Vol 3380(2018-12-122)
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。
大島康正ほか訳 「世界人生論全集 別巻」 大島康正「翼を持った言葉」を読んだ
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解説のまとめかと思ったがそうでは無く、テーマごとに区切った名言集でお得感ある内容だった
ただ文脈から切り離されるとやっぱり価値が落ちるし、意味的にも伝わり難くなる部分は出てしまう
仏は短文で箴言集をまとめるがレベル高かったと再認識し、同時に並べると違いや共通点も見える
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イエスとパウロも別個にして収録。ブッダとムハンマドもあると尚良かった。名言は説得力も強い
同時に受け取り方や利用法でどうとでもなるとわかる。結局ここから先は個人で考えるしかないみたい
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。15はロシア
原久一郎ほか訳 「世界人生論全集 15」
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レフ・トルストイ「悔悟せよ」、「黙す能わず」、「終わり近し」
「悪を以て悪に抗するなかれ」、「いったいどうしたらいいのだ」、「イワンの馬鹿」
フョードル・ドストエフスキー「大審問官」、「人生論集」、「プーシキン論」、アントン・チェーホフ「手帖より」
本多顕彰「偉大な農民の思想」、唐木順三「ドストエフスキイの人生論」、池田健太郎 「チェホフの人生観」 を読んだ
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トルストイが読んだ事無かったんで借りて来たが量は少なく、内容的にも電波入ってると思う程に宗教的
今全集借りるにあたって、既読分と明確に会わんと分かっている物は抜いたがやっぱりロシアは駄目かなと
ドストエフスキーを抜粋するは無理ゲーとも思う。チェーホフも創作メモなのに事実と考えるのは無理ある
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革命家に神の愛を信じなさいとかいうトルストイは、当人の性格と共におかしくなってくロシアを象徴している
現状もそうだが崇拝傾向があって自ら地獄作り出す面もある筈。個人や国民で人生論が異なるわかる
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。14は20Cドイツ
高橋健二ほか訳 「世界人生論全集 14」
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トーマス・マン「ゲーテとトルストイ」、「甘い眠り」 、「アルコールについて」 、
アルベルト・シュワイツァー「生への畏敬」、ライナー・マリーア・リルケ「若き詩人への手紙」
ジークムント・フロイト「文化と幸福」、
ヘルマン・ヘッセ「青いかなた」「おお、友よ、その調子をやめよ!魂について」 、「戦争と平和」
「我意」 、「ツァラツストラの再来」 、「雲を見る」 、「わたしの信仰」 、「ゲーテへの感謝」
シュテファン・ツヴァイク「書物による開眼」、「何のために生きるか」
マンフレート・ハウスマン「いのちの本質」、「結婚生活に関する三章」「芸術を楽しむこと」
高橋健二「内にひそむ心の深さ」を読んだ
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有名作家が並んでいるが人生論と言うより偉人への見解やエッセイが中心になる
勉強しなさいのゲーテと、作文持って帰ろうとしたトルストイなど当人影響と共に私的なトーマスマン
倫理が責任への注目は良いが神学に傾くシュワイツァー。現作家と同じく自慢的でもあるリルケ芸術論
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分析眼から哲学的になるフロイト。暗さが滲んてしまうヘッセ。教導的が前に出るハウスマン
ポイント的な抜粋だが読書が他人の目で世界を見る事としたツワイクは本全集趣旨とも合っている
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。12はドイツ
手塚富雄ほか訳 「世界人生論全集 12」
「ゲーテは語る」 ヨハン・エッカーマン、G・C・リヒテンベルク「わが箴言」
カール・ヒルティ「眠られぬ夜のために (抄)」、 ゴットホルト・レッシング「人類の教育」
手塚富雄「ドイツ語文化圏の語録」を読んだ
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ゲーテは再読で復習かつ余裕もあるんで、本来は憂鬱症やシラーが腐ったリンゴフェチなど再発見
