も映画等とは違う。滅んだ後に美化され伝説化したとわかる
    ムスタング等も同様。実際は耐久制重視の馬で、才能としても動物の選り分けなど特化した能力
    .
    他地域のガウチョ等にも触れていて、拳銃やナイフ・ボレアドーラスなど当時品の面白い資料もあり
    ロデオに関しても先に調べた通りで牛。気になった点として、鞍が漫画と実際では異なった点なども

    [2014-12-26]
    つの丸扱ってる関連から。版画なんで時代限られてると思ったが、ルネサンスから近代までと長期間
    馬事文化財団・馬の博物館編 「版画に表された馬 -ルネッサンスから現代まで」を読んだ
    .
    美術の一時期の歴史をこれで辿る事も出来るし、ピカソ等の有名画家も馬の絵を多数描いてる
    16世紀ぐらいの資料から始まり、自分の中でイマイチ理解の悪かったバロックも比較で納得出来た
    当時の競走馬など有名処の絵もあるし、写真技術の発達で馬の描き方も変化した事もわかった
    .
    カンディンスキーの絵なんかも驚き。近代の簡略された馬の絵なんかは漫画と比較しても面白い
    数が限られてると思ったら、解説もついて大量に収録されてたので感心。思わぬ拾いものとなった

    [2014-12-26]
    つの丸扱ってる関連から。興味が薄いジャンルは拾える情報も少なくなってしまう
    読みはしたけど十分な情報を吸収出来なかったものをまとめて扱う。関連付けが自分の中でやり難い
    .
    馬事文化財団・馬の博物館編 「馬の博物館特別展 古代文化・馬形の謎」
    古代の遺跡から発掘された呪術で使われたとされる馬形品の特集。1986年の展覧会のパンフ
    一見興味がありそうなジャンルだが、なにしろ専門家をして用途不明で推測しか出来ない物と難しい
    世界の他地域で馬と水辺の関連性などもあるが、発掘品も似た形状のが多く、読み難い仕上がりとなる
    .
    馬事文化財団・馬の博物館編 「馬と人を結ぶもの 鞍の世界」
    タイトルそのままに鞍や靴べらなど鞍を紹介している。04年の展覧会で最近のに近いが主に日本のもの中心
    日本の昔の鞍は装飾が細かく立派なものも多いが、先に読んでる図版資料と重複する所もあって繰り返しとなる
    世界の鞍も少し扱ってるが、これらも流石に大幅に変化がある訳でも無く、これらも確認作業が中心となった
    .
    馬事文化財団・馬の博物館編 「特別展 戦国騎馬残照」を読んだ
    これも面白そうな企画だが88年と古い本。後に中世の馬の運用等は個別で特集され、繰り返しとなる部分も多い
    ただこの本は戦国期に使われた武具や鎧兜なんかも白黒で収録してて、その部分では特化はされてないが面白い
    解説も付属してるが、昔の資料という事もあってちょっと慎重に受け取る必要もあるとは思う。文量も多少は多め
    .
    馬事文化財団・馬の博物館編 「馬の博物館所蔵品図録 源平合戦を馬が行く」を読んだ
    これも面白そうな企画で04年の展覧会と新しい資料となる。だが何しろ昔すぎて扱ってる資料が絵画中心となってしまう
    後世に書かれた巻物等の資料を中心に源平合戦を解説。元々の資料が限られ、馬の登場場面も限定されてしまう
    全図版がほぼカラーで江戸期の錦絵なんかも含むので見て楽しむ分には十分とは思う。武士と馬はセット
    .
    馬事文化財団・馬の博物館編 「春季特別展 馬追い街道」を読んだ
    01年の展覧会のパンフで、ここ最近によく研究されてる分野とも合致。また江戸期の街道資料ともなる
    図版や現物など豊富な資料となるが、今回は馬に限定してる加減もあり、ちょっと特殊な資料になってる
    時代劇の街道の資料としては面白いかもしれない。また猿の頭など当時の信仰の実際なんかも見えてくる

    [2014-11-20]
    つの丸扱ってる関連から。先に読んだ本が福島の生々しい馬関連のレポだったので、それと比較してしまう
    高草操 「遠野馬物語」を読んだ
    .
    カメラマンの本なんで馬の写真も多め。遠野のオシラサマは馬由来以外にも、遠野は馬産地で馬関連は多い
    09年の本だが前述通りで、先に東北の福島の生々しいさまを読んでいて、どこか手緩く綺麗事だけに見える
    とはいえ遠野の馬関連に関しては写真も豊富でよく調べてる。見せたい観光的な面としての資料としては良い
    .
    別書から馬を発展させるには競馬か乗馬か馬肉のどれかをするというのがある。馬肉も重要な要素に思う
    そんな訳で馬肉に対して拒否反応を示してる所でも疑問に思う所がある。結局は見る人の感性という話

    [2014-11-19]
    つの丸扱ってる関連から。02の資料なんで今では古くなってる部分もあると思うが参考までに
    河村 清明 「馬産地ビジネス 知られざる「競馬業界」の裏側」を読んだ
    .
    この時点では馬を作ってもある程度育成してないと売れないので、生産・育成の分離が進んでる状態となってる
    マキバオーRTCのモデルBTCの話題も沢山出てくる。他にもシェイク・モハメッドが規定で日本参入出来ない話など
    日本の平地レース数がこの時点で世界2位なんて情報もあり。条件は良いようでありながらも、衰退に向かっていた
    .
    生産者も借金を把握してない所など未熟な点多い。良馬と言い難いのが地方行きなので、滅ぶと行きば無くすなど
    日本の自給率が低い一方、酪農なんかも良くない状態で不安だけが広がる話。安定してる所は企業努力もしている

    [2014-11-19]
    つの丸扱ってる関連から。馬を個人で飼うを実践してる人のレポ
    市来 宏 愛 「馬物語 クラリオンと歩む北の大地」を読んだ
    .
    気性が荒いながらも乗用馬になった元競走馬を、廃馬寸前に肉値段23万円で引き取って飼い始めた人のレポ
    競走馬は改良で大量の穀類を与える必要あり酪農場とは異なるが、餌代は一か月1万五千円となんとかなりそう
    だが場所の確保や病気など苦労は絶えない。とはいえそれらの課題も一歩一歩こなし馬の性格も穏やかに変化する
    .
    定年退職後は北海道移住。嫁さんの所へは冬季に帰り、自分で環境整えて立派に個人での馬飼育をしている
    こういう事をしたいと考えてる人にとってはいいモデル。役目を終えた後の動物がどうなるかの点でも興味深い

    [2014-11-18]
    つの丸扱ってる関連から。馬の博物館の存在も驚いたが牛の博物館もあって更に驚き。06の合同企画展のパンフ
    財団法人馬事文化財団 馬の博物館・牛の博物館編 「馬と牛 馬の博物館・牛の博物館2006」を読んだ
    .
    パンフなんで写真は豊富でステーキの写真とお腹すくのも。今の牛改良が戦後からと歴史新しい事もわかる
    牛の最初の発展で貢献したのが巨額の競馬益金。戦争での馬の改良など日本の牛馬の歴史もまとめている
    日本の牛と馬の紹介もあり。南部馬は時速39.4`・対馬馬は一本手綱で操作するなどが目をひいた記事もあった
    .
    物品も展示。馬の鮓荅(さとう)石やコイン・発祥不明のカウベル、他にも馬頭観音はハヤグリーヴァが元など豆知識も
    怪関連ネタで尾瀬沼で牛と口にすると主に頭から喰われるという古老の話と、歴史からの怪異考察なんてのも

    ■ 石田 英一郎 「新版 河童駒引考」
    ■ 石田 英一郎 「新訂版 桃太郎の母 ある文化史的研究」
    ■ 石田 英一郎 「マヤ文明 世界史に残る謎」
    ■ 根岸競馬記念公苑(馬の博物館)学芸部 「馬の博物館研究紀要 第1号」
    ■ 根岸競馬記念公苑(馬の博物館)学芸部「馬の博物館研究紀要 第2号 馬の祭礼目録」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第5号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第6号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第7号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第9号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第10号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第11号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第12号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第13号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第14号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第15号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第16号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第17号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第18号」
    ■ 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第19号」
    ■ 松江三郎訳 ジム・ボウラス 「ケンタッキー・ダービー・ストーリーズ」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「企画展 馬のサーカス★大曲馬」