リヒテンベルクの読んだ事が覚えられないのは自分で考える事が少ないためは納得し同時に他も良い
ヒルティは本当に不眠症の話だったが、そこからは派生し不安の原因や人間を考えてく部分も面白かった
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レッシングに限らずドイツは教育したがったり、向上したがったりする傾向あり後年考えると長所短所
今は他のドイツ系も読んだ後なんで観念的になりがちな中でゲーテが特殊とわかると同時に特徴もわかる
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。11は21C初仏
河盛好蔵ほか訳 「世界人生論全集 11」
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アラン「幸福論」、「家族の感情」
アンドレ・ジッド「文学における影響について」、「他の糧」、「新しい糧」、「日記」
アベル・ボナール「友情論」、ポール・ヴァレリー「モラリテ」、「考察の素描」
「人間について」 マルセル・プルースト(Marcel Proust)
河盛好蔵「解題」を読んだ
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国ごとに伝統みたいのはあるとわかる内容で、仏は醒めてると思えるほどに客観視や分析に優れる
うつ状態の受け取り方を見破ったアラン。全般でだがここでも交際術が現実的かつ具体的なジイド
友情とはなんぞやで恋愛と比較しつつ男らしさすら感じさせるボナールはメモ取り作業もはかどった
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ヴァレリーは伝統的な箴言形式。読み易さもありこの手の短文で的確に描写・表現する事のレベル高さがわかる
プルーストはあのプルーストで著作からの名言まとめ。言葉や意味の置き換えと言う点でも仏は上手い
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。10は自由主義
吉田晃ほか訳 「世界人生論全集 10」
ジャン・ジャック・ルソー「孤独な散歩者の夢想 (抄)」
スタール夫人「情熱論」 、「自殺についての省察」、スタンダール「恋愛論」、サント・ブーヴ「人生論」
グスタフ・フローベール「人生論書簡」、エルネスト・ルナン「思い出 (抄)」
市原豊太「自由に憧れる孤独な魂たち」
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先に自由=支配・管理の概念を読んでるし、現在の自由主義は良いと言い難いもあって批判的な見方になる
代表格はルソーだが最後は世界全部が自分を迫害していると考えた人で、収録作も頭おかしくなった時期の物
被害妄想あって支配されてると思い込んでる人の思想と思う。スタール夫人も表題が暗く、実際に追放もされてる
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作家が多いので文章論も多いが今と同じで自慢話。回想録なんかも突き詰めると俺は偉いにしかならない
フロオベールは前向きな所や正直さがあって読みごたえあった。実際の手紙だが創作なら凄かったなとも
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。9は仏モラリスト
生島遼一ほか訳 「世界人生論全集 9」
ラ・ロシュフコー「ラ・ロシュフーコー自画像」、「箴言録」 、「反省録」
マルキ・ド・ヴォーヴナルグ「省察と箴言」、ラ・ブリュイエール「人間について (抄)」、ジュウベエル「随想録 (抄)」
シャンフォール「格言と反省」
河盛好蔵「フランスのモラリスト」
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先に読んだのも含むでモラリストは読み易い。一方で勝利者の笑みで相手をいらつかせるなんて見解もある
見栄はるストア主義は嫌いな人たち。全般で人間や感情の観察に近くなり、明るいのは良いがよそよそしさある
恋愛も含む人間関係論に近くも成り、自己愛が真理とも考えるで現代の無神論に近い部分もあるかも
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ジュウベエルは信仰あるんで特殊感あり、自由の古代での意味は支配や管理だったは目を開かせる所ある
日常での便利な指針としてはモラリストが一番説得力があると同時に、読み易い軽さは哲学と言うよりエッセイ
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。7は20C
中野好夫ほか訳 「世界人生論全集 7」
D・H・ロレンス「書簡」 、E・M・フォースター「わが信条」、「老年について」
レイモンド・モーテイマー、W・H・オーディン「七つの大罪」 、クラレンス・ディ「類人猿の世界」
トマス・ウルフ「風は立ちつつあり川は流れる」
ジェイムズ・サーバー「セックス・エクス・マキナ」 、「結婚生活十則」 、「犬によせて」、「空中ブランコの上の中年男(抄)」
エドマンド・ウイルソン「六十歳にて思う」、ホームズ 「ビート・ジェネレーションの哲学」
篠田一士「生きるとは多様な生を楽しむこと」、大橋健三郎「機械文明のなかの人生」を読んだ
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ロレンスはチャタレイ婦人の人。解説で小説を悪く書かれているが書簡は妹へも含めてたらしぶりが良く出てる
人生論とは何ぞやの解説も良いが、上記の見解も含めて人によって受け取り方も含めて違ってくるとわかる
七つの大罪は連載で定義から怠惰は絶望の意味は発見。人間感情を分析した所があり面白い
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人は猿か議論の伝統がクラレンス。フォースター・サーバー・ウィルソンはエッセイ的で気取りが無く読みやすい
ウルフの文学青年の気取り分析は的確かつエグい。ホームズも同様でビート族の分析で文学青年と類似ある
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。6は19C
平井正穂ほか訳 「世界人生論全集 6」
チャールズ・ラム「エリア随筆(抄)」
ロバート・ルイス・スティーヴンソン「若い人々のために」、「黄金境」、「徒歩旅行」 、「ガス灯のための弁」
ジョージ・ギッシング「ヘンリ・ライクロフトの私記 (抄)」、ラルフ・エマソン「自己信頼」、「運命」
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー「森の生活 (抄)」、ウォールト・ホイットマン「わが生の日々」
平井正徳「生活の知恵」、杉木喬「暁の明星、曙の光、真昼の太陽」を読んだ
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ラムが泣き事風で駄目かなで始まる。小説風に仕立てた事務員人生論ギッシングなど工夫はある
スティブンソンは宝島やジキル博士の人で間違いない。作家や親切に関する独自の見解はその人らしさ
解説がラムやギッシングに共感していて自分は違うんで、人生論も人によって受け取り方は違う
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運命は何か考えるエマソンは超絶主義の人で、人生や幸福を考えるとテーマは誰しも似てくる
ソーローは穏やかそうな題名ながらサバイバルかつ道教的。ホイットマンはリンカーン見解など風俗資料にも
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。5は17C米英
福原麟太郎ほか訳 「世界人生論全集 5」
アディソン/スティール「「スペクテーター」紙随筆選」 、オリヴァー・ゴールドスミス「世界市民 (抄)」
サミュエル・ジョンソン「随筆」、「文学論考」、「書簡選」、ウイリアム・ペン「孤独のなかの断想抄」
ベンジャミン・フランクリン「自伝」 、「富に至る道」、サムエル・ウルマン「日記」を読んだ
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ニュースではなく意見表明が中心の初期新聞で、神学・哲学から小説・エッセイに至る前段階
米は合理性・科学知識重視が強くお化け屋敷の話もあるし、ウイットという形の笑い研究も特殊
ゴールドスミスも上記だがデマ拡散など鋭い。ジョンソンは批評家の心理を物語風に分析している
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ペンは先祖返りした様な短い文だが読み易く英知ある。ウルマンは犯罪者みたいな所あって個性
フランクリンは以前も読んでるが人との付き合い方や儲け方など実践的。勤勉を良しとする価値観
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。4は17Cイギリス
福原麟太郎ほか訳 「世界人生論全集 4」
フランシス・ベーコン「随筆集 (抄)」、セルデン「卓上談 (抄)」
サー・トマス・ブラウン「医師の信仰、ロバート・バートン「恋愛病理学」、アイザック・ウォルトン「釣魚大全 (抄)」
福原麟太郎「十七世紀における英国知識人の姿勢」 を読んだ
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ベーコンは以前に読んでる筈だけど今回も同じで面白く読めた。処世術に近く感情の分析に対処法と身近かつ具体的