    Vol 3324(2018-05-29)
    [2014-10-30]
    つの丸扱ってる関連から、馬と水の関連は気になってて、もっと早くに読んどけば良かったと後悔
    石田 英一郎 「新版 河童駒引考」を読んだ
    .
    馬と水に関連する伝説を網羅。日本から中国〜西洋と広範囲に渡り、起源も相当に古い事が良く分かる
    馬にまつわるお化けや神も大量に載っている。ポセイドンの話から馬と牛の混同と河への供犠の話など
    タイトルと違い河童の項は意外と少ないが、神話由来の厩舎・芸人の猿から河童へと発展してく様子がわかる
    .
    河への供犠は農耕と関連し、馬へと変化する点は太古の遊牧民とも絡む。河童系が世界全域で存在も納得
    水中へ引きずり込む属性は、産女や派生してタクシーの幽霊等にも話は広げられ、思った以上に深いテーマ

    [2014-11-15]
    つの丸関連から。河童駒引孝から辿り、文化人類学等でよく挙がる有名な筆者だったと後から納得
    石田 英一郎 「新訂版 桃太郎の母 ある文化史的研究」を読んだ
    .
    新訂版解説はお化け関連で有名な小松和彦。初出は40年代後半・50年代前半で、今が第五世代なら第一世代の人
    古典で批判に関しても解説で書かれ、人類学歴史もわかる。レヴィ=ストロースとの共通点なども注目出来る
    批判はあるが内容に関しては幅広い。五本の論考を収録し図版もあり。タイトルと違い世界全体を扱った話となる
    .
    先の駒引孝も馬の話題が多かったが、これも天馬の道として語源から馬飼育はどこに由来かの論考ある
    古い本で馬の飼育など後に研究が進んだ分野。論考そのまま鵜呑みには出来ないが、例も沢山載って面白い

    [2014-11-27]
    つの丸扱ってる関連から。馬からスタートしてお化けとなり、最後はこれもつの丸関連の南米にたどり着いた
    石田 英一郎 「マヤ文明 世界史に残る謎」を読んだ
    .
    資料調べると筆者はまずマヤ文明で評価されたとあり、つの丸のハグワールで南米も調べいて線が繋がり驚き
    67年の本。今は新しい資料も読んだ方が良いが、日本で知られてないマヤを相当詳しく紹介分析と業績はデカイ
    生贄の湖を調査して出た人骨が以外に少なかった件など、知らなかった情報も含む。白黒だが図版も豊富
    .
    別書でレヴィ=ストロースとの関連指摘されてたが、内容に関連あるポポル・ヴフに触れてる点も興味深い
    内容的にも昔の本とは云え良く充実してる。つの丸絡みだが馬から興味が向かいやすい分野なのかなと

    [2014-10-31]
    つの丸扱ってる関連から、タイトル見てわかる通り博物館刊行物で87年 論文中心の薄い本となる
    根岸競馬記念公苑(馬の博物館)学芸部 「馬の博物館研究紀要 第1号」を読んだ
    .
    専門の本なんで難しいかなと思ったがそんな事も無く、後に協力する事になる日本競馬事始めの記事など
    古代美術の馬表現の分析から、つの丸のマスタング走法に近いフライングギャロップの図案に驚いた
    現実では難しい姿勢らしいが、馬のスピード感をもっとも表した表現。イラン発祥に西洋全てで見れるとの事
    .
    後は専門的となるが日本古代の轡の記事。先の記事も含め図版も豊富なんでそこからも理解出来る
    図書館にあったのも良い機会。難しいと思ってたので、初めて聞きなおかつ興味深い記事は発見

    つの丸関連から、根岸競馬記念公苑(馬の博物館)学芸部「馬の博物館研究紀要 第2号 馬の祭礼目録」を読んだ
    第2号で89刊。全国の馬に関する祭り一覧表で話広げようも無く短め感想だが、こんなにあるのかという程に大量
    関西だと生国魂神社が上がってる。東北や中部・沖縄などは大量に存在。ばんば競馬が実際あるのも確認出来た

    つの丸扱ってる関連から、図書館からの借り出しで3-4など抜けが出てしまうが見れるだけでもありがたいと思う
    馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第5号」を読んだ
    .
    和式武具に関する記事中心。関係者の座談会も収録されている、実際はどうかの良い資料となる
    馬術の馬への指示は見る人に意識させないのが上手い。だが古式は大げさに指示出す必要があった等
    日本の鎧はフル装備で32キロ。安定性が必要とされ古式の鞍がどっしり乗るのに適してる事や馬は側対歩など
    .
    日本で集団での騎馬戦は行われてない可能性が強い事も驚き。地域によって運用法も変わってくる
    別記事として9C頃の珍しいインド製の馬頭観音の記事もある。馬頭観音は日本中心なんでこれも珍しい

    つの丸扱ってる関連から、今回は古代オリエントの騎馬民族の馬に関する記事の他興味深いのが多い
    馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第6号」を読んだ
    .
    当然こんな時代は記録も無い訳なんで骨や発掘品の調査記録からのく話が中心。図版も豊富
    馬の歯からの年齢測定で、食用馬と戦車使役用の馬の二種類が出てきて、家畜化の歴史すら考えさせる
    続いて一日の馬の走行距離の記事。最高160Kで平均80〜100と古代の駅伝伝達システムの実際もわかる
    .
    江戸初期の去勢に関する古文書の記事もある。朝鮮通信使経由で従馬(いたずら馬)をきんたまぬき候の事
    怪的に馬の祟りに関する記事も興味深い。人の幽霊も歴史あるが、この時期は馬の祟りが重視されてる

    つの丸扱ってる関連から、絵巻物から考察。馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第7号」を読んだ
    鐙と江戸初期の様子を描写した絵巻からの当時の馬の扱いに関する記事。なので今回は少し難しい事となった
    沖縄トカラ列島のトカラ馬のレポはカラー写真も豊富で面白い。正面から見ると体が三角系の形となるのがトカラ馬

    [2014-11-07]
    つの丸扱ってる関連から、ソマリロバの匂い嗅ぎ・におい付け行動と糞中の匂いと興味深い8号は図書館に無く
    馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第9号」を読んだ
    .
    1988からの根岸競馬での初の共同馬主は、日本のゴルフ開始と同時期。ゴルフ会員が始め馬名がゴルフ用語の話
    ドン川のコサック所有のドン種の馬や。後に種馬で現在も骨格展示のマレンゴ等のジェイムズ・ウォードの名馬名鑑
    ウィグルからロシアに移ったカルムィク人の結婚と競馬。アラブで普段はラクダでハレの日の競馬はBC3000からの話
    .
    岐阜・愛知・三重で明治初めにあった「おまんどう」の競馬。フィリピンに闘馬がある話など四本の記事となる
    今回から左右両方から文が載る形になって多少戸惑った。必要そうな情報中心に抜き出した

    つの丸扱ってる関連から、馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第10号」を読んだ
    写真付きで今は絶滅とた南ロシア辺りの野生馬ターパンの研究。他は明治の馬券発売黙許事件からの競馬資料
    江戸自体の馬は村の所有。その貸し借りや飼育の古文書からの記録調査など、馬からの資料調査する話となる

    つの丸扱ってる関連から、これは98年の馬の博物館の特別展示。ヨーロッパの騎士と馬の展示の講演の資料中心
    馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第11号」を読んだ
    .
    甲冑などのカッコいい写真が豊富で馬関係なしでも今回は面白い。騎士と甲冑の歴史も簡潔にまとめられてる
    敬礼は甲冑の兜の目の所を上げる仕草が元、先の鈍い槍はジュットウ・鋭い槍はコースなどの豆知識も豊富
    ジョストのルール制定は13C・15Cで甲冑完成14〜15Cは決闘も盛ん。15C末はスポーツ・16Cは時代遅れでスティタス
    .
    スカート付き鎧はスポーツ的な決闘の動き易さ重視、寿命30歳だが大金を手にする当時のメッキ装飾の豪勢な鎧など
    壺型兜は12Cでそれ以前は鎖帷子。モンゴルや十字軍歴史・日本の西洋風鎧も絡めて西洋の鎧がよく理解出来た

    つの丸扱ってる関連から、鎌倉の武士と馬の特集で当時の馬の運用の実際を調べる99年の新しい研究を一望
    馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第12号」を読んだ
    .
    高校生の中世の馬感想から馬の実態がわかってとても良い。中世の馬は小さくてトロいのが本当
    当時の馬は110〜140で早さも100m20秒。昔は乗っての弓射撃メイン。戦闘時は降りて戦うと印象が一変する
    廁で猿を飼ってた話の新しい研究結果あり。パネルディスカッションから側対歩は騎射に適してるであろう話なんかも
    .
    馬の年齢が20〜25で軍隊では15で外に回す話。昔は馬の脳で皮なめし・骨で櫛など作ってたなど興味深い話多数
    昔の日本軍は創作の軍記物を一次資料と同等に使ってたと恐ろしい話もでてくる。興味ある分野で今回は充実

    つの丸扱ってる関連から。御成敗式目も馬資料。馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第13号」を読んだ
    今回は全国競馬畜産振興会会長の馬に関係ない北斎批判から始まってうーん。中華の馬車話も写真少なくイマイチ

    つの丸関連から、豊富な中華の馬具写真 馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第14号」を読んだ
    モンゴル周辺地域のナイフ・ウルクの車輪レリーフも、また大坪流馬術から停止掛け声は「どうどう」も改めて納得した

    つの丸扱ってる関連から、競馬だけで無い馬力集材。働く馬は実際はどうなのかのレポが載ってる
    馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第15号」を読んだ
    .
    ばんえいでデビュー出来なかった馬が流れてくる。収入は苦労の割に少ないが馬好きでやってるとの話がある
    チャクチャグ馬子や野間追い等のイベントもこれらの馬で常に同じ面子。給金一日3万5千円がエサ代の足しとなる
    馬は言葉の指示で動く。ばんえい馬はプルトンやペルシェロンの混血だが、利口なのかもしれないと感心
    .
    他には狂言の牛馬研究と源平盛衰記の研究などが載ってる。これ以後東北の武士の研究の話が増えてくる

    つの丸扱ってる関連から、西遊記の馬の研究。ちょうど西遊記を読んでた時だったので良い機会
    馬事文化財団・馬の博物館 「馬の博物館研究紀要 第16号」を読んだ
    猿回しの猿が馬にまつわる話の他、赤兎馬は馬の頭に兎型がある所からではないかなどの考察が載ってる
    .
    信長の加茂競争に関しての研究も載ってて信長も馬好きだったことがわかり、馬を親睦を深める為に使っている
    また幕末期の馬は扱いにくいのも多かった事や、他巻から有力な武士は良い馬を所持してた事なんかもわかる

    つの丸扱ってる関連から、10〜14年までの最近の記事が中心。細かい資料も中心となるのでまとめていく
    馬事文化財団・馬の博物館
    「馬の博物館研究紀要 第17号」・「馬の博物館研究紀要 第18号」・「馬の博物館研究紀要 第19号」を読んだ
    .
    興味ある所はメモとって見てるが今回はそこが少なく書き難い所が多い。理由は鎌倉の武士研究に集中してるから
    19には閉鎖の戸塚競馬場の記録なんかもあってそこは面白い部分。後は17で資料から昔の馬産地を考えていく話など
    信長と共に家康も馬を飼う人の話をよく聞き馬好きとわかる。馬研究流行は中世期の馬実態に集中してるともわかる

    [2014-10-17]
    つの丸扱ってる関連から、これも同じく米のレース扱う事になった加減からの勉強で96年の本
    松江三郎訳 ジム・ボウラス 「ケンタッキー・ダービー・ストーリーズ」を読んだ
    .
    向こうのスポーツコラムで読み難い点もあるが、53回62敗のダービー最低馬ランクなど変わった話もある
    歴史と貢献者から、最初の女性客勧誘推薦で自殺したクラーク大佐や、記者との義理で金送り続けたマット・ウィン
    1875年から開始で最初の調教師は奴隷。モンキー乗りの騎手の話では20年代から黒人騎手が締め出された話など
    .
    サンデーサイレンスはダービー馬で日本の記事も長く、コンピュータや研究で種牡馬選んでる社台ファームの話も
    テリーサバラスやハマーの競馬好きの話の他、成功したオーナーや経営者の名言もいろいろと載っている

    [2014-10-16]
    つの丸扱ってる関連から、馬術関連の発展の歴史の中で、サーカスの乗り方を取り入れた話あり気になってた
    馬事文化財団馬の博物館編 「企画展 馬のサーカス★大曲馬」を読んだ
    .
    海外の資料を期待してたが日本の曲馬の歴史資料が中心。それでも図版は多いので珍しい資料
    大陸渡来で発展し、一番古い資料で江戸初期の曲乗り。維新後は西洋からの影響が強い
    横浜で初の海外サーカスは失敗してるが、サーカスの資料も兼ね、そこから人魚図など見世物の図版もある
    .
    馬への立ち乗りの写真等も載ってる。後半はサーカスの絵を多数描いたシャガールの作品を多数収録
    現状は大きい施設の発展で大規模なサーカスや海外の馬を使った劇団の公演もあり、馬とサーカスの歴史は続いてる

    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「馬ふしぎ展 珍品奇品から幻獣まで」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「ホースパレード 華やかなる日本の行列」
    ■ 旋丸 巴「馬映画100選」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館 「馬の博物館所蔵品選集増補」
    ■ 馬事文化財団馬の博物館編 「馬のアート cartoonsXcomics」
    ■ 原田俊治訳 G・C・シンプソン「馬と進化」
    ■ 栗田 直次郎 「うまはくブックレット1 馬と石造馬頭観音」
    ■ 橋本 健一郎 「うまはくブックレット2 浮世絵に描かれた人・馬・旅風俗 -東海道と木曾街道」
    ■ 川又 正智 「うまはくブックレット3 馬車の歴史 -古代&近代の馬車-」
    ■ 長塚 孝 「うまはくブックレット4 日本の古式競馬-1300年の歴史を辿る-」
    ■ 木村 李花子 「うまはくブックレット5 ウマ社会のコミュニケーション -雌はハレムに隠されたか、縄張りに呼ばれたか」
    ■ 末崎 真澄 「うまはくブックレット6 ハミの発明と歴史(うまはくブックレット No.6)」
    ■ 秋永 和彦 「うまはくブックレット7 横浜ウマ物語 -文明開化の蹄音-」
    ■ 楠瀬良 監訳 エルウィン・ハートリー・エドワーズ 「アルティメット・ブック 馬」
    ■ 岡崎真美訳 リチャート・シュレイク+パット・クロース 「ウェスタン・ホースバック・ライディング」

    Vol 3322(2018-05-24)
    [2014-09-27]
    つの丸扱ってる関連から。もう完全に自分好みの内容とわかってるんで、存在知った後速攻で借りてきた
    馬事文化財団馬の博物館編 「馬ふしぎ展 珍品奇品から幻獣まで」を読んだ
    .
    99年の展覧会のパンフで解説と展示品の図版それらの各解説となる。序文に怪関係者でお馴染み小松和彦
    標本を始めとする珍品の他にも、古典に出てくる馬の怪物や奇譚を拾って、それを絵の形にして展示してる
    天馬の図像が頭にツノ・前足付け根に炎の形で表現され、それが後にも継承されてるが発見
    .
    鞍野郎・鐙口が馬絡みと再発見したり、書籍に出る馬蹄石・馬の角。木刀だが斬馬頭などの実物が見れる
    また近い年代のハイセイコーの蹄鉄や毛から作ったバイオリン、人気にあやかったば焼きのポスターなども

    [2014-10-16]
    つの丸扱ってる関連から。海外の馬の祭の資料読んでそれも期待したが日本の資料中心となる
    馬事文化財団馬の博物館編 「ホースパレード 華やかなる日本の行列」
    .
    馬の博物館が所有してる江戸時代の行列を描いた絵巻など。牛車を引く行列に、馬に乗った武士が随行の形
    江戸の参勤行列では華やかな装束を良しとした。実用性で無く見栄えを重視した馬の装束も紹介されてる
    図版で面白かったのは当時を再現したものや、実際に使われた馬用の面など。竜の被りもので初めて見た
    .
    他にも神社の祭典での行列図なども収録でこういうのが昔の資料。近世から軍馬の行進の図版も収録
    現状ではなかなか馬を含む行列も見れないのも時代の変化。今後式典という形で復活の可能性も無い訳ではない

    [2014-10-16]
    つの丸扱ってる関連から、本で面白いと聞いて調べたら04年のJRA賞馬事文化賞も受賞してる
    旋丸 巴「馬映画100選」を読んだ
    .
    競馬ゴールドでの連載が元。馬のみに着目しての五つ星評点で、所々の馬トリビアもしっかりしてる
    ぴあシネマクラブは自分も虎の巻にしてるので納得。そこから探り出し入手困難な映像作品もばっちりチェック
    映画の元は馬の事やマルクス兄弟の馬映画など知らない話が沢山。競馬だけで無く馬全般をフォロー
    .
    トリビアで米は他の動物を一緒に飼うのが普通で、そこから発展した映画になるのに納得。やはり海外作が多い
    五つ星作品はワイルド・ブラックに白馬の伝説に山本嘉次郎の馬の三点。後TNGの話が少しあり、多分SF好きそう