完全にはないけど合理的に考えていくうちに宗教の否定になって、全否定にならないこのぐらいの時期が一番わかりやすい
セルデンは簡易のベーコンでエッセイの走りとも。トマス・ブラウンは訳が古すぎてなんとかならんかったのか感ある
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バートンは扱ってる題材は良いんだけど文が固すぎるし皮肉が強すぎる。エッセイのジャンルで言うならまだ発芽段階
ウォルトンは話に聞いて興味あった。昔の釣りバカであり、実用書でもあるんだけど個人の見解の違いが良く出て多様
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。3は中世の聖職者たち
今道友信ほか訳 「世界人生論全集 3」
エピクテート「エピクテートス語録 (抄)」
プロチノス「幸福について」、「悪の本性と起源について」「徳について」
アウグスティヌス「恩寵と自由意志について」、トマス・アクィナス「自由意志についての四章」
ボナヴェントゥラ「意志の倫理的完成について」、ボエティウス「哲学の慰め」
今道友信 「自由と思索の故郷たる中世について」を読んだ
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宗教の考えが入って来てベースになってくる。聖書に書いてるは説得力としても強かったと思う
嫌でも権威主義的かつ保守的になる。とはいえ欲望が苦しみを産み出す事は発見していて仏教にも近いかも
特筆はアウグスティヌスと思う。聖書をベースにしつつ幅広い思想を展開し、初期キリスト教は寛容さもある
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理想と同時に悪の問題を考え出してもいるし、古代の思想をこの時代なりに解釈・説明してるのも目立つ
ボエティウスは読みたかった。諦念に近くもあってちょっとネガティヴだが、啓蒙思想に繋がる発芽は全体である
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。2はローマ時代の政治家たち
高津春繁ほか訳 「世界人生論全集 2」
マルクス・トゥッリウス・キケロー「最高の善と最大の悪について」 、「人生の幸福について」
ルキウス・アンナエウス・セネカ「道徳書簡選」 、マルクス・アウレーリウス「自省録 (抄)」
プルタルコス「七賢人の饗宴」、「運命論」
ユウェナーリス「むなしきは人の願い」 、「人の表人の裏 (抄)」
ホラーティウス「寛容の徳」、「わたしの父」、「売込み」、「人間の愚かさ」
ルーキアーノス「おとことおんな」、「メニッポス」 、「二重に訴えられて」
斎藤忍随 「ヘレニズムと個人」
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キケロは名演説家と聞いてたけど昔ちょっと読んだだけで、今回やっと趣旨がわかった。プラトン延長の弁護士に近い
現在の人なんで現在の思想に近いで読んでいった。セネカなんかは自由主義に近く無神論的でもあるかなと
人生論考えるのは根底に不幸もありえて、うつ対策の本でねばならぬ式思想はヤバイとわかってるがしちゃってもいる
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風刺的な著も増えて来て人文主義的でもある。全体にネガティヴは社会環境の変化もあるかもで古代理想化もある
以前も読んだマルクス・アウレリウスは再読でも感心。皇帝と言う事もあるけど現実的で歴史に名を残すのも納得
[2018-08]
存在知り珍しい作の訳も含むと知って借りてきた。管理都合で収録作も明記。1はギリシャ時代の哲人たち
真方敬道ほか訳 「世界人生論全集 1」
ヘシオドス「仕事と日々」、テオグニス「エレゲイア詩集」、ヘラクレイトス「ヘラクレイトスの言葉」
クセノフォン「饗宴」 (Xenophon)、プラトン「リユシス」+「カルデミス」、アリストテレス「哲学のすすめ・友愛論」
テオフラトス「性格論」 、エピクロス「メノイケウス宛書簡・主要教説・断片」 を読んだ
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名言集でもあるけど書いた人の性格も反映される。テオグニスは金に困っていたともわかる内容
ヘラクレイトスとか有名だけど断片的にしかない人もいて、勝手に言葉を作っちゃう人だったは発見
クセノポンの饗宴は知ってる理屈ぽいソクラテスと少し違い面白い。問題をどう捉えるかでも差が出る
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快楽主義と言われるエピクロスも自分は初めて読んだと思うけど、合理主義的な考えに近く発見ある
解説で哲学が最初は指針の確定を目的としていたとわかるけど、大筋はあっても人によって違うともわかる