    [2014-10-04]
    つの丸扱ってる関連から、関東の博物館で見に行く事も出来ないが、これならどこでも読め所蔵品が何かもわかる
    馬事文化財団馬の博物館 「馬の博物館所蔵品選集増補」を読んだ
    .
    紀元前2500年前の年期の入った出土品の他、古代から近代に渡る絵画など。国を問わず馬関連品を多数収集
    裸の男と裸馬が描かれたピカソの水飼い場など、ロートレック・ルドン・マネ・ドラクロアとそうそうたる面子の馬作品
    日本の絵画もあるが一番古いのも鎌倉時代など資料無い事は発見。彫刻は埴輪もあるがこれも世界と比べると新しい
    .
    人物や風景と一緒に書き込まれた絵画は昔の馬の背丈やどう運用されたかなどの資料。馬題材が多いのも驚き
    発掘品は紀元前の作品がゴロゴロある事や、馬具だけで無く馬の彫刻も含む。馬専門とはいえ全般で面白かった

    [2014-09-27]
    つの丸扱ってる関連から、今のつの丸の博物館的評価はどうなってるかという意味でも興味深い
    馬事文化財団馬の博物館編 「馬のアート cartoonsXcomics」を読んだ
    .
    13年の展覧会のパンフで解説と展示品の図版。定期的に展覧会開かれてるがこれは価格も安くまさにパンフ
    展示内容に関しては公式で確認も出来るが、幕末以後の風刺画が中心で、内容的にも軽いものとなってる
    問題は現代の漫画。こういう博物館は意外に詳しくない場合もあり、重要なのが抜けそうでないのが入ったりしてる
    .
    90年代から近年にかけての展示でみどりは博物館が所蔵、たいようも展示されてるが残念ながら個人蔵評価
    色々と仕方ないと思う所はある。じゃじゃ馬の系譜に入りJRAイベントもある筈の銀の匙も無いのでまあそういう事

    [2014-09-24]
    つの丸扱ってる関連から。種の起源の初版は1859年でこれは1951年初版。向こうは今も進化論否定論者はいる
    原田俊治訳 G・C・シンプソン「馬と進化」を読んだ
    .
    もう年代測定も出来てる時代の本。骨格標本の図版も出しながら、馬がどういう経緯で今の馬になったかを詳しく書いてる
    最初は木の葉を食べてた事や注目点がヒズメだったりとここらは骨格から。過程で三本爪の変わり種なんかも出てくる
    系統的にはサイやバクに近いのが驚き。今の原生馬に近い種で特徴的だが、走るのに適してるとはいえ不細工な所もある
    .
    未だに解明されてない最大の謎が過去アメリカ大陸で馬が全滅した話。歩法や現在の生態からの知能の話も充実
    まるまる一冊馬の話なのも凄いが、元々研究用の資料も大量に収集されてたらしく昔の本だが馬と人間が近いとわかる

    [2014-09-24]
    つの丸扱ってる関連から。別の資料から全20冊を計画してるとあり無いと思ったが公式見て結局この7冊で全てとわかった
    「うまはくブックレット1-7」を読んだ
    .
    馬の博物館が最初に刊行した出版物。七冊で終わってるが予定されてた特集は後々の刊行物で扱われてると思う
    内容的に雑多に渡り文中心のから写真中心のと巻によって違ってくる、馬の情報が競馬に限らず広範囲に及ぶとわかる
    遠野物語との関連性を他本で知って納得したが民俗学とも縁の深いが馬、また発掘品など歴史とも縁が深い
    .
    小冊子で写真中心のもあるので以下短い文と長い文の両方で簡単に扱う。一番欲しかった生態の情報も見つかった
    馬=競馬で捉えてたけど、実際に調べてみると幅広い分野に及ぶんだなと感心。身近な物もいろいろと奥深い
    -
    栗田 直次郎 写真中心に全国の石造馬頭観音を紹介していく 「うまはくブックレット1 馬と石造馬頭観音」を読んだ
    頭に馬乗っけたのを基本に手が一杯あったり・馬の頭だったり・文字だけだったりと各種ある、現在に至る変遷の経緯も紹介
    インドの説話の抜粋は目を引いた 馬の頭を身代わりにした後魔除けとしたなど、名前付きもあり向こうの昔のは力強いイメージ
    -
    橋本 健一郎 江戸自体の書籍から写真中心 「うまはくブックレット2 浮世絵に描かれた人・馬・旅風俗 -東海道と木曾街道」を読んだ
    東海道五十三次とかの浮世絵の馬に注目して紹介していった書籍、当時は芸術でも無いのでリアルな江戸の馬の生態がわかる
    広重の五十三次見ると殺しの的が赤く浮き出るとか考えてしまう必殺好き脳、人も含め愛嬌のある馬の絵が随所で見られる
    -
    川又 正智 太古の戦争では馬車が兵器として使われてる 「うまはくブックレット3 馬車の歴史 -古代&近代の馬車-」を読んだ
    昔の壁画や彫刻などの写真を中心に馬車成立の過程と変遷を辿っていく、完全な資料が残ってると研究も詳しく解説される
    宮内庁で馬の係してる人のインタビュー収録、実際の様子と共に発情期のお漏らしで牝馬使用しない事や馬糞取り専用の車の存在がわかる
    -
    長塚 孝 古典資料から昔の競馬の実際を研究していく 「うまはくブックレット4 日本の古式競馬-1300年の歴史を辿る-」を読んだ
    続日本記読んだのにそこが日本競馬の初と気づいてなかった、藤原道長が馬大好きだった話や古式競馬が常に二頭立てだった事がわかる
    チベットの競馬の話なんかにも触れるが、昔の日本の競馬は競技中の攻撃もルール内だった事がわかりSBRの様でなかなか興味深い
    -
    馬の生態に関しては海外にシマウマを研究した本があると聞いてるが、読む事も出来ずモヤモヤしてた所にグッドタイミング
    木村 李花子 「うまはくブックレット5 ウマ社会のコミュニケーション -雌はハレムに隠されたか、縄張りに呼ばれたか」を読んだ
    .
    ハレムの観察記録から、リーダー馬の生殖期間が10年程度で24-26頭に種付けする事や15%は常に嫡外子がいる事がわかる
    最近の研究と合致するストーカーと間男の戦略とる他のオスの話や、それらのオス及びメスへの対応やリーダーが二頭の場合もある話
    収穫で一番大きかったのは馬の嘶きが何を意味してるかの実際がわかった事、メスへの種付け時もそれの巧みさが決め手となる
    .
    ロバは縄張り型と違いがあり鳴き方の研究もある、ロバの縄張り主張時の鳴き方がヒーホーなのも新しい情報として納得
    鳴き声および耳の動きで馬の考えてる事も今後はわかりやすくなる、やっぱり詳しい観察が理解では重要なんだなーと
    .
    末崎 真澄 これも写真中心の書籍となる「うまはくブックレット6 ハミの発明と歴史(うまはくブックレット No.6)」を読んだ
    先の馬車と同じくこれも専門的な話になってくる、その一方で凝った形のハミがいろいろと写真付きであるのでデザインは見れる
    まあ写真眺めるだけども良いだろうが、普段なかなか目にしないし実用でどう扱われてるのも知識がいるのでこれは難しかった
    -
    秋永 和彦 元々は外人との交流から近代競馬も始まる 「うまはくブックレット7 横浜ウマ物語 -文明開化の蹄音-」を読んだ
    1860年に初の競馬が開催され67年にはちゃんとした競馬場で本式のレース開始、西郷さんの弟が馬主のミカン号で1875に日本人初勝利
    豆知識も豊富でモンキー乗りの考案がこれより後の話や、日本で初めて馬のサーカスした団長が日本初のアイスクリーム屋創業者など

    [2014-09-22]
    つの丸扱ってる関連から、図鑑にあたる本で大判で重く貸出躊躇してたがそうもいってられんと借り出し
    楠瀬良 監訳 エルウィン・ハートリー・エドワーズ 「アルティメット・ブック 馬」を読んだ
    .
    毛色の遺伝の法則や習性など基礎的な部分もあるが、主に海外の馬の品種を写真入りで紹介してる
    側対歩は有名だがあれが遺伝の種もあり、またロウブ・トルトや気取った歩法と特殊走法が多い事もわかる
    緯度の高い馬は呼吸の為鼻穴が大きくなる事や、ムスタングはバランス感覚が優れてる等豆知識も豊富
    .
    由来がわからない在来馬の話やブチのある馬が好かれた話、小型の種は近親相姦で作ってる話なども
    日本の在来馬は扱われてないので馬の品種全てではないが、サラ以外にこんなに種類多かったと感心

    [2014-09-22]
    つの丸扱ってる関連から、ウェスタンの騎乗法のガイドブックだが特殊な所無く一般でも読み易い
    岡崎真美訳 リチャート・シュレイク+パット・クロース
    「ウェスタン・ホースバック・ライディング」を読んだ
    .
    鞍のつけ方や衣装など細かい部分まで写真入りで詳しく紹介されてる、上手下手の比較もあり参考になる
    衣装も大会の時は評価ポイントになるので重要とわかり、上手い人は実用的で美しい鞍を使ってるとわかる
    騎手と相反する性格の馬を進めてる話や、つなにあたるレインの操作法やフラダンスの推薦と独自な話
    .
    自分に言い聞かす法は慢心を招くので具体的に行う所を考えろと、他の米本でもあったが精神面での忠告も的えてる
    最後には自分の紹介なんかもある、ウェスタン式の操作法の具体例がわからなかったので参考になる

    ■ 宮孝一訳 ウォルフガング・ケーラー「類人猿の知恵試験」
    ■ 藤井留美訳 フランス・ドゥ・ヴァール 「ヒトに最も近い類人猿ボノボ」
    ■ 加納隆至 「最後の類人猿 ピグミーチンパンジーの行動と生態(自然誌選書)」
    ■ 江本裕 校訂 浅井 了意「伽婢子 1 2」
    ■ 宮尾 しげを編注 「江戸小咄集 1 2」
    ■ 鶴見紘「北海道ばんえい競馬追跡行 ばん馬の戦場」
    ■ 鈴木和幸 「まるごとわかる競馬の事典」
    ■ 大月隆寛監修 中津競馬記録誌刊行会 編 「中津競馬物語」

    Vol 3318(2018-05-10)
    [2014-08-05]
    誰でも知ってる上からバナナ吊るして猿に取らせる実験の大元の本。古典で原1914発行と現状と比較しても良い
    宮孝一訳 ウォルフガング・ケーラー「類人猿の知恵試験」を読んだ
    .
    今の主流の動物の意識・個別で捉える考え・神経科学の実験とも連なる。動物好きが本文に現れてるのも良い
    先の実験の前段階で障害物を迂回する実験や紐をほどく実験。自然状態で無い状態だが公正な視点で見れてる
    各個体で個性あり、ウンコ食べるがウンコが足につくと引きずるなど猿観察からの面白い逸話も沢山
    .
    猿の協力関係や道具使用をどう模倣するか・飽きっぽく投げてしまう話など、人間に近い部分とかけ離れた部分ある
    猿の研究から人間も見えてくるので面白い。現在の研究と繋がる点も多く、古典ながら学べる所は多い

    [2014-09-05]
    大判で写真も豊富な00年の書籍。セックスでコミュニケーションするボノボの本
    藤井留美訳 フランス・ドゥ・ヴァール 「ヒトに最も近い類人猿ボノボ」を読んだ
    .
    他の類人猿関連書籍で生態を耳にして気になってた。詳しい研究者が日本人なのも注目点
    セックスの話。一見すると平和そうだが、実際はチンコ噛み切られる等の暴力もある
    緊張緩和の為に始終やってる様子も写真つき。自慰・手こき・同性愛・年齢差の無視などとにかくやってる
    .
    面白かったのは始めると幼少猿が寄ってきて参加し、年上猿がその後手ほどきすると薄い本的な日常
    ただ射精する事は少ない話・同性愛も日常的な事・住む地域の減少など、考える程には楽園でもない

    [2014-09-05]
    ボノボ研究で功績を挙げたのはこの日本の研究者となる。過去にTVにも出てた筈で見覚えある
    加納隆至 「最後の類人猿 ピグミーチンパンジーの行動と生態(自然誌選書)」を読んだ
    .
    セックスが交流で深い意味を持つボノボの研究は最近から。本書はその過程が描かれてる
    外国の猿研究でも参照される書籍。猿の分類から現地での食べ物含むキャンプの話と詳しい
    セックスが交流の中心という事もあって母系社会。ただ他書籍でもある様に抗争が無い訳では無い
    .
    馬の研究からシフトした日本の猿研究は歴史もある。餌ずけ方式で詳しい個体認識まで出来てる
    近親相姦は無いが、妹に愛着持つ兄が妹の死で悲観に暮れる話は印象的。逸話も豊富なんで面白い

    [2014-09-05]
    簡単に読めるかなと思ったら校訂だけでなかなか大変だった。だが大半は翻訳なので問題ない
    江本裕 校訂 浅井 了意「伽婢子 1」を読んだ
    .
    読み難い部分は多いが、図版も収録されて話も興味深いのが多くて甲斐ある。大半が中国の話の意訳
    有名どころでは牡丹燈篭。ただしアレンジが上手く別物の話になり、日本の武将に置き換えた話なども
    飛び加藤やカザマと読ませる風間忍者など。元の話がどこからも詳しく解説がつき、元ネタが何かもわかる
    .
    成立時期は江戸の始め頃。特に多数載せられてる図版は、怪物・妖怪・異界の情景も多数含む
    二巻からは更に凄い事になるが怪関連の資料としてもこれが初出・なおかつ元ネタわかる物になってる
    [2014-09-05]
    半分は解説と人物紹介の構成で少なめ。ただし怪関連の資料として見るなら2巻めは特に重要
    江本裕 校訂 浅井了意「伽婢子 2」を読んだ
    .
    中国由来が人面瘡・カマイタチ・鬼婆・忍術の話・守宮(イモリ)など、関連に隠里・伝戸・動く石など
    これが初出でも堤馬風など、最後には百物語の作法まであり、全編に渡って怪関連の話が載ってる
    妖怪系の辞典でもよく参照される本。これ自体に解説もあって辿ってく事も可能と想像以上の大収穫
    .
    図版も相変わらず豊富に収録され、中でも魚の怪物みたいなのが追っかけてくる絵は印象的
    校訂だけで人物の基礎的知識も必要と読み難い本だが、参照されやすいだけの事はあって満足

    [2014-09-05]
    直接読む事考えると楽だが、当時の文体そのままで量も膨大なんで大変。でも興味あるので読む
    宮尾 しげを編注 「江戸小咄集 1」を読んだ
    .
    当時の本は短いので多数の本を収録。ただ江戸時代のギャグなんで背景分からずかなり難しい
    主にことばの言い違いの話や、少し考えてああなるほどとなる頓智利いた話中心。大爆笑は今では困難
    多数ある中でもちょっと面白いのがあると思ったら、以前読んだ恋川春町。自作本のパロディ
    .
    お化け物にしてるので、怪関連資料としても良くて絵も収録。下巻では十辺舎一九の本も出てくる
    太鼓が馬の皮の事や、うんすんかるたを実際に使ったことのネタなどで当時の風俗もわかる
    [2014-09-05]
    1が読むの大変だったので覚悟したが、絵の分量が多いので楽な部分も多い
    宮尾 しげを編注 「江戸小咄集 2」を読んだ
    .
    全編に渡って絵が収録されてるのもあるが、まだ別名義の頃の北斎だったりして地味に豪華
    年代順に収録なので、この頃になると忠臣蔵のパロディなどの話の掛け合いの笑いも発展してる
    多数いる様に見せかけたネタから、馬の話をするつら丸なんてつの丸の先祖みたい人も出てくる
    .
    内容的には前巻と同じで当時の言葉遊び。なので大爆笑とはいかないが、頓智は常に利いてる
    読むのが本当に大変な本だったが、お化けの話なんかも出てくるので、怪的にも面白いものがあった

    [12-10-10]
    ばんえい競馬は世界にも類が無く、北海道独自の公営地方競馬で特殊
    鶴見紘「北海道ばんえい競馬追跡行 ばん馬の戦場」を読んだ
    .
    資料から興味持ったが、図書館で検索かけても、ばんえい競馬は2件しか出なかった
    200メートルのパワー勝負。障害要素も強くて大穴が出やすく、なかなか面白い
    別資料から北海道ローカルでTV放送もしてて、地方競馬の独自性でも相当にユニーク
    .
    デビュー出来ないと馬肉でシビアだが、現役で10年の活動後、祭競馬への移籍など救いもある
    北海道の歴史とも関連ある競馬。ルポ形式なのでばんえい競馬紀行を追体験できる

    [12-10-04]
    ほぼ網羅。この本一冊あれば競馬の基礎知識はたいていわかってしまう
    鈴木和幸 「まるごとわかる競馬の事典」を読んだ
    .
    辞典とあるが章立てされてて読みやすく、図版も豊富
    馬や歴史の基礎知識はもちろん、馬券の買い方やスポーツ紙の表記説明
    パドックでの見方・競馬場案内・ばんえい競馬・専門用語各種も抑えてる
    .
    ばんえい競馬が日本独自とは知らなかったので、これも後で調べてみる
    前版が十万部以上売れてヒットとあるが、逆に人口は少ないんだなと思った

    [12-09-28]
    突然の廃止後の労働闘争と中津競馬での思い出の証言
    大月隆寛監修 中津競馬記録誌刊行会 編 「中津競馬物語」を読んだ
    .
    市長の無策で経営悪化・現場努力するも突然廃止決定し、市長は知らんぷり
    「雇用関係は無い」の一言で手当てゼロ。突然すぎて馬も人も再就職先無し
    そこから知識無い状態で組合を急遽作って闘争。その詳しい経緯が描かれてる
    .
    地方競馬で働く人や馬・地域の人の実際がわかるインタビューや、座談会も貴重
    アラブ種廃止や地方競馬の次々の閉鎖。農林省も関与してる様で事態は深刻

    ■ 秦新二訳 キャンベル・ブラック(トーマス・アルトマン、アームストロング・キャンベル)
     「インディ・ジョーンズ -レイダース失われた《聖櫃》」
    ■ 山田順子訳 ジェイムズ・カーン 「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」
    ■ 大森望訳 ロブ・マグレガー 「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」
    ■ 漆原敦子訳 ジェイムズ・ローリンズ 「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」
    ■ 小林浩子訳 マックス・アラン・コリンズ 「ハムナプトラ失われた砂漠の都」
    ■ 小田川佳子訳 マックス・アラン・コリンズ 「スコーピオン・キング」
    ■ 小田川佳子訳 マックス・アラン・コリンズ 「スコーピオン・キング」
    ■ 深町眞理子訳 アラン・ディーン・フォスター 「エイリアン」
    ■ 野田昌宏訳 アラン・ディーン・フォスター 「エイリアン2」
    ■ 東江一紀訳 アラン・ディーン・フォスター 「エイリアン3」
    ■ 東江一紀訳 A・C・クリスピン 「エイリアン4」

    lVol 3289(2018-01-25)
    [2016-10]
    秘境物研究から。原書1981。みんな知ってるインディのノベライズ。ノベライズの研究も兼ねてる
    秦新二訳 キャンベル・ブラック(トーマス・アルトマン、アームストロング・キャンベル)
    「インディ・ジョーンズ -レイダース失われた《聖櫃》」を読んだ
    .
    筆者情報は見つからず調べたら偽名。作家教室講師で筆名変えつつなんで、まあそういう人
    訳者はシーボルト研究もしてて、評論で賞もあり。背景事情も面白い作品とも言える
    映画だとインディはアクション連続映画。本作は最初の心理描写と、敵側の背景説明で差別化もしてる
    .
    同時に後半のアクション連続はスピードある展開で映画の良さも生かしてる。文体が前後で違うとも言える
    訳者解説も定石とは何かの話で、映画創世期のアクション展開や、娯楽作の作りを分析してて面白い
    -
    秘境物研究から。原書1984。悪く言われがちな二作目。実際に見るとアクション場面は大増量してる
    山田順子訳 ジェイムズ・カーン 「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」を読んだ
    .
    SF作家で医療題材を得意とし、ルーカスが資料聞き込み及び、太鼓判押し、ポルターガイストと帝国の逆襲のノライズも任せたらしい
    終りなき戦いのジョー・ホールドマンが、最初はポルターガイストのノベライズで気にいられなかった。ST小説もこの人はあると再発見
    映画は小説作法本で野田昌宏が批判もしてて、ルーカスの感性は特殊。ここらで面白いとは何ぞやの興味深い考察も出来る
    .
    本書はそのアクション部分を増量。明確に一作目と違う部分もあり、心理描写は大幅にカットしたハードボイルド系とも言える
    野田昌宏自体のSF研究は疑問な部分も多いので、そこから初期スペオペも見直される点があるんじゃないかなと
    -
    秘境物研究から。原書1989。訳が大森望は驚き。考察余地の他、翻訳小説の原書には駄作もあると書いてるのも注目点
    大森望訳 ロブ・マグレガー 「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」を読んだ
    .
    インディはこれとは別にヤング版があり、小説も含めヒットしてる。本作家はそれもこなし、エドガー賞 ヤングアダルト賞持ち
    元々面白い内容なんで、そりゃ本編も面白い。ジュニアとパパが研究者としてもスタンスが違うと言う事も今作で再発見
    本作は知っての通り、インディの過去や心理的な葛藤も多分に含まれてる。息もつかせぬ展開もどう感じてるかで意味が変わる
    .
    インディのパパとの思い出の所で細かい本の描写があるのも気にいった。パパ自体も飄々としてるのでキャラが目立ってる
    作品的にも持ってるカードを全部切った感じで、本来は五部作予定だったと知り感心。映画と共に内容のある作品
    -
    秘境物研究から。原書2008。当時はまさかの大復活、微妙な評価の流れ。ただ自分は映画は面白かったと思ってる
    漆原敦子訳 ジェイムズ・ローリンズ 「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」を読んだ
    .
    獣医さんでシリーズ物も持ってる作家。インディ単体に焦点を絞った内容だが、映画の補足になる場面はあり
    前作を継承し親子物とも言えるが、ハムナプトラや他のシリーズ物もその傾向があり、ここも定石な攻め方かなと
    今作はSF的とも言える。ルーカスの好みが何かと、それが受け入れられるかという点でも面白い立ち位置の作品
    .
    映画の最後でこっちが想像膨らませてた部分もあり、そこが小さく書かれたという気もある。補足的な部分はあるんだが
    魔宮の伝説見てて、アクションを重視すると、キートンなんかと似た側面も出てくるなとい点も発見。今作はそれにも近いかも

    [2016-09-18]
    原書1999。映画原作ではなくノベライズ版となる。ミイラ物は原作がなく、資料としてこういうのも便利
    小林浩子訳 マックス・アラン・コリンズ 「ハムナプトラ失われた砂漠の都」を読んだ
    .
    作家自体も探偵小説で賞をとっていながら、漫画原作やノベライズ、ドラマ脚本と幅広く活動し、興味深い
    で本編。映画はアクション物なんで辛い所はあるけど、支離滅裂という訳では無い。設定描写に力入れてる所もある
    秘密の遺跡を探検する話でもあるし、ミイラが単体で攻めてくる話でもある。20C初流行した冒険ものを上手くアレンジ
    .
    昔は世界全てがよくわかってなかったから、リアリティ持って受け止められた設定と再確認。お宝争奪戦など要素も多い
    資料として見ると言う側面では見事に目的を果たしてくれた。一作目は敵にも悲劇要素があるのが面白い
    -
    [2016-09-18]
    原書02。映画二作目のノベライズと思ったら、そうでは無くその外伝作。二作目も同作家で存在するが、訳が出てない
    小田川佳子訳 マックス・アラン・コリンズ 「スコーピオン・キング」を読んだ
    .
    ロック様初出演映画としても記憶に残ってる。冒頭にバローズの文とか載せてて、もうそういう系列の話と一発でわかる
    てな訳で懐かしのマッチョ主人公が大活躍の話。台詞のキレが格段に良くなってて、カッコいい文が沢山でて燃える
    これ系の作品が生存欲求の他に、運命を切り開く物語でもあると再確認。でも本編だと敵役になるというのも面白い所
    .
    映画だと面白い筈だし、これ系の原点とも言える作も面白いのわかってるが、これは普通レベル。ちょっと筋が複雑かなと
    ただ台詞は面白いんで全般にパワーに溢れてる。ここらは前述のバローズが頭一つ抜けてる所とも共通すると思う
    [2016-09-18]
    原書08。映画一作目は覚えてるけど続編は覚えてなくて、そういう部分でも興味あり、まとめて借りてきた
    有澤真庭訳 マックス・アラン・コリンズ 「ハムナプトラ3呪われた皇帝の秘宝」を読んだ
    .
    子供が出て来て、インディジョーンズなんかと同じ二世代ものになるんだなあと。今回は中華のミイラと戦う
    現代の人が古代の王権と戦うのがテーマになるのも再発見。今作は筋がストレートなんで混乱する事は無い
    映画見てないんでわからないが、作家になった後に迷う学者や、父子のやりとりなど良い台詞も結構ある
    .
    現代兵器の大量投入VSミイラ軍団とケレンある展開。ただそれ故にわかりやすすぎる展開になったんかなあと
    やりたい事はわかるし、自分はこういうのバカバカしいの好きなんで面白いと思う点は多かった。続編あっても良いのに

    [2016-11]
    パニック物からの派生。原書1979。映画のノベライズでどう転換するかやホラー描写・設定補完と調べたい所は多数あった
    深町眞理子訳 アラン・ディーン・フォスター 「エイリアン」を読んだ
    .
    結論から言うとこのシリーズのノベライズはどれも普通レベル。ただ悪い作品では無く、小説で映える部分は描写を多く取ってる
    シリーズ全てで作風が違う点もこのシリーズの特色。SFの先行例や後続作が目立つので、解説の元はゴシックホラーは発見にもなる
    アクションのある派手な見せ場の場面は少なくして、潜伏された事からの恐怖や、内部に裏切り者がいるミステリーの部分の印象強くしてる
    .
    人物の心理描写も多くは無いが補完されてる。エイリアンを見て美しいと感じる場面なんかは面白い。ネコちゃんの部分も少し補完
    作者の名前に見覚えあると思えばリブートSTのノベライズも担当。他にも色々とあり、向こうのノベライズの標準がどういのかの研究も出来る
    -
    パニック物からの派生。原書1986。訳が野田先生。解説では先生の軍事顧問とも言える人に面白いでしょうと推薦してる
    野田昌宏訳 アラン・ディーン・フォスター 「エイリアン2」を読んだ
    .
    映画で自分が一番好きなのが今作。解説通りで海兵隊がどういう武器を使っているかの部分での補完も多い
    海兵隊の心理部の補完もある。永久志願兵と書かれてる、マッチョ姐さんバスケスの部分はもっと欲しかった
    作家の特性かも知れないが、戦闘場面はあまり尺を取ってない感じ。映画基準の筈なんで追加の逸話なんかも無い
    .
    自分がどういう部分をノベライズで求めてるかもわかる。分かり難い箇所の補完されてると面白いんだなと
    台詞で野田節を期待したんだが、映画の忠実な再現に近く台詞が必要な所だけと相性は悪かったみたい。悪い本では無い
    -
    パニック物からの派生。原書92。映画と違って落ち着いて話を追えるのでテーマの部分や粗の部分も見えてきてしまう
    東江一紀訳 アラン・ディーン・フォスター 「エイリアン3」を読んだ
    .
    一冊半分を過ぎるまでエイリアンが出ないんだなあと。最初にギブスンに脚本を頼みに行った話なんかも面白い所と思う
    前巻から衝撃展開で始まる作でもある。元々がそういう話なんで今巻は設定の補完も多めになる。心理より設定部が補完
    薬のやり過ぎてクビになった医者の逸話なんかは面白い箇所と思う。どっか焦点がズレてる様な所はある意味作家の個性かなと
    .
    信仰の話でもあるんだなと再確認。設定的にも面白いし、何気に1からの時代変化と石油を輸送しての設定も生かされている
    忘れてたのでラストも発見。続く事も想定していたからかもしれないが会社側の本音なんかもわかると面白かったかなあと
    -
    パニック物からの派生。原書1997。映画は後発になるんで良い感じに忘れてた。作者も変更でSWのハンソロスピンオフ書いた人
    東江一紀訳 A・C・クリスピン 「エイリアン4」を読んだ
    .
    モロー博士なんかにもある、恐怖の人体実験物なんだなと再認識。グロ描写を期待する所だが、ちょっとあっさりしてるかなとも感じた
    設定的にエイリアンは時間すっ飛ばしを続けてるのも発見。エイリアン自体とその設定補完は、VSプレデターに引き継がれてる
    上記でシリーズが続くとどの点に注目が集まり、どう特化されてく点でも面白いと思う。今作は原点に立ち返り過ぎ地味になった点もあるかも
    .
    リプリーが特殊な立ち位置のキャラになる。記憶がどう保持されたかの部分での補完や、無駄に推測広がるロボットの設定も面白い
    エイリアンに寄生させる場面なんかを筆頭に控えめではあるが悪趣味な場面が多いのが、別の意味で楽しい。再発見的な意味もある調査

    ■ 越智道雄訳 ローレンス・マズロン 「THE HERO -アメリカン・コミック史」
    ■ 森重良太編 「アメコミ&ムービー・スーパーガイド」
    ■ 中沢俊介訳 グラント・モリソン 「スーパーゴッズ アメリカン・コミックスの超神たち」
    ■ 小池顕久訳 マーク・スメラク 「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー コンプリート・ヒストリー」
    ■ 高木亮+秋友克也+押野素子訳 グラント・モリソン+デイヴ・マッキーン
    「バットマン アーカム・アサイラム 完全版」
    ■ 石川裕人+秋友克也+沖恭一郎+海法紀光訳 アラン・ムーア+デイヴ・ギボンズ 「ウォッチメン」
    ■ 池上 遼一+平井 和正 「スパイダーマン 1-5(全)」
    ■ 小林宏明訳 ダイアン・トーマス(ジョーン・ワイルダー) 「ロマンシング・ストーン 秘宝の谷」
    ■ 大村美根子訳 ダイアン・トーマス(ジョーン・ワイルダー) 「ナイルの宝石」

    Vol 3287(2018-01-18)
    [2017-08]
    原15。カラー図版多数で最近の話までを分析もこみで収録されているんで大変面白かった
    越智道雄訳 ローレンス・マズロン 「THE HERO -アメリカン・コミック史」を読んだ
    .
    スタンさんなんかの証言が聞ける点でも面白い。どう発展していったかはアイデア開発の歴史でもある
    同時に受け手がいなくても成立しないので、どういう物が求められたかで米の歴史までも見えてくる
    貴重な図版は多数で、解説も付くのでどういうキャラかも見えてくる。長い歴史だと変遷や問題定義もある
    .
    失敗した物も含むので、社会問題と組み合った話なんかはどうすれば成功出るかのモデルにもなる
    やっぱり失敗を重ねつつも変化して成功してるのが偉いと思う。古い英雄の資料としても適切

    [2017-09]
    刊03。デアデビルとXメン公開時のムック。スパイダーマン9・11翻訳が付属しそれ目当てだったが
    森重良太編 「アメコミ&ムービー・スーパーガイド」を読んだ
    .
    図書館資料で劣化による破損で最初と最後以外がごっそり抜け。但し本記事は思ってた以上の内容
    麻宮騎亜・弐瓶勉がアメコミ作品にまるまる参加で、それ以外でも寺田克也等のカバー担当者一覧あり
    上記へのインタビューでどういう経緯か解説、及び編集者コメントでこの時期は新潮社が窓口になっていたなど
    .
    DC辞典からの発見で日風の良いイラストと思った作家がグリヒルさんという日本人だった事もわかった
    映画も当時の最新情報で、現状や結果と比較しても面白い。目当ては無かったが接点や向こうの評価もわかった

    [2017-08-04]
    原11。客観的な歴史書と言うよりは半自伝。訳者が早稲田卒の部分も注目点
    中沢俊介訳 グラント・モリソン 「スーパーゴッズ アメリカン・コミックスの超神たち」を読んだ
    .
    説明難しいが向こうの漫画もストレートと変化球の二種あって、この人は変化球から主流化した人
    代表作もバットマンが病院入りするアーサムアカイラム。日とは歴史・文化違うので混同しないように注意
    前述通り自伝にも近く、どう受容されたかやどう変化したかがわかり、転機になった作の詳細もわかる
    .
    あとがきにもある様にDC中心。日の仕事でゾイドもあるが、DC80年代の設定統合はこの人と偉い業績
    日でアメコミに喰いつく層や見解の詳細が見えた気もする。米研究してる人は興味あるだろうなと

    [2017-08]
    原16。訳も17で新しい本。出版は洋泉社で煽って優越感を発生させる挑発方式の広告と変わった価値観
    小池顕久訳 マーク・スメラク 「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー コンプリート・ヒストリー」を読んだ
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    内容的には翻訳本で問題無い。現状ガーディアンズが00年代、元もマイナーかつ69からと量は少ないが一望できる
    履歴知りたかったので凄く良い。サノス・ドラックス・ガモーラはセット。各キャラがどう世に出て成功に至ったかわかる
    アニメのゲストも2バージョンあるが履歴で理由も納得。同時に性格違うスターロードが同一人物とも知り驚き
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    シビルウォー2など最近の動向までフォロー。女クイルやヴェノム参入の他、キャプテンマーベルも前歴踏まえ納得
    解説の充実したイラスト本にも近くカッコいい絵を沢山見られる。初期設定継続と共に時代捉えた作なんだなあと

    [2017-08]
    原04・初版89。先に筆者の自伝式アメコミ歴史本読んでる。今作は歴史的古典で読む事が出来て良かった
    高木亮+秋友克也+押野素子訳 グラント・モリソン+デイヴ・マッキーン
    「バットマン アーカム・アサイラム 完全版」を読んだ
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    事件自体は単純で、精神病院へ救助に向かうバットマン。このシンプルさも驚きだが内容も驚きの展開となる
    幻想的な絵で不条理な展開。前述のシンプルな筋と共に、今書は解説付き文章原稿と草稿のイラストも付く
    ヒットしているので、どういう作法かの解析資料にもなる。難しい内容ながら前述通り狙った部分が多数ある
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    出版年も注目で、キートン版バットマン公開時期。この時期は他にも名作あり、歴史背景を知る上でも重要
    不条理を言い訳に使う創作者もいるので、本物を見るのは勉強になる。筆者は当然この後も売れる作品を作る

    [2017-09-23]
    原1986-87。SF大百科事典で存在しって、フィギュア画像ネットで見て、最近になって図書館入荷で即借り出し
    石川裕人+秋友克也+沖恭一郎+海法紀光訳 アラン・ムーア+デイヴ・ギボンズ 「ウォッチメン」を読んだ
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    有名作で感想書くのも緊張する。大筋は殺人事件で引退ヒーローチームが再集結し世界平和とわかりやすい
    数回読んだ。というか二回以上読まないと犯人の行動や、市井の人の行動などの細かい伏線が把握出来ない
    作中のヒーローはアメリカ人・神はアメリカ人ならの文もわかりやすいが、現実世界でもしヒーローを描いた作品
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    知っての通りで伏線もある苦い結末や、神への人類の存在意義説明。挿話の新聞売りの話なども濃く情報密度高い
    作中人物にせよ書く側にせよ、信念や掘り下げ過程は凄いなと。もちろん初見時でもわかりやすく面白く格好良い作品

    [2017-10-12]
    初出70-71。アメコミアニメ扱った関連でこれあったの思い出した。インタビュー付属のMF文庫版
    池上 遼一+平井 和正 「スパイダーマン 1-5(全)」を読んだ
    .
    初連載作で翻案、池上遼一単体、平井原作と過程経た作。原作つく前の池上遼一単体も分かる作
    水木サンアシ時代も有名だか、水木サン自体もアメコミ影響下。あの眼鏡出っ歯も二か所ほど出る
    一番有名なのかオナニーシーン。まだ新人かつガロ出身意識の時代で鬱蒼とした青年誌的内容
    .
    原作付いてる部分はぎりぎりのバランスで、文学と娯楽のラインはどこかなと比較していくのも面白い
    池上遼一の最近の動向見ると、ガルパンにハマったとか若々しい。昔の逸話と今を比較しても楽しい

    [2016-10]
    秘境物研究から。原書1984。秘境物でノベライズという枠で調べて思い出した。インディよりは後なんだなと
    小林宏明訳 ダイアン・トーマス(ジョーン・ワイルダー) 「ロマンシング・ストーン 秘宝の谷」を読んだ
    .
    裏表紙が映画のカップル写真でえっ?となり、帯の紹介でもえ、えっ?となる。本作はロマンス要素も多分に混入
    こんな馬鹿な話を書くなんて本物の馬鹿に違いないと思った程。貶そうと思えばなんぼでも咎められる内容とも思う
    だがやっぱり面白いし、感心する所も凄く多かった。冴えない彼女がワイルドマンと出合って魅力に気づいて大冒険
    .
    彼女の葛藤・過去トラウマ・批判を受ける点・彼氏が考えを改める点・ロマンに騙された敵とポイント絞りつつ娯楽全振り
    主役が本筆者作者なのも素人臭く、かつ伝統的で興味深い。他愛ない話だが王道といえる作り
    -
    秘境物研究から。原書1985。秘宝の谷の続編だが気付いて無く今回初めて知った。映画と歌もヒットしてる
    大村美根子訳 ダイアン・トーマス(ジョーン・ワイルダー) 「ナイルの宝石」を読んだ
    .
    今作も他愛ないと言えばそれまでの話だが、先に調べたハムナプトラ続編などと同じくちゃんと定石を押さえてる
    前巻で大成功した主役から続編。これで大失敗する作品も多いが、今作はちゃんと楽しい話になのも実は凄い事
    彼氏が今巻ではうーんとなる。また敵役も前巻継承しつつより怖くなってる。異国情緒ある秘境の冒険も相変わらず
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    [「]で一段開けルール破ると意外と読み難い。文体ルールが前巻に続いて癖あるが、両巻ともちゃんとした訳者で少し謎
    その訳者が後書きでどう説明したものかと迷ってるのも面白い。それ程に直球の王道娯楽作で参考になる作品

    ■ 小野智子+片山美佳子訳 ダニエル・スミス
    「絶対に見られない世界の秘宝99 テンプル騎士団の財宝からアマゾンの黄金都市まで」
    ■ 矢口誠訳 ウォシャウスキー兄弟脚本 マイクル・アンソニー・スティール 「スピード・レーサー」
    ■ 菊池浩司訳 ジョン・コーク「007大百科」

    Vol 3285(2018-01-11)
    [2017-09]
    原14。別件の資料探してて歴史の棚で発見。俗っぽいがナショジオの本で図版・解説も丁寧
    小野智子+片山美佳子訳 ダニエル・スミス
    「絶対に見られない世界の秘宝99 テンプル騎士団の財宝からアマゾンの黄金都市まで」を読んだ
    .
    ルパンが狙うようなお宝や、オカルト系ネタでよく使われる謎が実物写真あるならば載せた上で記録
    イ52号の金塊や阿波丸の財宝・草薙剣など日ネタもあり。前書きにある様にだいたいは紛失が原因
    どういう経緯で消えたかや、阿波丸の財宝を中国が探したけど何も無かったなどその後の話も掲載
    .
    名馬誘拐事件など犯罪も絡む物もある他、ケネディの脳髄やアポロのテープなど驚く物も消えている
    死海文書や北京原人など経緯を埋める物がお宝化しやすい。ケンタッキーのレシピなどよく知られて謎の物も

    [2016-10]
    08年の同作映画ノベライズ。今は姉妹のウォシャウスキー兄弟作と知らんかった。映画は酷評で役者の裏事情も最悪
    矢口誠訳 ウォシャウスキー兄弟脚本 マイクル・アンソニー・スティール 「スピード・レーサー」を読んだ
    .
    SWノベライズとも絡み、レース場面に興味があった。専門用語使いまくり系の他、アクションも映画の粗の部分が目立つ
    内容的には監督のテーマがよく反映されている。八百長レースで勝利して悪を暴く話。解説で旧作紹介がある
    車的な部分で受けたと思ったが絵柄の部分が強いとある。他のタツノコ作が有名でないのに疑問が残る所でもある
    .
    八百長に絡む主人公の苦悩と解決は少ない部分だが非常に目立ってる。後はマシンのメカ説明部分なんかもやっぱりわくわくする
    ニンジャなんかも出て来て、上記の役者裏事情や間抜けなメットの画像と頭痛くなる。次作も忍者だがここでもうんざりする役者裏事情

    [2017-04]
    原07。この手の本は文字情報とモノクロだけの場合も多いが、今作は違いオールカラーで図版豊富
    菊池浩司訳 ジョン・コーク「007大百科」を読んだ
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    物語世界に焦点を集約。悪役・脇役・美女・乗物・秘密兵器のほぼ全てを、解説と写真で紹介
    ボンド役者のプロフィールや、映画製作状況・原作者なども簡単かつわかりやすく紹介している
    並べて見ると比較もしやすくなって楽しい。先にベタなヒーロー物図鑑調べてるが、これも実際は同種
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    派手さはヒーロー物と比べると欠けるが、それでも個性豊か。秘密兵器はヒーロー物や魔法と言っても良い
    図版が多いんで楽しいし、分析も的確。07なのでそこまでの紹介だが、ちゃんと大百科してて満足


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